「はい、では今月のさくめーとる競争を始めます」
自分の身長ほどのお立ち台に立ったレミリアが眼下のメイド達にそう宣言した。
がやがやとそこかしこで噂話をしていたメイドたちが背筋を伸ばしてレミリアを仰ぎ見る。
「先月の一等賞は『木陰で眠る美鈴におずおずと手を伸ばす咲夜』でしたが、
今月はどんな素晴らしいシチュエーションが出てくるでしょうか。期待しています」
開会宣言を終えると、レミリアはよじよじとお立ち台から降りた。
メイド全員でドロチラに敬礼する。
ここまで一連の儀式ががさくめーとる競争の開会式である。
「では変わって司会を勤めさせていただく小悪魔です。
じゃあわれこそは今月一番のさくめーを目撃した、と思われる方は挙手をお願いします。
……じゃあそこの背の高いメイドさん」
はい、と返事をしたのは主に庭仕事を担当するメイドであった。
彼女はとつとつと語りだした。
あれは前日まで降っていた雨がやんだ日のことでした。
私が庭の様子を見に行くと、門番長が花に話しかけていたのです。
隣には、メイド長が付き添っておりました。
「こんにちわ、今日も可愛いね」
「あら、こっちの子はもうこんなに伸びたの。頑張り屋さんだね」
確かに門番長は植物に話しかけると成長が進むとかたくなに信じています。
ですが、その様子はまるで……。
ジゴロのようでした。
熱心に話しかける門番長にだんだんと不機嫌になっていくメイド長。
私はいつ彼女の爆弾が破裂することか、ハラハラしながら見守っておりました。
たまりかねたのか、メイド長が口を開きます。
「ねえ美鈴、あなたずいぶんこの娘たちにご執心ね」
「えー、そうですか」
えへへ、と頬をかく門番長。
ダメー、それは死亡フラグー!
私の心の叫びは届きません。
「でも、こうやって声を掛けてあげるのは大事ですよ。だって」
にっこり笑って一言
「私が一番声を掛けてる咲夜さんは、一番可愛くなったじゃないですか」
いえー!!
門番長最高ー!!
殺し文句ー!!
会場は大盛り上がりである。
集ったメイドたちがこぶしを振り上げて歓声を上げる。
だが、レミリアが難しい顔で黙っているのを見ると、だんだんその声が止んでいく。
皆が不安そうな顔で顔を見合わせる中、レミリアが言った。
「FFTアナライザをもってきて」
「こちらに」
車椅子でパチュリーが運ばれてきた。
なぜかケーブルの延びた四角い箱に入り、方眼紙に鉛筆でカリカリ何かを書き込んでいる。
「パチェ、さっきの話を解析してもらえないかしら」
「もう終わってるわ」
薄い紙片を渡されたレミリアはそれをざっと読んで一言。
「ずいぶん『性愛』が高いわね」
ぎらり、と目を光らせる。
「心当たりは?」
恥ずかしそうに目をそらしたメイドが一言。
「いや、実はそれからメイド長が門番長を物陰に引き込んでげふんげふん」
会場が揺れた。
そうはもう大揺れに揺れた。
だが、今月のさくめーとる競争は始まったばかりである。
まだまだ破壊力の高いさくめーが後ろに控えているのだ。
がんばれレミリア、がんばれパチュリー。
君たちに、さくめーの未来はかかっている。
自分の身長ほどのお立ち台に立ったレミリアが眼下のメイド達にそう宣言した。
がやがやとそこかしこで噂話をしていたメイドたちが背筋を伸ばしてレミリアを仰ぎ見る。
「先月の一等賞は『木陰で眠る美鈴におずおずと手を伸ばす咲夜』でしたが、
今月はどんな素晴らしいシチュエーションが出てくるでしょうか。期待しています」
開会宣言を終えると、レミリアはよじよじとお立ち台から降りた。
メイド全員でドロチラに敬礼する。
ここまで一連の儀式ががさくめーとる競争の開会式である。
「では変わって司会を勤めさせていただく小悪魔です。
じゃあわれこそは今月一番のさくめーを目撃した、と思われる方は挙手をお願いします。
……じゃあそこの背の高いメイドさん」
はい、と返事をしたのは主に庭仕事を担当するメイドであった。
彼女はとつとつと語りだした。
あれは前日まで降っていた雨がやんだ日のことでした。
私が庭の様子を見に行くと、門番長が花に話しかけていたのです。
隣には、メイド長が付き添っておりました。
「こんにちわ、今日も可愛いね」
「あら、こっちの子はもうこんなに伸びたの。頑張り屋さんだね」
確かに門番長は植物に話しかけると成長が進むとかたくなに信じています。
ですが、その様子はまるで……。
ジゴロのようでした。
熱心に話しかける門番長にだんだんと不機嫌になっていくメイド長。
私はいつ彼女の爆弾が破裂することか、ハラハラしながら見守っておりました。
たまりかねたのか、メイド長が口を開きます。
「ねえ美鈴、あなたずいぶんこの娘たちにご執心ね」
「えー、そうですか」
えへへ、と頬をかく門番長。
ダメー、それは死亡フラグー!
私の心の叫びは届きません。
「でも、こうやって声を掛けてあげるのは大事ですよ。だって」
にっこり笑って一言
「私が一番声を掛けてる咲夜さんは、一番可愛くなったじゃないですか」
いえー!!
門番長最高ー!!
殺し文句ー!!
会場は大盛り上がりである。
集ったメイドたちがこぶしを振り上げて歓声を上げる。
だが、レミリアが難しい顔で黙っているのを見ると、だんだんその声が止んでいく。
皆が不安そうな顔で顔を見合わせる中、レミリアが言った。
「FFTアナライザをもってきて」
「こちらに」
車椅子でパチュリーが運ばれてきた。
なぜかケーブルの延びた四角い箱に入り、方眼紙に鉛筆でカリカリ何かを書き込んでいる。
「パチェ、さっきの話を解析してもらえないかしら」
「もう終わってるわ」
薄い紙片を渡されたレミリアはそれをざっと読んで一言。
「ずいぶん『性愛』が高いわね」
ぎらり、と目を光らせる。
「心当たりは?」
恥ずかしそうに目をそらしたメイドが一言。
「いや、実はそれからメイド長が門番長を物陰に引き込んでげふんげふん」
会場が揺れた。
そうはもう大揺れに揺れた。
だが、今月のさくめーとる競争は始まったばかりである。
まだまだ破壊力の高いさくめーが後ろに控えているのだ。
がんばれレミリア、がんばれパチュリー。
君たちに、さくめーの未来はかかっている。
詳しい解析は他の人達に任せますw
今回のさくめーとる競争では死人が出るかもしれん(ゴクリ
FFTアナライザも幻想入りか。今やデジタルオシロのオマケ扱いだからなw
そうか、うちのオシロにもパッチェさんg
幻想郷中で試してみたい。