「あ、あの、ナズーリン、ちょっとよろしいですか?」
ご主人様が辺りをきょろきょろ見渡しながら私を呼んでいる。
「なんだい?」
「えーと、この机に巻物が置いてありませんでしたか?」
「巻物?そんなもの最初からなかった気がするが…まさか、ご主人」
「い、いいえ、決して失くしたわけではありませんよ!ちゃんとここに置いていました!それが先程から
見当たらなくなっているだけです」
「それを世間一般では『失くした』と言うのだよ」
ハァ…と呆れ顔でため息をつく―――――フリをする。
ああ、見当たらないのも当然だ。なにせ私が巻物を隠したのだから。すっかり失くしたと思い込んでいるな。
フフフッ、あの慌てた顔、堪らないね!おっと今度は落ち込んでしまった。素晴らしい!可愛すぎる。
さすがは私のご主人様だ。
「ふう、仕方ないご主人様だ。これで何度目だったかな?30回くらい?探して回るこっちの身にもなってほしいよ」
正確には36回目だ。全部覚えているよ。なぜなら私が全部隠してしまったのだから。その度、困った顔で
私に助けを求めてくるご主人様といったら、虎というより子猫ちゃんに見える。ゾクゾクするね。大好物だ!
「す、すいません。ですがそんなこと言わずにお願いします。毘沙門天からお借りした大事な巻物なのです。
失くしたとあっては毘沙門天の弟子失格、クビになってしまう」
必死に懇願してくる姿が愛おしい。な、涙目!?まずい、我慢できなくなってしまうじゃないか!涎をこっそり拭いて、
この状況をたっぷり堪能する。ほぼ、いきかけました。
「やはりご主人様には誰かが付いていないと駄目なんだな。あ~あ、こんな困った上司の面倒を見れるのは、
この世でたった一人しかいないと思うが、誰だと思う?」
「あ、えと、ナズーリンです…」
照れた顔で私の名前を言う。もう駄目だ。幸せすぎる!まさに、ヘブン状態!!
「わ、わかっているならいいんだ。では、これから探しに行ってあげるとするか。なぁに、すぐ見つけてくるよ」
「ありがとうございます。やっぱりナズーリンは頼りになりますね!本当に嬉しいです」
ぱぁーと笑顔になるご主人様。それを見て、私はさっと背を向ける。危なかった、最後のセリフは直球ど真ん中ストレート
に決まった。顔がにやけるのを止められない。生きててよかった、心からそう思える。あ、鼻血が出てきた。
「さあ!今度は何を隠そうかな?久しぶりに宝塔なんていいかもしれない。今回以上の素晴らしい
顔を見せてくれるに違いない」
クックックッ、と笑いながら巻物を隠した場所へ向かう。
出て行くナズーリンを見送る星。見えなくなったとたん、ブルブル震えだす。
「ああ、ナズーリン、なんて可愛いいんでしょう!身体の震えを抑えるので必死でしたよ」
恍惚とした顔でさっきまでのやり取りを思い出す。
「私が名前を呼んだときに耳をピクピクさせながら答えてくれるし、私には自分がいないと駄目だと言ったときの
得意気な顔。本人はクールに振舞っているけど、尻尾を犬のように振り続けているからバレバレですし、最後に
振り向きざまにちょっと見えた満面の笑顔といったら……ごはん10杯はかるく食べれます」
しばらく身をよじりながら幸福に浸っていた。
「フフッ、失くし物はこれで何度目だったかという質問。もちろん知っていますよ。36回目です。なぜなら私が
隠しやすいように必ずナズーリンの目に付くところに置いているのだから。さあ、ナズーリンが帰ってくるまで
次は何を隠させるか考えておきましょう。そうだ、また宝塔でも置いておきましょうか!今度はどんな素敵な顔を
見せてくれるのか、とても楽しみです」
クックックッ、と笑いながら部屋へ戻る。
ナズ&星「「計画通り」」
ご主人様が辺りをきょろきょろ見渡しながら私を呼んでいる。
「なんだい?」
「えーと、この机に巻物が置いてありませんでしたか?」
「巻物?そんなもの最初からなかった気がするが…まさか、ご主人」
「い、いいえ、決して失くしたわけではありませんよ!ちゃんとここに置いていました!それが先程から
見当たらなくなっているだけです」
「それを世間一般では『失くした』と言うのだよ」
ハァ…と呆れ顔でため息をつく―――――フリをする。
ああ、見当たらないのも当然だ。なにせ私が巻物を隠したのだから。すっかり失くしたと思い込んでいるな。
フフフッ、あの慌てた顔、堪らないね!おっと今度は落ち込んでしまった。素晴らしい!可愛すぎる。
さすがは私のご主人様だ。
「ふう、仕方ないご主人様だ。これで何度目だったかな?30回くらい?探して回るこっちの身にもなってほしいよ」
正確には36回目だ。全部覚えているよ。なぜなら私が全部隠してしまったのだから。その度、困った顔で
私に助けを求めてくるご主人様といったら、虎というより子猫ちゃんに見える。ゾクゾクするね。大好物だ!
「す、すいません。ですがそんなこと言わずにお願いします。毘沙門天からお借りした大事な巻物なのです。
失くしたとあっては毘沙門天の弟子失格、クビになってしまう」
必死に懇願してくる姿が愛おしい。な、涙目!?まずい、我慢できなくなってしまうじゃないか!涎をこっそり拭いて、
この状況をたっぷり堪能する。ほぼ、いきかけました。
「やはりご主人様には誰かが付いていないと駄目なんだな。あ~あ、こんな困った上司の面倒を見れるのは、
この世でたった一人しかいないと思うが、誰だと思う?」
「あ、えと、ナズーリンです…」
照れた顔で私の名前を言う。もう駄目だ。幸せすぎる!まさに、ヘブン状態!!
「わ、わかっているならいいんだ。では、これから探しに行ってあげるとするか。なぁに、すぐ見つけてくるよ」
「ありがとうございます。やっぱりナズーリンは頼りになりますね!本当に嬉しいです」
ぱぁーと笑顔になるご主人様。それを見て、私はさっと背を向ける。危なかった、最後のセリフは直球ど真ん中ストレート
に決まった。顔がにやけるのを止められない。生きててよかった、心からそう思える。あ、鼻血が出てきた。
「さあ!今度は何を隠そうかな?久しぶりに宝塔なんていいかもしれない。今回以上の素晴らしい
顔を見せてくれるに違いない」
クックックッ、と笑いながら巻物を隠した場所へ向かう。
出て行くナズーリンを見送る星。見えなくなったとたん、ブルブル震えだす。
「ああ、ナズーリン、なんて可愛いいんでしょう!身体の震えを抑えるので必死でしたよ」
恍惚とした顔でさっきまでのやり取りを思い出す。
「私が名前を呼んだときに耳をピクピクさせながら答えてくれるし、私には自分がいないと駄目だと言ったときの
得意気な顔。本人はクールに振舞っているけど、尻尾を犬のように振り続けているからバレバレですし、最後に
振り向きざまにちょっと見えた満面の笑顔といったら……ごはん10杯はかるく食べれます」
しばらく身をよじりながら幸福に浸っていた。
「フフッ、失くし物はこれで何度目だったかという質問。もちろん知っていますよ。36回目です。なぜなら私が
隠しやすいように必ずナズーリンの目に付くところに置いているのだから。さあ、ナズーリンが帰ってくるまで
次は何を隠させるか考えておきましょう。そうだ、また宝塔でも置いておきましょうか!今度はどんな素敵な顔を
見せてくれるのか、とても楽しみです」
クックックッ、と笑いながら部屋へ戻る。
ナズ&星「「計画通り」」
お互い目の前で罠を仕掛け合ってるSPYvsSPYみたいだ!w
回りくどいことせずに、ちゅっちゅしちゃいなよ!
寅も仕掛人だったのか…
ナズがドSwwwとか思ってたら星さんwww
ナズの可愛さに思わず俺が有頂天!
まったく、この二人はアクシデントで
本当に見つからなくて、慌ててしまえwww
もっとやれ。
さっさと聖さんに南無三っ!されてしまえwww
あと作者はイチローが好きなのかと思ってしまうww