「チクショーーー!! 春告精なんてやめてやらあああぁぁぁ!!!」
今宵1匹の妖精の魂の叫びが、森の中で木霊する。
声の主は言わずもがなリリーホワイト、春告精である。
この時期になると方々飛び回って春を伝えているのが本来の姿であるがどうにも様子がおかしい。
「ちょっと、ちょっと。どうしちゃったのよ、リリー?」
心配そうな様子でたずねるのは屋台を経営するミスティアである。
主に妖怪と一部の人間が利用しに来るのだが、妖精がやってくるのは稀である。
くわえてリリーが大声あげていきなりやって来たとあっては驚かずにはいられない。
「どうしたもこうしたもないわよ!! こっちが折角春伝えに行ってるのになんやのあれ!?
いつから人間はあんなに態度でかくなったんよ!!! あーもー腹立つ!! ミスティア! お酒頂戴!」
普段の穏やかなリリーからは想像できない荒れっぷりである。
「はい、熱燗。で、どうしたの?」
「う~。なんかさ。いつも通り人里付近に春伝えに行こうと思たら、花粉がひどくなるからやめろって」
「は? 花粉?」
「そう、花粉。花粉症の人間多いんやって、今」
「それはまた難儀な……。でもそれだけであんなに荒れるものなの? 一瞬何かと思ったわよ。いつもの、ですよ~とかは?」
「ケッ! あんなん営業スマイルに決まってるやないの」
「(え~)……なんでまた」
「季節管理組合春担当幻想郷支部の社訓なんよ。『語尾にですよ~とつけ、にっこりスマイルを心がけるべし』って」
「えっ!? そんなのあるの?」
「あるわけないやん。本気にせんといてーな、もう。ミスティアかわええなぁ」
「(なんだコイツ)……熱燗もういらないみたいね」
「ああ! 堪忍! それだけは堪忍して!!」
いやいや言いながら熱燗を手にかかえるリリーの姿はどこか新鮮だった。
だがおちょこ1杯をくいっと呷り、ぷへぇーと唸る妖精の姿はどこか奇妙でもあった。
「で? それだけが理由じゃないでしょう? 他に何があったのよ」
「……石、投げられた」
「え? 石?」
「そう、石。しかも子どもに。花粉妖怪がきたぞーって……」
「うわぁ」
「あ~なんか腹立ってきたわ。なんやの花粉妖怪て。そんな妖怪いてたまるかいな!」
「まぁまぁ、落ち着いて。はい八つ目鰻」
「それだけやないで! その石投げてきた子らの近くに親御さんもおったんやで!? なのに見て見ぬふりの井戸端会議や!!
アホかて!! ちゃんと子どもの面倒みたりぃや!! リリーに石あたったらあたったで、わぁ~上手上手、っておかしいやろ!!
チクショーー!! あのオバハンども!! そこらの妖怪よりモンスターしとるわ!! 」
「ひどい話ね……。でもちゃんと春は伝えないと駄目だよ? 春を心待ちにしてる人だっているんだから」
「あかんわ……もう自信なくした……氷精に邪魔されるし、春告精として満身創痍やわ」
「またまた、あんたから春とったら何が残るのよ?」
「告精……いや、もうハゲ精でいいよ、うん」
「(コイツ、めんどくせぇ)……じゃあどうしたいの、今」
「……ひきこもりたい」
「(あ、もうダメだコイツ)あ、もうダメだコイツ」
「……いま本音と同じ事言ったやろ?」
「さぁ? なんのことやら」
「……うぅ、グスっ、うええぇぇぇ、うああぁぁぁぁ、ヒグっ、うああーーーーん!!!」
「(コイツ、泣き上戸だ!)ちょ、ちょっとリリー、落ち着いて。ね?」
うあんうあんと突然泣きだすリリーにミスティアはただ狼狽するしかなかった。
もはやミスティアにはどうする事も出来ずただリリーが泣きやむのを待つだけだった。
頭を撫でて、少しでも早く落ち着くようにと。
「ほーら大丈夫だって、リリー。少なくとも私は春を心待ちにしているから」
「……ホンマに?」
「ホントホント。それにそんな花粉がどうだって、そんな意地悪言う人間なんて一部だって。大部分は春を待ってるよ」
「……うん」
「ほら、もう今日は行きなさい。そして明日朝一番に春を伝えてやりな」
「……うん! わかった! ほな行ってくるわ!」
「はい。行ってらっしゃい」
ミスティアに勇気づけられやる気を取り戻したリリーは元気に飛び去って行った。
遠くから聞こえるリリーの、ありがとうなー、という声にミスティアは少しの気恥ずかしさを感じた。
そしてミスティアは一つ重大な事を忘れていた。
「あーーー!! 勘定もらうの忘れてたあぁぁぁ!!!」
今宵1匹の夜雀妖怪の魂の叫びも、森の中を木霊した。
<終>
今宵1匹の妖精の魂の叫びが、森の中で木霊する。
声の主は言わずもがなリリーホワイト、春告精である。
この時期になると方々飛び回って春を伝えているのが本来の姿であるがどうにも様子がおかしい。
「ちょっと、ちょっと。どうしちゃったのよ、リリー?」
心配そうな様子でたずねるのは屋台を経営するミスティアである。
主に妖怪と一部の人間が利用しに来るのだが、妖精がやってくるのは稀である。
くわえてリリーが大声あげていきなりやって来たとあっては驚かずにはいられない。
「どうしたもこうしたもないわよ!! こっちが折角春伝えに行ってるのになんやのあれ!?
いつから人間はあんなに態度でかくなったんよ!!! あーもー腹立つ!! ミスティア! お酒頂戴!」
普段の穏やかなリリーからは想像できない荒れっぷりである。
「はい、熱燗。で、どうしたの?」
「う~。なんかさ。いつも通り人里付近に春伝えに行こうと思たら、花粉がひどくなるからやめろって」
「は? 花粉?」
「そう、花粉。花粉症の人間多いんやって、今」
「それはまた難儀な……。でもそれだけであんなに荒れるものなの? 一瞬何かと思ったわよ。いつもの、ですよ~とかは?」
「ケッ! あんなん営業スマイルに決まってるやないの」
「(え~)……なんでまた」
「季節管理組合春担当幻想郷支部の社訓なんよ。『語尾にですよ~とつけ、にっこりスマイルを心がけるべし』って」
「えっ!? そんなのあるの?」
「あるわけないやん。本気にせんといてーな、もう。ミスティアかわええなぁ」
「(なんだコイツ)……熱燗もういらないみたいね」
「ああ! 堪忍! それだけは堪忍して!!」
いやいや言いながら熱燗を手にかかえるリリーの姿はどこか新鮮だった。
だがおちょこ1杯をくいっと呷り、ぷへぇーと唸る妖精の姿はどこか奇妙でもあった。
「で? それだけが理由じゃないでしょう? 他に何があったのよ」
「……石、投げられた」
「え? 石?」
「そう、石。しかも子どもに。花粉妖怪がきたぞーって……」
「うわぁ」
「あ~なんか腹立ってきたわ。なんやの花粉妖怪て。そんな妖怪いてたまるかいな!」
「まぁまぁ、落ち着いて。はい八つ目鰻」
「それだけやないで! その石投げてきた子らの近くに親御さんもおったんやで!? なのに見て見ぬふりの井戸端会議や!!
アホかて!! ちゃんと子どもの面倒みたりぃや!! リリーに石あたったらあたったで、わぁ~上手上手、っておかしいやろ!!
チクショーー!! あのオバハンども!! そこらの妖怪よりモンスターしとるわ!! 」
「ひどい話ね……。でもちゃんと春は伝えないと駄目だよ? 春を心待ちにしてる人だっているんだから」
「あかんわ……もう自信なくした……氷精に邪魔されるし、春告精として満身創痍やわ」
「またまた、あんたから春とったら何が残るのよ?」
「告精……いや、もうハゲ精でいいよ、うん」
「(コイツ、めんどくせぇ)……じゃあどうしたいの、今」
「……ひきこもりたい」
「(あ、もうダメだコイツ)あ、もうダメだコイツ」
「……いま本音と同じ事言ったやろ?」
「さぁ? なんのことやら」
「……うぅ、グスっ、うええぇぇぇ、うああぁぁぁぁ、ヒグっ、うああーーーーん!!!」
「(コイツ、泣き上戸だ!)ちょ、ちょっとリリー、落ち着いて。ね?」
うあんうあんと突然泣きだすリリーにミスティアはただ狼狽するしかなかった。
もはやミスティアにはどうする事も出来ずただリリーが泣きやむのを待つだけだった。
頭を撫でて、少しでも早く落ち着くようにと。
「ほーら大丈夫だって、リリー。少なくとも私は春を心待ちにしているから」
「……ホンマに?」
「ホントホント。それにそんな花粉がどうだって、そんな意地悪言う人間なんて一部だって。大部分は春を待ってるよ」
「……うん」
「ほら、もう今日は行きなさい。そして明日朝一番に春を伝えてやりな」
「……うん! わかった! ほな行ってくるわ!」
「はい。行ってらっしゃい」
ミスティアに勇気づけられやる気を取り戻したリリーは元気に飛び去って行った。
遠くから聞こえるリリーの、ありがとうなー、という声にミスティアは少しの気恥ずかしさを感じた。
そしてミスティアは一つ重大な事を忘れていた。
「あーーー!! 勘定もらうの忘れてたあぁぁぁ!!!」
今宵1匹の夜雀妖怪の魂の叫びも、森の中を木霊した。
<終>
あとモンペは絶滅しろ。
リリー…強く生きてくれ…
あとモンペが絶滅すると妹紅が困るので
モンスターペアレンツは絶滅しろ。
そして関西弁に吹いたwwwww
ステーキ系の熱い鉄板が行き来するファミレスでスープバーの周りでガキが走り回ってて俺にぶつかったんだ。
持ってた熱々のコーンスープが少し掛かって泣き出したんだ。
母親がごめんなさい言うどころか俺に向かって気をつけてよって言って来たんだ。
俺はそいつの顔面に熱々のスープをぶちまけて右ストレートを食らわしたかったんだ。
しかしそれでも傷害罪で訴えられるのはこっちだから我慢した。スープはしょっぱかった。
モンペ絶滅しろ。
あんなに腸が煮えくり返ったのは久しぶりだわ
あと消えるタイミングがもこたんの殺し合い中とかならその後の展開的にもよし
リリーを苛めたガキとそのバカ親は、慧音先生に言いつけてやるw
お仕置きは頭への固い一撃か、お尻への鋭い一撃か、好きな方を選ばせてやろう!
モンペは死んで親バカになれ。本気で子供のことを考えられる、な。
良い感じにリリー立ち直ったのにミスチーww