幻想の鎖は繋がり離れる。
鎖は互いが互いを掴まないと、絡まりあわないと解けてしまう。
そう、鎖は相互依存の関係にあるのかもしれない。
それはもちろん、無機物の間だけではない。
『人の絆』という鎖にも相互依存は必要。
片方が一方的に手を伸ばしても無駄なだけ。
その供となる方が手を伸ばしてこそ初めてそれは成立する。
これは、小さな幻想の庭で巻き起こる、小さな鎖の物語。
それのたったほんの一部、鎖が僅かに組み合う小さな物語。
────────────────────────────
深夜の紅の館。
人間もメイドも寝静まった時間にこの館の主の部屋で罵声が飛んだ。
「お姉さまなんて大嫌い!」
「フラン!?」
彼女はドアを破壊し、館の中へと消えていき。
後に残されたこの館の主─レミリア・スカーレットは考えていた。
(なぜ…私はフランと普通に姉妹として接したいのに。)
(なのに何故あの子は私を嫌うの…?)
過去もそうだった。
能力の恐ろしさから、紅魔館の誰にも気づかれないような地下牢に幽閉して。
何百年もそこに閉じ込めたままにしていて。
つい最近になって霊夢達と知り合い、彼女達のおかげでフランの幽閉も解いた。
今は紅魔館外はまだとはいえ、館の中なら自由に動けるようにはしてあげてるし、
そのお陰で最近はよく図書館に本を読みに来るとパチェからも聞いてる。
フラン。
私の大事な妹。大切な、私のたった一人の血の繋がった家族。
このままで終わるのなんて嫌だ…。
でも、私は何もできない。
運命を操作したって、フランの憎しみを消すことはできない。
その憎しみを消そうとすれば、500年前。
即ち、私が、彼女を幽閉するという運命を変えればいい。
ただ、そうすれば、それにより後のことは全て狂う。
パチェだって咲夜だって美鈴だって、変わった運命の先では紅魔館にいるか分からない。
つまり、私はただの意気地なし。
自らの能力でしか全てを動かせない意気地なし。
運命操作でモノを操り、それの運命を変更することしか私にはできない。
だから、私はいつも一人の女の子にお願いするの。
これは彼女にしか出来ないことで私はそれを待っているだけだから。
ねぇ、フラン。
-Do disturb my fate?-
「私の運命を壊して?」
鎖は互いが互いを掴まないと、絡まりあわないと解けてしまう。
そう、鎖は相互依存の関係にあるのかもしれない。
それはもちろん、無機物の間だけではない。
『人の絆』という鎖にも相互依存は必要。
片方が一方的に手を伸ばしても無駄なだけ。
その供となる方が手を伸ばしてこそ初めてそれは成立する。
これは、小さな幻想の庭で巻き起こる、小さな鎖の物語。
それのたったほんの一部、鎖が僅かに組み合う小さな物語。
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深夜の紅の館。
人間もメイドも寝静まった時間にこの館の主の部屋で罵声が飛んだ。
「お姉さまなんて大嫌い!」
「フラン!?」
彼女はドアを破壊し、館の中へと消えていき。
後に残されたこの館の主─レミリア・スカーレットは考えていた。
(なぜ…私はフランと普通に姉妹として接したいのに。)
(なのに何故あの子は私を嫌うの…?)
過去もそうだった。
能力の恐ろしさから、紅魔館の誰にも気づかれないような地下牢に幽閉して。
何百年もそこに閉じ込めたままにしていて。
つい最近になって霊夢達と知り合い、彼女達のおかげでフランの幽閉も解いた。
今は紅魔館外はまだとはいえ、館の中なら自由に動けるようにはしてあげてるし、
そのお陰で最近はよく図書館に本を読みに来るとパチェからも聞いてる。
フラン。
私の大事な妹。大切な、私のたった一人の血の繋がった家族。
このままで終わるのなんて嫌だ…。
でも、私は何もできない。
運命を操作したって、フランの憎しみを消すことはできない。
その憎しみを消そうとすれば、500年前。
即ち、私が、彼女を幽閉するという運命を変えればいい。
ただ、そうすれば、それにより後のことは全て狂う。
パチェだって咲夜だって美鈴だって、変わった運命の先では紅魔館にいるか分からない。
つまり、私はただの意気地なし。
自らの能力でしか全てを動かせない意気地なし。
運命操作でモノを操り、それの運命を変更することしか私にはできない。
だから、私はいつも一人の女の子にお願いするの。
これは彼女にしか出来ないことで私はそれを待っているだけだから。
ねぇ、フラン。
-Do disturb my fate?-
「私の運命を壊して?」
次は輝夜と妹紅なんかどうでしょうか?