前作、一体何がしたいのか の設定を一部受け継いでおります。読まなくとも大丈夫だと思われますがよろしければどうぞ。
では始まります。
「ねえ、魔理沙」
「何だ?アリス」
「もし、魔理沙が男になったらマ●オになるのかしら。 丁度セイベツハンテンダケがあるから試してみましょうよ」
「止めて!!」
おまけが始まりますよ~~~。
魔法の森、朝
ドドドドドドドドド……
「ん~?何だぜ?朝っぱらからうるさいぜ」
ま~~り~~さ~~~~~~~!!!
「ん?この声は霊夢とアリスか?全くなんだってんだ」
そういって魔理沙はドアを開けようとした瞬間、ドアを開ける前に霊夢とアリスがドアを粉砕した!!
「「この絶倫魔女がーーーーー!!!」」
「第一声がそれ!?」
そして霊夢は魔理沙に見事なボディ・ブローを叩き込み、アリスが一瞬で首に一撃を入れると魔理沙の意識はそこで途 絶 え た。
博麗神社
「ん、んぐ?ここは?」
なにやら鈍い痛みを放っている腹と首を押さえるとあたりを見回し状況を確認した。
「ん~、ここは神社、だよな。何で私がこんな所に…、ってあああああああああ!!」
やっと思い出したのか魔理沙はガバっと起き上がり叫んだ。
「どこだ!!この貧乏巫女ーーー!!!」
「呼んだ?絶倫魔女」
「その呼び方止めろ!大体なんなんだ!?いきなり襲いやがって!!私が何をした!!?」
「その言い方だと何も知らないみたいね、まあいいけど」
「で、一体何があったんだ?」
「それは…」
「あら、起きたの」
「アリス、何でお前もここに?」
「私だけじゃなくて他にも沢山いるわよ」
そういってアリスが襖を開けると広間に沢山の名のしれた人妖が集合していた。
「おお、スカーレット・ロリータに瀟洒(苦笑い)にセレブニート×2に焼き鳥にBBA48+にスイーツ(笑)に断崖絶壁有頂天に頭がリリーホワイトまで居るぜ」
「誰が頭がリリーホワイトよ」
幽香の手が魔理沙の頭をギリギリと締めあげる。
「痛い痛い!ごめんなさい!ごめんなさいって!!」
「ふん、全くもう」
(あれ?幽香がおかしいぜ?いつもはもっとやるはずなのに。てか、幽香の顔が何となく赤い気がするんだが…。というかアリスも霊夢も何で顔が赤いんだ?)
「で、霊夢。結局何で私を呼んだんだ?…間違えた、何で私を拉致ったんだ?」
「それは見れば分かるわ。こっち来て」
そう言って霊夢は別の襖を開けた。
部屋の真ん中には緑髪の女の子が居た。
嫌な予感がする。いや、それしかしない。
こういう時は博麗の勘より当たるんだよなぁ…。
ワイシャツの上に向日葵と星が刺繍がされた黒に白い線が入ったチェック柄のチョッキを着て、オレンジのスカーフをして同じく向日葵と星が刺繍されたスカートにほんのりピンク色のエプロンをしていて顔も天真爛漫そうで可愛い。
…それだけなら良かったのだが。
頭に被っている魔女の様な黒いとんがり帽子。
手に持っている少し大きい日傘。
そして、何より腰から紐で提げた…あれミニ八卦炉だよな!?私のじゃないよね!?
さらに眼の色、オレンジ色なのだがオレンジって確か赤色と黄色を混ぜたら出来るんじゃなかったけ!?
しかも緑髪って、まずい!ピースが揃いつつある!!
そして女の子は魔理沙に向かって笑顔で言った。
「こんにちは!お母さん!!」
それを聞いた魔理沙はたっぷり十秒くらいパーフェクト・フリーズした。
「はあああああああああああああああ!?」
「驚くのも訳ないわ、私もお父さんって言われた時は夢かと思ったもの」
そう言って幽香は魔理沙の横に移動した。
「お、お前の名前は?」
「私はね!風見百合って言うの!!」
そう言ってまさに橙色の百合の花言葉のように、そして魔理沙のように「愉快」そうに百合は笑った。ああ、やっぱり私の娘だと思ってしまった。
「そ、そう言えばさ、何で皆ここに居るんだ?」
「あら、分からないのかしら?」
そう言って紫は首を傾げた。
「簡単な事よ、その子は魔理沙と幽香の子供なのでしょう?つまりは女同士で子供を作ったって事じゃない。でも百合ちゃんに聞いてみても分からないみたいだったから、もしかしたら貴方達が知ってるかと思ってアリスと霊夢に迎えに行って貰ったのよ」
「迎えというか拉致だけどな、でも私は何も知らないぜ?」
「分からないなら調べるべきだと思わない?」
「「お、思いません」」
いくら魔理沙と幽香がかなり強いとはいえ、さすがに霊夢と紫を始め名の知れた妖怪を一気に十人以上を相手に戦うのはさすがに無謀だった。そのためつい二人でハモってしまった。
それに、何故かは知らないが何故か他の皆から黒いオーラが出ている。マジで怖い。
「それでも私達は貴方達を捕獲しなくてはいけない、何故なら私達が愛すべき人と幸せを得るために!Q.E.D、証明終了!!さあ皆!魔理沙と他二名を捕まえなさい!!!」
霊夢、他「アラホラサッサーー!!」
「ま、まずいぜ!ここは一旦逃げるぞ幽香、百合!!」
「え、ええ!」
「はーい!!」
そう言って幽香の手を握り箒に乗って魔理沙は猛スピードで空に飛んだ。ちなみに百合は「大丈夫!!」と言って手に持っていた少し大きな日傘に乗って私の隣を飛んでいる。
私と同じ帽子を被っているため日傘をさす必要は無いだろうから多分あれはスペルカード戦で使うのだろう、まず百合が居たところでスペルカード戦があるかどうかは不明だが。
「逃がさないわよ!レミリアやりなさい!!」
「分かったわ、霊夢!行くわよフラン!!」
「うん!!」
「「くらえーー!!!」」
トランシルヴァニア
レミリアが出したスピア・ザ・グングニルにフランが乗りそれをレミリアがブン投げた。
そしてフランの力を加えられた槍は形を変えまるで西洋の大剣の様に見えるあまりにもすごく…大きい―フランのレーヴァテインを遥かに超える―深紅の十字架が魔理沙達に向かって行った。
「まずい!!避けきれない!!!」
「ねえねえお父さん、あれ消せばいいの?」
「ええ、出来るの?」
「うん、多分。じゃあお父さん達見ててね!!」
そう言って百合は急制動、右手の日傘を開き左手に八卦炉を構えた。
「くらえ!!お母さんとお父さん!そして魅魔おばあちゃん直伝の必殺技!!!」
「「「魅魔おばあちゃん!!!?」」」
三人は驚いた、何故そこで魅魔の名前が出るのか分からなかった。
「ってまずいわ!レミリア!フランを呼び戻しなさい!!紫!スキマなり結界張るなりして!ここ滅びるわよ!!!」
三人の中で一番に再起動した霊夢が叫んだ。
「「え?どういう事?」」
「ファイヤーーーーーーーーーーーー!!!」
トワイライトスパーク
百合が元気よく叫ぶと傘と八卦炉からとても…太いレーザーが発射された。レーザーは一つになりレミリアが放ったトランシルヴァニアを軽く飲み込む程の大きさになった。
てか飲み込まれた。
「お姉さまーーーーーーーーーー!!!」
「フラーーーーーーーーーーーン!!!」
「ヤバ!総員退避ーーーー!!!」
そして神社に誰もいなくなったと同時にトワイライトスパークが着弾した。
辺りに轟音が響くとそして何も無くなった。
「「うわぁ」」
マジで何も無かった。今度からあの場所は博麗神社(跡地)かクレーターと呼ばれるだろう。
「ちょ、ちょっとやりすぎちゃったみたい。張り切りすぎちゃった」
そんな事を言ってると上に巨大な隙間が開き神社が降ってきた。
「あ、無事だったんだ。神社」
「でも地面が窪んでるから神社が壊れたわ」
「「「………」」」
「「「逃げよう!!!」」」
そう言って三人は魔法の森へ向かって飛んで行った。
後ろから紫の悲鳴を聞いた。どうでも良かった。
魔法の森、香霖堂
「付いたぜ」
そう言って魔理沙は香霖堂の扉を開けた。
「あら?そう言えば店主さんは居ないの?」
「半年前、魔理沙はもう立派な魔法使いなった、僕の役目はこれで終わりだって言って消えちゃったんだ」
「それはごめんなさい。にしても消えたってどういう事?」
「なんか今まで魔法で存在を固定してたとか言ってた。今度は師匠も一緒に帰ってくるって言ってたから今は私が香霖の代わりに一週間に一回香霖堂を開いてるんだ」
「へー、香霖おじいちゃんこの時代には居ないんだ」
またも凍る空間。
「香霖…おじいちゃん?」
「ねえ百合、貴方は何者?何処から来たの?」
「うん?私?私はね!名前は風見百合!霧雨魔理沙と風見幽香の一人娘!!そんでね!私は」
未来から来たの!!!
「「マジで!!?」」
「うん、マジで」
「しょ、証拠は?」
「これ!おじいちゃんがお母さんに渡せって言ってた!!」
「えっと何々…」
百合を頼む。百合はお前たちの娘だ可愛がってやれ。
「これのどこに証拠が…ってうわああああああああ!!!」
手紙の下に書かれていた分を読んだ時魔理沙がいきなり悶え出した。
「ど、どうしたの!?」
幽香が手紙を見てみると下に
霖之助、魅魔から魔理沙へ
うふふ
って書いてあった。
「うわぉ」
「うっ、ひぐっ、ひどいぜ、人の黒歴史掘り返すのはあんまりだぜ」
マジ泣きだった。顔を手で隠してしくしくと泣いている。
「で、百合ちゃんはいつ帰るの?」
「んー、お母さんが一週間したら迎えが来るからゆっくり楽しんできなさいって言ってた」
「そっか、でもまずは魔理沙を起こさないとね」
そう言って日傘で魔理沙をたたき起こそうとしたのだが百合のせいで魔理沙を意識してしまいキャラじゃないと思っていながらも魔理沙を優しく起こすことにした。
「魔理沙起きなさい」
「…ふにゅう?」
魔理沙が顔を赤くしながら涙目+上目使い+何とも言えぬ猫っぽさという4コンボによって幽香は鼻血を吹きだした。
(え?え?何あの魔理沙マジでかわいい)
もはや重症だった。
それから三人は一緒に仲良くご飯を食べ
『醤油取ってー!』
と百合が言って魔理沙と幽香の手が当たって
『あ、ごめん』
『あ、うん、こっちこそ』
とか言って顔を赤くしたり
風呂に入り
(魔理沙が幽香の裸に見とれそれに気付いた幽香は二人でやっぱり顔を赤くしていた)
一緒に寝た
(朝、起きたら幽香の布団に魔理沙が居て寝ぼけてキスされた)
などお互いが意識してしまうありがちなトラブルが発生してしまい二人は恥ずかしさのあまりお互いに相手を見る事が出来なくなってしまった。
お母さんたちラブラブだね!!とか言われた時は二人ともこれでもかというほど顔を赤くしていた。
それから幻想郷を案内したり
スペルカード戦をしたり
(結構強かった、トワイライトスパークは反則クラス)
未来の話を聞いたり
(ちなみに巫女は早苗と霊夢の娘がやっているらしい。名前は博麗霊早(れいさ)で博麗の力に現人神に信仰の力が付いてるから反則並みに強いって言ってた。
八雲は紫と天子が結婚したらしい今は愉快に冗談を交えながら仲良く暮らしているらしい。ちなみに娘は八雲天理といって現在両親と一緒に修業してるとか)
そんな事をしている内に一週間はすぐ経ってしまっていた。
魔法の森、香霖堂前、朝
「で、迎えって言っても一体誰が来るんだ?」
「むー、そろそろ来るはず」
その時、空から一人の女性が下りてきた。
「こんにちは、百合ちゃんって居る?」
「「最弱のラスボス!?」」
「あ、神綺様だ!!」
「で、魔界神様がなぜここに?」
「ああ、何か今日ここに百合ちゃんを迎えに行って欲しいって手紙が届いてね、友人からの手紙だし協力してあげようと思ってね。百合ちゃん別れの挨拶は済んだ?」
「あ、まだだ。えっと、その、お父さん、お母さん、私、本当に楽しかった!ありがとう!!」
「どういたしまして」
「また会えるからさ、香霖によろしく伝えといてくれ。後香霖に一発トワイライトスパークぶち込んでおいてくれ」
「合点!!それじゃあね!」
こうして百合は未来に帰って行った。
この後太陽の畑や人里で幽香と一緒に居る魔理沙を見かけたり、香霖堂で一緒に仕事をする二人を見たりする事が増えたのはここだけの話。