白玉楼の一室。
妖夢は煩悶していた。
祖父である妖忌の残した教えがを理解していなかったことを、
いまさらながらに気づいたのである。
――真実は斬って知る――
妖夢はこれを文字通りに受け取って、だれかれかまわず出会い頭に斬ってみたのだが、
案の定幽々子のところに苦情が殺到し、お叱りを受けてしまったのだ。
「幽々子様にもとんでもない恥をかかせてしまった……」
ダメな子ねえ、という言葉が聞こえてきそうな幽々子の顔を思い出し、
沈鬱な顔をする妖夢。
とにかく汚名を返上しないかぎりは幽々子の顔をまともに見られない。
何か手がかりをつかもうと、深く師匠の言葉を思い出す。
真実は、斬って、知るものである。
真実は、切って、知る、
……そうか!
白玉楼の廊下をふわふわと歩きながら、幽々子は妖夢のことを心配していた。
まさかあんな良い子が、辻斬りなんて悪いことをするなんて。
連絡を受けたときには幽々子もびっくりしたものである。
「妖夢もこのまま不良になっちゃうのかしら」
先ほど読んだ天狗のゴシップ紙のタイトルが頭をよぎる。
「キレる若者!」「プチ家出!」「乱れた生活!」
まさか家の子に限って、とは思うものの、先ほど叱ったばかりの妖夢である。
ぐすぐすと泣いて反省していたから、きっとわかってくれたとは思うのだが。
「妖忌も若いころはブイブイいわせてたって言うし、
やっぱりそういうのって遺伝しちゃうのかしらねえ」
ほおに手を当て、ため息をつく様子はもういっぱしの母親の顔だ。
「とにかく、こんなときだからこそ、ちゃんと妖夢と話し合わないとね」
むん、と妖夢の部屋の前で気合を入れて声を掛ける。
「妖夢、入るわよ~」
声とともに入ると。
妖夢がピンセットでつまんだ紙片に、舌を伸ばしていた。
「ダメ、ダメよ妖夢、どんなに不良になってもいいから、
そんな、怪しいクスリなんかに手を出しちゃ絶対ダメ!」
「とめないでください幽々子様、真実は、真実はきっとここにあるんですー!」
妖夢は煩悶していた。
祖父である妖忌の残した教えがを理解していなかったことを、
いまさらながらに気づいたのである。
――真実は斬って知る――
妖夢はこれを文字通りに受け取って、だれかれかまわず出会い頭に斬ってみたのだが、
案の定幽々子のところに苦情が殺到し、お叱りを受けてしまったのだ。
「幽々子様にもとんでもない恥をかかせてしまった……」
ダメな子ねえ、という言葉が聞こえてきそうな幽々子の顔を思い出し、
沈鬱な顔をする妖夢。
とにかく汚名を返上しないかぎりは幽々子の顔をまともに見られない。
何か手がかりをつかもうと、深く師匠の言葉を思い出す。
真実は、斬って、知るものである。
真実は、切って、知る、
……そうか!
白玉楼の廊下をふわふわと歩きながら、幽々子は妖夢のことを心配していた。
まさかあんな良い子が、辻斬りなんて悪いことをするなんて。
連絡を受けたときには幽々子もびっくりしたものである。
「妖夢もこのまま不良になっちゃうのかしら」
先ほど読んだ天狗のゴシップ紙のタイトルが頭をよぎる。
「キレる若者!」「プチ家出!」「乱れた生活!」
まさか家の子に限って、とは思うものの、先ほど叱ったばかりの妖夢である。
ぐすぐすと泣いて反省していたから、きっとわかってくれたとは思うのだが。
「妖忌も若いころはブイブイいわせてたって言うし、
やっぱりそういうのって遺伝しちゃうのかしらねえ」
ほおに手を当て、ため息をつく様子はもういっぱしの母親の顔だ。
「とにかく、こんなときだからこそ、ちゃんと妖夢と話し合わないとね」
むん、と妖夢の部屋の前で気合を入れて声を掛ける。
「妖夢、入るわよ~」
声とともに入ると。
妖夢がピンセットでつまんだ紙片に、舌を伸ばしていた。
「ダメ、ダメよ妖夢、どんなに不良になってもいいから、
そんな、怪しいクスリなんかに手を出しちゃ絶対ダメ!」
「とめないでください幽々子様、真実は、真実はきっとここにあるんですー!」
しかし面白いwww