ワシの名は魂魄妖忌。
ここ、白玉楼にある西行寺家のお庭番にして、
主人である西行寺幽々子様を守るための冥界の盾だ。
朝、誰よりも早く起きて稽古をし、
幽々子お嬢様と、最愛の孫と共に朝食を共にする。
昼は孫の稽古に、庭の手入れに勤しみ、
三人で3時のおやつに甘味を楽しむ。
夜は風呂を浴び、夕食を囲み、酒を呑む。
妖夢が寝静まった後は、幽々子様と静かに晩酌を愉しむ。
もちろん、ワシが幽々子様に注ぐ係じゃ。
二百由旬ともいわれる広大な庭に咲く桜を見上げ、
盃に月を浮かべて吟醸をいただく。
月が世界を煌々と照らし出し、ほろ酔いの気分を更に昂ぶらせる。
盃を酌み交わしながら、他愛もない喋りに興じる。
ワシがここに仕えるようになってからずっと、続いてきたことだった。
「幽々子様」
「なあに、妖忌?」
ワシはその日、ある決意を固めていた。
今まで誰にも言えなかったことを告白しようと思っていた。
「幽々子様」
もう一度だけ主人の名前を呼び、顔をそちらへ向けた。
崩していた足を正座の姿勢にし、居住まいを直す。
ワシの通常とは異なる雰囲気を察したのだろう、
幽々子様も神妙な面持ちでこちらを見つめ返してきた。
息を大きく吸い、吐き出す。
ワシは、もう迷わない。
真実を伝えよう。
そう思い、口を開いた。
「ワシは――今まで幽々子様に隠し事をして生きてきておりました」
幽々子様の顔には一瞬驚きの表情が見て取れたが、
何も言わずに、こちらを真剣な眼差しで見つめていた。
「主を欺いていたなど、今まで本当に申し訳ありませんでした。
従者として――最低でした」
深々と頭を下げ、土下座をする。
ワシの罪は、それだけ深い。
地獄へ落とされても、その判決には逆らうことは出来ないだろう。
二度と、輪廻の輪に加えて貰えないかもしれない。
ワシの罪は、それほどまでに、深き業なのだ。
「妖忌、顔を上げなさい」
幽々子様はただそれだけを言い放った。
ワシは、主の優しさに心が潰されそうになりながら、顔を上げる。
「貴方が何の嘘をついてきたのかは知らないけれど、私には分かるわ。
いつも妖忌は、私のことを考えて行動してくれていたこと。
西行寺家のために、身を粉にして働いていてくれたこと。
私は、全部知っているわ」
「…………」
「だから私は、何があろうとも、貴方の罪を許します」
「お嬢様……!」
ワシは嗚咽した。
嗚呼、ワシはなんて、幸せ者なのだろう。
年老いた双眸から、涙が溢れて止まらぬ!
このような心優しき主のことを今まで欺いていたのかと思うと、
尚更心が痛んだ。本当に、申し訳ありませぬ……!
「それで、妖忌」
「はい」
「貴方は私に、一体何を隠していたの?」
ワシはすっくと立ち上がると、着物を脱いで全裸になった。
頭と腰に手を当て、セクシーポーズをとる。
胸の辺りで、Eカップのふくよかな双丘が揺れていた。
「ワシ実は、ギャルじゃったのよ☆ ウフ♪」
幻想郷は爆発した。
これは異変どころの話じゃない…
爆発オチかよ…!
ここで時間が止まった……どういうことなの
わけが
わからない
ただ、こういうのは程々にね。
爆発も致し方なし
────幽々子
>顔をそちらへ向けた。。
外見がじいさん? それは着ぐるみに違いない!
つまり妖忌はボインな妖夢なんだよっ!
ぼくには
理解できない