ナズーリン、ナズーリンは居ませんか?
やあご主人…今度は一体何かな?
いえ、新年の挨拶をしてなかったものですから
…ああ、そういえばそんな暇も無かった
ええ、今年が寅年だからって命蓮寺に大量の参拝客が来て
元旦から今日までご主人はずっと働き詰めだったっけ
はい…流石に疲れました
お疲れ様…ご主人
ナズーリンも裏方の仕事お疲れ様でした…
私はたいした事をしてないよ?ご主人
いえ、去年はナズーリンのおかげで聖も…
待った、その話をしたら一日じゃ終わらない
む、確かにそうですね…
ですから、先に挨拶をしてしまった方が良いと思う
そうですね、では改めて…
「あけましておめでとうナズーリン…今年もよろしくお願いします」
「ああ、あけましておめでとうご主人!今年もよろしくお願いします」
ところでご主人、なんで命蓮寺でなくこの昔の隠れ寺に来たんだい?
色々と理由はありますけど、たまにはのんびりと羽目を外そうかと思いまして
なるほど…でもそれなら別に私が居ない方が良いんじゃないのか
……それは駄目です
ほう…理由を聞いてもいいかな?ご主人
そ、それは…
ふむふむ…それは?
わ…私は…その……
ご主人は?
な、ナズーリンと一緒に羽目を外す為に此処に来たんですから…
……(ぽっ)
……(真っ赤)
ま、全く…ご主人は恥ずかしい人だな
な、ナズーリンが理由を聞いてきたんじゃないですか
……
……
と、とりあえず持ってきた御酒でも飲みましょうか?
そ、そうだね!私も何かおつまみを作ってくる事にするよ!
ナズナズ~♪
ご、ご主人…飲みすぎですよ
今日は無礼講です!ご主人じゃなくって星と呼んでください
ご、ご主人を呼び捨てに出来る訳がないじゃないですか!
むぅ…ナズナズの強情者
ほ、ほっといてくださいよ!
…そんな強情なナズナズには……
ご、ご主人…なに手をワキワキさせてるんですか?
うふふっ……うふふふふっ♪
えっ?ちょ…目…目が獲物を狙う寅の!?…た、助け!
(がばちょ♪)
うふふっ……ナズナズゴロゴロ~♪
んむ!?ん~~!(真正面から抱擁を受けて喋れない)
んふふっ……どうです?これでも星と言いませんか?
んむ!んむ~!(口を柔らかい何かで防がれて喋れない)
むぅ…ナズナズの強情者
……(あいも変わらず喋れない)
……わかりました此処からは私とナズナズの我慢比べですね?
……ん~…(諦めが入ってきたのと眠くなってきた)
ヒック…負けませんよ?ナズナズ(ムギュ~♪)
……ん…(更なる暖かさに意識を手放した)
数十分後、虎の御腹の上で鼠が眠っていた
くしゅん!……ん?…寝てしまいましたね……えーとナズーリンは…
……すぅ……すぅ……
(ほわあっ!?ナズーリンが私に抱き着いて寝てます!)
ん……(すりすり)
(あああっ!可愛いです!普段と違って甘えてくるナズーリン可愛いです!)
……すぅ…
(もう少し!もう少しだけ寝顔を!)
…くしゅん
(…風邪をひいてしまったら困りますね)ナズーリン、起きてください
ん…んぅ……
(ああ、起こすのが忍びない!でも、此処は心を鬼にして)ナズーリン!
「……むぅ~……なに?…しょうちゃん」
「!!!」
寝ぼけ眼×炉利ヴォイス×普段は知的なナズナズ
新年早々良い物が拝めました…今年は一年良い年になりそうです
まあ、とりあえず…
「な…ナズーリン!」
「ふぇ?…ひゃあ!?ご、ご主人!いきなりなにを!?ちょ!あ!やっ!?」
寅丸日記の一説より抜粋
『新年早々美味しかった、いろんな意味で』
ナズーリンの日記より抜粋
『……暖かくって柔らかかった…(//w//)…し、星ちゃ……ご主人のケダモノ!』
ここでニヤニヤが止まらなくなりました!
このノックアウトからは立ち上がれないぜ
「……むぅ~……なに?…しょうちゃん」>我が人生に一片の悔い無し
これからは私が毎朝起こしてさし上げましょう。
脇役さんはドジだなぁ