Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

絆~壁~糸~そして……

2010/06/24 17:18:40
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「霊夢ってさ、妖怪によく好かれるよな」

「失礼ね。人間にも好かれてるわよ」

「んじゃ訂正。女によく好かれるよな」

「……それは否定できないわね」


カーカーと、カラスがなく午後5時30分。

今日も幻想郷の一日が終わり、始まろうとしていた。


「やっぱ、霊夢的にはソッチ系もありなのか?」

「魔理沙、いいこと教えてあげる」

「い、いいこと? わ、わたしはは、その、だな……」

「愛情と友情は別物よ」


二人の間に、友情という文字が見えた。

きっとそれは強固で、けっして覆ることのない、覆すことのできない、壁。


「そうか、そうだよな。でもさ」

「ん?」

「こっちが友達だと思っていても、向こうは違うかもしれないぜ?」

「そうね。ルーミアは私たちを非常食と思っているかも」

「そいつは怖いな」

「そうかしら? ルーミアも普通の妖怪じゃない」

「まるで、普通の魔法使い、みたいに言うんだな」


価値観の違い。

たとえそれがあったとしても、友情は崩れない。

だって、いまさらだから。


「なぁ霊夢、紫はどうなんだ?」

「どうって、なにがよ」

「友達なのか?」

「知り合いね」

「じゃぁ咲夜は?」

「お茶飲み仲間」

「文」

「的」

「アリス」

「……ご飯係?」

「聞かれても困るぜ」


霊夢と魔理沙は友人。

知り合いはたくさんいても、お茶飲み仲間がたくさんいても、

友人は魔理沙だけ。

けど、それは。

壁。


「それより、魔理沙はどうなのよ」

「私か? そーだなぁ……霊夢は友人かな? うん、友人だ」

「アリス」

「友人」

「咲夜」

「友人」

「フラン」

「友人」

「美鈴」

「的」

「私」

「親友」

「親友?」

「おう、親友だ」

「ふむ……友達よ?」

「おう、親友だな、あははは」

「友達よ。ふふふ」


お互い感じていることは違っても。

それが同一だとしても。

関係ないのかもしれない。

ただこうやって、のんびりと過ごせる「仲間」がいるなら。

きっと明日も晴れるだろう。

そして、沢山の種族が飲みかわすのだ。

それぞれの思いを胸に秘め、酒でくるむ。

そこに種族は関係なく、ただつながっている。

輪、和、話。

ヒトとヒトがつながり、未来へと歩む。

ヒトを紡ぎ、運命を紡ぎ、想いを紡ぎ。

幻想を紡いだモノ。それが。






幻想郷








でも、もし

もし、歯車に石が絡んだら……

縦糸が、触れる。







【外伝】

「ねぇ紫~」

「何かしら幽々子?」

「霊夢の事、どう思っているの?」

「娘かしら」

「魔理沙は?」

「盛り上げ隊長ね」

「藍~」

「忠実で可愛い式」

「橙ちゃん」

「布団に入れると温かい子」

「じゃぁ私」

「とろい」

「ひどいわ~」

「ふふ、冗談よ。幽々子は……幽々子ね」

「なによそれ~」

「ふふふ、さぁ、なにかしら?」

「紫のいじわるぅ~」





【外伝2】

「ねぇ咲夜、今晩の宴会は欠席するわ」

「え?」

「霊夢と顔を合わせたくない」

「はぁ、お嬢様がそうおっしゃられるのでしたら」

「……ねぇ、咲夜は霊夢の事、どう思っているのかしら?」

「霊夢ですか。そうですね……妹、のようなものでしょうか」

「妹か。ならいっか」

「何がです?」

「私は霊夢の事、好き。顔を合わせられないくらいに、切ない」

「!!」

「どうしたのかしら咲夜?」

「なんでも、ございません」

「そう……よし、気が変わった。やっぱり宴会行くわ。私が留守のうちに、ほかのやつらにツバつけられたくないし」

「分かりました。(お嬢様。それは私の事、ですか?)それでは準備をしてきます」

「よろしくね、忠実なる咲夜?」

「はい(たとえ許されないとしても、それでも、私は……)」




【外伝3】


「チルノちゃん、霊夢さんの事好き?」

「好き!」

「魔理沙さんは?」

「嫌い」

「レティさん」

「好き!」

「リグルさん」

「好き!」

「わ、私はどうかな?」

「大ちゃん大好き!!」

「ちるのちゃぁぁぁぁん!!」
喧嘩って何だろう
友情って何だろう
信頼って何だろう
どうして、こんな簡単に……手のひらからこぼれおちるのだろう

(落ちたなら、拾えるよ。どれだけ重たくても。絶対に)

友達は大切な宝物だ。光り輝く宝石だ。
その宝石に、ちょっと砂をかけてしまった……
輝きを失って、初めてその美しさに気がついた。
君は、許してくれるだろうか。
こんな我を、許してくれるだろうか。
ごめん。ごめんなさい。
ありがとう。ごめんなさい。

という詩が頭に廻ったんだ! 喧嘩? お互いの思いをぶつけあう、一番信頼できるコミュニケーションだよね!
本日四個目の投稿、事情で書けなかった想いを、ここに、ぶつけ、爆ぜろ我の魂!
こじろー
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
いろいろ深いものを感じたな…
2.名前が無い程度の能力削除
なんか大事なものをかんじた
3.名前が無い程度の能力削除
言葉にできない何かが心の中に芽生えた。
4.奇声を発する程度の能力削除
言葉に出来ない素晴らしさがありました
5.ワレモノ中尉削除
あったかいね。
「親友」と「友達」の間には、どんな壁があるんだろうか。
6.こじろー削除
>いろいろ深いものを感じたな…
深い所の大切な思い。それを大切にできる人は心が暖かいと思います、

>なんか大事なものをかんじた
自分も大事にしないといけない。人って難しいですね。

>言葉にできない何かが心の中に芽生えた。
東方と、コメントをくれた人に感謝します。
自分も、大切なものに気がついた気がするんだ。

>言葉に出来ない素晴らしさがありました
ありがとう。ありがとう。
みんなの声が、自分の心に沁み渡ります。
制作意欲と、なにより生きる喜びに。

>「親友」と「友達」の間には、どんな壁があるんだろうか。
イコールかもしてないし、もしかしたら厚い壁かもしれない。
けれど、どっちも自分にとって大切な存在であることに、変わりはないんじゃないかな。
自分はそう思います。だから、大切にしたいんだ。伝えたいんだ。
ありがとう。
7.名前が無い程度の能力削除
この空気であええて言わせてもらおう。

チルノが激可愛いかったと!!
8.こじろー削除
>7様
チルノちゃんは天然可愛い記念物だとおもうのですよ!
まっすぐに可愛い。夏に抱いて眠りたいなぁ