Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

八意日誌

2010/04/23 00:18:16
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x月 c日 夜中

カタカタカタカタ・・・・

「明日の献立はなににしようかしら」
私はいつものように明日の計画を立てるのに苦労していた。
永遠亭周辺でとれるものは種類に限りがあるので
その中でいかに味を良くした上で栄養バランスを整えるのかが難しいのだ。
ちなみにさっきの音は私のものではない
おそらくまた姫様が睡眠時間を削ってパソコンに費やしているのだろう

「まったく、私がいなくなったら姫様はどう生きていくのやら」
そう思いつつ明日の予定を書きとめて
私は寝床へ向かいそのまま眠りについた。

x月 d日 夕方


「・・なわけでこのXに9の値を代入すると」
私はいつもどうり姫様に勉学の講座を開いていたが

カツカツカツカツ・・・・・

何かをつついているような音、どう考えても鉛筆の音じゃない
私は振り向いてため息を付きつつ
「輝夜・・・」
「何? ちゃんと真面目に教科書とノート開いて真面目に勉強してるでしょ」
そんなわけがない、ノートの下に明らかに不自然なふくらみがある
「それならノートの下にあるものを出しなさい」
そこには外の世界のゲーム機があった
「あ、ばれてた?」
「当たり前です、それにちゃんとゲームの時間は与えているでしょ」
「えー1日30分のゲームなんかゲームじゃない!」
そう言って姫様はだだをこねたがそれは無視して
「そんなこと言って、寝る時間削ってゲームやっているのはどこの誰でしょうね」
「そっちの方も、もしかして(汗」
「既にお見通しです、まったくあなたって人は・・・」
夜のPCの音は良く響く、私に聞こえないはずがない
正直その根性を勉強に割いてもらいたいところである
「やっぱりすごいや永琳は」
「おだててもゲームはさせませんよ、これは私がしばらく預かります」
そう言って私は姫様の持つゲーム機を取り上げた
「ちぇー永琳のケチーー」
「ケチで結構、さぁ勉強を続けますよ」

ボーン ボーン ボーン

「あ、もう時間が来ているよ」
気がつくと時計の針は夜の6時を指していた
「しょうがないですね・・宿題の方もちゃんとやってくださいよ」
「はいはーい」
結局まともに講座は進まず今日の分が終わってしまった。



「はぁ・・・何とか姫様をまともに勉強させる手段はないのかしら?」

コンコンコン・・・

自分の部屋で一人ため息をついていたら扉をノックする音が聞こえてきた。
「師匠 お茶をを持ってきたので入ってもいいですか?」
どうやらうどんげのようだ、たまには気が利くわね。
「いいわよ」

ガチャ

「失礼します・・ってどうしたんですか! そんな疲れた顔をして」
うどんげは床に正座して心配そうに尋ねてきた。
「ええ、姫様の教育がうまくいかなくて困っているところなの」
「そうなんですか・・・あ、とりあえずお茶をどうぞ」

コトッ・・・

「ありがとね、うどんげ」
ずずっ・・・・・・温かいお茶が私を生き返らせてくれるような気がした。
「ところで師匠、姫様にどんな教育をさせているのですか?」
そう聞いてきたので私は姫様用のスケジュール表を見せることにした。
「これを見ればわかるわ、ほら」

しばらくうどんげは黙々と見ていたがそのうち体を震えさせて
見る見るうちに顔色が悪くなっているのを感じた

「これは一体・・・」

うどんげの顔が真っ青になっているがそんなにすごい内容だったのだろうか?
勉強は朝夕合計8時間与えているしゲームも30分ちゃんと許している
脳理論にそって1時間に1回休み時間を確保して睡眠時間も90分単位で取らしている
それに食事には栄養バランスを考え時間にも余裕を持たせてあるし
食前食後の軽い運動も取り入れている
私にとっては理想的な生活バランスのはずだが・・・

「師匠、これはいくらなんでもあんまりですよ」
「あら、どうして?」
あまりにもはっきりと否定されたので疑問に思って聞いてみた。
「そりゃこんなぎっしり詰め込まれた勉強スケジュールじゃ嫌にもなります」
「勉強の内容はしっかりしたものにしているはずだわ」
「内容って・・四次元理論とか空間定義を教えてどうするんですか!」
「覚えるとためになるわよ?」
「そんなのためになりません! こんな内容じゃ私だってお手上げです」
「そう・・・・」
「当然です!! それに何ですか?この・・・・・・・」

その後30分ぐらい説教を食らった、そんなにひどいことだったのだろうか
まさかうどんげにそんなに厳しいことを言われるなんて

「少しは考えを改めてください! 失礼します」

バタン!!

「・・・・・・・・・」
お茶はもうすっかり冷めて あたりはしん、と静まり返っていた
正直説教を食らったこともまだ真実とは受け止めきれない
「そんなにひどい計画表だったのかしら・・・」

ドンドン!!

「なに・・・・・・?」
「永琳、そこにいるの? 輝夜が呼んでるよ」
てゐか、正直あまりいい気分ではないが姫様の呼び出しなら従わないわけにはいかない。
私はてゐに連れて行かれるまま居間へと向かった



「永琳、待ってたわ」
そこには姫様が椅子の上に座って私を待ち構えていた
「まだご飯の用意は・・・」

そういえば夜ごはんの準備をすっかり忘れていた。
これじゃ、不満を言われてもしょうがない
そう思ったが、姫様の口から出た言葉は
「いいわ、私がちゃんと作っておいたし」
「え?」
意外な言葉に私は驚きを隠せなかった
「私も手伝ったよ!」
そこでそばにいたてゐが名乗りを上げる
「ほとんど私がやりましたけどね、とほほ」
奥のキッチンから料理を持ったうどんげがやってきた。
「まったく、師匠が姫様にいつも気をつかっていることぐらいみんな分かっていることなんですから」
「そうそう永琳はいっつも気を遣いすぎて自分の事をおろそかにしているし」
うどんげの言葉にてゐが続く、その後
「今日は私だってあの後努力したのよ、ほら!」
そう言って輝夜はノートを見せてきた
明らかに答えを写してはいたがそこにはしっかり努力した跡が残されていた。

「・・・・」

わかっていてくれていたのか、なんだか目頭が熱くなってくる・・・
その瞬間を見逃さなかったてゐと輝夜は
「あ、かーぐやー永林が泣いてるよ」
「本当だ、ボスキャラの目にも涙とはよくいったものだね ハハハ」
・・・一瞬でも感動してたこっちがバカだった、私は声を裏返して脅すように
「輝夜、てゐ 後で私のところに来なさい、ゆっくり可愛がってあげるわ・・・・」
その言葉にただならぬ恐怖を感じた輝夜は
「げっ、いつもの永琳に逆戻りした!」
てゐも涙目になりつつ(おそらく嘘泣き)
「うわーん、怖いよー かーぐーやー」
うどんげはそんな2人を見て笑いながら
「師匠、まぁ、今はそんなことは忘れて食べましょう、せっかくの食事が冷めちゃいますよ」
まったく・・ふぅ 私は小さくため息をついた後
「そうね、せっかくのあなたたちの手料理だもの、おいしく食べなきゃ失礼ね」
「「ふぅ、一安心 一安心」」
2人は安心したかのようにそっと胸をなでおろしていた。
さて、後でどんな目にあわせようか
そうだ、ゲームと勉強を合わせたものをやらせるのはどうだろう
心の中で小さく笑いつつ机に向かって椅子に座った。
今日の食卓にはいつもと違った光景にあふれていた。



「「「「いただきます!!」」」」
後日お仕置きタイム

「うどんげにはこの新薬のテストをしてもらうわ」
「ところで、なんで私もなんですか」
「それは、どんなにすごい薬でも安全性は証明しておかなきゃ使えないでしょ?」
「それはそうですが・・・・」
「安心しなさい、今回の薬はバカに効く素晴らしい特効薬だから」
「師匠、余計心配です・・」

「「ぬきあし、さしあし」」
「そこの2人!!」
「「ひえ~~たすけて~~」」

「まずはてゐ! これを読んで少しは礼儀作法を身につけなさい!」
「えぇぇ~~嫌だよ、そんなの」
「理解できるまで当分いたずらは禁止するから覚悟しなさい!」
「ちぇー」
「次に輝夜! これをあげるから遊んでみなさい」
「へ?」
「部屋に鍵をかけておくからじっくり遊んできていいわよ」
「あ、そんなことでよかったの、それじゃ喜んで」

ガチャ・・バタン!!  ウィィィン

ーこんにちは、独立型教育支援AIのYAGOKOROです。ー
ー これより教育活動を活動します       ー
 これは・・・・・・謀ったな!! えーりん!!
「止まれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
rapisu
コメント



1.奇声を発する程度の能力削除
YAGOKORO……形がアレにしか思えないw
2.名前が無い程度の能力削除
でも実際これぐらいのスケジュール組んでそうw