Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

あの世って思っていたより華やかなのね。もっと白玉みたいなのが浮いていると思っていたけれど、熱烈歓迎の花束が浮いているとは思わなかったわ

2010/06/21 12:51:46
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「あなたも私も人形~あなたも私も人形~♪」

「何その、ポキっと折れそうなお菓子のCMみたいな歌い方」

「だって雛も人形なんでしょ?」

「……誰がそんなこと言ったのかしら?」

「アリスの持ってた本に書いてあったよ。ひな人形と一緒に添い寝すると幸せになれますって」

「色々とつっこみたいけれど……まずはメディ、私と添い寝しても幸せにならないから離れなさい」

「えー、やだ!」

「厄が移って、逆に不幸になるわよ」

「そんなことないよ。私は幸せだもん。雛の温かさを感じて……すごく幸せだもん!」

「あ……ありがと」

「えへへ~だからもっと、ぎゅっとして?」

「痛くない? 壊れたりしない?」

「大丈夫! えへへ、雛の体は柔らかいね」

「あん、ちょっとどこ触っているのよ、えっち」

「だって、雛のドクドクの音が……心地よく……て……」

「メディ? 寝ちゃったのね。うふふ、おやすみなさい、メディスン」



一方そのころ、ニトリはあるものを作っていた。

「まっていねて雛。どんな衝撃にも耐えられるダブルベッドをすぐに完成させるからね! こ、これでどれだけ激しくても……うおお邪念退散邪念退散!」








< あの世って思っていたより華やかなのね。もっと白玉みたいなのが浮いていると思っていたけれど、熱烈歓迎の花束が浮いているとは思わなかったわ >


霊夢さんが死にました。

わずか○○歳の短い命でしたが、その人生はとても濃厚だったそうです。

なんで伏字かって?

女性の年齢をばらすと、すきま妖怪に殺(バラ)されますよ?

さてさて、霊夢さんが死んでしまったので、幻想郷が危険で大ピンチだったりします。

どういうふうに危いかというとですね、まずドロワーズが消えました。

幻想郷中のドロワーズが、結界の外へいっちゃったみたいです。

幸い私はパンツ派なので事なきを得たのですが、いつパンツが無くなってしまうか分からないので、どきどきしてます。

そうそう、お嬢様も今はパンツを穿いてますよ! クマさんパンツなのは、悪魔の城だからでしょうか。

あ、くまのしろってね?

痛いです咲夜さん、突っ込みはナイフじゃなく、手でしてください。

さて、話を戻しますね。

霊夢さんが死んだのは最初に言った通りなんですが、ちゃんと理由があります。

ちなみに私が殺しました。こう、クビをきゅぅっとしたらあっけなく。

妖怪は怖いですねーうんうん。じゃなくてですね、私も好きでコロコロしたわけではありません。

実は霊夢さんの元に、死神さんが来たんですよ。

その送り主はなんと、閻魔様!

しかもその理由がですね……



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 


『霊夢が死ぬ前日』

夏になって早数日。

今日もあっつくて、嫌になる日々が続いていた。


「これだけ暑いと、瓦の上で目玉焼きが焼けそうね」


閻魔に善業を積めといわれて早数日。

今日もあっついから、家でのんびりとしていた。

善業ってなにおいしいの?


「卵がなかったら、目玉焼きなんて作れないわよね……ちょっとあの雀のところに行ってこようかしら」

「卵なら、私が生みましょうか?」

「紫の卵って、なんか臭そうよね」

「直線的にひどいわ!」


このひどい扱いを受けているのが、八雲の妖怪。自称永遠の十七歳だ。

もう胡散臭いことこの上ない話し方をする、妖怪の賢者らしい。

最近では専らいじられキャラが板についている。

いじっているのは私だけれど。


「ごめんなさい、胡散臭いって言おうとしたのよ」

「棒読みで弁解されたら、ゆかりん泣きそうになっちゃうわ」

「泣け」

「うわぁぁん藍ーーーレイムがれいむが~~~」


泣きながら隙間に頭から突入した紫。

スキマにお尻が引っ掛かって、藍に引っ張ってもらっていた。

手伝ってあげようと、紫のお尻を手で押してやる。


「うわ柔らかい」

「ひゃぁん!? 何、霊夢そんな、いけないわ」

「膝枕ならぬ、お尻枕か……悪くないわね」


この柔らかさならいい夢が見れそうだ。

それに首を固定できるVラインまであるし。


「紫、今夜あんた枕になりなさい」

「そんな扱いは嫌よ……いつまでお尻触っているの、霊夢のえっち!」

「あっそ、それなら……うりゃ!」

「きゃいんっ」


必殺霊夢キック(通称ヤクザキックor秋葉様キック)を柔らかいお尻に叩きこんだ。

すっぽりと抜けたスキマの向こうでは、なにやらドタンバタンしてるけど、気にしては負け。

何事もなかったかのように隙間に結界を張って、私はまた縁側に出た。

今日も今日とて熱いお茶を飲む。

平和な時間だった。

そんな平和な時間に、奴は現れたのだ。


「こんちゃわーっす」

「どこの言葉よそれ」

「冥界の言葉。今あたいが決めたよ」

「はぁ。いらっしゃい、えーっと……死神さん?」

「小町。小野塚 小町さね。ちゃんと覚えておいてくれよ?」

「あーそういえばそんな名前だったわね。で、なんのようかしら」


この肩こりが激しそうな赤い髪の女性は、死神らしい。

今のおおきな鎌を背中に背負っている。

きっと重さ的に大きな胸とのバランスをとっているんだろう。そうに違いない、ちくしょうめ。


「あんたの魂を回収しに来たのさ」

「ふーん。帰れ」

「ははは、冗談さね」

「曲がりなりにも死神が言ったらダメな冗談よね」

「あわわ、謝るからその針は、懐にしまって、な?」


死神が死んだらどうなるのかしら、なんて考えていたら手が勝手に針をつかんでいた。

最近使う機会がないから、寂しかったのねきっと。


「実はお願いがあって来たんだ」

「断る」

「何も言ってないじゃないのさ!?」

「だって暑いもの。こういう日は洗濯物を干して、寝るに限るわ」


今物干しには、巫女服とリボンと下着がかかっている。

きっともう乾いているころだろう。

とりこむのしんどいわ。


「ふぅん……冥界は涼しいんだけどなぁ」

「なにそれ、自慢?」

「べっつにー。ただ、私のお願いは冥界に来てほしいってだけさね」

「あの世でジャネ○パでも暴れてるのかしら?」

「いやいや、ちょっと肩こりが激しいから、ほぐしてほしいのさ」

「……大変ね。んじゃ私は寝るわ」


ごろんとその場で横になる。

今日は誰の膝枕もないから、座布団を枕にする。

物足りないけれど仕方がない。


「待って待ってお待ちくだされ霊夢殿!」

「はいはい、巨乳自慢なら、あんたの上司にでもしてなさいな。胸が重たくて肩こるって言ったら、あの硬そうな棒で叩いてもらえるかもしれないわよ」

「そいつは簡便。実際にアレ痛いんだから……じゃなくって! 肩が凝っているのはあたいじゃなくて、四季様」


四季映姫・ヤマザナドゥ。

誰もが恐れる、可愛い閻魔様だ。

彼女に裁かれたものは、地獄行だとしてもおとなしく従うという。

生前暴れんぼうだったの者曰く


「だって可愛い顔でキリッと言い渡されたらねぇ。従うしかないじゃねぇか」


と顔っぽいところ(霊体の先端まるっぽいところ)を赤らめて言ったらしい。


「あいつ? 前に見た時は健康そのものだったじゃない」

「あの人はほら、プライドが高いから」

「周りが分からないように、無理している、と?」

「イェス マイロード」

「誰がロードよ……はぁもう、仕方ないわね。冥界は涼しいのでしょう? ちゃっちゃと行くわよ」

「さすが霊夢、話がわかる! 伊達に賽銭箱がずっと空っぽなわけじゃないね!」

「好きで空っぽにしてるわけじゃない!」

「痛い痛い、陰陽玉やめて! 壁で跳ね返って、あぁ本当に痛いからぁぁぁ」



で、冥界に向かい始めて半刻ほど。

紅魔館の前まで来ました。


「なぜ?」

「あっれぇおかしいなぁ。冥界に向かっていたはずなんだけど」

「もしかしてあんた……」

「方向音痴です♪」

「自慢するなぁ!!」

(あのぉ~)

「痛い痛い! い、いつもは距離をいじれるから簡単にいけるんだ! でも死んだ人間の魂が必要だけど」

「此処と、魂が行き着く先の距離をいじるっていうの?」

(あのぉ~)

「イグザクトリー」

「ならちょうどいいわ。目の前いいるこいつを殺しましょう」

「それ名案だね!」

「ひどいですよ霊夢さん!」


さっきから小さな声で話しかけてたのは、紅魔館の門番。

くれないみすず である。

東方しりとりでも通ったので、これが正解でもいいよね?


「ごめんごめん、冗談よ」

「気が付いていたなら声をかけてくださってもいいじゃないですか!」

「そっち!?」


とまぁ、面白い子でもある。

なにそりも、その……強くて可愛くて優しくて、こんな私でも好きと言ってくれる。


「そんなところに私も惹かれて……」

「えっと、たしか紅 美鈴だっけ? ちょうどいいや、あんた霊夢の首をきゅっとしてくれないかね?」

「え、えぇぇ!? 嫌ですよ! そりゃ殺したくらいに好きだったりしますけど、死んじゃったらもう愛せないじゃないですか!」

「やだ、美鈴、愛すだなんてそんな人の前で……恥ずかしいわ」


私へまっしぐらなのは分かるけど、やんやんやん♪


「大丈夫、私が……死神が殺したら連れて戻れないけど、ほかの原因で死んだなら連れて戻れるからさ。規約違反だけど」

「そうなんですか? でもやっぱり私には……」

「そんなあんたに耳寄りな情報を。人を殺すほどの事象があれば、その人との因縁、繋がりがすごく深くつながるんだ。それはもう切っても切っても絶対に切れないくらいに。実は運命の赤い糸って、前世でのそういう繋がりが元なんだよ(嘘だけど)」

「本当ですか! 心だけじゃなく、運命でも私と霊夢さんは繋がるのですね! では遠慮なくきゅーっと」

「ウンウン、キューッテヤッチャエ。アハハ(失敗したら、どうしよう。まいっか)」


え、美鈴、苦しい、くるしい!?

何してるのよ、にこやかな顔で首? 首絞められてる! 頸動脈が危険でピンチ!?

あぁ、今までの人生が走馬灯のように……ガクリ


「しんじゃいましたよ? 気も止まりましたし間違いないです」

「お? おおぅ本当だ、ちゃんと魂が出てる」

(ちょっとこれはどういうことよ!)


霊夢の体からほわっと、足のない霊夢が現れた。

白い体、すきとおる肌。もちもちしてそうでちょっとおいしそう。


「あの、霊夢さんの体はどうしたらいいですか?」

「あぁ、冷凍保存して腐らないようにしてたらいいよ。今晩にはもどってくるし」

(美鈴! 苦しかったじゃない!)


霊夢が文句を言うが、美鈴には聞こえていないし、見えていないようだった。

目の前で手をふっても、微笑んでも、あざけても、反応がない。

キスしたらどうかと、考えていたら美鈴が霊夢本体をお姫様だっこしていた。


「でもまずは、お風呂で下半身を洗ったほうがいいですね……」

「首絞めは出るものが出ちゃうしね。おっと、魂が新鮮なうちに行ってくるわ」

「行ってらっしゃいませー……え? もしかして私の出番もう終わりですか?」

(なにこれ吸い込まれる!? 違う、距離が零に、わきゃぁぁぁああ)


小町の能力で、一瞬にしてウェルカム冥界。

三途の川をもふっとばして、一気に閻魔のおわす裁判所前に到着していた。


「ふぅ、この距離をいじるのはちょっと骨が折れるね。なんにせよ成功してめでたしめでたしさね」

「あ、あんた……無茶苦茶ね!」

「そうかい? こんなの冥界じゃ日常茶飯事よ」


ニカァっと笑う死神さん。

面白ければなんでもいい。

その笑顔はそう語っていた。


「そう、日常茶飯事なら仕方がないわね」

「そうそう。じゃ行こうか、四季様の所へ」

「ん。すぐに終わらせて戻らないとね。私はまだ死にたくないし」


ケセラセラと、裁判所へ入る二人。

この時間、映姫は仕事をしているらしい。

向かうはその部屋。仕事場へ。


さて、霊夢は無事に生きて戻れるのか。

それは次回のお話へ。


つづく
ついにかえーづか編に突入しましたこじろーです。
あのえいきっきマジ強い。永○園かんべんしてくだち。
さてさて、霊夢が死んでしまいましたが、いいのかそれで?
まぁ阿求だってずっと転生してるしいいよね。ね?
それにこの霊夢は暴走気味だし、いちど死んで頭を冷やしてもらわないと。

ではまた将来にお会いいたしましょう。またにてぃ~♪


追伸:ちびゆかの後編書きたいけど、バトル表現は本当に難しい。
こじろー
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
おいおいw
旅行気分であの世逝けるのか…流石幻想郷
2.名前が無い程度の能力削除
ずいぶんあっさり死にました的なwww
幻想郷は怖いところやで・・・
3.奇声を発する程度の能力削除
ようやく追いついたー!(過去のお話を読んできてた
幾らなんでも軽すぎるでしょwwwww
>「こんちゃわーっす」
何かどっかで聞いたことがあるかも…チームイナズマさんのあれかな?(違ったらマジすんませんorz
4.こじろー削除
>旅行気分であの世逝けるのか…流石幻想郷
常識にとらわれないー! イヤイヤイヤ

>幻想郷は怖いところやで・・・
本気のめーりんは きっと一人で一個小隊の力をもっているはず!
接近戦得意なら、超接近して弾幕打ち込んだらいいのにねうわなにをするやめ(ry

>幾らなんでも軽すぎるでしょw
んっふっふ。いくら炎天下の下でめーりんがおかしくなっていても、そう簡単にコロコロしちゃうかな?さぁ続きを書こう。

>チームイナズマさんのあれ
ピクッ