夕暮れ。
博麗神社。
「じゃあなー」
魔理沙が帰って行った。
霊夢は、ふわ、と欠伸をした。
最近、やや凝りがちな肩をほぐす。
ちょっと運動不足ぎみだ。
今日は宴会もないので、霊夢は、夕餉を終えると風呂に入った。
そのまま何もせずに、その日は寝てしまった。
裏山では、夜鶏のけたたましい鳴き声がしていた。
霊夢は、ふと起き上がった。
「ほあ……んう」
にぶくうめいて、目をこする。
厠に行きたくなった。
外の夜気は、生あたたかい空気で満ちている。
ざわざわと、風もないのに、外の木々が傾いで音を立てていた。
霊夢は、布団を抜け出て、とたとたと廊下を歩いた。
「んーぅ……あー、もう」
半分落ちた寝ぼけ眼で、縁側に行く。
石段においた突っかけに足をかける。
そのとたん。
「いきゃあっ!?」
霊夢は思わずすっとんきょうな声をあげていた。
大きめの目が、驚きで見開かれる。
なにかぐにょっとした感触が、足の裏に返ってきたのだ。
顔をしかめて見下ろす。
突っかけの上に、なにかが乗っていた。
巨大な舌である。ばっ、と縁の下から、なにかが飛び出してきた。
「ばあーっ!!」
言う。
見ると、いつぞやの傘妖怪である。
出てくるなり、飛び跳ねて、踊るように喜び出す。
「びっくりした? ねえびっくりした? ああ、やったわ! うまくいった! ちょっとなんか傘妖怪としてのプライドは捨てた気がするけど! ここで十日十晩待ちつづけたかいがあったわ! 巫女を! あの巫女を驚かしてやったんだわ! ぐし、う、ううう……あ、だめ、涙が」
嬉しくて、泣きだしてしまったらしい。
霊夢は、何も言わなかった。
言わずに、ただぶるぶると震えていた。
傘妖怪は、そうとはしらず、きゃいきゃいと一人で喜んでいる。
喜んでいる。
霊夢は、ぼそりと言った。
「……の……」
「ん? あ? え? あ、ごめんなさい。なに?」
傘妖怪は聞きかえした。
「……じゃないのよ」
霊夢は言った。
傘妖怪は、きょとんとしてこちらを見た。
まじまじと様子を伺う。
ちょっと怯んだ様子で、言ってくる。
「あ、ご、ごめんなさい、あのーもしかして泣いちゃった……とか?」
「もらしちゃったじゃないのよ」
霊夢は、地の底から響くような声で言った。
「え?」
「ちょっともらしちゃったじゃないのよ!! こんの馬鹿妖怪っ!!」
霊夢が雄たけびとともに振り上げた拳でごすっ! と、顔面を射抜かれ、傘妖怪はもんどりうって倒れた。
「ぎゃあああああああ痛い!!!」
「よっくも恥知らずにも神聖な神社の下にひそんで、あんたは、あんたはっ」
「やー! やめてー! ごめんなさいい!!」
くの、くの、と容赦ない霊夢の蹴手繰りを喰らって、傘妖怪はずたぼろにされて、さらに追撃の霊符を喰らって、もっとずたぼろになったという。
ところで、このとき傘妖怪をぶちのめす霊夢の顔は、暗闇でよくわからなかったが、恥ずかしさと怒りで、真っ赤になっていたそうだ。
よほど恥ずかしかったのだろう。
幸いなことに、その夜、偶然家の中をうろついていた悪霊以外には、見られなかったらしいが。
博麗神社。
「じゃあなー」
魔理沙が帰って行った。
霊夢は、ふわ、と欠伸をした。
最近、やや凝りがちな肩をほぐす。
ちょっと運動不足ぎみだ。
今日は宴会もないので、霊夢は、夕餉を終えると風呂に入った。
そのまま何もせずに、その日は寝てしまった。
裏山では、夜鶏のけたたましい鳴き声がしていた。
霊夢は、ふと起き上がった。
「ほあ……んう」
にぶくうめいて、目をこする。
厠に行きたくなった。
外の夜気は、生あたたかい空気で満ちている。
ざわざわと、風もないのに、外の木々が傾いで音を立てていた。
霊夢は、布団を抜け出て、とたとたと廊下を歩いた。
「んーぅ……あー、もう」
半分落ちた寝ぼけ眼で、縁側に行く。
石段においた突っかけに足をかける。
そのとたん。
「いきゃあっ!?」
霊夢は思わずすっとんきょうな声をあげていた。
大きめの目が、驚きで見開かれる。
なにかぐにょっとした感触が、足の裏に返ってきたのだ。
顔をしかめて見下ろす。
突っかけの上に、なにかが乗っていた。
巨大な舌である。ばっ、と縁の下から、なにかが飛び出してきた。
「ばあーっ!!」
言う。
見ると、いつぞやの傘妖怪である。
出てくるなり、飛び跳ねて、踊るように喜び出す。
「びっくりした? ねえびっくりした? ああ、やったわ! うまくいった! ちょっとなんか傘妖怪としてのプライドは捨てた気がするけど! ここで十日十晩待ちつづけたかいがあったわ! 巫女を! あの巫女を驚かしてやったんだわ! ぐし、う、ううう……あ、だめ、涙が」
嬉しくて、泣きだしてしまったらしい。
霊夢は、何も言わなかった。
言わずに、ただぶるぶると震えていた。
傘妖怪は、そうとはしらず、きゃいきゃいと一人で喜んでいる。
喜んでいる。
霊夢は、ぼそりと言った。
「……の……」
「ん? あ? え? あ、ごめんなさい。なに?」
傘妖怪は聞きかえした。
「……じゃないのよ」
霊夢は言った。
傘妖怪は、きょとんとしてこちらを見た。
まじまじと様子を伺う。
ちょっと怯んだ様子で、言ってくる。
「あ、ご、ごめんなさい、あのーもしかして泣いちゃった……とか?」
「もらしちゃったじゃないのよ」
霊夢は、地の底から響くような声で言った。
「え?」
「ちょっともらしちゃったじゃないのよ!! こんの馬鹿妖怪っ!!」
霊夢が雄たけびとともに振り上げた拳でごすっ! と、顔面を射抜かれ、傘妖怪はもんどりうって倒れた。
「ぎゃあああああああ痛い!!!」
「よっくも恥知らずにも神聖な神社の下にひそんで、あんたは、あんたはっ」
「やー! やめてー! ごめんなさいい!!」
くの、くの、と容赦ない霊夢の蹴手繰りを喰らって、傘妖怪はずたぼろにされて、さらに追撃の霊符を喰らって、もっとずたぼろになったという。
ところで、このとき傘妖怪をぶちのめす霊夢の顔は、暗闇でよくわからなかったが、恥ずかしさと怒りで、真っ赤になっていたそうだ。
よほど恥ずかしかったのだろう。
幸いなことに、その夜、偶然家の中をうろついていた悪霊以外には、見られなかったらしいが。
そして、貴方が分からなくなってきた…
てか無言坂さんホントにあなたは何者だ
魔理沙「Zzz……はっ、夢枕に立たれた、これは実行するしかないっ」
まだ許さん
あなた、コピーライター?
マジ何者だ、あんた
色々とすげぇ
いろんな意味で…
霊夢も悪霊さんもさ…(ノ∀;)
もう……許してください。
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/ , イ ) , ー'>>17/´ヾ_ノ
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j / ヽ | / / ,'
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