Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

すやすやなキャプテンが悪い話

2010/02/02 16:07:48
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 この話は、下の方にある『そしてこの後も、キャプテンが悪い話』の続きになっています。
 
 でも、あまり読まなくても大丈夫だと思います。
 


































 誰にも内緒の、私だけの秘密な、でも、大切な楽しみだった。































 毎夜、ドキドキが内側で爆発しそうなぐらい、高鳴りながら真っ暗な室内の中、ムラサの布団の中に潜り込む。
 足の方から入って、そのままもぞもぞしてぷはっと顔を出すと、そこにはムラサの寝顔。

「……くふぁ!」

 その瞬間が堪らなくきゅうんとして、ぷるぷると感激に震えてしまう。
 頭の中で、あー可愛い可愛いよぉって叫んで、くそっ、ばかっ、ムラサめこれは罠なのかー?! とか毎回毎回飽きずに頭の中でムラサに罵詈雑言を浴びせて、指先でちょっと触るのだ。

 頬を、ふにふにって。
 そうしたら、ムラサはむずがって、唇を微かに開かせるのだ。
 その唇を、ぷにぷにするのが、大好きで。
 暖かくて、ほのかに冷たくて、でも、息をしているのをこんなにも感じられて、指先がしっとりと濡れていくのが嬉しくて仕方なかった。
 
「……ムラサ」

 そうっとそうっと。
 ずりずりと近づいて、ぴとりと隙間無くくっ付いて、きゃあきゃあぎゃあぎゃあ心の内が騒がしいのに、しーんと静まり返った部屋の中は静かで、ムラサの体温はひんやりで。
 私が暖めてあげたいって、思わせてくれて。
 ムラサは、温もりを求めるみたいに、気づいたら私の背中に腕を回して、首筋に顔を埋めてくれる。
 勘違いかもしれないけど、私を求めてくれるって妄想で、大好きと幸せの心の液体が、たくさん溢れる。
 暖かなそれは、私の一日の寂しさとか、苛立ちとか、全部癒してくれて。

 あぁ。

 悔しいぐらい、たまんないぐらい。

 
 ムラサ『大好き』って。


 この時間だけは素直に、毎日言っていた。
 ムラサの耳に、囁く様に、唇を近づけて、たまに勇気をだしてちゅうしたりして、
 
 私はムラサに告白してた。




















 ―――――なのに!



 じーっ、と見つめ合う。いや、睨み合う私、と一輪。

 真ん中にはすやすやと一度寝たら熟睡モードで、簡単には起きないムラサ。

 その間を挟んで、私と一輪はムラサの布団に手をかけたまま睨み合っていた。

「…………」
「…………」

 お互い無言。
 っていうかこの尼。私のムラサの布団を捲り上げる途中って、しかも、ムラサが熟睡モードに入ってすぐを狙う辺りとかが、常習犯でしょ!? って殴りたくなる。
 しかも、普段している頭巾も外して、美人度が上がって、薄着で、重力に負けてない恐るべき二つの膨らみが、ムラサから借りたワイシャツを盛り上げて、迫力満点。
 ちらりと見た私のすとーん具合と見比べて、ぐッと憎しみが増した。
 つまりさ。


 こいつは敵だ!

 という事だ。



「……ふん!」

 とっととあっち行け!
 という心持ちで、私はムラサの手を掴んで持ち上げると、その手の甲にチュッとキスする。

「ッ!?」

 むかっとする一輪に、へーん♪ って気持ちで、私は胸を張って、意識の無いムラサにならこれぐらいできるんだぞー? と自慢する。
 一輪が歯噛みするのが気持ちよくて、私はムラサの手にもう一度キスをする。
 そのまま、そっと舌を出して、舐めている瞬間を見せたりなんてサービスもする。
 つぅ、と舌が「ムラサの味だぁっ」て照れて、痺れるけど、顔が赤いけど、我慢する。

「………っ」

 と、一輪がバッとムラサの手を、私みたいに取ると、ふっ、と口元を緩ませて、その指先を甘噛んだ。

「ぃう?!」

 ちゅ、と音がしそうな感じで、ムラサの白い指に、赤い舌がおずおずと絡まっている。
 ぎこちないくせに、愛情を感じるのが、伝わるのがむかぁっと私の神経を逆なでする。
 なっ、このっ、わ、私だって!

「あむっ」

 指を喉の奥まで持っていって、ちょっと苦しくなったけど、でも、頑張って頬張って、奥歯であむあむと噛んだ。
 一輪が、いらっとムラサの指を強く吸ったけど、負けてやるものか。


「……………」
「……………」


 お互い、ムラサの指を咥えたまま、真ん中のムラサの顔をちらと見つめて、すぐに睨み合う。
 ムラサはすやすやと気持ち良さそうに寝ていて、起きる気配は無い。

「……ちゅう」
「……むぐ」

 噛み跡とかつけたりしながら、一輪めぇと憎たらしくて。
 一輪がいなければ、私は今頃、ムラサの耳元で告白しているのに、邪魔されたのが悔しかった。
 
 というか、私はずっと気に食わないのだ。
 一輪が、私とムラサの部屋で一緒に寝起きするのも。
 ムラサが、一輪の膝枕をこよなく愛するのも。
 地底にいた頃から、ムラサの隣で笑いあっていた一輪が。
 ムラサの、特別な一輪が。


「ッ!」

 嫌いで、憎たらしくて、ずっと妬ましくて、羨ましくて。

 ……でも!

 ぐっと、ムラサの指を噛む。

 ……ムラサは、一輪を好きなのだ。

 親友だって、仲間だって、笑顔で私に言って、だから、仲良くしてよと頭を撫でるのだ。
 普段は、私の頭なんて、撫でないのに、私にお願いなんて、そうそうしないのに。
 一輪の事では、ムラサは簡単に私に頭を下げて、私と、一輪と、一緒に仲良くしようと、


『……まあ、事故というか、私は被害者なのに、どうして皺寄せがこっちにくるのかとか、色々と不満はあるけどさ』


 ぐったりと、私と緑巫女に苛められたムラサは、一輪がお風呂にいっている間に、目元を緩ませて言った。


『せっかく一緒なんだから、仲良くしよう』


 布団の上に寝転んで、上に乗る私に苦しげに呻いて、ぐおぉ、って可愛くなくぐったりして。
 私の手を握って。


『……ね?』


 目を、優しく細めて。
 頼りなく見えるのに、これ以上ないぐらい、ムラサに似合った、力の無い、でも優しすぎる笑顔。

 ずるい、お願い。

 そんなの、嫌だけど、叶えてあげたくなる、一発必中の、私だけに効く、私の心に致命傷の必殺の『お願い』だった。


「……」

 むっすー、として。
 私は一輪を睨む。


 私は、ムラサのお願いを、無下に出来ないのだ。
 そして、多分一輪も。 

 強く、私は一輪を睨んで。
 そして、一輪も結局は、私を睨むだけ。

 私たちは睨み合って、だからお互い気づいていたのだ。

 きっと、ムラサは一輪にも、何か言ったのだ。
 そして一輪も、ムラサが私に何かを言った事を、気づいているのだ。

 だって、キャプテンムラサは、むかつく事に、そういうフォローが上手くて、だからこそ罪深いから。


「…………一輪」
「…………ええ」
「…………」
「…………」


 気まずい。

 カリカリって、歯を立てて、ムラサの指を食みながら、一輪を上目遣いに見ると、一輪は一輪で、ムラサの指を、歯の先でそっと掴んで、赤い舌でぺろりと飴を舐めるみたいにしていた。

 私は噛むのが好きで、一輪は舐めるのが好きなのかなと、ぼんやりと考えた。

 そう考えたら。
 私はムラサの好きと、一輪の好きは。
 同じだけど、やっぱりどこかが違って。
 同じベクトルだけど、好きな理由はそれぞれで、そういうのは、嫌だし苦しいけど、仲間、なんだよなぁって、胸の奥がむずむずした。

 だから、私はぽつりと言う。


「……………一緒に、もぐる?」
「……………」


 一輪は、
 尼さんじゃない、素の女の子の。
 雲居一輪は、不思議な呻き声を漏らして、もじもじして、赤らめていた顔が、更に染まって、涙目で、躊躇する様にしてから。


「……………うん」


 と弱々しく頷いた。

 
 えっと。
 仲直り。


 私と一輪は、最初とは違い、目を見ない様にしながら、もぞもぞとムラサの布団に入っていった。
 
















 その後。
 私がいつもみたいに、ムラサに好きと告白したら。
 一輪も同じ様に好きと言い出して、むかっとして。

 盛大で小声な告白大会になった。


 でも、ムラサは起きなかった。





























 翌日。

 結局一睡もしなかった私と一輪が、眠さと恥かしさでごちゃごちゃしていたら、ムラサが起きた。
 お互いぎくり! として、カチコチに固まってしまうと、ムラサは起き上がって不思議そうに「?」と考え込む気配。

 起きている事を気づかれまいと、必死で寝た振りをすると。
 ムラサは「ふむ」と何事かを納得。


「んしょ」


 また寝転んで、私と一輪を、何の前触れもなく二人ともぎゅっとした。
 ぎゃわあ!? と声が出そうになって、心臓がつぶれそうなぐらいばっくんばっくん稼働しているのに、ムラサはくあぁ、と眠そうにあくびをする。

「…………昨日は、寒かったんだねぇ」

 そして、勘違いも甚だしい呟きをぽつりと漏らして。
 私達が風邪を引かないようにと、しっかりと布団を首までかけて、ぎゅーと少しでも暖かくなるようにと抱き寄せてくれた。






 私は気絶した。
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ちなみに一輪もぬえと同時にシャットアウトです。

 静かな夜の攻防戦は、仲良く引き分け。

 船長は、二人ともまだまだ子供だなぁって何も気づかずに和んでいます。
 
 
夏星
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
確かにキャプテンが悪い。
2.名前がない程度の能力削除
二人同時に沈没させやがった・・・!
3.名前が無い程度の能力削除
胸がきゅんきゅんして生きるのが辛い…
4.名前が無い程度の能力削除
汚い、流石キャプテン汚い。
5.名前が無い程度の能力削除
「一緒に潜る?」→→Yes→→独り占めでなくてもおk→→→ハーレムエンドあり
   ↓
   →→No→→互いに譲らない→→→近々修羅場→→→nice boat

悪い船長にも生還の希望が見えてきた・・・!
ようは船長の包容力の問題なので、船長はむしろもっと悪くなるべき
6.ぺ・四潤削除
くそう撃沈したwww
髪を下ろした一輪のハダY! 誰だ地味なんて言った奴は!!!
7.名前が無い程度の能力削除
船長の指になりたい
8.謳魚削除
水蜜船長は幻想郷(せかい)で一番生殺(なまごろ)紳士。

これで水蜜船長に混沌たる希望の光が見えて…………来ておられていると…………喜ばしゅう御座いますなぁ…………。

取り敢えず一輪姐さん可愛いよ一輪姐さん、と言っておかねばなりますまいて。
9.名前が無い程度の能力削除
ひじりんが一人寂しそうにしている…っ!
私が、私が慰めにいく!
10.名前が無い程度の能力削除
もうキャプテンが悪いとしか言わないよ
11.名前が無い程度の能力削除
船長の能力やゔぁい
12.名前が無い程度の能力削除
この調子で悪くなれば魔理沙以上の逸材にww
13.名前が無い程度の能力削除
んもぅ!みんな可愛いよほおぉぉぉぉぉぉぉ!!
14.名前が無い程度の能力削除
これは悪いキャプテンだ、実にけしからん!

しかし重要なのは…いっちゃんが可愛いよって所だ、髪を下ろして美人度Upで裸ワイで重力に負けてないなんて…悟りが開けそうだぜ
15.名前が無い程度の能力削除
せんちょおおおおおお!!
16.名前が無い程度の能力削除
なんだこの一輪さんはwww
村一はマイジャスティスぅぅぅぅぅぅ!!!!!
村ぬえも合わせて責任取るしかないだろ船長wwww

ところでいくら払えば船長と寝場所交換してもらえますか?いやマジで。
17.名前が無い程度の能力削除
漫画化はいつですか?
それよりも、ぬえとムラサに萌えて萌えて仕方がないんだが。この感情、どうしよう。
18.名前を間違える程度の能力削除
船長の生命と貞操の危機かと思ったけど、別にそんなことはなかったZE☆
もう、船長は一生そのままでいてください。俺得だから(笑)
19.奇声を発する程度の能力削除
うぼぉああああ。船長ー!!!!!!
賞金を掛けられてもおかしくない悪さだ!!!!
20.名前が無い程度の能力削除
これはもう………重婚しかないな。
成仏しそうになったぜ
21.名前が無い程度の能力削除
船長は悪いやつだなあ!
一輪さんかわいいよ一輪さん
もうダメだ
22.名前が無い程度の能力削除
そろそろ決着付けるべきだぜお三方?
23.名前が無い程度の能力削除
マテマテ、勘違いだとはいえまだナズ星が絡んでくるだろうし
どんなハーレムだよ!!
24.名前が無い程度の能力削除
船長ってば最強ね!
25.七星削除
三人がまとめて可愛くて息をするのが辛い
26.名前が無い程度の能力削除
あいかわらず船長はけしからんな
もっとやるがいい!
27.名前が無い程度の能力削除
同性婚がアリなら重婚だってアリなはず。幻想郷は全てを受け入れるのだから。
28.名前が無い程度の能力削除
村紗はずるいなぁ~
いいぞもっとやれ
29.名前が無い程度の能力削除
船長ラブな二人が可愛すぎて生きていくのがつらい今日この頃ww