◇ ◇ ◇
それは、何でもないある朝のことである。
「……」
「……」
差し込む陽光の照り返しが眩しい、命蓮寺の廊下。
そこでナズーリンと星が、無言で見つめ合っていた。
「……」
「……」
ひたすらに無言。
かれこれ5分くらいはこうやっている。
さすがに埒があかないと気付いたナズーリンが口を開いた。
「……ご主人」
「どうかしましたか、ナズーリン」
「……これは、何の真似だい」
そう言われて、寅丸星は小首を傾げた。頭の上に疑問符を掲げている。何の事でしょう、とでも言いたげな不思議そうな顔である。
いや、不思議そうな顔をしたいのはこちらの方なのだが。
ナズーリンは心の中で毒づきながら、頭をかく――いや、かこうとしてやめた。
だって頭をかけないんだもん。そういう状況なんだもん。
「あのね、ご主人。――私の耳を無言でずっと掴み続けるのはやめてもらえないか」
星の両手は、しっかりとナズーリンの頭の上にある両耳を掴んでいた。
◇ ◇ ◇
事の始まりは、起床の時間にまでさかのぼる。
ナズーリンは、窓から差し込む柔らかい朝日をまぶたの裏に感じて、目を覚ました。
大きく伸びをしてから、眠い目を擦りながらのそのそと布団から這い出す。パジャマ(チーズ柄)を脱ぎ捨て、いつもの服に袖を通す。脱いだパジャマ(かわいいチーズ柄)を丁寧に畳む。布団を畳んで押し入れに押し込む。
そして、隅に立てかけてあったダウジングロッド、それと机の上に置いてあったペンデュラムを身につけると、襖を開けて、廊下に出た。
そこに。
何故か、彼女の主人、毘沙門天の弟子であるところの虎の妖怪、寅丸星が立っていたのだ。
びくっ!
思わず体をびくつかせるナズーリン。だって、扉を開けたらネコ科の妖怪が仁王立ちしてたんだもん。仕方ないよね、だってそれはネズミの性。
「やあ、何だ君か。私に何か用かな」
すぐに取り繕って何でもないように話しかけるナズーリン。
「……」
しかし、星は黙りこくってナズーリンの瞳を覗きこんでいた。
訂正しよう。ネズミの性とかそんなこと関係なく怖い。ナズーリンよりも頭一つ背の高い人が、目の前でメンチ切ってきたら、それは怖い。仕方ないよね、逃げることに定評のあるナズーリンだもん。
回れ右して部屋に戻って布団を敷いて二度寝してしまいたかったナズーリンだが、逃げても仕方ないので、もう一度話しかけることにした。
「あの、ごしゅじ――」
「えい」
「わぁっ!?」
ナズーリンの言葉が、星の行為に遮られる。
何を思ったか、星はナズーリンの両耳を、両手で掴んだのである。
◇ ◇ ◇
これが事の顛末である。
うん、わからない。ナズーリンには何が原因でこんな事態に陥ったのか、全く見当もつかないのだった。
これなら、急に態度がよそよそしくなったとか、そういった事態の方がよっぽど相手の気持ちの予測がつくというものである。
だが、これは何だ。
ナズーリンの先の言葉を飄々とかわした星は、依然として頭上に乗っかった半円状のネズミの耳を、両手で掴んでいた。
「……」
とりあえず睨んでみる。
「……」
にっこり。
微笑み返された。
それは朝日のように柔らかく暖かい笑顔。眩しい。
なんでこの人はこんなに無邪気に屈託なく笑うのだろう。その笑顔には一点の染みもない。真正面から笑顔を向けられて、ナズーリンはどぎまぎした。好意を真っ直ぐ向けられることに慣れていないからか、そういう純粋な笑みには弱い。背中がむずむずしてたまらない。思わず顔を背けたくなった。
って、顔背けられないし。
しっかと耳を握られているので、顔が前向きに固定されていることに今さら気付く。
「……」
もう一度睨んでみる。
「……」
にっこり。なおも笑顔。
仕方が無いので、もう一度言葉によるコミュニケーションを試みる。
「あの、ご主人?」
「何ですか」
何ですかじゃない、この虎。
「どうして、君は、私の耳を、掴んでいるんだい」
出来るだけ噛み砕いて、言葉を区切りながら質問してみた。
「いやあ、ナズーリンの耳、可愛いなあと思って」
微妙に答えになってない答えを、星ははにかみながら言う。
「ほら、大きくって柔らかくって……えいっ」
「ほわぁっ!?」
星は急に弄ぶようにこねくり回し始めた。
ナズーリンの耳は、それに合わせて踊るように形を変えた。
「やめろ、ご主人、くすぐったいだろ!」
「ふにふに」
聞いちゃいない。
ナズーリンは顔を顰めた。痛いわけではないが、なんかこう、落ち着かない。むずむずする。
「……離してくれないか。今から朝の散歩がてらダウジングに行きたいのだが」
「駄目です」
ぴしゃりと言われた。取り付く島もありゃしない。
しかも、そういうときばかり有無を言わせぬ眼の光を宿して発言するものだから、なんとなくナズーリンは口を噤んでしまう。普段の彼女もそのくらい凛々しければいいのに。
「……」
「うにうに」
再び無言になったナズーリンの耳を、星は無心でこねくり回した。さっきまでのはにかんだ笑顔が嘘のように、ただ夢中になって弄っている。
ナズーリンはくすぐったいような心持で、身を捩らせながら耐える。
しかし――
(嬉しそうだな、ご主人)
星の表情を見て、ふとそんなことを思う。
星はナズーリンの耳に夢中であった。その目は真剣そのもの。表情は確かに微笑みだとか笑顔だとかそういう喜びを前面に押し出したようなものではなかったが、ナズーリンは確かに「嬉しそう」だと思ったのだ。
それはまるで、猫がネコジャラシを無心で追いかけているように見えた。
(さすがに猫と混同されたら、ご主人も怒るだろうか)
その、拗ねたようにほっぺたを膨らませる主人の姿を思い浮かべる。
思わず顔がにやけてしまった。
いけない、私らしくないじゃないか。必死で顔を元に戻そうとする。
でも。
「……」
星はそのにやけ顔に、やっぱり微笑み返してくれるのだった。暖かい、陽だまりの笑顔。
その笑顔が、その興味が、彼女のあらゆるものが、今だけは自分に向けられていることが嬉しかった。
だから。
(あと少しだけ、こうしていてもいいかな)
そんな柄にもないことを思ってしまうのだった。
「……くりくり」
「やぅっ!? ちょ、ごしゅじ、そこは違っ! だめ、耳の裏は、だめえええええ!!」
いつもの命蓮寺がここから始まる。
********************
「……で」
「ん、何かしら?」
「あの二人は結局、あそこで何をしてるんですか?」
廊下の角から、ナズーリンと星のひとときの逢瀬を二つの影が覗いていた。
聖白蓮と村紗水蜜である。
「微笑ましいでしょ」
「いや、朝っぱらからただ暑苦しいだけですが」
村紗はバッサリと切り捨てる。
というかこんなところでいちゃつくな。それに朝食当番の身の村紗の身にもなって欲しい。せっかくの朝食(村紗特製カレー)が冷めてしまうじゃないか。
村紗は、思わずたまたま持っていた錨を手を滑らせて二人の中心へと投擲したくなる衝動がむらむらと湧き上がってくるのを必死に抑える。
そんな嫉妬じみた衝動で暴れ出すほど、村紗は子供ではない。
聖に助けられたあの日から、村紗は闇雲に周囲にあたりちらすことはしないと決めている。村紗は、あの日、大人になったのだ。
「……で」
「ん、何かしら?」
仕切りなおして村紗が言った。
「あの二人は、何であそこで見つめ合っているんですか」
ちょっと言い方を変えてみた。
聖は人差し指を頬に軽く当てて、いたずらっこのように微笑んでみせる。
「今朝ね、ふと思いつきで、星にこう言ってみたの。『そう言えば星とナズーリンって磁石みたいよね』って」
「磁石? ……ああ」
少し考えて、すぐにその意味を理解した。
星とナズーリン。イニシャルを取ればSとNだ。磁石のS極とN極になぞらえたわけか。
「だからああやってくっついているんですか?」
「私も冗談で言ったんだけどね。星って、ほら、思い立ったらすぐに実行する質だから。私の言葉を聞いて、何か感銘を受けちゃったみたい」
「へえ」
村紗はもう一度、二人に目を向けた。
相も変わらず二人は見つめあったまま動かない。まるで、本当に磁石のS極とN極をくっつけたみたいだった。
ときどきどちらからともなく微笑み合う。
柔らかく差し込む朝日でさえも、二人を祝福しているかのようだった。
「……」
「さ、もうちょっと二人をそっとして――村紗?」
「おおっと! 私の錨が磁石に吸い寄せられたぁ!」
ぶおんっ!!
思わず村紗はたまたま手に持っていた錨を怒りと共に全力で投擲していた。バカップル二人に向けて。
「ああ、あぶなーいっ!」
聖が叫ぶ。
ナズーリンの耳にじゃれついていた星が勢いよく振り向く。その勢いで変な方向に耳を押し曲げられてナズーリンが悲鳴を上げる。目の前に迫る錨。驚愕に見開かれる星の目。回避行動をしようと星は腰を屈め――
――駄目だ、間に合わない!
誰もが最悪の事態を想像した、その時!
「ウンザーンッ」
ぼよーん。
通りすがりの雲山の筋肉に錨は弾かれ、ことなきを得た。
その後、村紗は聖にひどいお叱りを受けたのは言うまでもない。
命蓮寺は今日もおおむね平和である。
<完>
それは、何でもないある朝のことである。
「……」
「……」
差し込む陽光の照り返しが眩しい、命蓮寺の廊下。
そこでナズーリンと星が、無言で見つめ合っていた。
「……」
「……」
ひたすらに無言。
かれこれ5分くらいはこうやっている。
さすがに埒があかないと気付いたナズーリンが口を開いた。
「……ご主人」
「どうかしましたか、ナズーリン」
「……これは、何の真似だい」
そう言われて、寅丸星は小首を傾げた。頭の上に疑問符を掲げている。何の事でしょう、とでも言いたげな不思議そうな顔である。
いや、不思議そうな顔をしたいのはこちらの方なのだが。
ナズーリンは心の中で毒づきながら、頭をかく――いや、かこうとしてやめた。
だって頭をかけないんだもん。そういう状況なんだもん。
「あのね、ご主人。――私の耳を無言でずっと掴み続けるのはやめてもらえないか」
星の両手は、しっかりとナズーリンの頭の上にある両耳を掴んでいた。
◇ ◇ ◇
事の始まりは、起床の時間にまでさかのぼる。
ナズーリンは、窓から差し込む柔らかい朝日をまぶたの裏に感じて、目を覚ました。
大きく伸びをしてから、眠い目を擦りながらのそのそと布団から這い出す。パジャマ(チーズ柄)を脱ぎ捨て、いつもの服に袖を通す。脱いだパジャマ(かわいいチーズ柄)を丁寧に畳む。布団を畳んで押し入れに押し込む。
そして、隅に立てかけてあったダウジングロッド、それと机の上に置いてあったペンデュラムを身につけると、襖を開けて、廊下に出た。
そこに。
何故か、彼女の主人、毘沙門天の弟子であるところの虎の妖怪、寅丸星が立っていたのだ。
びくっ!
思わず体をびくつかせるナズーリン。だって、扉を開けたらネコ科の妖怪が仁王立ちしてたんだもん。仕方ないよね、だってそれはネズミの性。
「やあ、何だ君か。私に何か用かな」
すぐに取り繕って何でもないように話しかけるナズーリン。
「……」
しかし、星は黙りこくってナズーリンの瞳を覗きこんでいた。
訂正しよう。ネズミの性とかそんなこと関係なく怖い。ナズーリンよりも頭一つ背の高い人が、目の前でメンチ切ってきたら、それは怖い。仕方ないよね、逃げることに定評のあるナズーリンだもん。
回れ右して部屋に戻って布団を敷いて二度寝してしまいたかったナズーリンだが、逃げても仕方ないので、もう一度話しかけることにした。
「あの、ごしゅじ――」
「えい」
「わぁっ!?」
ナズーリンの言葉が、星の行為に遮られる。
何を思ったか、星はナズーリンの両耳を、両手で掴んだのである。
◇ ◇ ◇
これが事の顛末である。
うん、わからない。ナズーリンには何が原因でこんな事態に陥ったのか、全く見当もつかないのだった。
これなら、急に態度がよそよそしくなったとか、そういった事態の方がよっぽど相手の気持ちの予測がつくというものである。
だが、これは何だ。
ナズーリンの先の言葉を飄々とかわした星は、依然として頭上に乗っかった半円状のネズミの耳を、両手で掴んでいた。
「……」
とりあえず睨んでみる。
「……」
にっこり。
微笑み返された。
それは朝日のように柔らかく暖かい笑顔。眩しい。
なんでこの人はこんなに無邪気に屈託なく笑うのだろう。その笑顔には一点の染みもない。真正面から笑顔を向けられて、ナズーリンはどぎまぎした。好意を真っ直ぐ向けられることに慣れていないからか、そういう純粋な笑みには弱い。背中がむずむずしてたまらない。思わず顔を背けたくなった。
って、顔背けられないし。
しっかと耳を握られているので、顔が前向きに固定されていることに今さら気付く。
「……」
もう一度睨んでみる。
「……」
にっこり。なおも笑顔。
仕方が無いので、もう一度言葉によるコミュニケーションを試みる。
「あの、ご主人?」
「何ですか」
何ですかじゃない、この虎。
「どうして、君は、私の耳を、掴んでいるんだい」
出来るだけ噛み砕いて、言葉を区切りながら質問してみた。
「いやあ、ナズーリンの耳、可愛いなあと思って」
微妙に答えになってない答えを、星ははにかみながら言う。
「ほら、大きくって柔らかくって……えいっ」
「ほわぁっ!?」
星は急に弄ぶようにこねくり回し始めた。
ナズーリンの耳は、それに合わせて踊るように形を変えた。
「やめろ、ご主人、くすぐったいだろ!」
「ふにふに」
聞いちゃいない。
ナズーリンは顔を顰めた。痛いわけではないが、なんかこう、落ち着かない。むずむずする。
「……離してくれないか。今から朝の散歩がてらダウジングに行きたいのだが」
「駄目です」
ぴしゃりと言われた。取り付く島もありゃしない。
しかも、そういうときばかり有無を言わせぬ眼の光を宿して発言するものだから、なんとなくナズーリンは口を噤んでしまう。普段の彼女もそのくらい凛々しければいいのに。
「……」
「うにうに」
再び無言になったナズーリンの耳を、星は無心でこねくり回した。さっきまでのはにかんだ笑顔が嘘のように、ただ夢中になって弄っている。
ナズーリンはくすぐったいような心持で、身を捩らせながら耐える。
しかし――
(嬉しそうだな、ご主人)
星の表情を見て、ふとそんなことを思う。
星はナズーリンの耳に夢中であった。その目は真剣そのもの。表情は確かに微笑みだとか笑顔だとかそういう喜びを前面に押し出したようなものではなかったが、ナズーリンは確かに「嬉しそう」だと思ったのだ。
それはまるで、猫がネコジャラシを無心で追いかけているように見えた。
(さすがに猫と混同されたら、ご主人も怒るだろうか)
その、拗ねたようにほっぺたを膨らませる主人の姿を思い浮かべる。
思わず顔がにやけてしまった。
いけない、私らしくないじゃないか。必死で顔を元に戻そうとする。
でも。
「……」
星はそのにやけ顔に、やっぱり微笑み返してくれるのだった。暖かい、陽だまりの笑顔。
その笑顔が、その興味が、彼女のあらゆるものが、今だけは自分に向けられていることが嬉しかった。
だから。
(あと少しだけ、こうしていてもいいかな)
そんな柄にもないことを思ってしまうのだった。
「……くりくり」
「やぅっ!? ちょ、ごしゅじ、そこは違っ! だめ、耳の裏は、だめえええええ!!」
いつもの命蓮寺がここから始まる。
********************
「……で」
「ん、何かしら?」
「あの二人は結局、あそこで何をしてるんですか?」
廊下の角から、ナズーリンと星のひとときの逢瀬を二つの影が覗いていた。
聖白蓮と村紗水蜜である。
「微笑ましいでしょ」
「いや、朝っぱらからただ暑苦しいだけですが」
村紗はバッサリと切り捨てる。
というかこんなところでいちゃつくな。それに朝食当番の身の村紗の身にもなって欲しい。せっかくの朝食(村紗特製カレー)が冷めてしまうじゃないか。
村紗は、思わずたまたま持っていた錨を手を滑らせて二人の中心へと投擲したくなる衝動がむらむらと湧き上がってくるのを必死に抑える。
そんな嫉妬じみた衝動で暴れ出すほど、村紗は子供ではない。
聖に助けられたあの日から、村紗は闇雲に周囲にあたりちらすことはしないと決めている。村紗は、あの日、大人になったのだ。
「……で」
「ん、何かしら?」
仕切りなおして村紗が言った。
「あの二人は、何であそこで見つめ合っているんですか」
ちょっと言い方を変えてみた。
聖は人差し指を頬に軽く当てて、いたずらっこのように微笑んでみせる。
「今朝ね、ふと思いつきで、星にこう言ってみたの。『そう言えば星とナズーリンって磁石みたいよね』って」
「磁石? ……ああ」
少し考えて、すぐにその意味を理解した。
星とナズーリン。イニシャルを取ればSとNだ。磁石のS極とN極になぞらえたわけか。
「だからああやってくっついているんですか?」
「私も冗談で言ったんだけどね。星って、ほら、思い立ったらすぐに実行する質だから。私の言葉を聞いて、何か感銘を受けちゃったみたい」
「へえ」
村紗はもう一度、二人に目を向けた。
相も変わらず二人は見つめあったまま動かない。まるで、本当に磁石のS極とN極をくっつけたみたいだった。
ときどきどちらからともなく微笑み合う。
柔らかく差し込む朝日でさえも、二人を祝福しているかのようだった。
「……」
「さ、もうちょっと二人をそっとして――村紗?」
「おおっと! 私の錨が磁石に吸い寄せられたぁ!」
ぶおんっ!!
思わず村紗はたまたま手に持っていた錨を怒りと共に全力で投擲していた。バカップル二人に向けて。
「ああ、あぶなーいっ!」
聖が叫ぶ。
ナズーリンの耳にじゃれついていた星が勢いよく振り向く。その勢いで変な方向に耳を押し曲げられてナズーリンが悲鳴を上げる。目の前に迫る錨。驚愕に見開かれる星の目。回避行動をしようと星は腰を屈め――
――駄目だ、間に合わない!
誰もが最悪の事態を想像した、その時!
「ウンザーンッ」
ぼよーん。
通りすがりの雲山の筋肉に錨は弾かれ、ことなきを得た。
その後、村紗は聖にひどいお叱りを受けたのは言うまでもない。
命蓮寺は今日もおおむね平和である。
<完>
片方だけS極やN極ということはないので、頭がくっつくのであれば反対側にもくっつく場所があるはずです。つまり下の方……
海軍カレー?
S極とN極か…うまいっ!!!
いざ、ナズ星---!!