※ この話は、作品集プチ59、『ネズミの鳴き声』からの続きとなっております。
本作同様とっても短いので、是非そちらからどうぞ。
今日も、ここ、命蓮寺で起きた素敵な出来事を私──聖白蓮は日記に記そうと思います。
「ナズーリン、ナズーリン♪」
今日も今日とて素敵な笑顔でナズーリンに声を掛けるのは、もちろんこの人妖、寅丸星。
最早ナズーリンの居る所、その人妖有り! と言わしめんばかりです。
「ご、ご主人……今日は一体、なんの用……かな?」
振り返ったナズーリンでしたが、どこかぎこちなく何だか表情が硬い様子……。
きっとこの間、勢いで『ちゅー』してしまった事を、恥らっているのでしょう。
「ナズーリンは、やっぱり鼠の妖怪ですよね?」
星のこの質問に、かぁーと顔を赤くするナズーリン。
やっぱりこの間(ry
「そう……だとも。私はどうしたって鼠の妖怪だよっ……!」
今回はあっさりと頷くナズーリン。
でもその瞳が何かを期待するかのように潤んでいるのは、きっと気のせいではありません。
「では……鼠の歩き方を私にご教授いただけませんか?」
しかし予想外の言葉に、ナズーリンは目を見開いて驚きました。
「そ、そんなこと聞いて一体どうす──」
「私……! もっとナズーリンの事を知りたいんですっ! だから……お願いします!」
「…………ぁぅ///」
どこまでも真っ直ぐな星の言葉に、ナズーリンもメロメロです♪
「良いけど……私だって普段こんな歩き方しないんだが……。」
ぶつぶつ言いながらも引き下がれなくなったナズーリンは、『鼠の歩き方』を披露するために星から距離を取るように後ずさります。
そうして綺麗に掃除された命蓮寺の廊下に手を付けると、四つん這いになってトテトテと歩きます。
「ぶはっ……! ナズーリン、可愛すぎます……!」
ナズーリンのハイハイに興奮して、思わず鼻血がでそうになった鼻を慌てて押さえに掛かる星。
そうしている間に、ナズーリンは星の元に戻ってきました。
「ど、どうだい? 参考になったかい?」
一体なんの参考になるのか全く想像も付きませんが、恥ずかしさを紛らわせる為に、そんな事を言うナズーリン。
ちなみにやるからには完璧を目指す彼女に隙はありません。
ナズーリンは今、鼠が立ち止まる時の姿──すなわち中腰で両手首を胸の前でダランとぶら下げた、犬で言うところの『お○ん○ん』に近いポーズを見せています。
「な、ナズーリン!?」
「なっ、なんだいご主人?」
もう良いよ、と言われるまでずっとそのままで居るつもりでしょうか?
ナズーリンは相変わらず『お○ん○ん』の姿勢を崩しません。
まるでそれは、星に対して甘えているようにも、服従しているようにも見えました。
そんな彼女の姿に、とっても、とぉ~~~っても感銘を受けた星は彼女の前に傅いて手を取ると、こう言いました。
「…………結婚しましょう……!」
「えええええええぇ!!!???」
突然の告白に混乱したナズーリンの目は、面白いくらいにぐるぐると回っています。
そんなナズーリンからの返事を、とっても真剣な顔で待つ星。
そうして──
「ま、ま、ま、全く冗談が過ぎるぞ! ごごごごごご主人はっ!」
誤魔化すようにそう言って、耳まで真っ赤にしながらその場から逃げる、へたれなナズーリンでしたとさ。
「ちっ…………あと少しだったものを……。」
やっぱり世の中という物は、中々どうして上手くいかないものだと、改めて思う私なのでした。
脳内設定垂れ流すのは作品でやってくれ
そういうことでしたらとりあえずヘルツさんの完結を待ってからにしたいと思います。
どういう結末になるかナズ星の今後を期待してます。
※1さんもなんだか辛辣な事を仰っていますけど…
なんだか凄く気になります。
作品は良かったです。
続編期待です。
1の人のコメントは最初に書き込んだ私の二つのコメントに対するもののようです。あとがきではなくコメントと言っていますので。
一つ目には感想も含めたヘルツ様への質問事項、二つ目にはヘルツ様のその回答に対する返事を書いていて長くなってましたので、
ヘルツ様に伝わればすぐに削除するつもりでしたが、私が削除する直前に入れ違いで書き込まれてしまったようです。
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。お気になさらぬようにお願いします。明るい気分で次作を書いて頂けるように願います。