十二月に入り、肌寒くなってきた朝。
目を覚まし、蒲団から十数分かけてようやく抜け出した霊夢が朝食の為におひつを覗くと、そこには大きな生首があった。
「ゆっくりしていってね!」
霊夢は用意した木製の台の溝に生首を落とし、逃げ場を無くしたその顔を手でこねくり回す。
「ゆっふりひふぇうぃってね!」
体重をかけて押し潰すようにその頭を伸ばしていく。
「ゆっ、ぴぎゅっ、くむぎゅっ、りぎゅっ」
さらに水責めをする。
「ゆっくぶふっ、りしていっぷは、ってね!」
すると今度はまた木製の、大きな鈍器のような物を、空気の抜けたような顔に振り下ろす。
「ゆっ、く゛りゅ!?してゅぇっ、い゛ぃってに゛ぇっ!!」
水責めと殴打をどれだけ繰り返したか。そして原形を留めていない“それ”の口に両腕を突っ込み、
「ゆ~っ、ゆ~っ、……ぐり゛ぃ゛!」
腕を開いてバラバラに引き裂き、止めを刺した。
細かくぶちまけられた無惨なそれは、そのままグツグツと煮えたぎるドロドロの赤黒い液体の中へと放り込まれていった。
と、その時、
「おーい、霊夢ー! 暇だから来てやったぜぃ。……おい霊夢、お前今……何、してやがった?」
現れたのは、自称「普通の魔法使い」こと霧雨魔理沙であった。
「あぁ、見付かっちゃったわね」
霊夢はどこまでも冷静に、しかしガッカリしたように溜め息を吐いた。
「はふはふ……ふぅー。やっぱりこの時期はこれよねー」
「おっ、この“ゆっくり”、コシがきいてるな。よく伸びるぜ」
「私がついたのよ、当然でしょ? って、だからあんたは食べ過ぎなのよ!」
おしるこ美味しいです。
幻想郷では正月が近くなると、もち米に神が宿り、美味しい“ゆっくり”になるという。
もち米の段階からゆっくりなら,
餅じゃなくてチマキにした場合を想像すると…おぉきめぇきめぇ