貴女の疲れを癒したい

宇佐見 蓮子は疲れていた。

今日も締め切りギリギリのつまらないレポートを仕上げるため、徹夜を敢行する。

しばらくはベッドで横になっていた蓮子だったが、時間がないため、渋々と立ち上がる。

「はぁ～……」
「何中年みたいなため息吐いてんのよ」
「あ、メリー。いたの」
「いたの、って。蓮子がお腹出して休んでいた時からいたわよ」

蓮子はメリーが入ってくる音にすら気が付かなかった。それだけ、疲れ果てているのだと蓮子は苦笑いを浮かべる。

「ごめん。今日は部活無理。こんな状態だし」
「蓮子……」

メリーは蓮子の弱々しい笑顔を見て、心が鷲掴みにされたようなショックを受ける。
いつもの蓮子らしくない様子は、メリーを突き動かすには十分な要素だった。

「蓮子？ ダメじゃない。そんな疲れ果てた顔で。レポートが大変なのは分かるけど、ちゃんと体を休ませないと」
「けど、レポートを終わらせないと……」
「大丈夫よ。たった三十秒で体を癒やす方法があるから」
「何それ？ 胡散臭いなぁ」
「胡散臭いかどうかは、身を持って実感しなさい。――っん」
「んぅっ！？」

メリーは蓮子の唇に自分の唇を覆い被せた。
メリーは蓮子の口に舌を入れて蓮子の舌と濃厚に絡ませる。
蓮子の体が完全に脱力した時、キッチリ三十秒。メリーは蓮子を解放した。

「ハァ……ハァ……。どう、体はすっかり癒されたでしょ？」
「ハァ……ハァ……。………………ごめん」
「あれっ？ ダメだった？」
「うん……。――三十秒じゃ、足りないよ」

蓮子は頬を朱に染めて、メリーをベッドに押し倒す。
メリーは最初は驚いた表情をしたものの、すぐに意地悪そうな笑顔を浮かべた。

「ふふっ。延滞料金は高いわよ？」
「じゃあ、体で払う」
「それじゃ、意味なくない？」
「…………ダメ……？」
「……もうっ。蓮子ったら」

メリーは蓮子の体を抱き寄せて、蓮子はメリーの温もりに埋まった。


結局レポートは間に合わなかったけど、翌日の蓮子はいつも以上に元気だったそうな。

今日はお疲れ様でした。ちゅーんも疲れ果てたんで、試しに秘封で癒されようと思いました。

秘封の良さが実感出来た気がします。