Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

軽度独占欲

2009/10/29 01:03:01
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「………」

「いひゃい!いひゃい!(痛い!痛い!)」

「………」

「ほへんははい!ほうひはへん!(ごめんなさい!もうしません!)」

「………」


ようやく、多々良の舌を離した。
やめろとどれだけ説明しても、この妖怪はまず私の背後からばぁーと言って現れる。
だからおもむろにその舌をつかんでやった。

やっと解放された多々良は涙目になりながら口をおさえていた。


「懲りましたか?懲りましたね」

「………はい」

「むやみやたらに、人を驚かせちゃダメ」

「………でもぉ」

「でもなんですか」

「………」

「………」

「どうして、早苗はそんなに人を驚かせるのが上手なの?」

「え?」

「驚かしたのに、驚かないで逆に私をびっくりさせてるんだよ、すごいよ」

「………驚かされた気分はどうですか?」

「………うーん」

「いきなり舌を引っ張られたりしたら痛くてイヤですよね、私だっていきなり体が跳ね上がるような想いはしたくありません………わかったら、これ以降は普通に私の前に現れてください」

「………」


納得のいっていないような、微妙な顔をされた。
よっぽど人の驚く顔が好きなんだろう。


「………でも」

「………」

「………でも、私、早苗が驚くところ見てみたいよ」

「え?」

「だって早苗、いっつも静かで落ち着いてるんだもの、もっと早苗の色々なところが見てみたいよ!」

「………そう言われても」


少しだけ顔を赤くして、俯きながら語る多々良。
この子の意外な一面が見えた。


「早苗はいっつも私が驚かせると、怒って叱って、どこかいっちゃうじゃない!」

「ですから、それは買い物の途中だったり色々事情が…」

「早苗のこと………知りたいのに………」

「…………驚きました」

「………」

「貴女が、そんなことを考えていてくれたなんて………でも、貴女だって悪いんですよ」

「………私?」

「貴女が見境無しに人を驚かせるからです」

「………えぇ?」

「わ………私は、貴女が他人を驚かせようとしているのを見ていると、なんだか複雑な気分になるんです……・・・・理由は知りません」

「………」

さすがに多々良も首をかしげている。
私だってどうしてあんな気分になるのかよくわからない。

「………ともかくそういうことです!いいですか、今度から気をつけてください」

「あ………待って!」



「あの、次………ちゃんとお邪魔するから………貴女の家行っていい?」

「………何を今更、許可なんて別に必要ありません、貴女が私に会いたいと思ったら、勝手に来れば良いでしょう」

「………うん!」


………可愛い子。
あの子を見送って、まだ少しだけ暖かい、あの子の舌をつかんでいた自分の指に軽く口付けをした。

不思議と上機嫌の私は、少しだけいつもより速度を出して帰路についた。






.
こんばんわ、可愛い子好きです。

相手の舌を捕えるってなんかすごくエロいしなんか良い気がします
タッチするにしても、摘むにしても、なんか良い
寒々
コメント



1.奇声を発する程度の能力削除
甘~い!!!
やばい、めっちゃ甘すぎる!

あ、あと後書き同意w
2.名前が無い程度の能力削除
自覚がない二人も新鮮でいいですね。
これは続きが読みたい作品です。
3.名前が無い程度の能力削除
これは新しいさでずむの形!小傘かわいい
4.名前が無い程度の能力削除
うひゃ~甘い!
続きも読みたいです。
5.寒々削除
感想ありがとうございます
こんな感じのものしか思いつかない自分ですが、見ていただければ幸いです。