「霊夢、匿って!」
まだ太陽も昇らない朝、無駄に早く起きたのは失敗だったわ。
早起きは三文の得という言葉があったけど、あれは間違いね。お賽銭入ってなかったし。
早起きは面倒の元。とっとと二度寝しましょ。
「ちょっと霊夢、人が困ってるのに無言で玄関閉めないでよ!」
「レミリア、あんたね、ちょっとは人の迷惑ってもんを考えなさいよ。
こんな朝早くから大声出して、近所迷惑だと思わないの。」
「近所ってなによ。このへんに神社以外何も無いでしょ! そんなことより早く匿って!」
「匿ってって言ったって、一体何に追われているのよ。」
こいつを褒める訳ではないが、レミリアは結構強い。
しかも咲夜をはじめ優秀な従者や同居人もいる。
こいつが匿ってと言う様な相手、十中八九面倒事になる。
・・・さよなら平穏な朝。
「フランよ! フランドール! 私の妹!」
拍子抜けしたわ、なんでこいつ混乱してるのかしら。
「なんで妹から逃げてるのよ。最近は暴れることもなくなったんでしょ。」
「暴れることなんて初めから無かったわ。ああっもうすぐ追いつかれちゃう
とにかく私の事は知らないっていってね!」
あっ、家の押入れの中に飛び込んで、カリスマガードを始めたわ。
いつ見てもカリスマがあふれ出てるわね。おもわず抱きしめたくなっちゃうぐらい。
はぁ・・・しょうがないから押入れを閉めてっと。
玄関から爆音がしたわ。
はぁ、面倒事が来たわね。修理費は後でレミリアに請求しときましょ。
最近ちょっとはマシになって、屋敷内なら自由に出歩けるようになったって聞いてるけど・・・
まっ、いきなり爆音だし当てにならないわね。まともに話が通じるかしら?
「ねえ、お姉様はどこ?」
「・・・わからないわ。ねえ、なんでレミリアを探してるの?」
「さっきね、お姉様と契りを結ぼうとお姉様の寝室に行ったの。それなのにお姉様ったらね、
はずかしがって逃げちゃったの。ああ、可愛い、可愛いわ、お姉様。」
なるほど、これは一発でやばいとわかったわ。
「なんでレミリアと? あんたら姉妹でしょ。常識的に考えて・・・」
「常識なんて関係ないわ。私はお姉様と結ばれて、子どもを産んで、幸せな家庭を築くの。
それが生まれてきた時からの運命、私の唯一つの望みなの。ねぇ、お姉様。」
ダメだ。まったく話が通じないうえに、どこか違うところに話しかけてる。
・・・てっ、子ども!?
「なんでレミリアとあんたで子どもが出来るの。さすがに常識は関係ない、じゃすまないわよ。」
「うふふ、お姉様と私の間だけでできる方法があるの。このまえ図書館のご本に書いてあったの。
でね、お姉様にそれを話したら顔を真っ赤にしてね、うふふ、初心なお姉様。
でも安心して、ちゃんと私がリードしてあげるから。」
まずいわね。話し次第では、レミリアを突き出して寝ようかと思ってたけど、
今突き出しなんかしたら、ここで何しだすかわかったもんじゃないわ。
卑猥なことでもされたら、また神社の評判が下がるじゃない。
「あんたがレミリアと何をしようとどうでもいいけど、どこにいるかなんて知らないわ。
私は早く布団に入りたいの、さよなら。」
「知らない? ・・・それはおかしいわ。」
「へっ!?」
「だってここからお姉様の香りがするんだもの。麗しいお姉様の香りが。」
犬か、こいつは!
「そう、あなたが隠してるのね。私のお姉様を、私だけのお姉様を!
許さない、許さない、許さない、許さない! 壊すわ!」
「ああもう、もう二度と早起きなんてしてやらないわ!」
・ ・ ・
押し入れの中に隠れてどれぐらい経ったかしら。
ちょっと前までなんか騒がしかったけど、今はずいぶん静かね。
霊夢はフランをちゃんとあしらえたかしら。
そろそろ外に出て、確認してこようかな。
でもやっぱちょっと怖いわね。
そんなことを考えていると・・・
押入れの扉が開いて・・・
「お姉様、み~つけた♪」
・・・その後
「ねえ、お姉様、子どもの名前は何がいいかしら。えっ、レイム?どっかで聞いたことがある名前ね。
でもいいわ。お姉様がつけた名前ですもの。素晴しい名前だわ。
お姉様、もう少ししたら妹も産んであげましょ。きっと私達みたいに、愛し合う姉妹になるわ。
だって私とお姉様の子どもなんですもの。」
ヒントは分からんかった…orz
二人で笑い合う、そんなレミフラを!
でもヤンデレフランはかわいいよ!
霊夢ェ・・・