今日も私は愛用のバトンを片手にいつも通りブラブラと野良妖怪をしていた。
しかし今日の私はご機嫌なのだ。
なぜなら今日は良いことがありそうな気がするのだ。
そう長年の野良妖怪をしていた私の感がそう告げているのさ!
異論はみとめないよ!
だから鼻歌だって自然と出てくるさ!
「ふっふ~ん♪ふふふのふ~♪」
バトンをくるくる回しながらン・パカ、ン・パカあるく。
ン・パカパ、ン・パカパ♪
いつもなら飛びながらブラブラするんだけどバトンを飛びながら回すと落としちゃうので、今日は歩いている。
バトンだって頑張って回したくなるぐらいご機嫌なのだ!
「ふふふ~♪ふんふん」
トントン。
そうやって歩いてたんだけど突然肩を叩かれた。
そんなに肩を叩いてくる友達はあまりいなくて私は多分くるみちゃんかな?って思ったんだけど……
「うらめしやぁぁぁぁぁ!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
振り向いたら知らない人が恐い顔をして恐い声で私を驚かしてきた!
私はびっくりしてバトンを落としちゃうし尻餅もドスンってついちゃった。
「いたい!!!!」
派手に地面に打ったおしりをさすりながら涙目で驚かした相手をしっかり見る。
その子はおっきな傘をもっていて青い髪をしていてこっちを驚きながらじっと見ている。
その二つの目は片方ずつ色が違っていてとても綺麗だった。
っとそんなことじゃなくて!
「きみ!なんでいきなり私を驚かすんだよ!」
その子はまだぽかーんとした表情でこちらを見ている。
「おい!きみ!きいてるの?」
「え?やっぱ驚いたの……?」
その子はいきなり訳の分からないことを言い出した。
「そ……そりゃぁおどろいたよ!だって恐かったもん!」
「こわかった……?」
するとその子の表情が破顔していく。
「やった!!やったわ!!久しぶりに人間を驚かすことができたわ!!」
どうやら私を驚かしたことがとても嬉しいらしい。
ん……ちょっとまって……。今人間って……。
「あのー……」
「ありがとう!ほんとありがとう!」
私は妖怪だって言おうとしたんだけど彼女は涙を滲ませながら私に握手を求めてきた。
なんか悪いことをしているような気がしながらその握手を交じわす。
「いやぁ……。ほんと人間が驚いてくれたのはひさしぶりでねぇ。あぁ……少し涙が出てきちゃった。」
今ここで「実は私妖怪です」なんて言うのはとてもひどい気がした。
けどオレンジちゃんは元気、やる気、しょうじ気の三つの「気」をもっとうにしているのだ。(ツッコミはみとめないよ!)
嘘をついちゃだめだ。
「あのー……」
「うんうん!なに?」
「私実は妖怪なんです。」
その子の顔がピシッと凍り付く。そして表情が固まったままになった。
心配になってもう一度声をかけてみる。
「あ……あのー。大丈夫ですか?」
「……………ひっく……ひっく……」
「!!!」
するといきなり嗚咽を漏らしながら泣きはじめてしまった。
「わ……わー!!だ……大丈夫ですか!?」
「う……うぇーん!!!!」
私は巫女と会ったときぶりに妖怪であることを後悔した。
「ごめんなさい。いきなり取り乱しちゃって……。妖怪だって分からなかった私が悪いのに……。」
「いや!!私がもっと妖怪らしく振る舞わなかったのがいけないかも!!だから気にしないでね!!」
その子、小傘ちゃんと言って彼女は人を驚かす妖怪なんだけど、最近人間がまったく驚いてくれないらしい。
「はぁ……。なんで人間は驚いてくれないのかなぁ……。」
「ねぇ。さっきのすごい恐かったのに……。」
「お世辞はいらないよ。」
「お世辞じゃないって!現にさっきだって私驚いたじゃん。」
そうやって励ますんだけどまた小傘ちゃんは悲しそうに「はぁ……」って溜息をつく。
むむむ……。なんか私まで悲しくなってきたぞ。
どうにかして小傘ちゃんを元気にできないかな。
「じゃ……じゃぁさ!私と一緒に人間を驚かす方法を考えよう!」
「え……?」
「ほらさ!三人寄れば文殊の知恵ともいうし!驚かす方法が見つかるかも!」
「二人だけどね……」
「こ……細かいことはきにしないで!私の知恵もきっと役にたつよ!」
「そうだね!じゃぁオレンジの力をかりようかしら?」
小傘ちゃんはちょっと驚いた顔をしたけど笑顔になって私の提案を受け入れてくれた。
そして私と小傘ちゃんの人間を驚かす計画が立ち上がったのだ!
「だ…大丈夫かしら?」
「うん!二人でいっぱい考えたんだ!きっと大丈夫だよ!」
今私たちは人間の里の路地裏に隠れている。
計画から一週間。私たちは私の家でずっと人間を驚かす方法を考えていた。
わたしはその間何度も小傘ちゃんの相手をしてちびりそうになった。
そして私たちは究極のおどろかしかたを考え出した。
これなら誰だっておどろくだろう。
「あ!あの緑色の髪の人を今回のターゲットにしましょう。」
私は偶然目に入った緑色の髪の綺麗なお姉さんを小傘ちゃんのターゲットにする。
あの綺麗な顔が恐怖の顔に歪むって考えるとすこしわくわくしてきた。
「あ……」
「ん?どうしたの小傘ちゃん?」
「あの人この前驚かなかった人だよ?」
心配そうな顔でこっちをみてくる。
けど私は今の小傘ちゃんならできるとしんじている!!
「それなら余計に好都合じゃん!リベンジだよ小傘ちゃん!」
「う……うん!そうよね!じゃ……じゃぁいってくるね!」
「グッドラックだよ!小傘ちゃん!!」
そして緑色の髪のお姉さんに小傘ちゃんは走って向かって行った。
がんばれ!小傘ちゃん!
「あなた位、ぴゅっぴゅっぴゅ~のぴゅ~よ!」
コレは威嚇だったのか…
〉「あなた位、ぴゅっぴゅっぴゅ~のぴゅ~よ!」
……かぁいい!
小傘はかぁいいなぁ
せめてユウゲンマガン辺りに教わらないと
>>1様
威嚇ですよきっと。こんな可愛い威嚇をされてみたい。
>>2様
あのセリフは反則です。
>>3様
オレンジは可愛いですよ。バトン持ってます。髪ゆんでます。
>>4様
小傘は可愛いです。あのオッドアイがたまらんです。
>>5様
ユウゲンマガン吹いたwwwwwwユウゲンマガンに教わる前に二人なら襲われそうですねwww
ユウゲンマガンを主人公にするSSが見てみたい。
ところで明羅さんは?
明羅さんwww彼女のSSもみたいですね。