3 偶数や5で割り切れる数字でもないのに人はよく3を切りの良い数字として使っている気がする
カウントダウンで3から始めるのや3と3の倍数ででアホになるのとか
他にも仏の顔も三度までとか二度あることは三度あるなんてことわざもある
さらには3D無限拳 神速三連撃 赤いツノに三倍の速さ・・・・・・っとこれらは違うな
それらは置いておくとして はたして僕の店にも三度目の客は来ないのだろうか
ここ最近趣味で魔法を練習しだした
転移魔法見習いの森近です
この前の2人の妖精が客としてやってきたおかげで
久々に現金に触れる機会ができて、うれしい気分
なのは良いのだが今じゃ相変わらず客は来ない
店は客によって成り立っている 客が来なければ店は廃れる一方だ
もっとも破産申し立てをする気もさらさら無いのだが
それに今日は面白いものを見つけたんだ そんなこと気にする必要がない
「HQ!HQ!こちら森近!! 違った GE1AMR こちら森近! これでも無い!!」
僕はいまこの通信機と死闘を繰り広げている、かれこれ六時間、いつのまにか日は沈みきっていた
妖精の泉で見つけたこれはどうやら同じものを持った人と会話するためのものらしく
調べた感じだと幻想郷にはない珍しそうな技術が使われたものだからつい拾ってきたのだが動かない!
確かにこの前拾った時には音がしたハズ・・・ええい!!どこをいじればいいんだ!
ここを こーして こーやって こうすると ・・どうだ!!
僕は赤いスイッチを押し通信機に向かって再び呼び出しをした
「ハロー こちら森近!! 応答求む!!」
ザーーーーーー
しばらく待ってみたが返事がない
「やっぱり駄目か・・・」
そう思って僕は通信機を動かすのをあきらめようとしたその時だった!
ザ・・・こちら・・マエリ・ザザッ・ハーン・ザー・どうぞ・・・・
「つながった!! やったz・・・・」
ゴンッ!! (もりちかはルーラをとなえようとしたがしっぱいした!
「う・・あああぁぁ!!」
僕は喜びのあまり天に昇る勢いで思いっきり頭をぶつけた。
言葉にし難い(ただし呪文にするならメラミぐらいだろう)痛みが僕に襲う、
ザ・・・こちら・・ベリー・・ザザッ・・ハーン・・どうぞ!・・・
「いたた・・ ハロー こちら森近! 応答を求む!」
「こちら 高井山中腹 そちらも」
僕は頭と機材に手をやって手さぐりにいじってみた
2つの出っ張りをそれぞれの手で慎重に確かめるようにして・・・
この大きさ! 直径にして約5センチのタンコブか!!
こちら マエリベリー・ハーン 応答 どうぞ!
・・・・・・来た!!
「てごたえあり! (両方の意味で)」
僕は機材の方の手をマイクに移して
「現在地 香霖堂 そちらの居場所は?」
とりあえず 幻想郷のどこに住んでいるのかを聞こうとした・・ハズだった
「こちら 高井山中腹 ところで、そちらもオカルト部に所属してるの?」
あれっ?
帰ってきた答えは予想外の内容だった
高井山? オカルト部? そんなものここにはないはず
高井山の方はおそらく山の名前だろうけど
オカルト部とは何のことだろうか・・まさか
「いいや違うけれど 君はもしかして外の人間?」
「え? 何のこと?」
まさかのもしかして・・・・・・
「君は幻想郷にいない人間なのかい?」
「そうだけど まさか!! そっちは幻想郷に住んで・・・」
外の世界の住人だ!!
声だけとはいえ外の世界との連絡が取れるのだ
この道具苦労するだけの価値があって本当に良かった
と、喜んだのもつかの間
「もちろんそうだけど・・・」
そう答えた瞬間
「やっぱり幻想郷は実在するんだわ!!」
「うわxt・・・・・・」
僕は驚きの余り飛び上がろうとしたら・・
ガンッ!! (もりちかはルーラをとなえた しかしここはいえのなかだ!
「ぐぉぉ・・・・・・」
またもや言葉にならない痛み(ただし呪文で言うならメラゾーマあたり)
におそわれて頭の上を手で押さえたら
うーんこれは見事な雪だるま状態だ あと木の枝2本で完璧な
でもやっぱり・・痛いです・・いや ホントに・・・
「森近さん! 何かあったんですか?」
通信機の向こうから心配そうに声をかけてきた
「い、いや なんでもないさ・・・」
痛っ 耐えろ! 耐えるんだ、森近!
ここで相手に弱みを見せてはいけないんだ!
僕は涙をこらえ必死に耐えていたら
「メリー! 部の物を勝手に持ち出して行くなんて!」
「いや・・これには深ーい訳があって」
「問答無用!! 後で覚悟しなさい!」
「うわぁぁぁぁぁ た、助けてー」
ザーーーーーーーー
通信機からもめるような声が聞こえた後そのまま通信が途絶えてしまった
「あっちで何が起こったんだ?」
結局その後もうまく通信ができなかったので
今日はもう傷の手当てをしたら寝ることにした
「しまった!!特大絆創膏が無い!!」
夜の部 第2ラウンドは頭の痛みとの格闘になりそうだ
4月26日 晴れ
客 無し
売り上げ品 無し
利益 通信機
特記事項 マエリベリー・ハーンと名乗る外の世界の人に会った
今度、外の世界について聞いてみようと思う
次の日
「はーるでーすよ~」
「ん、もう朝か・・・」
朝告精の声により僕は目を覚ましたが
「さて・・もうひと眠りするか」
幻想郷の1日は本当に長い
こうでもしていないと退屈で頭がまいってしまう
僕の1日は昼から本番なんだ・・・・
そうして再び布団の中に入ろうとしたが
ドンドン!! ドンドン!!
「どうも! 清く 正しく 射命丸 文 です!」
「なんだい? 新聞なら間に合っているよ」
今日は運が悪い、この新聞記者に会うということは
1に押し売り新聞勧誘か
2に無理やり取材か
3に濡れ衣スキャンダルのどれかである
頼むから3にだけは引っかかってほしくないのだが・・・
「まぁまぁそう言わずに」
「帰ってくれないか? 今日は寝不足で困っているんだ」
昨日通信機と格闘していたおかげで
頭がガンガンするんだ
天狗の取材等に付き合う余裕はない
「そうですか・・・・わかりました」
? 今回はやけに物分かりがいいな
いつもだったら徹底的に張り付いて強硬手段に出るはずなのだが
なんかやな予感がする
人の悪い勘は本当によく当たるからな 念のためだ
そう思って僕は扉の近くにちょうど近くにあった子供サイズの鉄棒を
置いてバリケードを敷くことにした(多分無駄だとは思うが)
そうして待つこと1分
バァン!!
「どうも! 清く! 正しく! 写命mガフッ!!」
扉の強行突破を図った写命丸がその先の鉄棒にちょうど
腹のあたりを直撃してその勢いのまま一回転をした
俗に言う逆上がりである
「お・・・お見事」
余りに見事に引っかかってくれたので
罪悪感を忘れて思わず感心してしまった。
「いたた・・ お見事じゃないですよ!」
射命丸が腹のあたりを押さえてよろよろと立ちあがった
だが・・・
「後ろ あぶない!」
さっきの衝撃でバランスを崩した棚が
射命丸の方に向かって倒れていく
「え・・・あややややや」
ズドーン!! ピチューン!
「遅かったか・・・」
商品と棚につぶされて埋もれてしまった
流石の射命丸だってここまで見事にヒットすると
無事ではいないだろう、合掌・・・
「私を勝手に殺さないでください!!」
商品の墓から射命丸が這い上がってきた
「あ、無事だったんだ」
「まったく あれぐらいで私を倒せると思ったら大間違いですよ」
さすが天狗と言うべきか
これぐらいの事では目を回して気絶はしなかったようだ
次からはもう少し見なおしておくか・・・
いや、僕は決してトラップにはめようとしたわけではない! 絶対にだ!!
「ちっ・・・ で 用事は何だい?」
「今、明らかに舌打ちしましたよね? ま、それはともかくこれに覚えはありますか?」
そう言って1枚の写真を手渡された、そこには
過去にルーミアとおはぎを食べていた姿がバッチリ写されていた
「これは!?」
「と、いうことは事実だったんですね!」
「い、いや 何のことだい?」
まさかこれは最悪のパターンでは?
「森近さんロリコン疑惑」
そうあっさりと言われてしまった
「ブーーーッ!!」
「ほら、他にもこれに これに」
写命丸のポーチから次々と写真が出てくる・・・
一体どこで隠し取りをしたのやら
そこには妖精たちとの会話の場面や
店からチルノたちを見送った時の写真が撮られていた
待て待て待て!
思わず僕は噴き出してしまったが
僕はそんなことを考えたことは1度もない!
そんな濡れ衣着せられたらたまったもんじゃない!
「待ってくれ! 僕は客をもてなしただけで・・・」
「にしてはおはぎを出したり商品を譲ったり気前が良すぎませんか?」
「それは、たまにの客でつい・・・」
「の割には楽しそうに会話してましたよね?」
「あれは暇だったからで」
「暇なら外にでも出ればいいでしょうに!」
「う・・・」
僕は言い返す言葉に詰まった
駄目だ、相手は仮にでも新聞記者、論戦では勝てる気がしない
とはいっても弾幕戦ではなおさら勝てる気がしない、このままでは・・・
「それでは 明日の文々。新聞をお楽しみに」
「待ってくれ!!」
僕は力の限りそう叫んだ
あのまま新聞に載せられでもしたら
僕の評判がガタ落ちしてしまう!
それだけは何としても避けなければいけない
「なんですか? 私を買収しようとしても無駄ですよ」
買収するにも600円じゃどうやっても足りないし
物で釣るにしても生憎化粧品もろもろは売り切れだ
ここは少し賭けに出るか・・・
「外の世界に興味はないかい?」
「なんですか?いきなり」
「ここの機械を使えば外の世界と会話ができるんだが・・・使わないか」
僕はもったいぶった口調で話してみた
「ゴクリ・・・ちゃんと動きますよね?」
しめた! 興味を持っている
「もちろん そこの赤いスイッチを押してみるといい」
「へぇーここをこーして・・・・」
1時間経過
「ふむふむ、そっちではそんなことがあるのですか」
「ばれない様に・・・・」
天狗が通信機に夢中になっている隙に
僕はポーチからこっそり写真を抜き取って丁寧に処理した
それはもう跡形も残さない様に灰にして
4時間経過
「いやー楽しかったですよ、色々と外の世界の事が聞けて」
「そうか、それはよかったね」
射命丸は知らない事をたっぷりと学んだようでかなりご機嫌になっていた
おかげでこっちの方も証拠隠滅に成功したことだし
結果オーライと言ったところだろうか
「あ、でもちゃんと記事は書きますからね!」
「良いからさっさと行った行った!」
僕はそう言ってさっさと射命丸を追い返した
夜
「何とか身を守ったか・・」
正直危なかった、下手すると霊夢たちよりもたちが悪い
次から新聞記者には十分気を付けることにしよう
今度会ったら最後、何をされるか分かったもんじゃない!!
「さてと、今日はもう売り上げ帳を付けて寝るかな」
そうして机に向かって鉛筆を取ろうとしたときである
こちら メリー! 森近さん応答願います!
無線機から昨日の人と同じ声がしてきた
とりあえず出ないわけにもいかないだろう
僕は赤いスイッチを押して・・
「こちら森近 一体どうしたんだい?」
「今日天狗の人と色々な事を話したんです! それで・・・・・」
天狗って まさか・・・・
気づいた時にはもう遅かった
僕はそのまま天狗との会話4時間分の会話を
聞く羽目になった
その後 寝不足になったのは言うまでもないだろう
「もう勘弁してくれ~~~」
4月27日 雨
客 あれは客ではない
売り上げ品 多くの時間、冷や汗
利益 くたびれ儲け
特記事項 明日、人里に下りて目薬と特大絆創膏を購入する
さて一つ聞きたいんですけど通信機は一体何個あるんですか?
射命丸
呪文wwwwwそして記事が…
それと、句点をほとんど使わないのは何かこだわりでもあるのでしょうか?
スローモーションでもう一d(ピチューン
せっかくこの二人なら
メモの事がちらっとでも出て来たら、更に良かったかな
コメントありがとうございます
通信機の方は香霖堂サイドに1つ オカルト部の備品に1つです
トランシーバーのようなものを思い浮かべてくれるとありがたいです
今回は3のくだりに特に意味はありません
次回は意味を持たせようかとは思いますがそこまで深くはないです
句点をあまり使わないのは特にこだわりなしです
使い方を少し見直してみる必要がありそう
メモの事ですか
確かに出てきた方が良かったですね
なかなか面白い会話になっていただろうし
惜しいことをした