Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

兎に、さようなら

2010/05/25 11:03:10
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始めに一匹、兎が迷い込んできた。

にんじんをあげて、食べさせてやった。

半日ほど経って、礼も言わずに兎は立ち去っていた。

数日して裏山に入ったら、兎がいた。

動きもせず、冷たくなっていた。

土に葬って、さようなら。






次に一匹、兎を見つけて拾った。

にんじんをあげて、食べさせてやった。

少しばかり時が経って、昼寝したら居なくなっていた。

しばらくして月に行ったら、兎がいた。

それなりに元気にしていた。

言葉を交わして、さようなら。






3度目に一匹、兎がやってきた。

にんじんを振舞って、食べさせてやった。

一時経って、陰陽玉共々居なくなっていた。

しばらくして竹林に入ると、兎がいた。

こっぴどく叱られていた。

お灸をすえて、さようなら。






4度目は一匹、別の兎が謝りにやってきた。

にんじんを振舞って、食べさせてやった。

短く語らい、明日は家でねと兎は帰っていった。

1日経って招かれ竹林に入ると、兎がいた。

とても元気そうだった。

ご馳走になって、さようなら。






5回目に一匹、兎がしどろもどろとやってきた。

にんじんがなかったから、食べさせてやれなかった。

長く語らい、明日もまたねと兎は帰っていった。

1日が待てずに追いかけると、兎がいた。

瞳も頬も真っ赤だった。

今日までの二人に、さようなら。






最後に一匹、兎が急いでやってきた。

にんじんはあったけれど、食べさせてやれなかった。

1日中語らって、それでも兎はずっといた。

1日2日と経っても、傍には兎が居た。

泣き顔はとても似合わなかった。

瞳を閉じて。

さようなら。




 
4度目にようやく運命にめぐり会えて結ばれたけど。そんなお話。

ところで霊夢×うどんげって、レイレイ?でも、レイセンはもう一人いるという
水崎
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
うどれいむとは珍しい……!
2.奇声を発する程度の能力削除
うどれいむ…珍しいですねw
とっても良かったです。
3.名前が無い程度の能力削除
絵本にしてみたいな。
10頁にも満たない、小さな絵本に…