~これまでのあらすじ~
咲夜さんが仕事をしていると急にふらついたり頭痛がしたり。
放っておけば直ぐ治ると思って放置していたら自分の体が上手く動かない事に気付く。
何かの呪いか、はたまた押さえつけていたもう一つの人格でもあったのだろうか?
体中に寒気が走り、怖くなってきた咲夜さんは誰かに相談をすることにする。
とは言ってもレミリアお嬢様は「んなもんわいが知るかいな。」と一蹴しそうだし
パチュリー様は「それは多分………そもそも………。」と色んな無駄知識を長々と披露してくれそうだし
フランドールお嬢様は論外だし。
そんなわけで咲夜さんは多分紅魔館で1、2を争うほどまともな人材である紅美鈴に聞いてみた。
「咲夜さん、今日の仕事は切り上げて今すぐ暖かくしてベットで寝ていてください。」
それだけ言われても何のことか分からないので教えなさいと言った所驚きの事実が。
「咲夜さん、貴女は風邪です!見紛う事なき風邪です!完璧で瀟洒な風邪です!なのでベットで寝ていてください。」
その言葉に納得した咲夜さんはベットで安静にしようとした
……が、職業病なのかやり残した仕事を思い出すとどうにも自分でやらなきゃ気が済まない。
それが一つならまだしも、次々と思い出してしまったわけで。
引継ぎが終わった美鈴が様子を見に来ても咲夜さんの部屋には誰も居なかったわけであり、
「どこ行ったンディスカ、ダディヤナザァーン!」と最早良く分かんない呼び方で必死に探しているとぶっ倒れている咲夜さんを発見したわけで。
咲夜さんを背負いながら「咲夜さんの馬鹿!駄メイド!貧乳!」と珍しく取り乱しつつも部屋まで運び入れ。
着替えさせてベットに寝かしつけて熱を測ってみたところ39.8度の高熱を出していたとさ。
~ここまでがあらすじ~
「全く、もう少し自分の体を労って下さいよ。」
「ゴホッ、すまないわね美鈴。」
「まぁ過ぎたことは仕方ないです。食欲はありますか?」
「…無い。」
「そう言うと思ってお粥を作っておきました。体起こしますよー。」
「ん……。」
「ふ~、ふ~。どうぞ咲夜さん。」
「ありが……ひゅっ、あひゅっ!」
「ど、どうしたんですか咲夜さん!?」
「私猫舌なのよ……。」
「なるほど、喉を撫でてもいいですか?」
「あまり返せる状態じゃないから勘弁して……。」
「そうですか、じゃあもう少し冷ましますね。」
「ん……。」
「もう少し食べますか?」
「今はもういいわ……。」
「そうですか。それじゃあまだ少しやる事があるので、用事の時には例の言葉を……って、咲夜さん?」
「……行かないで……。」
「……分かりました。」
「……め……のて……。」
「何ですか?」
「美鈴の手……気持ちいい……。」
「額にでも乗せておきますか?」
「………すぅ。」
ピトッ
美鈴は黙って手を置いた
~扉の外~
「二人ノ友情ハ確固ニシテ永久ニ結ブ、嗚呼ソレ即チ美シキニ候…!」
「レミィ、他人の二番煎じな台詞は良く無いわよ。しかも微妙に合って無いし。」
「えぇー、別に以前にも使ってたんだからいいじゃない。」
「『私は和食派ですわ』って返される時点で駄目なのよ。」
「そーなのねー。」
「そーなのよー。というかそんな言動ばかりしてるから『最近カリスマ足りない』なんて言われるのよ。」
「それを言った奴を誰か早急に教えなさいパチェ。」
「私、小悪魔、咲夜、美鈴を含めた貴女以外の紅魔館の住人全員。」
「それじゃあ民主主義に乗っ取ってカリスマ無しでいいか。」
「出た当初もカリスマあったのか微妙だけれどね。」
「ハハハ、パチェめ。」
「ハハハ。」
「500年越しの決着を付ける時が来た様ね。」
「そんなに前から貴女と知り合って無いわよ。」
「そうか、よし、殺す。」
「貴女に私は殺せない。レミリア・スカイウォーカー。」
「スカイウォーカーって誰よ?」
「さぁ?」
「今日はこんなにも(咲夜の顔が熱のせいで)紅いから、ブチ殺すぞノーレッジ」
「私をその名で呼ぶな。その名で呼んでいいのはレミリア・スカーレットだけよ!」
「本人じゃない。」
「えぇーと、目の前の友人を消極的にノリ良くさせるには……。」
「載ってるの?」
「はい、それじゃあ教科書24ページをレミリアさん。」
「先生、教科書が無いわ。」
「廊下に立ってなさい。」
「ここじゃない。」
「ここね。」
純粋なツッコミ役の居ない二人の会話は只管長引き、次の日の朝
パチュリーを探しに来た小悪魔と咲夜さんの部屋から出てきた美鈴にほぼ同時に、
「ええ加減にしなさい。」
と、何処からか取り出したハリセンで叩かれるまで続いた
ちょwwwレミリア様wwwww
ちょ、「サクヤ」違いww
橘朔也なる先輩に倣ってシュルトケスナー藻に漬けたりしないか心配しちゃったじゃないか
そんな幼女は嫌だ