あの人の
魅魔に会うために
「魔理沙の馬鹿!この歯ブラシは何!?このピンク色の歯ブラシは!」
「ち、ちがうんだアリス!これは新しく買った歯ブラシで」
「見え透いた嘘なんてつかないで!わかっているんだから!あなたはいつもこの星柄の歯ブラシを使っているでしょう!?」
「あ、う、そ、それは」
今ひとり
ホウキに乗ったの
「魔理沙のばか!もう知らない!」
「待ってくれアリス!誤解だ!誤解なんだ!」
「七色よりもピンク色がいいんでしょ!私にはわかるもの!」
「そんな事ないのぜ!私には七色の歯ブラシが一番輝いて見えるのぜ!」
「嘘つき!貴方の瞳の奥にある嘘を私が見破られないとでも思ったの!?あなたにはピンク色しか見えてないんだわ!」
「アリス、待ってくれアリス!」
黄昏迫る町並みや
毛玉の流れ
「知らない、魔理沙なんてもう知らない!」
「それ私のホウキなのぜ!もって行っちゃだめなのぜ!」
「どうせあの女とここでにゃんにゃんする気なんでしょう!?だったらいいじゃない!」
「だめなのぜ!それがないと私どこにもいけないのぜ!」
「知らない、もう知らない!飛べない魔理沙はただの魔理沙よ!」
「待ってくれアリスーーー!!!」
横目で
追い越して
「う”え”え”っ!!わ、わだじ、ぼうぎがないどどごへもいげないのぜ」
「いつまでたっても神社に来ないかと思ったら、そういうわけだったのね」
「だってぇ、アリスが、アリスがぁ」
「完全にあんたが悪いわね、しかも無自覚だし」
「うぇぇっ、れいむぅ」
「全く、しょうがないんだから」
あの人は
もう気づく頃よ
「アリスー、ドコマデイクノー?」
「魔理沙なんか知らない!魔理沙なんかもう知らない!昨日の夜はあんなに甘い声で鳴いてくれたのに!」
「アリスー、ケダマー」
「全部嘘だったのよ!魔理沙のばかっ!もう膝枕してあげないんだからね!」
「アリスー、ハブラシー」
「あの女とにゃんにゃんしてればいいんだわ!」
「アリスー、ピンクー」
「私のことなんて最初から遊びだったのよ!あの日の言葉を信じた私が馬鹿だったわ!」
バスルームに
アリスの伝言
「え、何々、『実家に帰らせていただきます』」
「う”っ、え”っ、まりざのぼうぎがあああああ」
「『ついでに神社に寄って、貴方のミマンに話しておきます』……これヤバイんじゃない?」
「ぼうぎがああああああまりざのぼうぎがああああああああ」
「アンタいつまでも泣いている場合じゃないでしょ!」
「だってえ、だってええええ」
「悲しいのはわかるけど、まずは落ち着きなさい」
「うっ、ひぐっ、れいむぅ」
浮気な恋を早く
あきらめないかぎり
「アリスー、ドコニイクノー?」
「魔界よ! あと神社! アイツのママに会いに行くのよ!」
「アリスー、ドウスルノー?」
「あいつの悪行を言いつけてやるわ!あいつがどれだけ罪な女か朝まで語ってやるのよ!」
「アリスー、ケダマー」
「魔理沙のやつ、もう耳かきしてあげないんだからね!髪の毛もセットしてあげないんだからね!」
「アリスー、ハブラシー」
「もう歯磨き手伝ったりしてあげないんだからね!!バナナ味の歯磨き粉使ってあげないんだからね!!」
家には
帰らない
「うええっ、れいむぅ」
「ったく、アンタこれからどうするのよ」
「わがんないのぜえええ、ひっぐ、ぼうぎ、がえじでもらいだいのぜええ」
「その前にアリスと仲直りしなさいよ。悪いことしたんだから」
「うええっ、ひっぐ」
「それがまず先決でしょ。何やったかしらないけど」
「ひっぐ、ひっぐ、うん、ひっぐ」
「そうと決まれば話は早いわ、行くわよ魔理沙」
「ひっぐ、うん、ひっぐ、……え?」
不安な気持ちを
残したまま
「仲直りしに行くのよ」
「え、れ、れいむ」
「ほらさっさと支度しなさい」
「で、でも」
「でもじゃない!私がアンタを連れて行くって言ってんの!」
「そ、そんな、悪いのぜ」
「悪くない、それよりとっととこの件を終わらせたいのよ」
「でも、わだじどめないじ」
「私があんたをおぶっていくわよ」
「れいむ……」
「ホラ、行くわよ魔理沙、支度しなさい」
森は DING DONG
遠ざかっていくわ
「うっ、ぐずっ、れいむぅ」
「いつまでも泣いてないでしゃきっとしなさいよ。アリスに笑われるわよ」
「うっ、だ、だって」
「ああもう動くな!ただでさえ重いんだから!」
「重いっでいわないでええええ」
「うっさい、重いものは重いの! アンタ太ったでしょ、アリスのせいで」
「ばか!れいむのばかあああ!!まだおもいっでいっだあああ」
「うっさいうっさい!真実でしょうが!良い物食べてるからでしょ!」
明日の朝
魅魔から電話で
「アリスー、ケダマー」
「魔理沙のばかばかばか!」
「アリスー、ダンマクー」
「もう和食つくってあげないんだから!クッキー作ってあげないんだから!」
「アリスー、マリサー」
「魔理沙なんて居るわけないでしょ!ホウキないんだから!あの女とにゃんにゃんしてるに決まっているわ!」
「アリスー、アノオンナー」
「そうよ、あの女と一緒になって、一緒になって、……あの女?」
「アリス!探したわよ!こんなとこまでやってきて、ホラ、早くこいつと仲直り」
叱ってもらうわ
マイダーリン
「まりさの、まりさのばかああああああ!!!!!!」
「え、ちょ、アリス!!」
「あの女と、あの女とにゃんにゃんしてえええ!!!!!!!」
「アリス、違うんだ!!誤解なんだ!!」
「見え透いた嘘なんてつかないで!!! これ以上惨めな思いをさせないで!!!!」
「あ、あのねアリス、私がこいつをおぶっているのはアンタがホウキを」
「言い訳なんか聞きたくない!! もう知らない!! 一生貴方のところへ帰らない!! 」
「ああっ、待つのぜアリス!私のホウキを返してほしいのぜ!!」
「もう、知らない!魔理沙なんてもう知らない!一生洋食食べていればいいんだわ!!!」
「そ、それは困るのぜ!!」
「(あれ、私ってコレ逆効果?)」
「アリス、待ってくれアリス!!」
「ちょ、ば、ばか!動くなばか!」
「アリスを追うのぜ!!追いかけるのぜ!!」
「アンタ空飛べないでしょ!落ち着きなさい!あとアリス、あんたもホウキ返してやりなさい!」
「魔理沙のばか!魔理沙のばかあああああ!!!!!」
「アリスゥゥー!!!」
「(畜生……!なんでこんなことに……!)」
「シャンハーイ」
「ホラーイ」
「シュラバコワーイ」
「どうしよう、どうしよう霊夢」
「知らないわよ!私もう帰っていい?」
「そ、それは困るのぜ」
「あんたらの痴話喧嘩に付き合っている暇はないのよ正直!!」
「魔理沙のばかあああ!!!!魔理沙のばかああああ!!」
「あっ、ち、違うんだアリス!!誤解なんだ!!!」
「あの女の方がよかったのね!!!人の心をもてあそんで!!もう知らない!魔理沙なんてもう知らない!!」
「私にはアリスしか見えないのぜ!!!」
「魔理沙なんて、魔理沙なんて、一生なすの味噌漬け食べられなければいいんだわ!!!」
「そ、それは困るのぜアリスーーー!!!」
「(ああもう面倒い!!とっととアリス捕まえてやる!!)」
「そこの七色莫迦!根暗人形士!待ちなさい!はやくこいつと仲直りしなさい!!あと早くこいつにホウキをかえしてやりなさい!!あだっ!こ、こら大江戸投げつけるのやめなさい!!こいつとは別に何も……え、何?『見え透いた嘘つかないで』?嘘じゃないわよ本当だってば、ちょ、アリス、アリスーーー!!」
「魔理沙のばかあああああ!!!」
「アリスゥゥーーー!!!」
完
紅白→紅色+白色=ピンクということなのですね、わかります。
>飛べない魔理沙はただの魔理沙よ!
いまにローストマリサになっちゃうから。
>2さん
その発想は無かったwwww
でメイの馬鹿!もうしらない!がリフレインしたのは私だけじゃないはず……!!
私嫌よそんなお葬式(笑)
仲直りの道は険しいな。もう分かれちゃえよと思う。
>「ホウラーイ」
>「シュラバコワーイ」
とかミマンとか色々ツボに入ったwww
おんぶ霊夢……イイ!
マリアリだと何故かほのぼのに感じるというマジック
やはりマリアリは素晴しい
シュラバコワーイ