Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

幻想郷天下一武道会_第四話

2010/05/30 04:57:54
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 力が強い?頭がいい?ただの運?
 何をおっしゃる全て実力!
 ここに残った八人は幻想郷でベスト8の力を持つことをその手で証明してきた実力者達です!

 そんな猛者達に繰り広げていただきましょう、天下一武道会三回戦の始まりです!

 今までの様子はこちらをチェック!!

 大会ルール説明と一回戦序盤:
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 一回戦第五試合目以降:
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 二回戦:
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 実況を担当するのはもちろん引き続きこの私、あなたの心のスウィートエンジェル、射命丸文です!いたた・・・ちょっと!空き缶を投げたのは誰ですか!!え、多い・・・ちょっと多いですやめて下さい・・・きゃあぁ!!


 いててて・・・皆さんカルシウム摂りましょうね・・・。



 さぁ気を取り直して三回戦第一試合は八意永琳選手VS西行寺幽々子選手!!
 永琳選手は一回戦で萃香選手、二回戦で輝夜選手を敗り、幽々子選手は一回戦で幽香選手、二回戦でチルノ選手を敗ってきました。
 何だか余計なのも混ざっていますが、ここが強豪ブロックだったことは間違いありません。
 そんな強豪ブロックの頂点に立ち、準決勝にコマを進めるのはどちらの選手か!

「本大会の優勝は姫のご命令です。残念だけどあなたには退いてもらう」
「あらあら、忠実ねぇ。妖夢にも見習わせたいわ」

「幽々子様、私にこれ以上どうしろって言うんですかぁ・・・」

 二回戦で輝夜選手への忠義を新たにした永琳選手、その優勝への決意には鬼気迫るものがあります!
 それとは対極的に幽々子選手の掴み所のなさ!だがそれは己の実力に裏打ちされた完全な余裕!相手がどんな実力者であっても揺るぎません!


 これまた名勝負の予感、試合開始です!


 ん?どうしたんですか、試合開始ですよ?
 両者硬直したまま動きません!お互いに出方をうかがっているのか!

「あら?私はあなたが優勝優勝って目を血走らせてるから、てっきり襲いかかって来るものと思って先を譲っているのだけれど」
「冥界を統治する程の実力者相手に、そう簡単に手の内は見せられないわ。私は1%でも勝率を上げなければならないの」

 んーなるほど、二回戦同様、永琳選手はまず相手の消耗を狙うスタンスの様です。これに対して幽々子選手の取る行動やいかに?

「せっかく力を持っているのに、見せてくれないなんて残念ねぇ。風が吹けば風を感じ、雨が降れば雨に濡れる。春の桜に喜び、夜の嵐に怯える。その方がずっと素敵なのに」
「脈絡がないわね。意図を掴みかねるわ」
「うふふ、あなたも時には、少し考える事をやめてみるといいかもね。・・・スペルカード、桜符『完全なる墨染の桜』」

 おっと幽々子選手、作戦などお構いなしにスペルカードを発動!それでは永琳選手の思うつぼですよ!

「勝手に消耗してくれるのは嬉しいけど・・・何か考えがあってやっているのかしら?不気味といえば不気味ね」
「ほら、またそうやってすぐ考え込む。頭を使って解決できることなんて、世の中にそう多くないのよ」

 幽々子選手は本当に何も考えていないのか、それとも何かの駆け引きなのか!美しい弾幕がリング上を埋め尽くします!
 永琳選手はその間隙を見つけて見事に回避、幽々子選手の消耗を待ちます!


 ・・・。


 もうだいぶ長いこと弾幕が続いています。幽々子選手の弾幕は弱まる様子はありませんが、永琳選手の方は少し動きが鈍ってきたか?

「くっ」

 あれっ!見ましたか?今一発だけ弾幕が永琳選手に当たりました!間違いありません、永琳選手は少しずつ疲労してきています!
 それに引き換え幽々子選手の弾幕は一向に衰えません、何という霊力量でしょう!さすがは冥界の姫君!!

「霊力量?私の弾幕はそこら辺に漂っている幽霊達を使って撃つから、自分の霊力は使わないわよ?知らなかった?」
「なん・・・」

 幽々子選手ここで種明かし!これだけの弾幕を撃っていても幽々子選手は自分の力を使っていませんでした!
 それにしてもそんなに弾幕が撃てるほど幽霊ってたくさんいるものなんですか?

「さる奇特な御仁が三途の川の渡しをサボってくれているから、幽霊には事欠かないのよ」

 小町選手、誉められてますよ。サボってみるもんですね。

 ともあれこれでは永琳選手の作戦は水泡に帰してしまいます!
 これに対して永琳選手は?

「そう・・・私は無駄に体力だけを消耗させられたのね。・・・放っておいても止まらない弾幕なら、力ずくで止めるのみ!」

 永琳選手、前方に結界を張って立ち止まりました!
 弓を強く引き絞っていますが・・・たった一本の矢がこの厚い弾幕を抜けて幽々子選手へ届くのでしょうか?

 あれ、矢が光り出しました!永琳選手、自らの霊力を矢に込めている模様です!
 矢を取り巻く光がだんだんと大きくなっていきます!

「受けなさい!!」

 放ったぁ!!蒼白の霊気に守られた矢が弾幕を突き破り、幽々子選手へ向けて一直線に飛んでいきます!!


「『幽々子選手へ向けて』・・・て、私はさっきからここにいるわよ?」
「!?」

 何と!矢を放った永琳選手の背後にいつの間にか幽々子選手!
 さしもの永琳選手も驚きのあまり逃げるように距離を取りました!

「あらあら、幽霊でも見たような驚き方をして。あなたが止めて欲しそうだったから弾幕を止めてあげたのに、ひどいわ」

 幽々子選手のベタなボケは放っておきましょう。意地でもツッコみませんからね。


 さて永琳選手、一旦呼吸を整えます。霊力切れを起こさない幽々子選手を相手に、永琳選手が次に取る行動は?

「なるほど、冥界の統治を任されるわけね。消耗が望めないのなら作戦変更だわ。・・・スペルカード、蘇活『生命遊戯』!」


 これはついに始まったか!?永琳選手が初めて攻撃手段としてスペルカードを発動しました!
 相手を疲弊させつつ追い込む「狩」を捨て、相手が全力の状態のまま正面から決める「戦」へシフト!
 勝率さえも度外視した出力全開、まさに真の全力です!

 幽々子選手を取り囲むは不動の弾幕による丈高き壁!
 生命なき幽冥の住人を駒に永琳選手はいかなるライフゲームを展開するのか!

「うーん、この期に及んで『作戦』なんて言葉が出てくるのねぇ」

 この状況下でも幽々子選手はただ腕を組むだけで特に動きを取る気配はなし!
 その毅然たる態度、動かざること山の如し!これが冥界の姫たる所以でしょうか!!

「動かないの?ならばそのままそこで潰えなさい」

 弓を構えた永琳選手、矢をつがえて・・・再び霊気を込め始めました!
 永琳選手の膨大な霊気を受けて、矢を覆う光が徐々に大きくなります。

 え、いくら何でも大きすぎませんか?矢に青白い霊気の光が渦巻いて、永琳選手本人まで飲み込んでしまおうかという勢いです!
 凄まじい霊力、これが永琳選手の力か!!こんなのまともに喰らったら一溜まりもありません!!
 そして幽々子選手はライフゲームのボードの上、壁に取り囲まれて身動きが取れません!
 避けるとすれば壁のない上空方向ですが、永琳選手はそこをどのように計算しているのか!

「あなたに恨みはない。けれど姫のご命令は私にとって絶対なのです!」

 放たれました!超弩級の霊気を纏った光の矢が永琳選手の立てた壁を穿ち突き進みます!
 一方永琳選手本人はやはり上空へ移動、幽々子選手の回避行動妨害に向かいます!

「避けて飛んできた所を撃ち落として矢の軌道上に戻し、無理矢理命中させる。あれだけ霊気を込めた矢に当たれば、冥界の姫と言えど試合は終わるはず!」

 幽々子選手が永琳選手の妨害をかわして矢を避けきるか、それとも永琳選手が幽々子選手をたたき落として矢に捉えさせるか!
 そこが勝負の分かれ目となります!
 幽々子選手が動き出すタイミング、コンマ一秒までもが勝敗に大きく左右するでしょう!
 いつ動き出すか!!


 まだ動かない。

 ・・・動かない。


 動きません、もう矢は目の前まで迫っています!
 それでは避けきれませんよ!!

「せっかく本気の力を見せてくれたんでしょ?避けちゃうなんてもったいないわ」

 ちょっと、正気ですか!?
 両手を前に差し出して全身から霊気を放出、幽々子選手は矢を受け止める体勢です!!

 そのまま矢は突き進み・・・幽々子選手の霊気と衝突!!
 幽々子選手の纏う桜色の霊気と矢の纏う青白い霊気がぶつかり、紅の火花が飛び散ります!
 これは美しい!・・・とか言っている場合ではありません、幽々子選手が力負けすればそのまま試合終了です!
 いつもにへら~っと緩んでいる幽々子選手の口元がさすがにきゅっと締まっています!


 打ち上げたぁっ!!
 幽々子選手がついに霊気の矢に打ち勝ち、その軌道をねじ曲げました!!
 矢は真っ直ぐ上空へ・・・上空!?

 そこには幽々子選手迎撃の為に待ち伏せていた永琳選手がいます!!

「なッ・・・」

 奇しくもその軌道は永琳選手を中央に捉えています、不意をつかれた永琳選手避けきれるか!!

「きゃあっ!!」

 咄嗟に身体を捻って何とか直撃は避けましたが、矢の纏う霊気の渦までは避けきれない!
 かすっただけとは言え、自分の霊気に激しく振り回されて落下!リング上に叩きつけられました!

「全てのものが次の刹那にどうなっているか分からない。だから自然は美しいのよ」

 幽々子選手はさっきからちょいちょい何を言っているのでしょうか?


 それにしてもどうしたのでしょうか、永琳選手がダウンしたまま起きあがりません。
 戦闘不能ほどの大ダメージは受けていないと思われるのですが・・・?

「おのれ・・・」

 お、やっと起きあがりました。ですがいつもの永琳選手と様子が違います。

「おのれええぇぇぇ!!!」

 消えた!?

 永琳選手が忽然と姿を消しました!
 目にも止まらぬ速さとはまさにこの事です!
 そして現れたのは幽々子選手の目の前!!!勢いを殺さず一気に弓を振り抜いた!!

 しかし幽々子選手はその動きを読んでいたように後ろに身を翻しました!
 永琳選手の弓が惜しくも桜の花びらだけを振り払います!

「残念だけれどそれも正解ではない。感情を剥き出しにすることは何も考えないことではないわ。スペルカード、蝶符『鳳蝶紋の死槍』」

 またも理解に苦しむ言葉を口にして、幽々子選手がスペルカードを発動!
 感情のままに弓を振り抜いた隙だらけの状態に至近距離からの弾幕照射、永琳選手はまともにこれを喰らってしまいました!
 幾本もの霊気の槍が永琳選手を貫き、蝶を模した弾幕が永琳選手を翻弄します!


 永琳選手、ダウンこそしませんが片膝を落としました。

「どうして・・・どうして勝てない!!力も!速さも!頭脳も!!私の方が勝っているはずなのに・・・どうして!!」

 こんなに悔しそうな永琳選手は初めてです。憤りのままに拳で床を殴りました。

「確かにあなたの方が強いかも知れないわ。でも今のあなたには嘯風弄月の心が足りない」
「あなたという人はまた意味の分からない事を・・・それが戦いと何の関係があるって言うのよ!!」
「分からないかしら?それならそれでもいいけど、分からなければ次のスペルカードであなたは負けるわよ」

 ごめんちょっと辞書持って来てー。・・・ありがと。
 どれどれ「嘯風弄月」・・・天然自然の風景を愛すること・・・うーむ。
 幽香選手のスペルカードにこういう名前のがありましたが、今の試合とは全く関係ないですね。

 ・・・。

 にぱっ!分からない事は考えないのがこの私の良い所、すっきり忘れてしまいましょう!


 さぁ幽々子選手が事実上の勝利宣言、これに対して永琳選手の反応は?

「私は勝つの。姫の為に、勝たねばならない・・・」

 弓を杖代わりにゆらりと立ち上がりますが、あまりに頼りない!
 永琳選手の受けているダメージは並ではありません、これでは幽々子選手が次に放つスペルカードに耐えきれないか?

 そんな永琳選手に向かって幽々子選手が扇子を両手に容赦なく接近します!
 動きは相変わらず緩やかですが今の永琳選手では逃げることも叶いません!

 最接近した幽々子選手、鋭い動きでくるりと回って永琳選手を打ち上げた!

「スペルカード、桜符『センスオブチェリーブロッサム』」

 力無く宙を舞う永琳選手を狙って、幽々子選手が最大限まで霊気を溜め込みます!
 百戦錬磨の永琳選手もこれはもうダメか!?


(ああ、私はここで負けるのね・・・姫に申し訳が立たないわ。それにしてもこんな抜けてる相手に負けるなんて腹立たしい。天衣無縫とはよく言ったものね、本当にやる気があるのだかないのだか。・・・負ける前に一度、驚く顔が見てみたいわ・・・よし)


 幽々子選手が霊気を溜め終わったようです、超一級の霊気を込めて扇子を振り上げた!!
 あれ、永琳選手はいつの間にか空中で体勢を整えて幽々子選手に向けて弓を構えています!
 短時間で込められるだけの霊気を込めて悪あがきの矢を放ちました!


 しかし時既に遅し、桜色の激しい霊気に巻き込まれ・・・・・・ていません!!!
 永琳選手、矢を放った反動で僅かばかり後ろへ移動!直撃を免れています!!!

「助・・・かった?」

 霊気の風に煽られて床に叩きつけられるも、永琳選手は無事のようです!
 さすがの実力者、おいそれとは敗北しません!

 とどめを刺し損ねた幽々子選手、次はどんな攻撃で・・・って、幽々子選手!?
 これは・・・この光景はどう捉えればいいのでしょうか!!


 永琳選手が最後に放った一本の矢が幽々子選手の体を見事に貫いています!!


「え?」

「そう、それでいいのよ。今のあなたは勝ちに固執するあまり、最適な動きをしすぎていた」
「何?何を言っているの?」
「最適化された戦術は、相手も同じく最適な動きをした場合には絶大な効果を発揮するわ。でももし、相手が無駄な行動を取ると?当然その戦術は最適足りえず、それどころか裏をかかれる結果になりかねない。この世には、遍く『遊び』が必要なのよ」

 なるほど、幽々子選手の半分は遊びで出来ています。その幽々子選手の無駄だらけな動きが、永琳選手にとっては予想外の行動となっていた訳ですね。

「戦いは相手と行うもの。それは計算だけでは語り尽くせない要素ばかり。いつものあなたなら心得ていたはずよ。でも今のあなたときたら、勝手読みで視野の狭い戦略ばかり。私はあなたに、少し頭を冷やして欲しかったのよ」
「私の為に・・・?」
「戦いとお花見は同じなのよ。あるがままの自然をあるがままに感じ取る。どんな時でも木々のざわめき、鳥のさえずりが聞こえてくる様な心を持つの」
「そこだけは今も分かりませんが・・・」
「うふふ、いつでも無心でいなさいということよ」

 幽々子選手が体に刺さった矢に手を当てました。
 おぉっ、矢があっという間に桜色の光になって消えてしまいました!これは重宝、楽ちん治療法ですね。

 さぁ試合はまだまだ続きそうです!次に仕掛けるのはどちらか!!

「いいえ、私の授業はこれで終わりよ。頑張りなさい」


 え、ちょっと?ちょっとぉ!?
 幽々子選手、ゆらゆらと歩いてそのまま場外へ出てしまいました!

 実力者同士の名勝負にまさかの結末、幽々子選手が突然の試合放棄です!!


「授業?何十万倍も長く生きている私に向かって・・・。本当にあなたという人は、最後まで何を考えているのか分からないのだから・・・」

 会場を出ていく幽々子選手の背中を、永琳選手が帽子を取って見送ります。

「主を倒してまで叶えたい願いが『永遠にあなたの臣下でありたい』。うちの庭師もそんな小粋なセリフ吐かないものかしらねぇ」


 私としては何だか煮え切らない決着ですが、名勝負であった事には間違いありません!
 三回戦第一試合は結局どちらが強かったのか分からないまま八意永琳選手の勝利です!!


 ちなみに妖夢選手、優勝したら叶えたい願いは?

「幽々子様のわがままが治りますように」

 だめだこりゃ。

******************************

 三回戦第二試合はその魂魄妖夢選手VS鈴仙・優曇華院・イナバ選手の戦いです!

「一回戦でもあなたと似たような奴と戦ったわ。直線打撃バカの次は直線斬撃バカって訳ね」
「確かに私の動きは直線的で、斬撃も使いますが・・・『バカ』はどこから来たのですか?」

 一回戦では直線打撃バカの美鈴選手を鈴仙選手が翻弄する結果となりましたが、この試合はどうなるでしょうか?


 妖夢選手がバカでないことに期待しましょう、試合開始です!

「かかって来ないの?直線打撃バカさんは試合開始すぐに殴りかかって来たわよ」
「今見えているあなたを斬っても、どうせ幻ですから。同じタネなんて何度も通用しませんよ」


 おお、美鈴選手と違って妖夢選手はどうやらバカではないようです。

「だからただのバカじゃなくて打撃バカ~」

 くどい様ですが敗者の声は実況席には届いておりません。


「ふうん、じゃあどうやって本物の私を斬るつもりかしら?」
「お師匠様はいつも言っていました。『真実は目には見えない』と。光や音はあなたに操られていて当てにならない。ならば気配を頼りに斬るだけです」

 妖夢選手が目を閉じて精神を集中させ始めました。ちょっと静かにして見守りましょう。

「って、そこまで言われて誰が素直に見守るのよっ!」

 ですよねー。鈴仙選手が妖夢選手の集中を阻害するべく座薬ミサイル弾幕を発射!

「座薬って言うな!」

 ついでに実況席にも一発サービス!でもここは結界の中ですもんね~。
 さて妖夢選手の反応は?

「わわっ」

 やはり座薬弾幕に邪魔されてうまく集中できないようです。やっぱり未熟ですね。
 さぁどうする妖夢選手、このままでは鈴仙選手の姿を捉える前に弾幕だけで試合終了です!


「集中はもうやめです・・・行け、半霊!」

 鈴仙選手の幻術を見破れずにヤケを起こしたか、妖夢選手が半霊を突撃させました!
 だがそこは言わずもがなあさっての方向、鈴仙選手にはかすってもいません!

「あなたねぇ、それは幻だって最初から分かってたんでしょ?」

 ここでもう一度確認しておきますが、現在幻術にかかって鈴仙選手の幻を見ているのは妖夢選手本人だけです。
 私にはし~っかり鈴仙選手の姿が見えています。
 ようむー、うしろうしろーっ。

「まだまだ・・・悪し魂!」

 妖夢選手、あさっての方向に飛ばした半霊を発光させてその周囲を広範囲攻撃です!
 しかもこれはいつもの悪し魂よりもかなり大きい発光!!その分範囲も広大化しています!!

 運が良ければ当たっていましたが鈴仙選手がいるのはまったく見当はずれの方向、運頼みの発光攻撃も実らず!!

「見えた!そこですね!!!」

 ん!?
 何が見えたと言うのでしょう、いきなり妖夢選手が突撃抜刀術!これはスペルカード、人符「現世斬」!
 しかもその目指している先は見事に鈴仙選手の方向!!
 本当に見切ったのかそれとも単なるまぐれなのか!

「半霊の光を受けて、誰もいないはずの場所に影が現れました。そこにいるに違いありません!」

 これは鈴仙選手ケアレスミス!!妖夢選手に見せるべき幻から影を隠すのを忘れたようです!
 それが祟って妖夢選手に居場所がばれてしまうという失態!

 逆に妖夢選手にとっては千載一遇のチャンスです!楼観剣は鈴仙選手を捉えることができるのでしょうか!

「はぁっ!」


 はずしました!!


 楼観剣が斬ったのは鈴仙選手をほんの数歩通り過ぎた先の空間!
 妖夢選手、この大事な局面で相手の位置を読み違える痛恨のミス!!
 抜刀後の無防備な背中をさらして、鈴仙選手が手を出さない訳がない!!

「危ない危ない。でもこれで私の勝ちね。スペルカード、『幻朧・・・」

 あぁっと!!!

 鈴仙選手が反撃の大技を繰り出そうとしたその瞬間、妖夢選手の背後に桜色の剣閃が走って鈴仙選手を切り刻んだぁ!!
 この技はまさか!!

「スペルカード、剣技『桜花閃々』」


 先ほど妖夢選手が放った突撃抜刀術は人符「現世斬」ではなく、剣技「桜花閃々」!!
 妖夢選手が走った軌道上に時間差で剣閃が発生するスペルカードです!
 しかし鈴仙選手はそれを技の不発と思いこみ、手を出そうとしてカウンターを喰らってしまいました!!

 不意をつかれたカウンター攻撃で鈴仙選手ダウン!これは妖夢選手の作戦勝ちです!!


「鈴仙・優曇華院・イナバ、戦闘不能と見なし敗北!いつまでも姿を消して人目を避け続ける態度はお説教です!」

 三回戦第二試合は魂魄妖夢選手の勝利です!準決勝で八意永琳選手と対決することになります!

******************************

 三回戦第三試合は不安が耐えないカード、八雲紫選手VSアリス・マーガトロイド選手です。
 二回戦で幼い頃の自分に戻ってしまい、しかし何とか自我を取り戻しかけた所へレミリア選手の攻撃を受けて気を失ったアリス選手。

 まず気は付いたのでしょうか?
 試合は可能なのでしょうか?
 そして何より、元の人格に戻れたのでしょうか?

 紫選手は既にリング上でスタンバイ完了しています。


 お、入場口からアリス選手が歩いて来ました!
 体は大人サイズに戻っています、これは期待大だ!!

 聞くのが怖いですが聞いてみましょう。アリス選手、大丈夫ですか??

「・・・」

 あ、あれ?私何か悪いこと言いましたか?その睨み付けるような視線は一体・・・

「スペルカード、咒符『上海人形』!」

 おわーっ!!

 アリス選手がいきなり実況席に向かってレーザーの束を照射してきました!
 結界があったから良かったようなものの、いきなり何するんですか!危ないじゃないですか!


「アリス『様』」

 え?
 ・・・え?

「アリス『選手』とは何ですの?アリス『様』と呼びなさい、この下郎め」

 ?????
 は、はい。
 アリス・・・「様」。

「良くってよ。今回は不問に処して差し上げますわ。でも今度同じ過ちを犯してごらんなさい。その汚らしい口に靴を突っ込んで、『ごちそうさま』と言うまで踏んづけ続けますわよ」


 ダメです、今回も元のアリス・・・様に戻れていません!
 「七色の人形遣い」の「七」とは人格の数なのでしょうか!


 ちなみにアリス様、優勝したら叶えたい願いは何なのですか?

「そうですわね・・・幻想郷中の男達を私の『お人形』にして盛大な人形遊びがしたいですわ」

 ぞぞ~っ。
 アリス様、実は普段から心の奥底ではそんな事を考えていらしたのですね・・・。


 とりあえず試合です、リング上までおみ足をお運び下さい!!

「多重人格だなんて、本来の自分に自信がないのね。まあいつものあなたでは役不足だから、ちょうどいいわ」
「あなたのその余裕に満ちた表情、好きよ。一介の魔法使いに敗れた屈辱で、その表情をどんな素敵に歪ませてくれるのかしら。想像するだにゾクゾクしますわ」

 さすが紫選手、こんなアリス様と対峙しても全く動じずいつもの飄々とした態度を変えません!


 密かに紫選手の勝利を願いつつ、試合開始です!

「さぁ、ゆっくりといたぶって差し上げますわ。スペルカード、偵符『シーカードールズ』!」

 開幕直後に先手を打ったのはアリス様!
 リングのほぼ全域に散らばった多数の人形達がそれぞれレーザーを発射!レーザーの包囲網を展開しました!

 それに対して紫選手、人形達のど真ん中に立っていながら微動だにしません!
 見事にレーザーの網目を見切っています!

「どれだけ集まっていても、それぞれが意思を持たなければ単なる烏合の衆。ゼロがいくつ集まってもゼロなのよ」
「ああ、素敵ですわ。早くその口から漏れる絶望の言葉を聞きたい・・・!スペルカード、戦符『リトルレギオン』!」

 続いてアリス様は刃物装備の人形達に円陣を組ませて紫選手に向かわせました!
 くるくる回りながら人形達が前進し、レーザー包囲網中央の紫選手に迫ります!

「金にも成れない歩兵達の前進。一度抜かれてしまえば存在も忘れ去られる、哀れな人形達ね」

 紫選手ここでスキマに入り込みました!
 前進し続ける人形達の円陣をやり過ごして、現れた先はアリス様の目の前!勢いのまま足蹴をアリス様に浴びせました!
 レーザー包囲網を全く感じさせない動きです!


「くっ・・・よくも蹴りましたわね、汚らわしい!この代償は高くつきますわよ」
「威勢がいいのは結構だけれど、頼みの人形達はみんな命令されたままに虚を焦がし、空を刻んでるわよ。もっと適切な命令を与えなければね」

「くすっ・・・私が人形遣いだからって、あまり人形ばかり見ていては駄目ですわよ?」
「?」
「さあ私の可愛い人形達、この不潔な不埒者を縛っておしまい!!」

 アリス様のお言葉と共にリング上に多数配置された人形達が一斉に行動を中止!アリス様の元へ帰って行きます!
 それより気になるのは「縛る」という言葉、一体何をなさるおつもりでしょう!

「何をするつもりかですって?鈍いですわねぇ、もう事は済んでいてよ」

 え?既に何か起こっているのですか?

「糸というのはものとものを繋ぐ為にあるのではなくてよ。その上位意義はものを『縛る』こと。魔法の糸も、普段は私と人形を繋いでいるのみだけれど・・・」


 ん?ああっ!非常に見えにくいですが、紫選手が魔法の糸でぐるぐる巻きにされている・・・っぽいです!!
 アリス様の今までの行動は紫選手を攻撃する為ではなく、魔法の糸を絡ませる為のものだったのか!
 紫選手はうつむいたまま動きを取りません!あるいは取れないのか!

「当然ですわ。どんな鋭い刃物でも切れない、私と人形を結ぶ魔法の糸。その糸で全身を縛られて、身動きなんて取れるはずがない。さぁ、悦楽の時間よ。体のどこから虐めて欲しい?好きなだけきつく縛ってあげるから、苦痛と快楽の入り交じった恍惚の顔を私に見せて・・・」

 アリス様が動かない紫選手のあごに手を当てて顔を上げさせます。紫選手の顔は・・・


 にやけています!!

 この状況下でも紫選手の表情はいつもと全く変わっていません!!
 思考も感情も一切掴めない不気味な万年微笑はまだまだ健在です!

「何ですの?その顔は・・・」

 この結果を受けて今のアリス様が面白いはずがありません、一気に表情が険しくなりました。

「あなた今の状況が分かっていますの?大ピンチですのよ!?私が一声かければあなたは何重ものレーザーに身を焼かれて無様に跪くのよ?その瞬間、地位も、名声も、プライドも、カリスマも、全てを失うの!哀れな末路に泣きなさい!己の無力を悔やみなさい!もっと恐怖におののきなさいよ!」

 アリス様が一転して表情を戻し、右足を上げて紫選手に靴の裏を見せました。

「靴をなめなさい。そして負けを認めて、私に許しを請うのです。今日はそれで勘弁して差し上げますわ。そうでなければ衆目の前で惨めになぶって辱めますわよ?さあ、早くなめなさい!さぁっ!!」


「一つだけ・・・」

 お、紫選手が口を開きました。まさか本当にアリス様に許しを請う・・・なんてことはないですよね。

「人形よりも哀れなあなたに一つだけいい事を教えてあげる。多重人格というのは本当に不思議なもので、性格が変わるだけじゃなくて、利き手のような身体的な特徴まで変わる事もある。子供になったりね」
「それがどうしたと仰るの?あなたさっきから私の事を『多重人格』と言っていますけれど、今の私が本当の私。私は人格が変わったのではなくて、目覚めたのよ」
「でもね、別の人格になっていくら気が大きくなっても、霊力だけは変わらないの。・・・つまりあなたの霊力は今も『弱い』魔法使いのまま」

「私が・・・弱い?これは面白いですわ、追いつめられて頭がおかしくなってしまいましたのね」
「あなたの全力の攻撃を無防備に受けたって私が倒れることは、ない」

「仰りたいことはそれだけ?幻想郷の創始者たる妖怪の遺言としては、あまりに陳腐ですわね。・・・消えなさい、この雌豚!!!スペルカード、注力『トリップワイヤー』!」

 ついにブチ切れたアリス様が紫選手をぐるぐる取り巻いている魔法の糸にレーザーを走らせました!!
 紫選手が真っ赤なレーザー光に包まれています!!

「レーザーと悔しさに身を焼かれて果ててしまいなさい!!おーっほっほっほっほ・・・」


 会場内にアリス様の高笑いだけがこだましています。

 アリス様の攻撃がやみました。
 紫選手はどうなったでしょうか?少なくとも衣服はぼろぼろに焼けていますが・・・。


「思っていた以上にぬるいレーザーだったけど、私としたことがしくじったわね。服のことを考えていなかったわ」

 紫選手、前言通り倒れません!全く効いていないようにすら見えます!
 この光景を見たアリス様の方が逆に力無く床にへたり込みました!

「そんな・・・こんな屈辱・・・。悪夢だわ・・・夢、そうよ夢よ!これは夢ですわ!!」
「ええ、良い夢だったわね。本来ならあなたはここまで来る力量の持ち主ではなかった。それが別人格を持ったために色々な奇跡を生んで、ここまで勝ち上がって来ただけなのよ。愛らしい子猫ちゃんが勇ましい虎になる夢を見た。それだけよ」


「子猫ちゃん・・・私が?・・・私は猫だったのかニャ?」

 ハイそこまで!


 そこまでです!!審判さんもうこれ戦闘不能でいいでしょ!
 これ以上続けたらアリス様が今度は猫キャラになってしまいます!!

「まだニャ!まだ続けるニャ!優勝してにぼしたくさんもらうのニャ!」

 あ、その蒲ちょっと貸して下さい・・・ありがとうございます。
 ほらほらアリスにゃん猫じゃらしだよ~。

「うにゃ!じゃらし!!」

 よし!私の猫じゃらし作戦でアリス選手が場外の実況席まで来ました!!
 審判さん、試合終了を宣告して下さい!!

「アリス・マーガトロイド、場外に着地したため敗北!とりあえず元に戻ってからお説教の内容を考えます」

「あら、これからお仕置きの時間だったのに残念ね」


 三回戦第三試合は実力通り八雲紫選手の勝利です!
 私は今、猛烈に安心しています!アリス選手が勢いで勝っちゃったらどうしようかと心配で仕方ありませんでした!!


「じゃらし~」

 ええい鬱陶しい!いい加減元に戻って下さい!
 幻想郷の猫キャラ枠は既にいっぱいなんです!!

******************************

 三回戦最終試合は十六夜咲夜選手VSパチュリー・ノーレッジ選手です!
 一回戦で慧音選手、二回戦で小町選手を下してきた咲夜選手に対し、一回戦でレティ選手、二回戦でミスティア選手というぬるま湯勝負だったパチュリー選手というくじ運の違い!
 って、これはどうでも良かったですね。

「やっとまともな相手が来たと思ったら咲夜だなんて、因果なものね」
「パチュリー様相手でも手加減はしませんので、悪く思わないでください」

 主従対決とは言わないかも知れませんが咲夜選手は一応パチュリー選手にも仕えるメイド、微妙に因縁めいたカードです。

 遠距離からの魔法攻撃を得意とするパチュリー選手に対してどんな間合いの戦いも満遍なくこなす咲夜選手の戦い。
 咲夜選手としてはできればパチュリー選手の懐に潜り込んで魔法攻撃を封殺したいところですが、逆にパチュリー選手としては距離を詰めさせずに接近戦を防ぐことを念頭に置いた戦い方をするでしょう。


 間合いの取り方が勝敗の鍵になりそうです、試合開始!

 まずはパチュリー選手が水属性を中心とした魔法の牽制攻撃を開始!咲夜選手をナイフの間合いに入れさせない作戦です!
 咲夜選手は申し訳程度にナイフを投げるもパチュリー選手には弾幕負けしています!やはり斬撃の間合いに入りたいところ!
 パチュリー選手このまま押し切れるか?しかし咲夜選手には時間を操る能力があります!

「そろそろ行きますよ」

 お、咲夜選手が消えました!時間を操る能力の本領発揮です!
 現れた先はパチュリー選手の背後!!これは捉えたか!?

「そう簡単には近づかせないわよ」

 パチュリー選手がくるっと身を翻して強風を発生させました!この技は確かスプリングウィンド!
 咲夜選手の体がずいっと後ろに下がってナイフも空振りです!

 再び距離を取ったところでパチュリー選手が火の玉で追撃!
 しかしまたしても咲夜選手は姿を消しました!
 今度はパチュリー選手の頭上に登場!至近距離からのナイフ弾幕です!

 だがパチュリー選手今回もスプリングウィンド!咲夜選手もナイフも吹き飛ばします!


「なるほど、まずはその風を何とかしないと次に進めないようですね」
「『何とか』ってどうするつもり?私の魔力でも封印してみる?」

 問いに答える代わりに咲夜選手がワープです!
 今度はパチュリー選手の真ん前、しかししゃがんで現れることでパチュリー選手の視認を一瞬遅れさせました!

「甘いわね。どこにいるか分からなくたって、咲夜が消えた時点で近くに現れることくらい予想がつくわよ」

 だがそれもパチュリー選手の虚を突くことはできず!!
 またもスプリングウィンドで咲夜選手を遠ざけ・・・られていません!


 咲夜選手、姿勢を低く保ったままナイフを床に刺すことで杭代わりにして風に耐えています!

 風が凪いだところで足払い!!
 技発動後の隙をつかれたパチュリー選手、足をすくわれて転倒だ!
 咲夜選手はこの機を逃さずとどめを差しに飛びかかります!

「エメラルドシティ!!」

 しかしパチュリー選手もまだまだ諦めない!
 倒れながらも床からエメラルドの塊を呼び出して反撃です!!
 襲い来る咲夜選手を宙高く打ち上げて退けました!

 パチュリー選手は是が非でも接近戦に応じない模様!
 咲夜選手、華麗に着地するも手詰まり感を隠し切れません!


「私の接近戦回避法は百八式まであるわよ」
「そんなにはないでしょうが、あと二つ三つはありそうですね。分かりました、近づいて戦うのは諦めることにします」

 おや、咲夜選手はもしかしてパチュリー選手との弾幕戦に臨む覚悟でしょうか?
 それでは勝率もぐんとダウンです。


「いきます!スペルカード、幻符『殺人ドール』!」

 ここで咲夜選手のスペルカードによる弾幕攻撃開始!
 パチュリー選手は次々と直線的に襲ってくるナイフを無理に弾幕で相殺しようとせず、ここは一旦回避に徹します!

「避けるだけなら簡単なスペルカードね。走っているだけですり抜けられ・・・」


 あっと!!ナイフの軌道を確認しながら走るパチュリー選手が何かにぶつかって足を止めた!

 正面を向くとそこにいたのは咲夜選手だーっ!!


 咲夜選手、ナイフ弾幕を走って避けるパチュリー選手の行く手にワープして待ち伏せしていました!!
 軽やかな動きで両手に持ったナイフをパチュリー選手の体に刻み込みます!まるで二本のナイフが意思を持っているかの様だ!

「こちらから近づくのはいい作戦ではありませんでしたね。やはり相手から近づかせなければ。スペルカード、傷符『インスクライブレッドソウル』!」

 ナイフの連撃を受けてよろめくパチュリー選手にスペルカードによる滅多斬り!!

 ガードも回避もできずに全段ヒットをもらってパチュリー選手ダウン!!
 近づいて戦うのは諦めると宣言した咲夜選手、結局接近戦で勝負をつけました!

「近づくのと近づかせるのは違うわよ。近づく時に動くのは自分。近づかせる時に動くのは相手。隙の出来方が違うわ」

「パチュリー・ノーレッジ、戦闘不能とみなし敗北!苦難を極力避けようとする態度はお説教です!」


 二回戦までで雑魚妖怪ばかり相手にしてきたパチュリー選手、咲夜選手に敗れていいとこなしです!

「むぎゅー」

 三回戦最終試合は十六夜咲夜選手の勝利、準決勝で八雲紫選手との試合に臨みます!!


 以上で三回戦が全て終了です!次回はついに準決勝!!
 もうここまで来ると誰が勝っても誰が負けてもおかしくありません!
 永琳選手、妖夢選手、紫選手、咲夜選手!
 果たして本大会を制し、賞品として己の願いを叶えるのは誰なのか!
 乞うご期待です!!

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続く
 以上、三回戦でした。

 二回戦でもらったコメント数が、一回戦と比べて半分くらいになっている・・・。
 一試合ずつで長々と真剣勝負を繰り広げるより、もうジャンケンでもやってる感覚でぽんぽん試合が進んでいく方がいいんでしょうか?
 その意味では今回の永琳VS幽々子戦とか終わってますね・・・。
 とは言えこの修羅場まで来て方針変更はできないので、最後まで突っ走ります。

 次回で最終話、準決勝から最後まで書ききってしまうことにします。
 細かい試合運びまでは考えていないものの、実はもう優勝者は決めてあるので、優勝予想でもしながら最終話をお待ち下さい。

 七色の人形遣い・アリスの人格を七つまで描けなかったのが悔いと言えば悔い。

 ↓こんな感じ?
 アリス
 アゲス
 ロリス
 ドエス
 ニャリス ←今ここ


↓準決勝戦ラインナップ(予定)

八意永琳-魂魄妖夢
八雲紫-十六夜咲夜
アデリーペンギン
コメント



1.奇声を発する程度の能力削除
アリスwww人格がwww
とっても面白かったです。
2.名前が無い程度の能力削除
あくまで個人的な嗜好ではありますが、片方が必死こいているキャラで、もう片方が余裕綽々で掴み所のないキャラという構図においては、
その余裕が崩れ去る瞬間において最大の爽快感が得られるものだと思うのですよね。

そういう意味では幽々子が永琳に講釈を垂れっぱなしという展開がいまいち好きになれませんでしたね。
文の言うとおり、煮え切らない話でした。
永琳も永琳で、いくら輝夜絡みのこととはいえそんな余裕のないキャラでもないだろうにとも思いますし。

別にことさら幽々子が嫌いなわけでも永琳が好きなわけでもないのですが、今回はどうしてもそういう視点で見てしまいましたw
でもそれ以外は面白かったです。次回も楽しみにしています。