これは『だってキャプテンが悪い話』の続きになっています。
読んでいた方が良いと思います。
結局、彼女たちにとって私は、どこまでも部外者なのだ。
ふぅ、と溜息が漏れる。
楽な姿勢に足を崩して貰い、私、村紗水蜜は、親友の雲居一輪の膝を借りて、畳の匂いと彼女の香りを同時に感じながら、身体を癒していた。
「……むぅ」
正直、久しぶりに重症だった。
頭部の傷は痛み、髪は血でパリパリ、セーラー服も、替えがあるとはいえもう着れないだろうってぐらい血で黒く変色し、錆付いた鉄の匂いを漂わせている。
そんな中では、気分が沈んだまま、持ち上がろう筈もない。
「……何というか、今日はまた一段と酷い有様ね」
呆れた、というよりは苦笑に近い響き。
やわやわと濡れた布で頬に固まった血を拭ってくれる一輪に、私は甘える様に「うん…」と頷いた。
大変だったと、一輪に聞いて欲しかった。
こんなに血で汚れた私でも、一輪は「お願い」と一言を伝えるだけで、何も言わずに膝を貸してくれる優しい、本当にかけがえのない親友だ。
胸の奥がほわりとして、痛みを忘れそうなほど穏やかになれる。
「どうしたの、これ?」
「……ん、今日も色々とあってね」
「でしょうね、見れば分かるわ。……でも、これはぬえ絡みという訳ではなさそうね?」
「お、流石一輪はよく分かってる。これはね、噛み跡」
「……? あぁ、そういう事」
軽く目を見張る一輪に、私は「やっぱ驚くよね」と何度目かの溜息。
考えてみたら、星が噛みつくなんて本当に久しぶりなのだ。
ただでさえ、毘沙門天の弟子として、自身の正体が妖怪である事を隠す彼女が、元来の姿に戻るのは、私と一輪、そして聖の傍でだけ。
だからこそ、こういうのは珍しすぎて、ついでにその威力が凄すぎて、私は衰弱していた。
「あー……もう、疲れた」
一輪の柔らかな足に抱きついて、あまりのだるさに溜息以外が出てきそうにない。
そんな私を、労わる様によしよしと撫でてくれながら、一輪は「でも」と首を傾げる。
その端正な顔を包帯で隠された傷跡に近づけて、私の頭部をいわくありげに見つめてきた。
「星が、だなんて、珍しいわよね?」
「……うん。私も久しぶりすぎて、かなり痛い」
「何かした?」
「心当たりが、ある様で、ないというか」
「……そう。まあ昔も、今と同じで大人しくて真面目だったのに、つい甘噛みしちゃう様なうっかりさんだったものね」
「……あぁ、そうそう。大抵の被害者は、私と一輪だったわよね」
「あれは……思い出したくないわ」
同時に苦笑しあう、痛い思い出。
いや、本当にあのうっかりには困ったものだった。
この数百年の間に少しはそのうっかりも治ったみたいで、落ち着いてはいるけど、やはりたびたび本来の姿に戻るのはあまり進めない方がいいだろう。
他に被害が出ても困るし。
ああ、それと星と言えば、さっき、聖に外出の許可を貰いに行って「そういうのは、一々断らなくてもいいのよ」と優しく聖に諭され、お小遣いを貰ったらしい。
星は嬉しそうに、何故か私に言ってきた。
ついでに、その後ナズも「明日は行けそうだよ、船長」と、クールにはにかみながら言ってきた。
どうして私に言う?
「……ま、まあいいや」
「?」
それはともかく。
やっぱり、私は二人には邪魔でしかないのにと、面倒だとか疲れるとか、そういう意味とは別に、彼女たちが、星とナズの事が心配だった。
よく分からないけど、ボタンを掛け間違えたまま、前に進んでいこうとしているみたいで、落ち着かない。
そして、その間違えたボタンの隙間に、何故か私がいる様で腑に落ちない。
なんだか、私は少し波に流されすぎじゃないかと、ぼんやりと考え込んで、
でも、流れに逆らうなんて、私にとってそれは、酷く勇気がいる行為で…………
「ちょっとムラサ、何を考え込んでいるのよ?」
「……え? ん、うん。……いや、気にしないで、ただ、聖は美人だなぁって改めて考えていただけだから!」
「……へぇ、そう。ムラサ、貴方のそういう正直な所は好ましいのだけど、たまにイラッとくるのも事実よ」
慌てて誤魔化したら、どうやら一輪の何かを刺激してしまったらしい。「ゲッ」と言ってももう遅い。
涼しく微笑みながら、一輪が血で皮膚や髪に固まった包帯をバリバリと剥がしてきた。
「い、痛い、痛いってちょっと!?」
「分かっているわ」
「だったらやめて!」
暴れるが、しかし一輪の膝枕の魅力は捨てきれず、しがみつく様にして懇願すると、ようやく包帯を剥がし終えた一輪が、溜息混じりに私の額を突いた。
「……とりあえず、行くわよ」
「はい?」
「お風呂」
ぽけっとする私に、一輪は真っ赤な包帯を丁寧に巻き取りながら一言。「貴方、生臭すぎるわ」と言った。
これは、乙女として多大なるショックを受け、必死に何度も頷いた。
生臭い。
これ、改めて言われて気づく、とんでもなく心抉る暴言だった。
◆ ◆ ◆
嘘吐き船長は、少しは懲りるといい。
彼女の嘘を見抜きながら、誤魔化されてあげるのは、実を言うとあまり楽しい事でもないのだから。
「……ふぅ」
檜の良い香りがする湯の中。
一日の疲れを湯に溶かし、身体を一杯に伸ばしながら、私はそう意識して、小さく溜息を漏らした。
ムラサは、まだ育ちきっていない裸体を、タオルで隠すでもなく自然に晒し、程よく引き締まった体躯を、こちらの邪な目に気づく事無く、際どい所まで見える様な姿勢で身体を洗ったりしている。
「…………」
ぶくぶくと湯船に沈んで、湧き上がった色々な情動を押し込んだ。
いけない。念仏を唱えよう。
そして。
これが一番重要なのだけれど。
「ムラサ、背中を流せ」
「……命令口調だね」
赤面しながらも偉そうにしている、ムラサと似たり寄ったりな、ムラサよりちょっと育っていない、封獣ぬえの姿。
……どうして、彼女もいるのかしら?
私は、密かにだけど少しの抗議を持ってそう思った。
「ムラサ、ほら!」
「あー、はいはい」
「『はい』は一回! ってうわっ!? ムラサ、傷口が開いて血が出てるわよ」
「ん、知ってるわよ。でも、どうせ治るから気にしないで」
「そ、そう? い、いやっ、別に心配なんてしてないけどねっ!」
「うん知ってる」
わしゅわしゅと泡を出して、敏感な羽の付け根を、指先で丁寧に洗浄していく、こういう時は無駄に器用でテクニシャンなムラサ。
ああ、どうしてかお風呂場でばったり会ったと公言するぬえが、涙目になってしまい、口をぐっと抑えて真っ赤になって身を捩っている。
「……」
少し、いや、かなり色気がでていて、正視するのが困難だった。
その様子に、煽られつつ赤面しながら、過去の自分の痴態を思い出してしまい、ざぶりとムラサにお湯をひっかける。
アレ以来、ムラサに背中を流させる事だけは、自分に禁止した青い思い出だ。
「わぷっ?」
「ほら、ムラサ、自分じゃ上手く洗えないでしょ? 頭を洗ってあげるわ」
「ん……んん、うん、ありがとう」
ぶるりと、猫の様にお湯を飛ばして、にこりと、湯から出てきた私を眩しそうに感謝を込めて見つめてくる。
「…っ」
こういう、ムラサの素直で無垢な、こちらを全面的に信頼している、罪な表情が厄介なのよね、と、私はもう知っていた癖にドキリとしてしまって、慌てて目を逸らした。
「そ、それじゃあ見せて……。頭の方は……流石、もう塞がっているわ。今流血しているのもすぐ止まるでしょうね」
「じゃあ、お願い」
「ええ、沁みないだろうけど、痛かったら言ってよ?」
「うん」
「……っ、ムラサ、話してないでちゃんと洗ってよ!」
「え? ああ、ごめん」
……。
ムラサを挟んで、私とぬえの視線が交じる。
お互い、微かな気まずさを胸に抱きながら、その表情を一瞬だけ目に留めて、すぐに逸らした。
私はぬえの気持ちを、それはもう痛いぐらい知っているし、ぬえもまた、気づいてはいるのだろう。
私が、ムラサにどういう感情を向けているのかは。
ぴちゃん、と、
天井の水滴が落ちて、その音が大きく聞こえる沈黙。
ムラサは「?」と急に静かになったな、みたいな顔をして、ぬえの羽を丁寧に、ゆっくりと一人だけ暢気に洗っていた。
「……っ、あ、あのさ」
「うん? あれ、どっちに聞いてるの? 私? それとも一輪?」
「ムラサよ!」
「あぁ、はい」
振り向かずにもじもじするぬえに、その白い背中と不思議な羽を見ながら、ムラサが指を止めずに苦笑する。
私は、わしわしとムラサの血がこびり付いた髪を洗いながら、沈黙を誓った。
「……ムラサって、一輪とよくお風呂に入っているよね」
「え、うん」
「何で?」
「はぁ、何でって? 一緒にお風呂に入ればお湯の節約になるでしょうが」
「…………」
ぬえの顔が、そんな理由? と驚きと呆れが交じったのが見えた。
河童の技術を使い、火を焚かなくても熱いお湯が出る、不可思議な蛇口という物を指差したままのムラサのその表情は、どうしてそういう事を聞くのかと、ただ不思議そうだった。
……理論はよく分からないが、外に置いてある、お湯を沸かして溜めておく装置みたいな容器に、朝から水を設定位置にまで入れて放っておけば、太陽の力やその他の力で次第に湯が沸いていき、夜のお風呂の時間には丁度良い設定の湯がたっぷりと流れてくるという、便利な物だ。
これは、同じ水の能力だからと、ムラサと親しくなった河童が、最近使える様になった新しいエネルギーを利用して作ってみたとの事。
改良できたら、また新しいの設置するね! 使い心地とか、ちゃんと教えてよ! と、試運転もかねて、ムラサと約束しているらしい。
……まあ、
ムラサは紳士で、里の人間たちにも人気があるし、この寺の所有権に関しては第二の責任者だし、河童は安全性を確かめていると豪語しているし、別にいいけれど……
「お湯だって限りがあるんだから、別にいいでしょう?」
「ヤだ!」
「……うわぁい、意味が分からない」
この、地と敬語が、ぬえの間でおかしく混ざり合う、中途半端船長は、もう少しぐらいは自重を覚えるべきじゃないかと少し思った。
溜息を、意識して押し殺す。
「――ムラサ、お湯をかけるわよ」
「んむ」
ざばりと、返事を待たずに桶に入れた湯を落とす。
血が随分と流れ落ちたけれど、もう一度洗っておいてあげよう。
そして最後に、一発ぐらい拳骨を落として、少しだけすっきりさせてもらおう。傷が開いたら謝るし。
「ぷはっ!」
「ほら、動かない」
頭を固定して、さてもう一度、と思考した所で、ぬえの瞳に気づいた。
赤い瞳が、目を擦るムラサを、じわりと溶けそうな程に、熱い瞳で見つめていた。
「……っ!」
ハッとした。
彼女の瞳は、ぎゅっと目を瞑って、顔をしかめるムラサに向いている。
ムラサの手が背中から離れて、背中だけが泡だらけのぬえがゆっくりと振りかえり、座るムラサの間に、四つん這いでそっと顔を近づける。
「…………ぁ」
声が、喉の奥で鳴る。
ぬえは、多分周りが見えていない。
私の事すら、見えていない。
今は、目の前のムラサに心を奪われて、一瞬の欲求に頭が染まっている状態だ。
私は、ムラサの頭を、ずっと固定したままで。
ぬえは、私の事など気づかぬままに、上気した頬のまま、ムラサに静かに顔を寄せている。
唇が、ぴくりと開いて、
―――。
ゆっくりと、
私はムラサの頭から片手を外し、その手の平が拳を握ると、弾幕を生み出そうとして――――
「一輪?」
きょとんとした、ムラサの声が響いた。
乾いた砂地に沁み込む、海みたいな声。
ビクリッ、として、私と、そしてぬえが我に返る。
「ッ!」
「ぁ」
私達の目が、痛いぐらい強く合った。
気まずさに焼け焦げそうな沈黙。
「? あのさ、もう一度ぐらいお湯をかけてくれると、助かるんだけど」
「……っ、あ、ええ」
「んで、ぬえ? 何しているの?」
こちらの気配に気づく事無く、ムラサは目を瞑ったまま、荒い呼吸音だけでぬえが顔を寄せていると気づいたらしく、ぬえの頬を自然に撫でた。
……だ、だから、そういう事をするから。
ぬえの顔が、一瞬で沸騰する。
「な、何でもないわよムラサの馬鹿ッ! 間抜け面!」
「えぇ……? 何? その今日もいつに無く理不尽な暴言は」
「うっさい!」
ぷいっと、ぬえがそっぽをむいて顔をどけたのを合図に、私も赤面したまま、ムラサの頭にもう一度お湯をかける。
っ、いやだ、馬鹿みたいだ……
羞恥に、訳も分からず逃げ出したくなり、ぐっと踏みとどまった。
すぐに、「ぷはぁ」と、さっぱりした顔のムラサが顔をあげて、にこりとお礼を言ってくる。
「ありがとう、一輪」
「いい、わよ別に」
「そう?」
視線を逸らし、いや、逸らさずにいられない私に、ムラサは少し首を傾げたが、あえて突っ込みもせずに、向き合うように座るぬえに視線を戻した。
「………い?」
顔が、お湯を張った桶に映る、ムラサの顔が驚きに引きつった。
「い、いや、ぬえ?! いくら女同士でも、こうも目の前に座られるとその、色々と、見えちゃうと、言うかっ!? 女子に求められるのは慎みといいますか!?」
あたふたしだした。
…………。
あまりの、その、今更過ぎるムラサに、私とぬえも「はぁ?」としてしまい、私達がどれだけムラサの裸体を見ていたのか気づいていないその様子に、同時に溜息が漏れる。
ああうん。こいつは、そういう奴だものね。
どういう理由か、そういう感情が絶賛死亡中の、生還が難しすぎる鈍感船長。
「……ムラサって、やっぱ馬鹿だ」
「ええ、そうね」
「いっ?! ぬ、ぬえに一輪? い、いや、いいから、とりあえず背中! ほら、背中を洗うんでしょう!?」
「……もういい。前を洗って」
「はぁッ!?」
驚愕するムラサに、私も力が抜けて、そっと膝立ちをやめて、ぺたりとムラサの背中に頬を寄せる。
「い、一輪?」
「疲れたわ。今度はムラサが私の髪を洗って」
「え? いいけど、あの、あた、当たってる! 一輪の立派なのが!」
「……いいの。当ててるから」
「ひゃいっ?!」
むっすりとして、何だか恥かしさとかそういうのが一時的に抜けた私たちは、そのままムラサを挟んで、暫くその体温の低い肌を静かに感じていた。
「…………」
誤解をしそうになるけど、私はちゃんと分かっている。
その肌に頬を寄せたまま、強く目を瞑った。
だって、ムラサは。
私は、ムラサに。
とっくのとうに、無自覚にふられてる。
私は、貴方の親友でなくては、いけないのだから。
貴方が私を、そういう意味で、意識する事が、ないと、もう痛いぐらい理解しているから。
自分に、言い聞かせて、込み上げる何かを見ない振りして、私はそれを発散する様に、ムラサの背中を小さく爪でひっかいた。
それはただの、無様の八つ当たり。
◆ ◆ ◆
「……ふぁう?」
ばったりと。
貧血の上に、更に血流が巡り巡りまくって、死にそうだった。
も、駄目。
「……ふあぁ」
力ない声を出して布団の上に倒れこんだ私は、すでに敷いていた布団のひんやりと冷たい感触に、心地よく目を閉じた。
「情けないわね、ムラサ」
「…………」
一瞬の至福の時間も、まあ同じく一瞬で崩れ去ったけどね。
「……ぬえ」
誰のせいだと思っているんだと、皮肉を言う気にもなれない。
カモメのパジャマを着こなし、ちゃんと敷いてあげていたぬえ用の布団をあっさりと跨ぎ越して、ぬえは、当然の様に「えいっ」と私の背中に乗ってきた。
「ぐえッ?」
「失礼な、私はそこまで重くないわよ」
そのまま全体重、ではなく、体全部を乗せてきて、これ悪意あるにしても、理由ぐらい述べよといいたい、地味に苦しい押しつぶされ方だった。
ああもう。こいつの行動パターンが予想できない。何で乗るの? いじめ?
「うぅん。ムラサ、熱いのにひんやりで、気持ち良い」
ああ、ただの嫌がらせか……
納得して、重さに耐える。
「ま、あね。……一応、幽霊だし」
「知ってるわよ。でも、ムラサって派手に血とか出てるわよね? 幽霊って出血するの?」
「……え? や、船幽霊という、妖怪だけど、幽霊というか。……うぅん。実は私も私が分からない」
「ほほう! じゃあ私と一緒ね」
「いや、全然違うって」
何故か嬉しそうな正体不明に苦笑して、ごろりと寝返って、ぬえを落とす。
わぷっ!? とくぐもった声を出すぬえに、私はふうっと新鮮な空気を吸い込みながら、布団に背中を預けて。
ピリッと痛む。
それに、
先ほどのお風呂での一見。
無意識に、一輪のふくよかなそれと、布団の柔らかさを比べてしまった。
「うっわぁ?!」
「えっ!? 何よムラサ?」
跳ね起きた。
「ち、ちちち、違う! 不可抗力です! 船長悪くない!」
「……はあ?」
「一輪の圧勝だけど!」
「……うん。分からないなりにむかついた」
次の瞬間。遠慮なくぬえに頬をぐにぐにと引っ張られながら、いまだ消えない感触に、なんか成仏しそうだった。
い、いけない。
落ち着け私!
同性でも、ああいう接近はかなり意識してしまい、明日一輪にどういう顔をすればいいのかと真剣に悩んだ。
うわぁあぁ。
ただでさえ今日は疲れて、思考が遅々として盛り上がらない進まないで絶っ不調なのに、一輪は何を考えているのか。
親友の笑顔を思い出して、勝手に顔が赤面してしまう。
と、ぬえに小突かれた。
「……ねえ、ムラサ」
「?」
「明日」
ぬえの手が、そのまま伸びて、反応の遅い私が気づいたときには、ぬえはもう、私の崩した足の間に納まって、首に抱きついてきていた。
え?
「……ぇっと、そう、あれよ」
「…………」
ぽかんとしている間に、ぬえは私の噛まれた頭を撫でていて。
「明日は、頑張ればいいけどさ、でも。私だって膝枕もできるし、お風呂で頭だって、洗ってあげてやってもいいし、……その」
強く、抱きしめられる。
「明日も、私とお風呂に入る事!」
むんっ! と、何様な命令口調。
え、っと。
どうやら、私の事情はちゃんと知っているらしい、相変わらず正体不明のぬえは、私が疲れていることもちゃんと分かっている様で、私を撫でてくれていて。
労わってくれている、らしい。
「……はい」
だから、といいますか。
私は、素直に頷けて、心にずっとのしかかっていた、重い物が消えていて。
なんか、頑張ろっかなって、思えた。
ええと、照れ臭いけど。うん。
たまには、ぬえも優しいんだねって、少し嬉しかった。
続きが気になって夜も眠れない!
鈍感船長に癒されて明日も頑張れる気がします。
デレた!ぬえがデレた!
ぬえ×キャプテンかいちりん×キャプテンか、誠に悩ましいっ!
胸がキュンキュンしちゃうんですけど…
これで万事解決さ!
ここに激しく反応した俺がいる。
やっぱり船長が悪いw
ところでその他の力ってなんぞや?
と言ううわけで慰めの為に香霖堂に行きます。
いざ、南無三!!
うん、これは明らかに船長が優しくて男前のくせに鈍感すぎるのが悪い。
っていうか流石にここまでされたら、ぬえの方の気持ちには
「もしかしたら」位には気付こうよ船長!w
だが自重はしなくていい
可能なら聖さんも絡ませてほしい
誤字とおぼしきもの
>「――ムラサ、お湯をかけるよわ」
正しくは「かけるわよ」ではないでしょうか
もっとやれ!
>最近使える様になった新しいエネルギー
やめてー!
脈ある! 意外と脈あるぞ、一輪さん!!
いや、やはりここは船長に頑張ってもらいたい、ヨーソロ!