赤い衣着せましょうか…
青い衣着せましょうか…
白い衣着せましょうか…
いらないからさっさとそこどいてよ
あうっ
「なんてもったいない。霊夢ならごっそり頂いていくものかと。」
「あんたじゃあるまいし。」
「衣は食えないしな。」
「衣はカリカリしてるからおいしいのよ。ずず」
「それは揚げ玉だ。今度天丼おごってやるから。な?」
「今日もお茶がうまい。」
赤い衣着せましょうか…
青い衣着せましょうか…
白い衣着せましょうか…
もらえるものなら全部頂くぜ………だが動くと撃つ
「で?」
「羽衣になったとさ。」
「その心は。」
「天にかえっていきました。」
「消し炭じゃあ舞えもしないじゃない。」
「ふーん?じゃあどこへ行ったってんだ。」
「地にかえるのよ。妖怪らしくね。」
「なんだ、私らは妖怪だったのか。」
「早く人間にならなきゃねー。ずず」
「妖怪退治と聞いてやってきました。」
「遅いわ。」
「遅いぜ。」
「じゃあ、目の前の妖怪を退治できると聞いて。」
「ほら言った。ずず」
「誰だ変人に常識吹き込んだヤツは!」
赤い衣着せましょうか…
青い衣着せましょうか…
白い衣着せましょうか…
赤い服がいいわ。とびっきり豪華なのを!
シャー!!
ざしゅ!ぐしゃあ!びちゃびちゃびちゃ!
こうして少女は赤い衣を手に入れましたが、
一刻と経たぬうちにドス黒くなってしまうのでした。
おしまい
「という話を考えたのですが。」
「悲劇に幕を閉じるなんて古典的過ぎる。」
「では捻りを加えましょうか…」
赤い衣着せましょうか…
青い衣着せましょうか…
白い衣着せましょうか…
赤い服がいいわ。とびっきり豪華なのをさ!
ギャー!
ざしゅ!ぐしゃあ!びちゃびちゃびちゃ!
こうして少女は赤い衣を手に入れましたが、
一刻と経たぬうちにドス黒くなってしまうのでした。
おしまい
「人間が妖怪なのね。」
「だめですか。」
「不愉快。」
赤い衣着せましょうか…
青い衣着せましょうか…
白い衣着せましょうか…
紅い服がいいわ。とびっきり豪華なのを!
ぼわん
願いは叶えた…さらばだ…
こうして少女は紅いドレスを手に入れ、
舞踏会で王子様と一緒に踊るのでした。
おしまい
「方向性が違う。」
「ちなみにお嬢様が少女役です。」
「正直どうでもいい。疲れた。」
「もうお休みに?良い夢を。」
「…本気で言ってるのかしら。」