Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

河童to少年 end

2010/05/15 15:18:48
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なぜ二助が城の中にいたのか?

それは何年も前にさかのぼる。


二助はすべてに絶望し魂が抜けた毎日を過ごしていた。
しかし・・偶然に二助はある物を目にした。
それは・・・・・「刀」だった・・・
「刀」を見たことがなかった二助は大いにこれに引かれた。
そして・・にとりから貰ったお金の最後を「刀」に使ったのだった。
それから二助は一人で鍛え始めた。

ある時は竹を切り。ある時は動物も切った。
そして二助の腕はかなりのものとなり人に金で雇われて人も切った。
二助はそれを断らなかった。
そう・・自分が明日を生きるためだったからだ。
そんなある日・・

二助は割と普通な家で暮らしていた。
表向きは普通の温厚で優しい人、裏では金さえ貰えば誰でも切る剣客。
二助本人はこの暮らしは苦ではなかった。

そしてある日の夜・・・
二助の家に一つの手紙が届いた。
中身は簡単に言うとこうだ。

殿の命が狙われており、明日の夜には恐らく本気で殺しにくるだろうと・・
阻止してくれれば、お前を剣術指導に雇おう。と

二助は笑った。笑いが止まらなかった。そして刀を持った。そしてまた再び笑った。



~湖にて~

にとりは二助が来るのをあれからずっと楽しみにしていたが結局15年経っても来なかった・・・
でもにとりは二助がまた来てくれる事を信じていた。





~城にて~

二助は城内の柱の後ろに息を潜めた。
無論、二助の他にも何人も武士や護衛が息を潜めている。

しかし運がいいのか悪いのか・・?
二助が隠れているすぐ近くに殿を殺しに来た忍者の内の一人がいた。

今だ!   「どりゃぁぁぁぁ!!!!!覚悟!!!!!」
二助に驚く間もなく忍者は切られる。

ブシャ!!!!忍者の首が跳ね飛ばされる。
そしてそれに気づいた他の忍者達は城から紐をつたって逃げていった。




そして今に至る。

二助は城内で剣術指導をしていた。

「違う!こうだ!もっと腕を高く!」
「そう!それで一直線に振り下ろす!」
「そうだ!そうだ!いいぞ!」

彼が教える剣術は戦でも大いに役立った。
そして戦に勝ち。町は広がり。何時しか一国となっていた。
そして勢力を増して、最強の軍となっていたのである!!!

そして、また・・

にとりと別れて30年が経っていた。





二助は遂に剣術指導から軍師となっていた。
ある戦いで二助が指揮をとり、的確に戦術を行ったところ見事戦に勝利したからであった。



そして満月の夜・・・
二助は あの場所 へと向かうべく馬を走らせた。
二助の胸の高鳴りはあの湖に近づくたびに大きくなっていった。


そして・・・


湖にて・・・




「に・・・にとり・・・・」
「に・・・二助???・・・・」

それから二助はあれからの事を全て伝えた。

「あの時から全然変わってないね・・にとりは。」
「そういう二助はかなり変わったね・・・」

白い髭を生やして、背がすらっと高く、顔も結構老けてはいたが、あの頃の雰囲気は残っていたのだった・・

「にとり・・・あの時の事覚えてる?」
「うん・・・・」

「30年間・・ずっとにとりを思い続けたよ・・・」
「私も・・ずっと待ってたよ・・二助・・」

「そ、そこで・・・にとり・・こ、こ、これを・・」
と言って二助が取り出したのは何かの鍵だった・・・

「こ、これは・・・?」
「ちょ・・ちょっとにとりに開けてもらいたい箱があってね・・・今度持ってくるよ。」
「そ、そう・・楽しみにしてるね。」


こうして二助は顔を赤くしながらも馬に乗って走り去った。

しかし・・・



それから2日後・・二助は来ない・・   にとりは楽しみにして待っている。

 それから2年後・・二助はまだ来ない・・  真実を認めたく無くて、にとりは待ち続ける・・


   それから何年後だろうか・・・    にとり泣いていた。とにかく泣いていた。






あの後・・

二助は戦を挟んで五日後に、にとりに会いに行く予定だった・・
敵勢力は鉄砲という最新鋭の技術を用いたが、結局は二助達が勝利した・・・

そしてその戦の終わりの帰り・・

「いや・・あっぱれであったぞ!二助!」
「ありがたきお言葉。」
「お主無しでは今回の戦は負けていたかもしれなかった・・・真に心から礼を言う。二助!!」



「殿・・・」
「ん?なんじゃ?」
「少し寄りたい場所があるので御座います。私の大事な人がいる所です。」
「ふむ・・・・・・・分かった・・!!!行って来い!」

「はは!!ありがとうございます!」

二助が抱えているのは小さな箱・・
中にはにとりに見てもらいたいある物が入っている・・
何十年もかけて作ったラブレターという物だった・・



それからすぐだった・・・


バスッ!!バタンッ!!ドドッ!!!

「に・・・二助ェェェ!!!」

二助は流れ弾に当たったのだった・・

後頭部直撃の即死だった・・


湖からすぐ近くでの出来事であった・・

にとりは見ていた・・

二助が馬から落ちて倒れるのを・・

「いや・・・嘘・・・そんなの・・・・」
にとりは鍵を握り締めた・・・



にとりはそれからも二助を待ち続けた・・
死んだと分かっていても認めたくなかった・・
あの二助が抱えていた箱は殿が持ち帰っていった・・
そして二助の墓といっしょに埋められたという・・

それから再び時は経ち・・


にとりはとうとう泣き崩れとにかく泣いた・・
二助の墓の前であった・・・不思議とにとり以外には誰もいなかった・・・


結局、二助から貰った鍵は使う事がなかった・・

にとりはずっと泣き続けた・・
ずっと、ずっと、ずっと・・・

それからどれ位の時間が過ぎたのだろう・・?

30年か?50年か?はたまた100年か?誰も分からない。
にとり自身も自分が今どこにいて、何をしているのかも分からなかった・・

そして気がつけば

にとりは泣くのも疲れてどこかの湖の上にボーっと浮いていた・・・



「・・・・・どこだろう・・・・・」






「あやや?・・・アレはなんでしょうかね?ん~~?」

「か、河童?!」


幻想郷に、にとりはいた。












「お~い。にとり~~?」
「う、うん?どうかしたの魔理沙?!」
「いや、ずっと呼んでたんだけど起きなくてさ~・・・って・・何で泣いてるんだ?!!」
「ひゅい?!あっ・・うん・・ちょっとね・・」
「そ、そうか・・・まぁ余り無理はするなよ。」
「あっ・・・・それで何の用なの?」
「いや・・大した用ではないんだがな・・ほい・・これ。」
と言って魔理沙がにとりに渡したのは機械類の部品だった・・
「こ、これどうしたの?!こんないっぱい!?あっ!この部品は!凄い!」
「い、いや・・こーりんの奴から適当に借りてきたんだ・・その・・なんて言うか・・ええっと・・あれだよ・・あれ!」
魔理沙が顔を赤くして言葉に迷っている。

「?」

「その・・いつもいろいろありがとうな!にとり!・・って・・んじゃ私は帰るぜ!またなにとり!」



「まったく・・・魔理沙ったら・・」
河童の少女は泣いていた。辛くて泣いているのではない・・嬉しくて泣いているのだ。




end
魔理沙「そういえば、にとりのあの胸の鍵ってなんなのぜ?」
にとり「聞きたい?」
魔理沙「何だよ?」
にとり「聞いたら後悔するよぉ~~」
魔理沙「よせよ!余計気になるじゃないか。」
にとり「まぁ・・・・・魔理沙にはあと100年早いね。」


まさか何とか自分なりに完結できました。結構嬉しいですね!
読んでくれてありがとうございます。
ソルト
コメント



1.奇声を発する程度の能力削除
あの鍵をそう持ってきましたか!
あと、流れ弾の所はクレヨンしんちゃんを思い出しました。
とっても面白かったです。
2.名前が無い程度の能力削除
とにかくストーリーが荒いです。感情移入する間も無く進むうえに背景が適当過ぎます。
まさに行き当たりばったりな話でした。