レミリアはある日唐突に思い立った。
「美鈴の本気が見たい。」
「どうかなさったのですか？お嬢様。」
「咲夜。貴女は美鈴の本気を見た事あるかしら？」
「さぁ…、美鈴は常に全力投球にも見えますが。」
「実はアレはね、絶妙なレベルで手加減しているのよ。」
「そうですか。」
「反応薄いわね。もっと「な、なんだってー！？」とか「ゲェーッ！」とか驚きなさいよ。」
「ゲ、ゲェーだってー！？」
「混ぜるな。」
「申し訳ありません。」
「そんな訳で美鈴の本気を見たいのよ。」
「お嬢様はご存知のはずでは？」
「何百年前の事だと。」
「大体157年ほど前ですか。」
「大正解の貴女にはバットレディスクランブルを……。」
「謹んでご辞退させていただきますわ。」
ミッション１ 上から来るぞ、気をつけろ！作戦
「いくら美鈴とて死角から致死量の物が降ってくれば本気を出すはずっ！」
「それでは私は仕事に………。グェッ。」
「逃がさないわよ咲夜。さぁ、今こそ全力を出すのよ！美鈴！」
─ 落下「パチュリー・ノーレッジだ！！ Normal 」 ─
ペチョッ
むきゅー
「………お嬢様、気付いて無いようですが。」
「馬鹿なっ！垂れパチュリーを頭に乗せても微動だにしないなんてっ！」
「いや、気付かないでしょう普通。」
「くっ、作戦は失敗よ。」
ミッション２ 賊が、小賢しい。作戦
「お嬢様、作戦名をもう少し何とかできないのですか？」
「何が？」
「いえ…いいです。」
「変な咲夜。」
「それより作戦を。」
「この作戦は物凄く強い賊を美鈴にぶつけて全力を出させようと言う作戦よ！」
「その賊と言うのは………。」
「アレよ」
アタイってば最強ね！
「お嬢様、早急に薬師の所へ行って精神安定剤を貰ってきましょう。」
「大丈夫よ咲夜。私の心は今、物凄く穏やかなのだから。」
「それじゃあ気付け薬ですね。確か救護室にあったはずなので持ってまいります。」
「必要無いわ。」
「そうですか。とりあえず早目にシラフに戻って下さいね。」
気孔砲ー
ばたんきゅ～
ミッション３ あっ！タマ来たぜぇっ！作戦
「そろそろ止めにしませんか。」
「フフフ、この作戦は美鈴の優しすぎる心を突く作戦なのよ！」
「話聞いてくださいよ。」
「いくら美鈴でも自分の主や上司の悪口を言われたらキレて全力を出すはずよ！」
「はぁ、それで誰がその役目を。」
「適役を用意したわ。見なさい咲夜！」
こ、こぁー？
「身内に」めくり大キック
「何を」近大パンチ
「させて」中段技
「いるの」キャンセル クロースアップマジック
「ですか！」スーパーキャンセル 傷魂「ソウルスカルプチュア」
「咲夜、ちょっとそのツッコミは激しすぎ……グハーッ！」
「てな事があったんだけど。結局貴女の全力ってどれくらいなのかしら？」
「そうですねぇ。目が赤くなって殺意全開で時止めを連続で仕掛けてくる咲夜さんや、
喘息が治って魔力の一番高まる日に感情を排除して敵に挑みかかるパチュリー様くらいだと思いますよ。」
「解るような解らないような……。」
「まぁ別に良いじゃ無いですか、私が本気出さなくたって。」
「そうかしら？」
「そうなのです。ただでさえここは加減ができる方が少ないんですから。」
「それもそうね。」
「そうなのです。」
「ところで美鈴。」
「何でしょうか。」
「何時までパチュリー様を頭に乗っけている気？しかも何時の間にか増えてるし。」
「いえ何かお二人ともここがお気に召されたみたいで。」
「むきゅー」「れみゅー」
れみゅーwww
無敵だ、無敵コンボだよ・・・
弾幕ごっこは遊び気分で行こうぜ！