Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

たぬき たぬき

2006/05/12 01:52:02
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1
あらすじ  

  ジブリ



 月の光に導かれ。
 何度も何度もめぐり合う。
 
 星座のまたたき数えつつ。
 占う恋のその行方。

 同じ幻想郷(くに)に生まれたの。
 ああなんてミラクルロマンス。

 
「ムーンライト伝説と聞いて歩いてきたよ」


 ムーンライトレイでおかえり。


「そーなのかー」


 以下、何事もなかったように本編。


 
 月の明かりが冴え冴えと。
 妹紅とたぬきを照らしてた。

 妹紅な妹紅と妹紅なたぬき。
 一人と一匹、見つめあう。

「妹紅なたぬきね…」
「もんもこ!」

 もんもこ。

 たぬきは必死に訴えた。
 身振り手振りとまなざしで。
 もんもこもんもこ訴えた。

 助けてくれて、ありがとう。
 ホントにホントに、ありがとう。

 もんもこもんもこたぬきがもんもこ。
 妹紅なたぬきがもんもこもんもこ。

 たぬきの頭でリボンがゆれて。
 妹紅は冬を思い出す。


「お前、まさかあのときの…」
「もんもこ!」

 
 もんもこ。

 大正解。

 あのとき助けたちいさなたぬき。
 妹紅の姿であらわれた。

 さてさてどういうことだろう?

 藤原妹紅は考えて。
 藤原妹紅は理解した。


 どういうことだね、毛利君?
 こういうことですよ、目暮警部。



―――――――――――――――妹紅の裏―――――――――――――――

 慧音と私は共に杯を交わした朋友。慧音の文句は私に言え。
 そんな私の真似をしてるということは、つまり慧音と友達になりたいのね。

 でもでもいきなり慧音の前になんて恥ずかしくて出れない!
 だから私に仲を取り持ってもらおうと思って、ここまで……
 私より、私より慧音を選ぶなんて………くやしい! でもかんじちゃう…!

―――――――――――――妹紅の裏ここまで―――――――――――――




 よし、安全マットを用意しろ。


 それなんてクリムゾン?

 大惨事。



 藤原妹紅のかんちがい。
 ユーモア豊富な早とちり。

 かわいいあの子は、ちょっとうっかりさんベイベ。


 嘆き、悲しみ、そして愛。
 やさしい妹紅はほほえんで。
 たぬきをそっと、抱き上げた。


「もんもこ…」
「お前の言いたいことはわかったよ…」
「もんもこ!」

 たぬきはたいそう喜んで。

「慧音の友達になりたいんだね」
「もんもこ!?」

 そしてたいそう、驚いた。
 慧音って誰さ?

「うん、任せて。たぬきを見捨てちゃ妹紅が廃るわ」
「もんもこ! もんもこー!」

 びっくり仰天、もこだぬき。
 じたばた暴れて猛抗議。

 ちがうよちがうよ、そうじゃない。
 君に言いたい、「ありがとう」。

 ああもうどうして伝わらないかなぁ!

「そう、そんなにうれしいんだ……慧音と幸せにね」
「もこー!」

 叫ぶたぬきを頭に乗せて。
 ぼくらのもこたん、インしたお。



 エクスキューズミー。



  わん  わん


「どうした、アマテラス?」

 家の裏で犬が鳴く。
 白くて大きな犬が鳴く。

 ワーハクタクのご主人様。
 引き戸を開けて、顔を出す。

「あだっ」

 今夜は満月、ハクタクの日。
 頭に生えた立派な角を。
 ごちんとぶつけてアイタタタ。

   わん  わん

「ああ、大事はないよ、アマテラス」

   パカッ

「もこたんインしたお!」
「もこ~」

 あ。

「もこたんインしたお」
「おいすー」
「おいすー」
「もこ~」

 たぬきも一緒にインしたお。

「たぬき?」
「たぬき」

 もこだぬき。
 
 頭の上で、丸まって。
 しょんぼりしょぼーん。
 元気がない。


 かくかくしかじか。


「そうか、私と友達に」
「そうなの、慧音と友達に」

 事情はなるほど、分かったけれど。
 なんだかなにかが腑に落ちない。

「たぬき、たぬき」
「もこ~」

 ぷ~い。

 妹紅に呼ばれたもこだぬき。
 頭の上で、そっぽ向き。

「ほらほら、慧音、慧音だよ?」
「もこ~もこ~」

 ちがうもの。
 
 その子は妹紅とちがうもの。

 どうしてわかってくれないの?

 尻尾でぽきゅぽきゅ、頭を叩いて。
 拗ねてるたぬきの無言の抗議。

「おかしいなぁ」
「ふむ、これは」

 なにかに気づいたワーハクタク。
 半紙と筆を持ってきた。

 妹紅とたぬきは小首を傾げ。
 慧音は筆をさらさらさらり。
 半紙にたぬきを描いてく。

「筆の運びは楽器の調べ。
 私の力は歴史を作る。
 筆で奏でる筆しらべ。
 たぬきの歴史を見てみよう」

 筆でくるりとたぬきを囲めば。
 たぬきの歴史が湧いて来る。


 妹紅とたぬきが過ごした一冬。
 たぬきの心に「ありがとう」。

 たぬきの気持ちが筆を運んで。
 文字をさらりと描いてく。


『たもたこ ありたがとうた』



「……」
「……」


 たぬき、たぬき、もこだぬき。
 「た」ぬきで文字を、読んでみた。



『もこ ありがとう』



「あ……」



 お礼を言いたい、届けたい。
 あの子の友達なりたいな。

 ちいさなたぬきが化けてるところ。
 慧音の筆が描いてく。

 不思議な不思議な紙芝居。
 歴史を作る紙芝居。

 想いを届ける、紙芝居。



 一月過ぎて。



 ぽんぽこ  ぽんぽこ  庵の裏で

 ぽんぽこ  ぽんぽこ  はらつづみ


 ぽんぽこ  ぽんぽこ  一人と一匹

 ぽんぽこ  ぽんぽこ  一緒に並ぶ


 ぽんぽこ  ぽんぽこ

 ぽんぽこ  ぽんぽこ


「もんもこ!」

「もんもこ!」


 おともだち



 妹紅な妹紅と妹紅なたぬき
 
 笑顔で月を眺めてた



「たぬき、たぬき、もこだぬき」

 ちょっと一緒に歌おうか?





「にゅー くれらっぷー♪」
 
 ぽん  ぽこぽんぽん

「もこもこもこーもこー♪」

 ぽこぽ ぽんぽんぽん ぽこん

「にゅー くれらっぷー うー♪」

 ぽん  ぽこぽんぽん ぽん

「ちゃらら ちゃららら ちゃららら♪」

 ぽこぽ  ぽこぽこ  ぽこぽこ

「もこもこりーん♪」

 ぽこぽこりん


「もんもこ!」
「もんもこ!」



    BGM:月までとどけ ともだちのつづみ
おしまいだよ! おくれてごめんね!
じょにーず
コメント



1.木製削除
あぁぁ…、じんわり来ますねぇ…。
ジブリ吹いた。
2.名梨削除
良い話とか にゅー くれらっぷー♪とか色々あるけどちょっとまって
アマテラスーっ!!?!?
3.名無し妖怪削除
ほのぼのー。切ない話になるかと思ってましたが、予想外に温まりました。
しかし何より、慧音の歴史見のシーンが琴線に触れましたよ。格好良い……!
4.名無し妖怪削除
もんもこ!
5.名無し妖怪削除
甘い痺れがとれないだろう?
クリムゾン超吹いた
お犬さま超吹いた
くれらっぷ うー!
6.削除
開始7文字で吹くとは思わなかった。
7.翔菜削除
アマテラス吹いたw
8.名無し妖怪削除
妹紅の裏吹いた
ああもう大好きだ……! 
9.名無し妖怪削除
最後じんわりときました。
が、途中で色々と吹きすぎたw
10.名無し妖怪削除
もんもこ!!
11.変身D削除
あらすじがー! あたすじがー!(w
とても素敵なお話でした(礼