Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

とある人形使いのお泊り

2010/03/27 23:28:18
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「お願い、今晩泊めて」

晴れ渡る青空の下、素敵な紅白巫女――博麗 霊夢は手にした箒を、落として視線の先にいる少女をジッと見つめる。見つめられている少女――アリス・マーガトロイドは、ビー玉の様な瞳を更に丸くし、キョトンとした表情を浮かべている。

「あ、ごめんなさい。ちょっとよく聞こえなくて……もう一回言ってくれる?」

「ん、今晩泊めてくれない?」

どうやら先程の言葉は、自分の願望が表に出た幻聴ではなかったらしい。そう確信すると同時に、背中を冷たい汗が伝うのを感じる。気のせいか、膝も笑ってる気がする。
落ち着け、博麗霊夢……何もおかしい事じゃない。仲の良い友達の家に泊まるのなんて、普通じゃないか。何故アリスが泊まりたいのかは解らないが、緊張する必要などない――と頭では解っていても、その通りに行動できないから、ヘタレという称号が付けられているのだ。現にアリスの発言を聞いてから、酷く喉が渇く。今なら、湖でも飲み干せそうな気がする。
そんなくだらない事を考えていると、アリスが不安そうな表情を浮かべている事に気付いた。不味い――もしここでアリスがさっきの発言を取り下げたら、千載一遇のチャンス……もとい、友達甲斐の無い奴だと思われるかも知れない。

「あ、いや、別に良いんだけどね?見ての通り、私一人で暮らすには大き過ぎて、部屋なら余ってるから」

少し前までなら萃香がいたのだが、どこぞのバカ天人を大いに気に入り、今ではアイツの家で寝泊りしているらしい。全く、今まで食わせてやってた分を返して貰いたい。確かアイツいい所のお嬢様だったし……いけない、思考がずれた。
不思議そうに見つめてくるアリスに、苦笑を浮かべて小さく首を横に振る。何でもないという合図だ。

「だけど、何で泊まりたいの?」

「実はね、昨日魔理沙が来て……」

アリスの話を掻い摘むと、昨晩に魔理沙が大量のキノコを持って来て、一緒に実験しようと言って来たが、そのキノコの中に異常に繁殖力強い物が混じっており、胞子をばら撒いたらしい。
そのせいで、アリスの家はキノコが生い茂り、住むに住めない状況になっているという。因みに、現在は(魔理沙が)必死で清掃中なので、それが終わるまで泊めて欲しいという事らしい。
話を聞き終えた霊夢は、アリスにばれない様に心の中でガッツポーズをすると、今頃泣きながら掃除をしているだろう親友に、最大の感謝を捧げた。今度遊びに来たら、とっておきの羊羹でも出そう。
えっと、お久しぶりです。天川 紅です。
霊アリの続編を希望する方が多かったので、シリーズ物にしようかなと思い、今回の作品を書きました。

ヘタ霊夢って、良いですよね?格好良い霊夢よりも、ヘタレの霊夢の方が使いy(ry




それでは、読んで下さった方々に最大の敬意を込めて。
天川 紅
コメント



1.奇声を発する(ry in 霊アリLOVE!削除
キター!!!!そしてシリーズ化!!!
もう幸せです!!!

もっと広がれ霊アリの輪!!!!
2.名前が無い程度の能力削除
魔理沙!GJ!
内心動揺しまくりだけど、表情にはそれがでないへた霊夢だったら俺得
3.名前が無い程度の能力削除
ありがとう! シリーズ化ほんとありがとう! 期待しまくります!
4.名前が無い程度の能力削除
続き期待するぜ!!!
5.名前が無い程度の能力削除
おい もっと読ませてくれ!!
6.名前が無い程度の能力削除
ここで終わりだと?!!
なんて焦らし上手なんだ。今から続きが待ち遠しくてしかたないぜ。
7.ずわいがに削除
魔理沙涙目ww

さて、では萃天についても詳しく書いて頂きましょうか
8.名前が無い程度の能力削除
魔理沙GJ!