Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

兎兎何見て跳ねる~私を見て跳ねて逃げる~。って何で逃げるのよ。怪しくないように、せっかくうどんげの耳を抜いて頭につけたのに

2010/03/16 18:01:09
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この作品は「猫耳幼女に、巨乳もふもふ狐、そして最後はかわいい少女か。なんでも有りねこのマヨイガって所は。後はBBAが居たら完璧じゃない?」の続きとなっております。
たぶんおそらくきっと読んでいないと分からない部分が多々あると思います。







「雛の髪の毛ってキュウリっぽい色してるよね」

「食べられないわよ?」

「や、さすがにそんな趣味は……ないさ」

「その沈黙と、ギラギラ光っている目が怖いのだけど」

「ちょっと、私は新鮮なきゅうりです。って言ってみてくれるかな」

「嫌。きゅうりになんかなってたまるものですか。私は雛、誰しもが恐れる厄神よ」

「そして私の恋人」

「そうそうにとりの恋人って、何時あなたの恋人になったのよ!」

「今さ。ぶちゅ~」

「にとり顔近、んんんんんんんんん~~~~~~~~!!」

「ちゅ~~っぽん。ふぅ、ごちそうさま。瑞々しくておいしかったよ」

「な、ななな何をするのよ! 厄いわ、厄いわ厄いわ厄いわ!!」

「復唱。私はにとりの×××です。はい」

「だれが×××よ! 私はにとりの恋人でしょう!? ……あっ」

「ニヤリ」











<- 兎兎何見て跳ねる~私を見て跳ねて逃げる~。って何で逃げるのよ。怪しくないように、せっかくうどんげの耳を抜いて頭につけたのに ->








「えーりーん。妹紅との殺し合いで疲れちゃったから肩揉んでー」

「はいはい」


「えーりーん。妹紅との殺し愛ですっきりと疲れちゃったから腰揉んでー」

「……はいはい」


「えーりーん。妹紅じゃ物足りないから胸揉ませてー」

「もうすでに揉んでるじゃありませんか」



「というわけで姫に揉ませてたら、胸が大きくなって肩がこるようになったのよ」

「弾幕バトルならいつでも受けて立つと言いながら即夢想転生!」


ピチューン


突然の人生終了の音にびっくりしたのか、博麗神社の屋根に止まっていた数羽の鳥が羽ばたいて行った。

永琳が両腕を伸ばし、手を「グワシ」のポーズで倒れながらピクピク痙攣している。

地面に押し付けられた胸と、所々が御札に切り裂かれたのか、ほの赤い肌が露出しているのが艶かしい。

というか露出した肌から、血がどばどば流れているのでとても痛々しい。

殺人犯である霊夢は、何も無かったかのように縁側に正座し直し、頭を垂れて呟いた。


「なんで私の周りには変人しかいないのかしら?」

「類は友を呼ぶってやつじゃないかしら」

「うっさい友2号」

「と、友!? そうよね私と霊夢は友達よね。でも出来たら私の眷属に、いいえむしろよよよよ嫁に……」


霊夢の呟きに答えたのは、紅魔館という屋敷の主で吸血鬼のレミリア・スカーレットだ。

二人目の友達である霊夢に、恋愛に近い感情を持っているらしい。

きっと初恋だと思われるのだが……


「あんたあのメイドと親密なんでしょ。べつに幻想郷だから多重婚、同姓婚は何も言われないけど……私は私だけを愛してほしいわ」
「咲夜とは初恋だから!」

「……それはおめでとう。お幸せにね」

「いやだから初恋は実らないって咲夜が……それで初恋の相手は咲夜って事にしたら良いって咲夜が言ってくれて」

「それで私の前で堂々と恋人宣言と同時にぶちゅーっと見せ付けてくれたわけね。おー熱い熱い」

「うぅ~。そうしたらきっと霊夢は焼きもちを焼くって咲夜がぁ……」

「咲夜咲夜って、本当に咲夜と結婚したら? 結婚式は洋式、和式どっちがいいかしら。和式なら手伝ってあげるわよ?」

「うぅーーー霊夢の馬鹿ぁぁ!」


太陽の下に急に飛び出すレミリア。

このままだと煙を上げながら蒸発していくはずなのだが、不思議な影がレミリアにかかり、太陽の光りを遮っていた。

紅魔館に住むレミリアの初めての友人、パチュリー・ノーレッジが作り出した魔法の効果だ。

なんでも金属性で、太陽光を確認すると金ダライが頭の上に出来るらしい。

そのまま影に入ると頭上に金ダライが落ちてしまうのがネックだとか。


「ずいぶんと冷たいのね」

「でもこれで本音で話せるでしょ。月の頭脳さん?」

「ありがとう、とお礼を言ったほうがいいのかしら。お人よしさん?」

「だれがお人よしだ」

「あら、本当に冷たい人間はそんな泣きそうな顔をしないわ」

「うっさい」


霊夢はそれだけでピチュりそうになるくらいの眼光で、永琳を睨みつけた。

それは八つ当たりだと分かっていても、永琳のせいにする事が自己正当化だと分かっていても、抑えることが出来ない苦しくも悲しい視線だった。


「後で私から吸血鬼のお嬢様に、あれは私が霊夢に無理やり言わせた、って言っておくから安心なさい」

「言葉にしたのは私よ。それにこれが私なりに考えた結果。余計な事はしないで」

「もてる女は辛いわね」


ピチューン


「で、二人っきりじゃないと言い難いことって何よ。あんたも私のハーレムに入りたいわけ?」

「自傷はあまり良い事ではないわ。他傷もよくないわね。具体的には倒れている女性の頭を踏むとか」

「知ってるかしら。幻想郷には自業自得って言葉があるのよ」

「それは奇遇ね。月にも同じ言葉があるわ……ところでそろそろ足を退けてもらえないかしら?」


腕を組みながら見下ろしていた霊夢は、踏んでいた足を永琳から離した。

よいしょっと言いながら立ち上がる永琳の服はボロボロで、顔にも砂が沢山付いている。

それでいても気品があり、美人であると思わせる雰囲気はさすがである。

しかし霊夢は永琳の立つ姿勢に若干の違和感を覚えた。


「もしかしてあんたが此処に来た理由って、整体だったりする?」

「……えぇその通りよ。毎日薬を調合したり研究したり、うどんげをもふったり、姫にもふられたりで腰が痛くてね」

「一回死ねば直るんじゃないの?」

「そんな馬鹿につける薬みたいに言わないで欲しいわ」

「冗談よ。で、腰でいいのね?」

「出来れば全身お願いしたいところだけど……」


永琳は何かを言いよどんでいた。

仄かに顔が桃色になっている。どうやな少し恥ずかしいことらしい。


「全身といっても腰と肩、腕と足、あとは首を少しくらいしかまだ出来ないわよ。私だってまだ修行中なんだから」

「では右足のふともも以外をお願いするわ」

「そこにキスマークでもあるのかしら?」

「……えぇ。"一生"消えないキスマークがあるわ」

「ふぅん。んじゃちゃっちゃと其処にうつ伏せに寝て」


言われるがままに霊夢の布団にうつ伏せになる。

ふわっっと霊夢の香りが永琳の鼻をつく。

少女独特の甘い香りに、永琳はすこし頭がふらつくのを感じた。


「このぼろぼろの服じゃやり難いわね」

「貴女のおかげで随分とエッチな姿になってるもの。邪魔なら脱ぎましょうか?」

「んー服はあとで私の貸してあげる。今は腰を出すだけでいいわ」

「そう? ちょっと残念ね。ではビリビリー」


本当に残念そうな顔をして、永琳は胸から下の部分を破った。

傷は既に回復しているのか、桃色の肌が外気に晒されている。


「なんで破るのよ。普通に上着のすそを捲くればいいじゃない」

「この服上下が繋がってるの。帯も邪魔ね。えぃ」


かわいい掛け声と共に帯をお尻半分まで引き下げた。

帯の素材は伸縮可能なゴムになっているらしい。新事実である。

そのおかげでパンツが半分見えた状態で固定できているようだ。


「……」

「あらあら、霊夢のような少女には目の毒だったかしら?」

「えぃ」


かわいい掛け声と共に永琳の帯が膝までずらされた。

それも勢いがよかったからか、パンツまで一緒にずらされている。

永琳は一体何が起こったのか一瞬すぎて分かっていないという顔をしている。


「安産型、げっとだぜー!」

「!!」

「なんだ。キスマークが無いじゃない。変な刻印はあるけど」

「……霊夢、布を貸してもらえるかしら? これは見せたくないの」

「こんな刻印の意味なんて誰も分かりゃしないわよ。こんな事を気にしてるから姿勢がずれて腰が痛く……」

「……貴女に何が分かるのよ」

「まだ修行中とはいえ分かるわよ。右足を意識した姿勢だから、背骨が横に曲がって負担が筋肉や筋に」

「貴女に裏切り者であることの覚悟を決めた私の気持ちが分かって!?」


和やかな空気も

少し張り詰めた空気も

桃色な空気も

全て消し飛んだ。

辺りを静寂が包み込む。

残った空気は……戸惑いだった。

声を出した永琳ですら、驚きの顔もちだ。


「ごめん」


霊夢が俯きながら言う。

永琳の足を刻印ごと、横に避けてあった布団で隠そうとするが、永琳の手がその動作を止めた。


「帰るわ。服を貸して頂戴」

「……うん」


霊夢は箪笥から大きめの巫女服を取り出した。

かなり古いものであるが、それには御札が貼ってあり埃が一つも付いていない。


「之なら着れると思うわ」


霊夢から服を受け取ると、永琳は残った服も脱ぎ、巫女服に着替える。

霊夢から刻印が見えないように、右足を隠しながら。



「これは私のお母さんの服なの」

「少し大きいわね。とくに胸あたり」

「将来有望でしょ? ちゃんと洗って返しなさいよ?」

「心を落ちつけたらまた来るわ。その時に」


きっとまだ痛いのだろう。腰を気にしながら永琳は飛び立った。

霊夢はそれを見送ることしか出来なかった。


『体だけじゃなく、心も解せる素敵な整体師になりましょうね』


霊夢の脳裏に美鈴の言葉が蘇る。

あの時私はなんて答えたのだろう。

きっと、整体師になるつもりなんて無いと答えたに違いない。

なのに、どうして今こんなに悔しいのだろう。

どうして今こんなに悲しいのだろう。


「霊夢……」

霊夢の後ろにはいつの間にか、一人の少女が立っていた。

八雲 紫と呼ばれる幻想郷の母だ。

「紫、いつから?」

「霊夢……泣いているのね」

「っ! 泣いてなんかいないわ!」


霊夢は紫を睨もうと振り向く。

それは八つ当たりだと分かっていても、抑えることが出来ない苦しくも悲しい視線だった。

そんな霊夢を、紫はそっと抱きしめた。


「心の中だけで泣いてはだめよ。思いっきり泣いて、全て吐き出したら……もう一度自分を見つめ直しなさい」

「……ごめん紫。今だけ、胸を、貸して」


最後は消えてしまいそうな声で霊夢は紫の胸に顔をうずめた。

そんな霊夢を紫は何も言わずに撫で続ける。

霊夢が泣き出すまで。そして泣き終わるまで。


悲しみの雫が降り注いだ日。

幻想郷の空に、一人の少女の目覚めの歌が響き渡った。





――つづく








<おまけ>


「咲夜ぁぁぁ霊夢が霊夢がぁぁぁ~~」

「それが焼きもちというものですわお嬢様」

「霊夢がちっとも私の気持ちに答えてくれな……あれ? まだ私なにも言ってないわよ?」

「そのような細かいことは幻想郷ではどうでもいいんですよ。そんなことよりも、好きな相手を冷たく突き放すのは、ぞっこんLOVEな証拠ですわ」

「そ、そうなの?」

「そうですわ。その勢いで是非、霊夢を紅魔館のメイドに」

「うん、私がんばるわ! ……あれ? 霊夢、メイド? 咲夜?」

「霊夢、ちゃんとお仕事しているの? 

 あ、咲夜じゃない。ちょうどよかったわ、ここ教えて欲しいんだけど。
 
 ここね。ここはこうしてこうやって……
 
 ちょ、咲夜! 背中に胸当たってる! しかもこれノーブラでしょう!?
 
 当ててますのよ。それにこの新しい巫女メイド服は神聖なるもの。下着を着けてはいけないと言ったでしょう? まさか貴女……
 
 色と腋が巫女服であとはいつものメイド服じゃない! むしろ露出度あがってない?
 
 私が(そそわ禁止用語)チラをするわけ無いじゃない。見せるとしても霊夢にだけよ。
 
 そ、それはどういう意味よ……私にはレミリアがいるのよ?
 
 そんなこと関係ないわ。さぁ抜き打ち下着検査よ。
 
 え、ちょっと待って、待ちなさいってば! アッー!」
 
「咲夜? 咲夜ー、咲夜ってば。さくやさーん?」

「巫女メイド……ウフフ」
まさかのとぅーびーこんてぃにゅーどなこじろーです
テンションあげて行くつもりだったのに、どうしてこんなことに。
霊夢には心も成長してほしかったからなんだけど……

そんなことより例大祭の話しようぜ!?
上海人形買ったらその後のオフ会で奪われかけました。
それを取り戻そうとする我が悪者になってました。
以上チラシの裏
こじろー
http://maira001.blog113.fc2.com/
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
何かどんどんと伏線が増えていってる気が…!
そしてその伏線のどれもが気になるモノばかり。
霊夢の心の成長も楽しみです。

おまけ吹いたwww
2.名前が無い程度の能力削除
雛とにとりは毎回なにやってるんだwww
3.こじろー削除
>霊夢の心の成長も楽しみです。
一歩ずつですが、人は大人になっていくんですね。
心が泣いた後は、涙の分だけ強くなれるのですよ。

>雛とにとりは毎回なにやってるんだ
何ってセッ○○だが?
もうすっかり前座ちゅっちゅキャラが定着してしまったんですけお
そして初回以降出てきていない椛が……