幻想郷に響きわたる乙女たちの愛の叫び作者: clo0001

さあ、今年もやってまいりました。毎度おなじみ幻想郷大声大会。
この大会は妖怪の山の頂より大声で叫び、その声の大きさを競っていただきます。
もちろん、ただ叫べばよい、というものではありません。
こちらから示したお題にしたがって叫んでいただきます。
お題に従わなければ、どんな大声で叫んでも失格とさせていただきます。

今回のお題は『愛』
妖怪の山より発せられる愛の叫びは、幻想郷中に響き渡り、人々に感動を与えるでしょう。
司会は私、清く正しい射命丸、審判に四季映姫様をお迎えして、
第１回幻想郷大声大会、さっそく始めさせていただきます。

まずルーミア選手。
なんかオチが見えているような気がしますが・・・どうぞ。

「そ～なのか～～～～」

やっぱり、そうきましたか。予想を裏切らない人ですね、彼女は。
しかしお題は愛ですからね、審判の判定はどうでしょうか？

「・・・黒ですね、闇だけに。」

まあ、やっぱりそうなりますか。ルーミア選手、残念ながら失格です。

続きましてアリス・マーガトロイド選手、どうぞ。

「サニィィー、ルナァァ、スタァァー、たまには遊びにきてぇぇぇーーー！！」

おや色々な方との噂が絶えないアリス選手ですが、出てきた名前は以外にも
妖精三人組の名前でした。さて審判の判定は？

「白です。遊びにきて、と言っているところが奥手の彼女らしいですね。」

有効です。記録は結構いい線いってます。

ここでニュースです。次に出場が予定されておりました、霧雨魔理沙選手ですが
泣きながら控え室を出て行かれた、との情報が入りました。
時間も差し迫っておりますので出場辞退とさせていただき、次へ進みたいと思います。

さてお次はチルノ選手、可愛らしいですね。私への愛でも叫んでいただけるのでしょうか。楽しみです。

「あたいったらぁぁぁ、さいきょ～ねぇぇぇーーーー！」

まあ、なんといいましょうか、ちょっと涙が出てきました。でも可愛らしいです。

「黒ですね。」

ちょっと待ってください。私は愛を感じました。あの言葉から愛を感じましたよ。
本当です。ですからなんとか有効ということでお願いします。

「・・・怪しいですが、それでは白ということで。」

やりました、チルノさん。さて記録は・・・
う～ん、並ぐらいでしょうか。残念です。でも可愛かったですよ。

さてお次は３人続けて叫んでいただきます。
フランドール・スカーレット選手、十六夜咲夜選手、パチュリー・ノーレッジ選手です。
どうぞ。

「お姉様ぁぁぁ、大好きぃぃぃーーーー！！！」
「お嬢様ぁぁぁぁ、お慕いしておりますぅぅぅーーーー！！！」
「レミィ、愛してぇ・・・ごほっごほっ」

紅魔館もすごいことになっています。レミリアさん苦労してそうですね。判定はどうでしょう。

「白ですね。ひねりもなんにもありません。」

記録はフランドール選手と咲夜選手、ほぼ互角といったところでしょうか。
あとパチュリー選手は大丈夫でしょうかね。

さて、続きましてはレミリア・スカーレット選手、先ほどの３名の愛にどうこたえるのか。
これは見物です。会場も固唾を呑んで見守ってます。

「不夜城レェェェェッドォォォォォーーーーー！！！！！！」

まさかのスペルカード！
あまりに予想外すぎます。
記録は現時点での最高記録ですが、判定は？

「・・・白です。」

白！判定は白です。理由をお聞きしてもよろしいでしょうか。

「いいでしょう。カメラを控え室に」

わかりました。椛カメラを控え室に回してください。
・・・はい回りました。

「先ほどの彼女たちの表情を見てください」

表情、おおっと３名とも耳まで真っ赤に染めて、おや、なにかつぶやいてますね。カメラ近寄って。

「レミィったら、不夜城だなんて、今夜は寝かさないというのね。」
「お姉様・・・そんなに赤いものが好きなら私の純潔を・・・」
「お嬢様、あんなに両腕を広げられて、３人まとめてこいということですね。」

なんかすごい解釈をしているようですが。

「愛とは意中の相手に伝わることが第一なのです。さっきのあなたもそうだったでしょう。」

そっ・・・そうですね。

続きましてはナズーリン選手です。どうぞ。

「宝塔無くすなぁぁぁ～～～！！」

記録は並程度ですが、普段の苦労がしのばれますね。さて判定は・・・

「白です。」

自分の主人に対しての文句のようにしか聞こえませんが。

「あれはツンデレというものです。口ではあんなこといいながら彼女は自分がしっかりしないと、と思っているのです。」

そういうものですか。

お次は寅丸星選手、さきほどのナズーリン選手の叫びをどう聞いたのでしょうか。

「宝塔無くしましたぁぁぁーーーー！！！」

なんと！さきほど無くすなといわれていきながらさっそくですか。
判定の方は・・・

「白です。理由は控え室を見ればわかります。」

どれどれ、おっとナズーリン選手、控え室を出て宝塔を探しに行くようです。
愛ですね。

続きましては西行寺幽々子選手、どうぞ。

「おなかすいたぁぁぁぁぁーーーーー！！！！！」

・・・なんといったらいいのでしょう。判定をお願いします。

「白です。食への深い愛を感じます。」

ただ食い意地張っているだけではないのですか。
記録は惜しくもレミリア選手には及びませんでした。

次です。八雲紫選手です。あまり大声出すイメージの無いお方ですね。

「らぁぁぁん！私が悪かったわぁぁぁーーー帰ってきてぇぇぇぇぇーーーーーー！！！！！！！」

すごいです。レミリア選手をぬいて首位に躍り出ました。
しかしあれはどういう意味なのでしょう。審判、判定は？

「白です。彼女はつい先日、自分の式である八雲藍さんに愛想尽かされて出て行かれています。
　普段体面を気にする彼女が、恥も外聞もすててあんなことを叫んでいるのです。
　愛無しでは出来ないでしょう。」

この声が藍さんに届いているといいですね。

続きましては藤原妹紅選手です。

「輝夜ぁぁぁ！ぶっころぉぉぉぉぉす！！！！」

・・・判定は黒ですよね。

「いえ白です。彼女の心の中は憎しみだけではありません。様々な感情の狭間で揺れ動いているのです。
　今後それがどうなるのかはわかりません。しかしその感情が愛になる可能性もあるのです。」

そこまで見抜いておられるとはさすが閻魔様。記録はかなりいいですが上位層には及びませんでした。

さて、お次は小野塚小町選手。おや映姫様、顔が赤いですよ。何を期待してるんですか。

「さぼりてぇぇぇ～～～～～～！」

・・・・ええと

「黒！黒！黒！真っ黒！有罪です！」

映姫様の怒鳴り声をきいて、小町選手逃げていきます。
しかし映姫様にも可愛いところあるんですね。

最後の選手になりました。博麗霊夢選手です。どうぞ。

「お賽銭よぉぉぉぉぉこぉぉぉぉぉぉせぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーー！！！！！！！！！！」

なんと言う声でしょう。鼓膜が破れるかと思いました。
会場の観客たちも一様に耳を押さえています。
審判、判定をどうぞ。

「黒に決まってるでしょう。」

まあ、やっぱり黒ですよね。霊夢選手失格です。
うわっ暴れだした。取り押さえて、早く！

さて、全選手終了しました。
栄えある優勝は八雲紫選手です。おめでとうございます。さっそく一言お願いします。

「かえってきて～～」

・・・では皆様、第２回大会でお会いしましょ～　さよなら～

後日

「ご主人、今度こそ無くさないでくれよ。」
「いつもありがとうございます。ってどうしたんですか顔を赤くして。」
「なんでもないっ！！」

「おや、小悪魔さんどうしたんですか？」
「すみません、詰所の仮眠室貸していただいていいですか。」
「いや～、詰所の仮眠室はおろか、門の外まで館のメイドさんでいっぱいですよ。どうかしたんですか。」
「・・・毎晩うるさくて眠れないんです。」

「まったくあなたはなんてみっともない声をさらしてるんですか。もう少し大妖としての自覚をですね・・・」
「らぁぁぁぁぁん！」

「アリスさ～ん、遊びに来たよ～」
「よくきたわね。３人とも、さあ入って、ちょうどケーキが焼けたところよ。
　・・・あと魔理沙、いつまでも隠れてないであなたも入りなさい。」
「アリスゥゥゥゥーー！！！」

「輝夜ぁぁぁぁぁーーーー！！！」
「妹紅ぅぅぅぅぅーーーー！！！」

「あたいったらぁぁぁ、さいきょ～ねぇぇぇーーーー！」
「はぁはぁ、チルノさん、もう一回お願いします。」
「あたいったらぁぁぁ、さいきょ～ねぇぇぇーーーー！！」
「ハァハァ」

「妖夢、ご飯まだ～」
「ただいまお持ちしま～す！」

「小町ぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーー！！！！！！！！！！！！！」
「ひぃぃぃぃぃぃぃーーーー！！！！！」

「なんでお賽銭はいってないのーーーー！！」
「はいってないのかーーー！」

幻想郷に響きわたる乙女たちの愛の叫び

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