Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

二人はいつも

2010/05/24 23:07:17
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メリーの朝は早い。
太陽も昇らない、空が白み始めた頃にベットの上でもぞもぞと動く。
枕元の時計を見る。
蛍光塗料が長針と短針につけられていてメリーに時間を告げる。
「……、そろそろね」
パッチリと開かれた瞳は天井を見渡して、時計と同じく枕元にあったナイトキャップのような帽子に注がれ
右手でそれを取った。

メリーの家から蓮子の住む建物までおよそ10分
たいした障害も無く蓮子の家まで到着する。
手馴れた手つきで錠前を解除し、部屋の中に侵入する。

「……むにゃむにゃ…」

メリーが目的とする人物はベットの上で就寝している
茶髪気味の髪の毛を枕に広げ、瞳をは閉じられて、ぽかんと口を開けて眠っていた。
それを確認してメリーは足音を立てないように忍びながら彼女の枕元へ移動する

「……」

そろそろ気温が上がってくる季節、寝相が悪い彼女のために毛布を掛けなおし、
愛おしげに頬を撫でで、茶髪気味の髪をさらりと撫でてベット横の椅子に腰掛けて
その幸せそうな横顔を眺める。


「……ん…」
メリーが眺め始めて2時間。
外ではすずめが鳴いて、太陽は顔を出し、家の外では出勤のサラリーマンや学生が活動しだす時間になり
蓮子は目を開ける。
薄く開けられた瞳に飛び込む太陽光に軽く唸ってから、上半身を起こし外を眺める。

「……ふぁ~あよく寝たわ…」
「おはよう、蓮子」
「…おはようメリー。良い朝ね」

反対側から聞こえて声に彼女は驚きもせずに振り向いて返事をする。
見慣れた金髪の髪が朝日に輝くのを眺めてにこやかに微笑みかける。
メリーもそれに答えるように微笑みかけ、自然と二人の顔が近づき唇が軽く触れて
二人の一日は始まる。

---
「いっただきまーす」
「あんまり掻きこむのは体に毒よ?」
「わひいわわひひお」
「“美味しいから良いの”?喉に詰まらせて窒息されちゃ困るって言ってるのよ。」
食卓に並べられたのは蓮子が朝のシャワーに言っている間にメリーが作った朝食。
平らな皿にこんがりと狐色になった食パンが三枚、脇にバターと苺ジャムが置かれて、その隣にレタスとグリーンカールの緑にスイートコーンを入れたサラダ。
それが卓に向かい合うようにセットされて中央に目玉焼き2つとソーセージ4本が置かれている。
シャワーから上がってまだ髪の毛はまだ湿っていて、首にはタオルが掛かっていてYシャツと下着というしょうしょうハシタナイ格好のまま
食欲に勝つことは出来ず出来立てほやほやのメリーの朝食に噛み付いている。
メリーはそれを嬉しそうに嗜めて、食パンにバターを塗って一口頬張る。

他愛の無い会話を、途中から付けたテレビ音声を背景音楽に話しながらの朝食は中々終わらずに、
途中―
「待ちなさい蓮子、あなたそのソーセージ三本目じゃないかしら?」
「メリーこそ、目玉焼きの黄身を二個食べたんじゃないかしら?」
―という生存競争を演じたが、じゃんけんと言う平和的解決手段により
メリーが皿洗いを擦ると言う条件付きでソーセージを半分にして食べると言う結論に至った。

食後、メリーはコーヒー、蓮子は牛乳を飲みながら今日の行動について相談を始める。
「で、今日はどうするのかしら?」
「そうね……、ん~…」
とくに何も浮かばないのか牛乳を飲みながら考える蓮子。
彼女を尻目にコーヒーに息を吹いて冷ましながら少しずつ飲んで行くメリー。
ちょうどカップの半分ほど飲んだところで、あ、そう言えば。といいながら蓮子は椅子から立ち上がる。
その動きを目で追いながら残り半分を一気に飲みきって洗い場に持って行き戻ってくると同時に何かを持ってくる蓮子。
なにやら、楽しげに瞳をキラキラ輝かせて席に着く

「…で、どんな楽しい事件かしら?」
「ずばり、温泉よ!温泉!」
「……え?」

てっきりクラブ活動だとばかり思っていたメリーはそのあまりにも突拍子も無い提案に瞳を丸くしてしまう。
これは現実かどうかを確認するため頬を抓る。にこやかに微笑む蓮子ので。

「ひひゃい」
「どうやら現実のようね。…どういう風の吹き回しかしら?」
「この時期なら旅館はガラガラだから、知り合いのツテでとってもらったのよ…いてて…」

抓られて赤くなった頬を摩りながら答えて、とりあえず3日後に出発することが決定したところで
蓮子がくしゃみをしたためいい加減服を着替えることになり、その話は一旦終わることになった。


――
住宅地にある公園はそこだけ自然であろうと木を植樹して、近隣の子供が遊ぶために遊具が設置してあって
対外は憩いの場となっている。
今でこそ二人がいる公園は閑散としているが学校が終わる時間になれば子供に占領されるであろう。

「んー、良いてんきねぇ…」
公園の芝生の上に寝転んでのんびりと蓮子はメリーに話しかける。
隣にハンカチをシート代わりに芝生に座るメリーは青空の下とぶ鳥と雲を見ながら

「そうねー…」
とだけ答える。ゆったりとした時間の中ででは中々会話も続かず、自然と無言の時間が長くなってしまう。
メリーは一度ゆっくりと深呼吸して、周りに誰もいないことを確認して
空を見たまま意を決して蓮子に話しかける。

「ね、蓮子…」
「んー…?」
「あ、あのね。…私たちっておんなじ大学に通ってるでしょ?…それに家も近いし…それでその…」
「……」
「い、一緒に暮さない?二人で住んだほうが安く上がるし…、それに、……、き…だから…。蓮子が…好き…だから…
うぅぅ…、あぅぅ…、れ、蓮子…」

頬を赤く染めながら、気恥ずかしさに耐えながら以前から考えていた事を一気に発言する。
そう言ってしまって、蓮子からの返事を待つ
一度風が吹いて、ちらりと彼女のほうを見れば両耳にしっかりとイヤホンを嵌めて何かを聞いていたようで
メリーの視線を感じてイヤホンを外し、小首をかしげながら問いかける。

「……ん?何か言った?」
「え!?えっとね…、えーっと…」

空回してしまった所にいきなり問いかけられて挙動不審気味になって、目が泳いでしまうが
それでも、なんとか一度体制を整えるために

「……、えっぇと。ちょ、ちょっとのど乾いたからジュース買って来るね!」
「変なメリーね、ちなみに私は水ねー」

メリーはそのまま走り去っていって、蓮子はもう一度イヤホンを嵌めなおしてテープを巻き戻し、もう一度再生すると。

『い、一緒に暮さない?二人で住んだほうが安く上がるし…、それに、……、き…だから…。蓮子が…好き…だから…
うぅぅ…、あぅぅ…、れ、蓮子…』

という声が流れる。
今さっき一世一代の告白をしたメリーの声が聞こえて、蓮子の頬も赤く染まってしまう

「バカメリーめ、そんなお伺い立てなくっても…私はいつでも歓迎よ…。」

蓮子はそういいながらも、たどたどしく“好き”という部分を巻き戻しては何度も聞いて赤くなってしまう

「でも、それはきちんと。正面から言ってもらうんだからね…、丁度旅行に行くんだしね」

しっかりと、素の真顔に戻るように真剣に独り言を言って
息を切らしながらも、両手に飲み物をもってまもなく戻ってきたメリーを迎える。

「おかえり、メリー」
「ただいま、蓮子」

そういい終わるなり唐突に蓮子が立ち上がって走ってきたメリーの肩をつかんで
額に浮かぶ汗が見えるまで近づいて

「何事も目を見て話すことが大切よね。メリー」
「…え。…えぇ、そ、そうね?」

積極的な蓮子に少々押されながらもメリーはそう答えて、蓮子の瞳を覗く、
おそらく覗かれている自分の瞳で。

「……」「……」

そのまま二人は対峙して動かず、初夏を告げるような暖かい風が流れたときに二人の顔は近づいて、ふたたび唇が触れた。

季節は間も無く初夏、入道雲が青空に踊る季節である。
タイトルは適当、思いつくままに書いた結果がこれだよ!
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コメント



1.ぺ・四潤削除
コーヒーと牛乳でつい期待してしまったww
しかし、一緒に住むことについてよりも、何故この二人がわざわざ別居しているのかということの方が謎なんだが!
作者名の順番読み間違えたのをタイトルだと思って読み出しました。すんません。
2.名前が無い程度の能力削除
何でこの二人、違う家に住んでるの?
3.名前が無い程度の能力削除
結婚してないの?
4.名前が無い程度の能力削除
なんだこの夫婦はw
5.奇声を発する程度の能力削除
何故別居?
6.名前が無い程度の能力削除
Q.夫婦なのになんで別居してるの?
A.新手のプレイです。少し距離を置くことで夜はより燃え上g(ry
7.名前が無い程度の能力削除
乙女リー可愛いよ乙女リー
8.名前が無い程度の能力削除
一世一代の告白を録音とか蓮子鬼畜www
甲斐甲斐しく世話を焼くメリー可愛いし告白聞いてないフリをする蓮子もツボなんだけどこのトキメキをどうしたらいいのw

それと後書きを見るに作者は秘封病にかかってる可能性があります
病状が進行すると秘封ちゅっちゅのことしか考えられなくなるのであえてほうっておくことをお勧めしますw
9.名前が無い程度の能力削除
さっさと同棲すべき
そうすべき
10.名前が無い程度の能力削除
もう結婚しちゃえばいいと思うよ
うん是非そうすべき
11.非現実世界に棲む者削除
さっさと結婚
そしてちゅっちゅ