こちらこいし!お姉ちゃんの寝室への侵入に成功した!
周囲を確認する。真っ暗である。当然だ。
今の時間は深夜。草木も禿げる丑三つ時。
こんな時間に起きてるものなど私を除いている訳がない。
ん?何故私がこんな所にいるって?
そんなことは言うまでもないではないか。
お姉ちゃんを襲う。ただそれだけである。
あ、もちろん性的な意味でね。
そろそろとお姉ちゃんが眠るベットに近づいていく。
ちなみに暗視スコープをつけているのでこの暗闇でも視界ははっきりしている。
さて、ターゲットの状態は……。
「すぅ、すぅ……。」
よし、よく眠っている。
だがこれだけでは罠の危険性も残っている。
ここは安全を期して確認をしなければ。
「ぱぺっと」
「まぺっと」
うむ、問題ない。
だが念のためもう一度。
「グルガ」
「だ、駄目、ふんどしは駄目!」
確認完了。
これだけ深く眠っていればちょっとやそっとでは起きまい。
さて、ここからが本題だ。
まずは寝顔をじっと観察する。
うーん、こうして見るとやっぱりお姉ちゃん可愛いなぁ。
頬を手で撫でてみる。
「うわ、スベスベ」
そんなに手入れとかしてなさそうなのに何だろうこの肌のツヤ。
食生活がしっかりしてるからだろうか。くそう、羨ましい。
いや、こんな所でぱるぱるしてる場合ではない。
何のためにこんなことをしているというのだ。
よ、よし。まずは軽く頬からいこう。
さすがに恥ずかしいけど、このステップを乗り越えねば先はない!
そろそろとお姉ちゃんに唇を寄せていく。
あと数センチ……
がばっ!
「う、うわっ!?」
突如お姉ちゃんの手が動いたと思ったら、瞬く間に捕縛された。
「残念でしたね、こいし」
「お、お姉ちゃん、起きてたの!?」
馬鹿な!しっかり確認したのに!
「ふふふ、姉を襲うようないけない子にはおしおきですよ」
お姉ちゃんはそう言って妖しく笑う。
うわ、お姉ちゃんってこんな風に笑うことも出来るんだ。
「お、おしおきって?」
「こうするんですよ」
そう言ったかと思うと、私の唇は柔らかい感触に包まれた。
思わず目を瞑ってしまう。
「んっ……」
「はい、おしおき終了」
お姉ちゃんは唇を離すと小さく微笑んだ。
「……ずるい、お姉ちゃんはやっぱりずるい」
「先に仕掛けてきたのはこいしですよ」
「まだ何もしてないもん!なのにずるい!」
「じゃあ、どうすれば良いんですか?」
「……もう一回、今度はちゃんとして」
「仰せのままに」
今度の口づけは先ほどよりも長く、そして深かった。
キーボードが砂糖で見えなくなっちまったじゃねえか。
しかし食生活が羨ましいならずっと家でお姉ちゃんとちゅっちゅしてればいいのに…