この作品は「悪魔とてんしが居る館 2」の続きとなっております。
まずはそちらを読むことをお勧めいたします。
「天子~おきなさいってあら今日はちゃんと起きてるのね」
「何よ失礼ね、私だって1人で起きれるわよ」
本当はいつも衣玖に叱られるまで起きられないんだけど今日は環境が違うせいか起きれたのよね。
しかもなんと着替え済み!私さすがね!
「今日の仕事は昨日も言ったとおり妹様の相手をしてもらうわ、1日中」
「分かってますって、ところでメイド長?」
「ん?なに?」
「二人だけの時はいつもどおりの口調で喋ってもいいですか?」
「そんなの全然構わないわ、その方があなたらしいしね」
「んじゃあいつもどおり話させてもらうわ、で、その妹様はどこに監禁されてるのかしら?」
「地下室よ、部屋の前には強力な結界が張ってあるからパチュリー様にお願いして解除してもらってね」
えぇ、そんな結界張るほど危険なのかその妹様は。
ふふ、面白そうじゃない♪やる気出てきたわ!
でも緋想の剣無いんだった、いざって時どうしようかしら。
まぁ私天人だし問題ないわね!私ってば最強ね♪
「とりあえずご飯よ、もう用意出来たから食堂に来なさい」
「は~い」
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「おはようございます皆さん」
「おはよう新人!」
「おはようございますお嬢様、今日も元気いっぱいですね」
そろそろ新人じゃなくて天子って呼んでもらえないかしらねぇ。
「なんであなたが最後に来るのかは気にしないでおくわ」
「そ、それは……あははは」
痛いところ突くわねパチュリーは。
「おはようございます天子さん!」
「おはよーございますzzz」
「えぇおはよう小悪魔、美鈴」
美鈴疲れてるのかしら、今度手伝ってあげようかな。
「それじゃあ頂きましょうか」
「「いただきま~す」」
ん~おいしい!ってこれ何度目かしら、でもおいしいからしょうがないわ、おいしいのが悪いのよ。
「天子、今日はフランの相手をしてくれるんだって?」
「はい、そのように言われておりますが」
「あの子ちょっとおかしくなっちゃうこともあるけどいい子だから嫌いにならないであげてね……?」
「あはは、そんな顔しなくても大丈夫ですよお嬢様♪」
あのーお嬢様可愛いです、そんなに涙目で訴えないでくださいよ、襲いたくなっちゃうって何を言ってる私落ち着け。
「地下室に行く時は私を呼びなさい、結界を解除するわ」
「はい!よろしくお願いします!」
パチュリーは心強いと言うか頼りになるわねぇ。
でも今はこの食事に集中!あぁ幸せ……♪
~~~~~~~~~~~
「「ごちそうさまでしたー」」
「片付けは私がやっておくから準備が出来たら行って来なさい」
「いつでも行けます!パチュリー様いけますか?」
「えぇ、じゃあ行くわよ」
あーどきどきしてきた、どんな子なのかなぁ楽しみだなぁって友達を紹介されるとかそういうのじゃないしちょっとおかしいわね。
~~~~~地下、フランの部屋前~~~~~~
うわぁ~なによこれ、こんな強力な結界張っちゃって、中に居るこの気が狂うのもしょうがないわよまったく。
「ちょっとあなた、離れててくれる?」
「はい、分かりました~」
む……前からずっと思ってたけどパチュリーって愛想が無いわね、もう少し感情的になってもいいんじゃないかしら?
「いくわよ~ えいっ」(パリーン
……え?今の何?呪文とかないの?「えいっ」ってなによ!開くの簡単すぎるでしょ!ちょっと期待してたのにー
「ゲフッゲフッ こ、これで結界は解除……され……たわ」
「え、ちょ、大丈夫ですか!?」
えいっってそんなに疲れるの!?見た目と疲労感が全然違うじゃないの!
まぁ解除されたしいっか。
「パチュリー様あああ!」
「あ、小悪魔、パチュリー様が咳き込んで倒れちゃったわ!」
「分かりました!私が運んで看病します! パチュリー様と2人きりだウフフフ」
「た、頼むわよ?」
最後なんか聞こえた気がするけど気のせいよね、うん、気のせい。
よし……行くわよ~
「えぇと、妹様~?」
「……だぁれ?」
「えと、最近入ってきた天人の比那名居天子と申します、今日は1日妹様の相手をしろとのことなので……」
「分かった、入っていいよ」
「しつれいしま~す」
キィィィと音を鳴らして私は部屋の中へ入った、そこに居たのは……可愛い!
片側だけ結んである綺麗な金髪、真紅の瞳、赤い服に包まれた透き通るような白い肌……そして何よりこの可愛らしい声!
やばい……可愛すぎてる!我慢できない!……なんて事は言わないわよさすがに咲夜じゃあるまいし。
「あの……妹様何かしたいことはありますか?」
「ん~一緒に遊ぼう?」
「何をして遊びます?」
ん~この部屋何があるかしら?あ……あそこに将棋と囲碁とオセロがある……なんであるの?
気にしたら負けねうん。
「囲碁やりますか?ちょうどそこにあるし」
「分かった!やろやろ!」
うふふ、囲碁なら天界で暇な時に衣玖としょっちゅうやってたから強いわよ、妹様がどれだけやるかお手並み拝見かしら?
~~~~~~~~~~~~
「う……嘘だああああ」
「えへへ~圧勝だね♪」
何よこの子……強すぎるわ……!私の陣地なんて数えるほどしかないじゃない!一目見て結果分かるわこれは。
「お、お強いですね……」
「そりゃあ暇な時は囲碁一人でやってるから♪負けるわけにはいかないんだよ♪」
なんかプロ目指す人の特訓みたいね……幻想郷のトップ10ぐらいには入るんじゃないかしら?
あのスキマとか狐とか薬剤師とかには勝てないだろうけど、てか勝てるわけ無いでしょうあんな天才たち。
「次は何するー?」
「じ、じゃあ将棋!」
「うふふふふ♪」
~~~~~~~~~~~~
あれ、おかしいな……飛車、角、金、銀がみんな向こうに取られてる……うん、無理☆
「王手!」
「マイリマシタ」
「また圧勝だねー♪」
「うぅぅ……つ、次!オセロ!」
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わぁいなんでだろう一面真っ黒だぁ綺麗だなぁ♪
もうやだ帰りたい。
「ねね、次は次はなにするの♪」
「もう全部やっちゃったしなぁ……何かありますか?」
「……弾幕ごっこ」
「へ?」
弾幕ごっこは得意分野!これなら勝てる!緋想の剣ないけど。
「いいでしょう、私の本気、見せてあげるわ!」
「どんな弾幕なのかな♪楽しみだ♪」
いくわよ!たけのこくらえ!
「うわ、あれ当たったら結構痛そうだね」
とかいいながら余裕で避けられてるわね、でも、ふふ、予想通り突っ込んできてるわね、ここだわ!
「要石【天地開闢プレス】!!」(これしかないと本当にワンパターンね)
「カキーン」
あれ?ガードされた……やば
あーでももう落下がとまらないぃぃ!
ズドーンと何も無いところに落ちてゆっくりと降りてくるところにあ……妹様が構えてる……わぁい
「隙あり!」
「禁弾【スターボウブレイク】」
そ、そんな密着して大量の弾撃ったらうわああああああああ(ダメージ10k
「ぐふ!」
「天子弱いよーつまんなーい」
「ぐぐぅ」
結構本気出したけど……緋想の剣無しじゃ勝てないわね、あってもどうかしら。
っとそろそろ時間かしら、結構足ったわね。
「妹様、そろそろ時間なので私は戻りますね……妹様?」
「いっちゃやだ……もう1人は嫌なの……」
う……なんか異変前の私を見ているようでいやね。
「私はいっつもいっつもここで1人で、ご飯は咲夜が持ってきてくれるけどすぐ行っちゃうし、せっかく天子が来てくれて楽しいのに……なのに、もう終わっちゃうなんて嫌だ!」
「妹様……分かりました、お嬢様に館の中を自由に行動してもいいようにお願いしてみます、だからそんな顔しないでください」
「……ほんと?」
「はい♪」
「あ、あと天子!」
「なんでしょう?」
「妹様じゃなくって、フランでいいよ、あと敬語じゃなくても」
「え?いいんですか?でも一応立場的にー」
「私からの命令!いい!?」
「はーい分かったわよフラン」
「それでいい♪」
まさか向こうからお願いされるなんてね、こっちの方が自然だわー。
「じゃあお嬢様にお願いするから、もうちょっと我慢してね?」
「うん……よろしく」
まぁお嬢様なら今のこの子の状況伝えればすぐOKしてくれそうだけどねぇ。
「ではまた後でね」
「うん!」
~~~~~~~~~~~~~
「あら、天子お疲れ様、大丈夫だった?」
「えぇ、全然心配することも無いわ、だってあの子普通の可愛い女の子じゃない」
「それならよかったわ、食事の準備もそろそろ出来るから先に食堂へ行ってなさい」
「は~い」
~~~~~~~~~~~~~
「お、お疲れ新人君!」
「はい、ただいま戻りました あ、お嬢様1つお願いがあるんですけど……」
「ん?」
「妹様の件なんですけど、あの子、気がふれてるようなことも感じませんでしたし、館の中だけでも行動の自由を与えてあげてもいいんじゃないでしょうか?」
「んーやっぱりそうよね……自由にしてあげてもいいんだけど……」
「あれ?だったら自由にしてあげればいいんじゃないですか?何か理由でも?」
「いや……いままでずっと監禁してきちゃったわけだし言い出しづらくて」
なるほど、それはしょうがないかもねぇ。
でもそれなら私が言えば大丈夫かしら?
「ではお嬢様、私が代わりにお伝えしましょうか?」
「い、いや!私が行くわ!そうしないと示しがつかないもの」
「そうですか!では私も同行していいですか?」
「出来ればそうしてもらいたいわ」
「じゃあご飯食べ終わったら行きましょうか」
よかった、これでフランのためにもなったかしらね。
1人でも多い方が楽しいもんね♪
~~~~~~~~~~~~~
「……フラン?」
「え、お姉……さま?」
「えぇ、あなたに1つ話があってきたわ」
「わかった、入って」
うあ~なんか見てるこっちもどきどきしてきちゃったよ。
仲直りできるといいなー。
「お姉さま話って?」
「まず最初に……今まで地下に閉じ込めたりしてごめんなさい」
「うん、いいの、あの時は私、自分のこと全然制御できなくって迷惑かけちゃうし」
「それで、あなたを、急に1人で外に出させるわけには行かないから、せめて館の中だけは自由にしていいわ」
「……ほんとに!?」
「えぇ、でも周りに迷惑をかけすぎたりしたらまた元に戻すわよ、でもいい子にしてたら皆で一緒に出かけましょう?」
「うん!」
あぁ……2人ともいい笑顔だ……いいなぁこういう感動的なシーン……
(ちょっと天子)
(うわ、咲夜いつからいたのよ)
びっくりした、いやほんとに。
(どうでもいいでしょ、今は2人だけにしてあげましょう)
(えぇそうね、いきましょうか)
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「さて、お疲れ様、今日は疲れたでしょう、もう休んでいいわよ」
「えぇ……すっごい疲れた1週間ぐらい休みたい」
「だめよ、明日もまた仕事」
ぶぇぇ、いいじゃないの少しぐらい~咲夜のけち~
でも上司には逆らえない。
「分かったわ、じゃあまた明日」
「えぇおやすみなさい」
「おやすみー」
本当に疲れたわね~さっさと寝ましょう。
(コンコン
ん?だれかしら?
「は~い?」
「私、フランドールだよ」
「フラン!館での自由もらえてよかったわね♪」
「うん!天子のおかげだよ、ありがと♪」
おっとそんなに抱きつかれたら恥ずかしいじゃないの、でもまぁいいわ、悪い気分はしないし。
でも……もう眠気が限界なのよね……
「ちょっとフラン、私今日疲れがすごくてもう眠いからまた明日遊びましょう?」
「あはは、分かったよ、じゃあまた明日ね♪」
あー今日はなんか気分がいいわ♪
紅魔館のためになることした気がする♪
明日の仕事は何かしら、まぁ明日もがんばるわよ~!
だなぁ?
相変わらず素敵です!本当に和みます。
修正しました、報告ありです!
さて、冗談はこれくらいにして、中々よいのではないでしょうか。脱線とか少ないですし。
あと方針は隠して欲しかった。
方針なんて無かった!無かった……見なかったことにしてください(ぇ