ふと、思う事が有る、
と彼女は言った。
「もし、もしですよ霊夢さん。」
湯呑みを手に、はさはさと翼を揺らしながら彼女は問うた。
あなたと私が全力で戦う事が有るとすればそれはどんな時なのでしょう
はてさてこの烏天狗、今度はどのような悪巧みをしているのだろう。
私の目が少し細まるのを感じた。
最近は湿気も多い事だ、物事は黴の生える前に片づけてしまおう。
饅頭を片付けた私の手が、少し針を握るのを感じた。
「あや? いや、いあいやいや!?」
あやは ばさばさと している
「いやよいやよも?」
「好きのうち!」
「ねー?」
「ねー?」
「「ねー♪」」
にっこり
ぶしゅっ。
「痛いです。」
「生きているのよ。」
「なるほど。」
「えぇ。」
「それでどうなのです?」
「ん・・・柔らかかった。」
「それはどうも、いえ刺し心地ではなく。」
「そうねぇ・・・。」
考えて見る。
「異変起こす?」
「今は命名決闘ではありませんか」
「ほら、あの天人の時みたいに。」
「あぁ、アレは若干毛色が違いましたか、でもあなたは本気では無かった」
「えぇ。」
「神社は潰されたのに。」
「えぇ。」
「・・・Mなんですか?」
間。
「・・・ねぇ?」
「?」
「ねー?」
「?」
「ねー♪」
「ねー♪」
ぶしゅう。
あなたの本気が見たいのです
と烏が鳴いた。
「人間でも攫う?」
「それはあなたが本気になるのですか?」
「わからないわ、攫われないと。」
「多分ならないのでしょう、そんな気がします。」
「じゃあそうなのかもね。」
「それではだめなのです。」
なにが駄目なのだと聞くと、彼女は俯いて黙ってしまった。
なにこれきまずい。
「ねー♪」
「ごめんなさいはなしますはなしますいたいのはいやです」
すんすんと泣きだしてしまった。
「笑いませんか?」
「事と次第によっては。」
「笑わないでください。」
にっこり
烏が震えだした、あら鳥肌。
あなたのこころが欲しいのです
と烏が泣いた。
あなたの奥の奥の、その心が阿頼耶の間にも私の手に入るなら、
人間すらも攫いましょう。と彼女は言った。
「贈り物ではどうでしょう」
「嬉しいわ。」
「里を滅ぼせば手に入りますか」
「わからないわ。」
「妖を屠れば振り向いてくれますか」
「どうなのかしら。」
「あなたを殺せば、私を怖れてくれますか」
「もう針刺さないから、泣き止みなさいな」
よしよしと頭を撫でてやる。
くすんくすんと鼻を鳴らしている
はてさて冷たくし過ぎただろうか、なんで彼女は泣くのだろう
私の膝に顔をうずめてしまった彼女をあやしながら私は困惑した。
もう夕暮れも良い時分だ、どうにかしなければと考える。
ふと、彼女を撫でる手にぽたりと雫が落ちた。
はて雨漏りなんてしていたかしら、と
ぽたりぱたり
いけないいけないこれは大降りのようだ
彼女が顔を上げる前に拭ってしまわねば。
「今日、泊まっていく?」
こくりと彼女が頷いて、
雨は止んだ。
マジで?ようやくあやれいむに本格的に目覚めようとしてたのに…
二人のやり取りに笑ったwww良いお話でした!!
え?いつの間にそんなことに!?
霊夢がちょこっと素直な気持ちをあややに伝えてあげれば
その雨も止むはずだよ!
この文ちゃんにはもっと病み分が必要。病んだ関係のあやれいむいいよあやれいむ・・・
はてさてこの少し歪な関係、これからどうなるか興味あるね。
気が向いたら続き書いて欲しいです。
台風の目をご存知かな?
ぇ、何か問題がありますか?
祭には後夜祭なるものがあってだな・・・
さてそろそろ完成したあいつを投下する頃合いか…
この流れ、切らせはしない!
終わらないでくれ!俺のために!
嘘だ!