「今日こそは、通さないわよ!」
もう、何度目か分からない同じ台詞を言う紅 美鈴。
「結局そういっていつも負けるのな」
霧雨 魔理沙はうんざりした表情をした。その横にはアリスも面倒臭そうな顔をしながら立っている。
「私は関係ないからね、やるんだったら一人でやりなさいよ」
「げ、冷たいな」
さっさと目的の本を借りたいアリスは、この勝負が早く終わることだけを願っていた。
「ならさっさと済ましてやるか」
符を取り出してスペルカード宣言をし、八卦炉を取り出して自分の得意技を仕掛ける。
恋符 「マスタースパーク」
「吹っ飛びやがれ!」
「そんなもの!」
横に大きく跳び避け、腰板に仕込んであった手裏剣を投げ付ける。
「貧相な飛び道具だぜ」
だが、魔理沙はその言葉を言い切らぬ内に身体を後ろに下げることになった。
華符「破山砲」
美鈴が一気に距離を詰め、上段に高速の拳を突き上げる。
肌が擦れた音がした。
「危ねえ、油断しちまった」
擦れた鼻頭を押さえ、傷の大小を確認した。
(かすり傷(グレイズ)か・・・)
魔理沙が新しい符を出す前に、美鈴が身体の至る所に隠し持っていた武器を取り出し、見せつけた。
「暗器!?」
「先程私の飛び道具が貧相だといったわよね」
無数の手裏剣が魔理沙に向かって投げられる。
「ちぃっ」
避けられるか、避けられないか、考える余裕すら与えなかった。一つ一つの僅かな隙間を見つけて避けていくが、
「逃がさないっ」
美鈴は追撃の手を緩めなかった。
(この機を逃せば、私に勝利は無い)
追撃の手を緩めないということは裏返せばもう手は無いということである。だからこそ、必死になる。
「調子に乗りすぎだぜ!」
恋符「ノンディレクショナルレーザー」
パチュリーから(勝手に)ラーニングした技で手裏剣を消していき。そのまま美鈴にレーザーを当てる。砂の粉塵に包まれる美鈴。
「勝負あったな」
箒からすとんと降り、俯き立ったまま動きをみせない美鈴に近寄る。
空を切る音がした。
魔理沙がその音に気付き、後ろを振り向いた瞬間先程消しきれ残ったあらぬ方向に飛んだはずの手裏剣が目の前に迫っていた。美鈴が投げたのはただの手裏剣ではなく、可視出来るか出来ないかという細い紐付きの手裏剣だった。
(まず・・・スペルカード・・・間に合わな)
迫る手裏剣に覚悟を決め、思わず目をぎゅっと閉じた。
しかし、手裏剣は魔理沙に届かずに地面に落ちた。
「情けのつもりか!?」
向き直って美鈴に問い掛けたが、返答はなかった。魔理沙はそこで気付いた。
「気絶してやがる」
美鈴は立ったまま気を失っていた。
魔理沙は、舌打ちをしながらその場から離れた。
「今日のはノーカンだからな!」
その言葉が美鈴に聞こえたかどうかは分からない。
だが、彼女はこれからも門を守り続けるだろう。
それが、門番として、彼女が生きる証なのだから。
「今日は図書館がいつもより静かでいいわね」
「そうね(魔理沙が来ない・・・魔理沙が・・・)
「結局一人通してるじゃないの。後で美鈴にお仕置きね」
終
もう、何度目か分からない同じ台詞を言う紅 美鈴。
「結局そういっていつも負けるのな」
霧雨 魔理沙はうんざりした表情をした。その横にはアリスも面倒臭そうな顔をしながら立っている。
「私は関係ないからね、やるんだったら一人でやりなさいよ」
「げ、冷たいな」
さっさと目的の本を借りたいアリスは、この勝負が早く終わることだけを願っていた。
「ならさっさと済ましてやるか」
符を取り出してスペルカード宣言をし、八卦炉を取り出して自分の得意技を仕掛ける。
恋符 「マスタースパーク」
「吹っ飛びやがれ!」
「そんなもの!」
横に大きく跳び避け、腰板に仕込んであった手裏剣を投げ付ける。
「貧相な飛び道具だぜ」
だが、魔理沙はその言葉を言い切らぬ内に身体を後ろに下げることになった。
華符「破山砲」
美鈴が一気に距離を詰め、上段に高速の拳を突き上げる。
肌が擦れた音がした。
「危ねえ、油断しちまった」
擦れた鼻頭を押さえ、傷の大小を確認した。
(かすり傷(グレイズ)か・・・)
魔理沙が新しい符を出す前に、美鈴が身体の至る所に隠し持っていた武器を取り出し、見せつけた。
「暗器!?」
「先程私の飛び道具が貧相だといったわよね」
無数の手裏剣が魔理沙に向かって投げられる。
「ちぃっ」
避けられるか、避けられないか、考える余裕すら与えなかった。一つ一つの僅かな隙間を見つけて避けていくが、
「逃がさないっ」
美鈴は追撃の手を緩めなかった。
(この機を逃せば、私に勝利は無い)
追撃の手を緩めないということは裏返せばもう手は無いということである。だからこそ、必死になる。
「調子に乗りすぎだぜ!」
恋符「ノンディレクショナルレーザー」
パチュリーから(勝手に)ラーニングした技で手裏剣を消していき。そのまま美鈴にレーザーを当てる。砂の粉塵に包まれる美鈴。
「勝負あったな」
箒からすとんと降り、俯き立ったまま動きをみせない美鈴に近寄る。
空を切る音がした。
魔理沙がその音に気付き、後ろを振り向いた瞬間先程消しきれ残ったあらぬ方向に飛んだはずの手裏剣が目の前に迫っていた。美鈴が投げたのはただの手裏剣ではなく、可視出来るか出来ないかという細い紐付きの手裏剣だった。
(まず・・・スペルカード・・・間に合わな)
迫る手裏剣に覚悟を決め、思わず目をぎゅっと閉じた。
しかし、手裏剣は魔理沙に届かずに地面に落ちた。
「情けのつもりか!?」
向き直って美鈴に問い掛けたが、返答はなかった。魔理沙はそこで気付いた。
「気絶してやがる」
美鈴は立ったまま気を失っていた。
魔理沙は、舌打ちをしながらその場から離れた。
「今日のはノーカンだからな!」
その言葉が美鈴に聞こえたかどうかは分からない。
だが、彼女はこれからも門を守り続けるだろう。
それが、門番として、彼女が生きる証なのだから。
「今日は図書館がいつもより静かでいいわね」
「そうね(魔理沙が来ない・・・魔理沙が・・・)
「結局一人通してるじゃないの。後で美鈴にお仕置きね」
終
ただ、結末が良くない。何度戦っても勝てない魔理沙相手に、何とか相打ちまで
持っていたにもかかわらず、一人通してるから御仕置きでは、美鈴が救われない。
持ち上げて落とすのは、読者を嫌な気分になるので注意が必要です。
あと美鈴と言うキャラは、東方二次作品で当初から、これと言った理由も無く
悲惨な目に会う、悲惨な目に会って終わりと言うのは「美鈴虐待オチ」と言われ、
いい加減にして欲しいほど使われて来たため、一部の人から反感を食らうので、
注意してください。
いじめネタなんて不快にしかならないのに