「まずは、ノック。」
「返事を確認した後、部屋に入ったら柔らかく、そして美しく微笑む」
「そこでオーラたっぷりに一言『ご機嫌いかが?』と。よしよし」
こんにちは。フラン命、レミリア=スカーレットよ。
フラン命はちょっと変態の香りがするか……?
言い直そう。フラン愛してる、レミリア=スカーレットよ。
うん、今度は良いセンスね。温もりが伝わって来るようだわ。改名しようかしら。
わかってもらえたかしら? この通り才色兼備な私。惚れても構わないが、その気持ちには応えられない。
何故ならすでに私の心は妹に売約済みである。押し売りだが。
その妹とは私と比べたら遥かに見目麗しく、愛らしいのだ。
例えるなら月とスッポン、いや、月とセロハンテープ。
ああ、因みに妹に惚れる事は許さん。
とにかく、あの子は森羅万象の中でずば抜けた可愛さを誇るのよ。それは、絶対。
ああ、フラン。愛い奴。
訳あって地下室に閉じ込めてしまった故に、マリアナ海溝より深い溝が生まれてしまったけれど、私の愛は貴女が生まれた時からずっと変わらないわ。
そう、この子に私がどれだけ想っているのか知って欲しい。
495年もの間書きためた、フラン成長日記を読めば私の愛がフランにも伝わるだろうか。
……叶うならば一日中すりすりしたい。
……そしてちゅっちゅっして、ゆくゆくは姉妹の壁を飛び越え、夜伽の方にSSを……
ごつッ
痛っっ!!
考え方をしてたらドアに頭をぶつけた。
これは痛い! ぶつけたのが重い鉄の扉でかなり厳しい! おおおおお……!
「はーい」
扉が返事した。いや、扉の中から返事がした。
……ちゃんとノックするつもりだったのに。
そう、妹の部屋だ。
495年の深い溝を埋めるべく、こうして毎日決まった時間、午後三時に足繁く通っているのだ。
重いドアを開く。
軋む音が止むと反転して無音の世界。
地下室にしては華美な部屋。
ベッドの上に腰掛けている妹が居た。七色の硝子細工のような翼をはためかせている。
フランは私を見て満面の笑みになる。
「いらっしゃい、お姉様! お帰りは後ろの扉ですよ!」
それは歓迎の言葉ですよね?
来た瞬間から帰りの事を心配してくれてるだけよね?
私のことを想っての言葉よね?
……やはり、この子には嫌われているのだろうか?
自信が揺らぐ。
「ご、ご機嫌いかが?」
頭の痛みで若干引きつった。それでも、笑顔は絶やさないように。
「うん、お前が来るまで上機嫌だったよ」
「お、お前……。フラン、私、一応お姉ちゃんなんだけど……」
「それが?」
「あ、いえ、何でもないです」
何で私が敬語になってるのよ。というか、これってもしかしなくても嫌われてるんじゃ……
「……で、毎日毎日来て、今日はなんの用さ?」
苛立つように、足をパタパタさせている。
ちょっと怖い。でも負けるな。めげるな私。
「いえ、一緒にお茶でもどうかなーって」
「さっき飲んだ」
私がここに居る理由が無くなった。お茶会フラグもポッキリ折られた。
「え、えと……貴女の顔を見に……ね?」
「じゃあ、もう見たでしょ。ほら、出てって」
追い出された。
部屋に居た時間、約二分。
これは良くない。実に良くない。なんとかせねば。
しかし、今まで何百年も努力してきた。そろそろ一人では限界がきたのかもしれない。
ここは誰かの協力を仰ぎたい。
う~ん。
あ、パチェとか。
いや、パチェは色恋沙汰に疎いからな~
今時ラブレターとか作るような奴だし。ラブレターとか古臭過ぎるわ!
『手紙に香の香りをつけたわ。きっと、気づいてくれるわ』
どこの時代の貴族だ。
それでも、一応、デモンストレーションしてみようか。
フラン『うー☆、最近冷えるな~。ティッシュ、ティッシュ。あ、これでいいや』
ち~ん
くしゃくしゃっ。ポイッ。
『なんか変なニオイがついてるなぁ』
終了。
昨日起きた出来事のように浮かぶ。
誰か適任者。誰か適任者……。
はっ、あいつ呼んでみようかしら。
□とある日記
今日もいつもの時間にあいつがやってきた。
頭から血が流れていた。何があった……?
まぁ、私には関係ない。適当に嘘ついて追い払った。
……今日も退屈だった。
後日。門の前で出迎えのため立っていると、しばらくして、招待した地底の妖怪がやって来た。
彼女は地霊殿の主さとり。
間欠泉の異変後の宴会で知り合い、同じ姉であるという共通点から意気投合した。なんでも、
『へえ、心を読めるのか。手間が省けていい』
の一言で随分気に入ってもらえたようだ。
さとり妖怪もいろいろと大変なのだな。
「お久しぶりです、レミリア」
「ああ、よく来てくれたわ親友」
「今日は妹さんの事で?」
……ああもう、本当に話が早くて助かる。
「ええ、その通りよ。まあ、その前に中に入りましょう?お茶を用意させてるわ」
ここでさとりを選んだ訳は二点ある。一つは同じ姉であること。もう一つは妹と仲良くやっているという点である。
「という訳で、妹さんとラブラブちゅっちゅっの蜜月を過ごしてるという貴女の助言が欲しいのよ」
「ま、任せてください」
泳ぎだすeyes。3つの瞳が落ち着きなく動き出した。
ここは私の私室。何かおかしい所でもあるのだろうか。
たしかに全体的に紅いものが多いかもしれないが、センスは悪くないはずだ。
「妹さんの心を読んで貰いたくて呼んだのですか?」
「いえ、貴女を呼んだのは本当にただ助言が欲しいから。こういう事はフェアじゃないと意味がないわ」
「わかりました。さとり妖怪としてではなく、あなたの親友として相談に乗りましょう」
「頼りにしてるわ」
薄い胸を張る。
ああ、ほんと、頼もしいわ。
さっきキョロキョロしてたのは何だったのだろう。
「ところで普段はどの位の頻度で会ってますか?」
「どの位って……毎日に決まってるじゃない」
「毎日!?」
ガタッ!!
思い切り机を叩き、椅子を突き飛ばして立ち上がった我が親友。
「えっ? な、なに」
「あ、いえ、すみません。つい」
どうやらすぐに落ち着きを取り戻したようだ。
……と思ったら椅子を突き飛ばしたのを忘れ、そのまま座ろうとして ころん、と後ろにひっくり返った。
……白、か。
「し、失礼。とにかくレミリア、それは妬ま……じゃなく、会い過ぎです。妹さんもきっとウンザリしてます」
「馬鹿な! 一日一回が多いですって?」
「その通りです! いいですか、レミリア。私はもう数週間はこいしと会っていません」
「な……何ですって!? ……寂しくはないの?」
「それは、勿論寂しいです。ですが、月に何回かしか会えないからこそ! 会った時の喜びが大きいのです!」
「はぁ……なるほど……奥が深いわ」
正直、感服した。そんな世界があったとは。
愛する妹と会わないことで逆に愛を育むのか……。
姉妹愛の先駆者は言うことが違うわね。
「さぁ、レミリア! 今日から一週間、妹さんに会わずに過ごしましょう!」
「わかったわ! さとり!」
二人で拳を交わす。
□とある日記
暇を持て余し、久々に地下室を出る。
図書館の一角に妙な古い日記帳を見つけた。
表紙であいつ……いや、お姉様の日記であることがわかった。
以下抜粋。
・わたしにも いもうとが できた! だっこさせてもらった! すごくかわいい! でも ち が ながれるのは なんでだろう?
・お父様とお母様の内緒話を聴いてしまった。フランを殺すという内容だった。
フランのもつ抑えきれない力に殺される前に処分するべきだ、という内容だった。
苦渋の選択とはいえそんなことはさせない。初めて抱っこしたあの日から私はあの子を『守る』と決めたのだ。
家出の決心をする。
・家出決行。
5歳のフランはよくわからず、ただ泣いていた。
繋ぐ手がみるみる血を帯びていく。
この子は力を抑えるようになるまでに、どれだけのモノを破壊するのだろうか。
・いつのまにか幻想郷という所に着いていた。忘れられたものが辿り着く所だそうだ。……両親にすら忘れられたか。
住むところは奪った。妖精メイドも流用。
・この頃フランは体から流れ出す破壊の力がピークだった。
私自信の命が危ない。が、それよりもフランの心が心配だ。
この力を抑えられる程成長するまで人を遠ざけ、生活するしかないと判断する。
何度も迷ったがフランを地下室におくことにした。世話は死の概念がない妖精メイドに任せることにする。
必ずいつか再び会えるその時まで。
(中略)
・フランは破壊の力をコントロールできるまで大きくなった。
しかし、長い年月を経て『私に閉じこめられている』という観念が憎しみに変化していた。
理由を話そうにも顔を合わせれば手にしたその力で私を破壊しようとするため近寄ることが出来ない。
ただ、あの子がもう破壊の力に悩まなくて済むのだと思うと、心から嬉しい。
・地下室を解放した。しかし、あの子は地下室からあまり出たがらなかった。
あの子に会っても攻撃されることは少なくなったが、皮肉口を叩かれるのは恒例となった。
一つ一つの言葉が深く突き刺さる。
だが、あの子には正当な理由がある。悪いのは私一人だけだ。甘んじて受けよう。
……それでも、時々言われた言葉がフラッシュバックする。
こればっかりはどうにもならない。
今は、あの子が自由に生きているだけで満足しよう。
……少し、お姉様との付き合いかたを考えようと思った。
次の日。
「さあ、今日から頑張るわよ」
「ええ、応援してます」
さとりは私の見届け人兼、監視役として残る、と言ってくれた。
いい奴だ……心の底からそう思った。
友人とはいえ所詮は他人である私にここまでしてくれるなんて……。
それにしてもフランの顔を見れるのが紅魔館一同が集う夕食の時だけとは……。
しかも、食事だから話し掛けることができない……。
うう……始まる前からめげそうだ……。
「大丈夫ですよ」
「さとり……」
「私では妹さんの代わりになりませんが、話し相手くらいなら努めましょう」
「……ありがとう」
実に心憎い奴だ。悔しいが私よりも格好いいじゃないか。
嫌われ者と呼ばれる理由がわからん。
その日は、さとりとお茶をして過ごした。
□とある日記
今日はいつもの時間にお姉様が来なかった。
今までこんなことはなかったのに……。
せっかく人が仲良くしてやろうと思ったというのに。
すると、夕食で見慣れない顔の妖怪がお姉様の横に居た。
随分親しげな様子で喋りかけている。
食事中は喋っちゃいけないとお姉様に口酸っぱく言われたというのにお姉様も楽しそうに微笑んでいた。
いままで、見たことのない笑顔だった。
私には怒るのに、その人ならいいんだね……。
そう思うとなんかもやもやする。
数日後。
「あーー」
「レミリア、しっかりしてください」
さとりは苦笑した顔で私を励ましてくれた。
気持ちはありがたい。本当に感謝してる。
でも、……駄目だ! フラン、今会いに行くわ―――
「にぐょえっ」
襟を掴まれた。首が締まり、ニワトリの首を絞めたような声がでた。
「駄目ですってば。あとほんの数日ですから我慢しましょう?」
「でも、ほら見て、さとり。フランに会えないストレスで、蕁麻疹(じんましん)が体中に……」
「薬を用意しますね」
う~ん☆手厳しいっ!
□とある日記
今日も昨日も一昨日もその前もお姉様は来てくれなかった。
反転して、さとりとかいう、妖怪と一日中過ごしている。
どうして? 私の事はもう嫌いになっちゃったの? お姉様はそいつのほうがいいの?
今までいい子にしてた事はないけど、なんにも言わないでサヨナラはあんまりだよ……
……このままでは何も解決しないね。明日、私のほうからお姉様にアクションを与えてみようと思う。
また数日後。約束の一週間まであと一日。
「…………」
「あー……えっと」
「…………」
「レミリアー…………?」
「…………」
「ほら、元気出しましょう?『れみ☆りあ☆うー☆』も一緒に付き合いますから、ね?」
「…………」
「明日になれば会えますから。明日までの辛抱ですよー」
「……そうか……明日か」
そうだ、明日だ! あとほんの一日だ!
500年の中の一日なんて僅かじゃないか!
そうと決まれば落ち込んじゃいられない。
友人の前でこれ以上情けない姿を晒すわけにもいかない。
「わかったわ、さとり。もう少し頑張るわ。……あなたには助けられてばかりね」
「困った時はお互い様です。どんどん頼ってください」
本当に格好いいなぁ……。
「それじゃ、まずやり方だけど、最初に『れみ』で右手を頭の横に……」
「待ってください。なにか部屋に煙が立ち込めていませんか?」
よく見れば廊下側の扉から私の部屋に白い煙が入り込んできている。
「え? そうね……。何かしら、焦げ臭いわね」
「何かあったんでしょうか?」
「貴女はここで待ってなさい。私が様子を見てくるわ」
客人を働かせる訳にもいくまい。
急ぎ、扉を開く。
ごつッ
なんかぶつかった。
扉の隙間から廊下を覗く。
「痛っっったあああああ……!!」
愛しのフランが頭を抱えてしゃがみ込んでいる。
「え? あ、ごめんなさい」
「痛い……」
「ほんとにごめんね……」
あれほど会いたいと思っていたフランが目の前にいる。
だけど、少し怖い。
主に目つきが。めちゃめちゃ睨まれてる……なぜか私ではなく部屋にほうに向ってだが。
そ、そんなに扉ぶつけたの怒ってるのかしら?
だが、恐怖心よりも打ち勝つものが私の中にあった。
なぜ、フランは私の部屋の前に居るのだろう。
そして、なぜ、こんなところで餅を焼いているのだろう。
…………。
んん!?
「フラン、い、一体こんな所で何をしているの……?」
「見てわからない!?」
「え!? えと……」
「『餅』を『焼いて』るのさ!」
七輪に網を乗せ、餅を二、三個ほど焼いている。
時間差で焼いたのだろう、一つは炭化して真っ黒だ。一体いつから焼いているのやら。
私の疑問を余所にフランは醤油を餅に塗り始めた。
ああ、醤油の焦げる匂いがなんとも香ばしい。きな粉餅派だが少し浮気してしまいそうだ……。
って、そうでなく。
「だから、そうじゃなくて。なんでこんな所で餅を焼いているのって訊いてるの」
「や、『焼き餅焼いてる』のっ」
それじゃ答えになってない、って変な言葉の使い方だなぁ。
焼いた餅を更に焼いてどうするの。
「焼き餅、焼いてるの……」
フランの声のトーンが変わってきた。様子がおかしい。
「ええと……ここじゃなくて別の場所でやりましょう、ね? あっ! 咲夜ならきっと上手く焼いてくれるわ」
本音を言えば私もフランと餅焼きたい。だけど、さとりを放っておく事になり、一週間という約束も反故することになる。それは当主として、そしてこのレミリア=スカーレットとしての矜持を傷付ける。
「ね? うん、それがいいわ。ちょっと待ってね、今咲夜呼んでくるから」
「やっぱり……」
「へ?」
「やっぱりお姉様は私よりあんなさとり妖怪のほうがいいんだ!!」
「熱っつああああぁぁ!!」
フランは七輪を私に投げつけ飛び去った。
「死ぬ! 切実に死ぬ!!」
すぐに瀟洒が駆けつけてくれた。水だばーっ
ふぅ、Good girl よ、咲夜。セリフが無くて残念ね。
「はぁ……。何だったのかしら」
今更ながら、妹の心がわからん。
ん? さっき私の事お姉様って呼んでなかった?
□とある日記(今日の日付は白紙のようだ)
次の日午後三時。
「さあ!! 待ちに待ったわよ!! いざ行かん、サンクチュアリへ!!」
右手にはティーセット。左手にはささやかな花束を持って出陣。
因みにさとりは地底に帰りました。
……んもう、見届けるって言ったのに。
でもきっと、結果は見るまでもないって事なのね。きっとそう。
上機嫌で地下室への階段を下りる。昨日の事がちょっと気になるけど、もう機嫌直ってるわよね。
knock knock
……返事がない。……んん?
もう一度。
knock knock
……駄目か。ここに居るとは思うんだけど……
仕方ない。このまま入っちゃお。
重いドアを開く。
軋む音が止むと反転して無音の世界。
地下室にしては華美な部屋。
ベッドの上に腰掛けている妹が居―――ない。
代わりに布団が盛り上がっていた。
なんだ、居るじゃない。少しほっとした。
お昼寝かしら? 寝顔を見るのもいいけど、やっぱり喋りたい。
ティーセットと花束をテーブルに置き、ベッドに近づく。
すると、シーツの山から嗚咽が聞こえてきた。
……泣い、てる?
「……フラン?」
嗚咽が収まり、シーツからひょっこりと顔を見せる。
その瞳はいつもより真っ紅に染まり、泣き腫らした跡が鮮明に残っていた。
「な……どうしたのフラン!? 何があったの!?」
フランは布団から出ると一目散に私に抱きついてきた。
「ふえぇぇぇん」
「ああ、フラン。もう大丈夫だからね。お姉ちゃんが守ってあげるからね」
子供のように泣くフランを強く抱き締める。
ただ、フランが安心できるまで、ずっと。
「どうしたの?」
「……お姉様が……ひっく……もう来てくれないと思って……」
「そんなことあるはずないわ!」
「だって……だってお姉様……あの妖怪とずっと……えぐっ……ずっと一緒で……私の事……えぐっ……会いにも来てくれなかったし……」
「お、おお……それは……その……」
まさか、一週間会わなければラブラブになれると言われて、なんて言えるわけがない。
というか、さとり効果すごい出てるんじゃないの?
実際、フランこんなにぎゅ~ってしてきて、もう離さないっみたいな感じで必死に抱きついてくるんだもの。
やば……かわいい……。
「と、とにかくこれからはずっと一緒よ、約束するわ」
「ほんとう……?」
「ええ、もちろん」
「私のこと……嫌いじゃない?」
「ええ、もちろん」
「一番じゃなくていいから……私の事……好きになってくれる?」
「……馬鹿ね。一番に決まってるじゃない」
その言葉を聞いてフランは花が咲くような笑顔になる。
フランの笑顔を見るのは何年……いや、こんな笑顔は初めて見る。
思えば幼い頃からフランはつらい思いばかりじゃないか。
「あとね、お姉様。……ごめんなさい」
「ん? なにが?」
「お姉様は私の為に色んなものを犠牲にしたのに……私は仇で返すような真似ばかりして……」
「……なんの事?」
「……お姉様の日記読んだよ」
しまった。あまり知って欲しくはなかったのだが……。
賢い者は葉を森に隠す作戦は失敗だったか。
「貴女が気にすることではないわ。それにあの時の決断は今でも後悔してない」
「でも……」
「今こうして貴女を抱っこできるなら、人生の一つや二つ、軽いものよ」
「……本当に馬鹿なんだから」
フランがまた強く私の胸に顔を埋める。
「さっき、私の事『守ってあげる』って言ってくれたの本当に嬉しかった。ずっと昔の日記にも同じ事が書いてあったから」
「フラン……」
「ねぇ、お姉様」
「え?」
「ありがとう」
……涙を流したのはいつ以来だろう。
続き期待しております。
次回作、さとこいのラブラブちゅっちゅ期待してます。
破壊力あり過ぎでしょコレ。
さとこい編に今から期待MAXです。
本当にこの姉妹は良い!さとこい編も期待してます!
妹への愛も一途で揺るぎない強さじゃないか
それに比べてさとりん、お前ときたら…
あと、サトリはがんばれw
おぜうの適度なへたれっっぷりとカリスマっぷりに惚れた
こいさとにも期待
お嬢様は格好良いなあ。
そしてさとりんへたれすぎる(笑)
ていうか後書きに思わず涙が止まらない……
お嬢様10歳にしてカリスマすげぇ。今よりよっぽどあるんじゃないのか。
こんなことを言える大切な人に出会いたいものです。
何これすごい的確に俺のツボついてくるんですがああああくぁwせdrftgyふじこlp
ハマったwww氏の他のもみてきm