注:作品集その28「トラウマ」とリンクしてます、できればそちらを先に読んでやってください。
「マスタースパーーク」
「いやーーーーーーー」
今日もまたいつものように恋の魔砲によって門ごと門番が吹き飛ばされる。
もちろん吹き飛ばすのは「普通の魔法使い」こと霧雨魔理沙(きりさめまりさ)
そして例のごとく吹き飛ばされているのは「いてもいなくても差し支えない程度のその他妖怪」こと中国もとい紅美鈴(くれないみすず)である。
今月に入って門を破壊されたのはこれで5回目である。
「それじゃな」と言葉を残してさっさと紅魔館の中に入っていてしまう。
それから数十秒もすると瓦礫の中からひょっこりと姿を現し、グチをこぼす。
「あ~あ……今日もまたやられちゃった、咲夜さん怒ると恐いんだよな~」
ぼろぼろになりながらも大きな外傷はなく、体の傷よりもこれからやってくる鬼メイド長のことを考えている。
もっとも、この程度の傷なら一時間も経たずに治ってしまう、さすがギャグキャラは不死身である……違うか
「中国!」
「あ…咲夜さん…」
「あ…じゃないでしょ!また門壊して…これで何回目だと思ってるの?」
「わっ私が壊してるわけじゃ…」
「門番が門を壊されるって事はその存在意義を奪われるということよ…」
「うぅ…」
もっともな言葉に小さくなってしまう。
「どうもあなた、最近不抜けているんじゃないかしら…」
「そ、そんなことは決して!」
「だったら…今度魔理沙の侵入を阻止するまであなたは㊥よ…」
「㊥ってそんな、チルノじゃあるまいし…」
「今のあなたはその程度ってことよ、私は今から魔理沙の所にいくから……後、壊れた門は今日中に直して起きなさい」
「そんな……無理ですよ」
「いいわね?」
「…はい…」
それだけ言うと紅魔館の中へと戻っていく。
「はぁー…㊥って…ただでさえ名前で呼んでもらえないのに…さらに遠ざかっちゃうなんて…」
門の修理のことも含めてまさに前途多難である。
「とにかく!次来たらなんとしてでも侵入を阻止して、㊥が広まる前に中国に戻らなくちゃ!」
…地味に後ろ向きな考えである…
数日後…
「接近する飛行物体があります!」
「魔力照合、対象をGと断定、距離1400、到達まで約64秒、コードホイホイの実行を提案します」
いつもより緊迫した雰囲気……門番長の修羅のごとき闘気が場の空気を支配していた
「いいわ、それでいきましょう」
いつもと違う、誰もがそう思うほどの圧倒的存在感。
「作戦ポイントまで後10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、作戦開始!」
(なんとしても阻止して㊥が広まる前に!)
開始の合図と共にGに奇襲をかけるべく急接近し、先手を…
「よう、㊥」
打たれた…
バタンッ
空で転ぶという荒技を見せる中国。
「な、なんでそれを!まさか咲夜さんが…」
「いや、文が配っていた号外に書いてあった「紅魔館の門番長、㊥に降格!」ってな」
しかも広まってた…
「あんのカラスーっ!今度見つけたら羽という羽を剥ぎ取って二度と人前に出られない体にしてやるー!」
文の暴挙に怒りを爆発させる中国いや㊥。
「じゃあ、私はいつものように通らせてもらうぜ」
激怒する中を余所に素通りしようとする魔理沙。
「ええ…って通すかー!元々はお前が来るのが原因だろうがー」
「ちっバレたか…」
「とにかく!あんたを倒して、真名を取り戻す!龍符「画龍点s…」
「魔砲ファイナルスパーク!」
「せめてマスタ…」
マスタースパークを遥かに凌ぐ超火力の一撃は門を突き破り紅魔館に突き刺さる。
「うごく…ちゅうごく…中国起きなさいっ」
「う~ん」
自分を呼ぶ声に意識を覚醒させる。
「さ、咲夜さん…」
「あなた…門どころか、紅魔館まで壊すなんてどういうつもりかしら?」
いつもの鬼のメイド長ではなく、聖母のような笑みを浮かべながら尋ねて来る、ナイフを構えながら。
「だ、だからこれは魔理沙が…」
「しばらく㊥決定ね、後、紅魔館が直るまで餌抜き(はぁと)」
「…………………はい」
「㊥さんちょっといいですか?」
「㊥、今日の餌よ」
「㊥、出掛けてくるから日傘を頂戴」
「㊥~弾幕ごっこしよ~」
「…誰だったかしら?」
「……鬱だ死のう……」
「マスタースパーーク」
「いやーーーーーーー」
今日もまたいつものように恋の魔砲によって門ごと門番が吹き飛ばされる。
もちろん吹き飛ばすのは「普通の魔法使い」こと霧雨魔理沙(きりさめまりさ)
そして例のごとく吹き飛ばされているのは「いてもいなくても差し支えない程度のその他妖怪」こと中国もとい紅美鈴(くれないみすず)である。
今月に入って門を破壊されたのはこれで5回目である。
「それじゃな」と言葉を残してさっさと紅魔館の中に入っていてしまう。
それから数十秒もすると瓦礫の中からひょっこりと姿を現し、グチをこぼす。
「あ~あ……今日もまたやられちゃった、咲夜さん怒ると恐いんだよな~」
ぼろぼろになりながらも大きな外傷はなく、体の傷よりもこれからやってくる鬼メイド長のことを考えている。
もっとも、この程度の傷なら一時間も経たずに治ってしまう、さすがギャグキャラは不死身である……違うか
「中国!」
「あ…咲夜さん…」
「あ…じゃないでしょ!また門壊して…これで何回目だと思ってるの?」
「わっ私が壊してるわけじゃ…」
「門番が門を壊されるって事はその存在意義を奪われるということよ…」
「うぅ…」
もっともな言葉に小さくなってしまう。
「どうもあなた、最近不抜けているんじゃないかしら…」
「そ、そんなことは決して!」
「だったら…今度魔理沙の侵入を阻止するまであなたは㊥よ…」
「㊥ってそんな、チルノじゃあるまいし…」
「今のあなたはその程度ってことよ、私は今から魔理沙の所にいくから……後、壊れた門は今日中に直して起きなさい」
「そんな……無理ですよ」
「いいわね?」
「…はい…」
それだけ言うと紅魔館の中へと戻っていく。
「はぁー…㊥って…ただでさえ名前で呼んでもらえないのに…さらに遠ざかっちゃうなんて…」
門の修理のことも含めてまさに前途多難である。
「とにかく!次来たらなんとしてでも侵入を阻止して、㊥が広まる前に中国に戻らなくちゃ!」
…地味に後ろ向きな考えである…
数日後…
「接近する飛行物体があります!」
「魔力照合、対象をGと断定、距離1400、到達まで約64秒、コードホイホイの実行を提案します」
いつもより緊迫した雰囲気……門番長の修羅のごとき闘気が場の空気を支配していた
「いいわ、それでいきましょう」
いつもと違う、誰もがそう思うほどの圧倒的存在感。
「作戦ポイントまで後10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、作戦開始!」
(なんとしても阻止して㊥が広まる前に!)
開始の合図と共にGに奇襲をかけるべく急接近し、先手を…
「よう、㊥」
打たれた…
バタンッ
空で転ぶという荒技を見せる中国。
「な、なんでそれを!まさか咲夜さんが…」
「いや、文が配っていた号外に書いてあった「紅魔館の門番長、㊥に降格!」ってな」
しかも広まってた…
「あんのカラスーっ!今度見つけたら羽という羽を剥ぎ取って二度と人前に出られない体にしてやるー!」
文の暴挙に怒りを爆発させる中国いや㊥。
「じゃあ、私はいつものように通らせてもらうぜ」
激怒する中を余所に素通りしようとする魔理沙。
「ええ…って通すかー!元々はお前が来るのが原因だろうがー」
「ちっバレたか…」
「とにかく!あんたを倒して、真名を取り戻す!龍符「画龍点s…」
「魔砲ファイナルスパーク!」
「せめてマスタ…」
マスタースパークを遥かに凌ぐ超火力の一撃は門を突き破り紅魔館に突き刺さる。
「うごく…ちゅうごく…中国起きなさいっ」
「う~ん」
自分を呼ぶ声に意識を覚醒させる。
「さ、咲夜さん…」
「あなた…門どころか、紅魔館まで壊すなんてどういうつもりかしら?」
いつもの鬼のメイド長ではなく、聖母のような笑みを浮かべながら尋ねて来る、ナイフを構えながら。
「だ、だからこれは魔理沙が…」
「しばらく㊥決定ね、後、紅魔館が直るまで餌抜き(はぁと)」
「…………………はい」
「㊥さんちょっといいですか?」
「㊥、今日の餌よ」
「㊥、出掛けてくるから日傘を頂戴」
「㊥~弾幕ごっこしよ~」
「…誰だったかしら?」
「……鬱だ死のう……」