Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

えーりん汁

2009/09/19 12:05:14
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永遠亭の夕暮れ時。

一日の仕事を終えたうさぎ達だが、どうもそわそわと落ち着きがない。
それもそのはず、今日は輝夜が晩御飯に手料理を振舞ってくれるのだ。
姫にそんなことをさせるわけには、と反対していた永琳を、皆に感謝の気持ちを伝えるためと説き伏せ、永琳をつれて食材を吟味しに行ったのが今日の朝のこと。
厨房から漂ういい匂いに誘われて、多くのうさぎが早くに座敷に集まっていた。

「姫の手料理ってどんなのだと思う?」
「うーん、やっぱり見たこともない料理が出てくるんじゃないかなあ」

そんな会話がそこかしこで交わされる。
場の期待が最高に盛り上がったところで、輝夜が入ってきた。

「皆、いつもありがとう。
 今日は感謝の気持ちをこめて私がご飯を作りました。
 たくさんあるから、遠慮しないで食べてね」

そう言って何匹かの因幡とともに配膳を始めた。
配り終わったところで、皆でいただきますの挨拶をする。

配られたのは白飯と野菜炒め、漬物に汁と何の変哲もない家庭料理だったが、
不思議と暖かい味で、皆競ってお代りを申し出ていた。










輝夜の近くに座っていた鈴仙は、ふと輝夜の様子が気になった。
嬉しそうに皆の様子を見ている輝夜だが、自分の分にはまだ手をつけていなかったのだ。

「姫は召し上がらないのですか?」
「ああ、ちょっと味見しすぎちゃってね。どう、美味しい?」
「凄く美味しいです。特にこの汁物、今まで食べたことのない味なんですけど、
 一体なんて料理なんですか?」
「ああ、それは『えーりん汁』って言うのよ」
「えーりん汁? 師匠考案の料理なんですか?」

首をかしげる鈴仙に輝夜は笑って首を振る。























「たぬき汁はたぬきが入ってるし豚汁は豚が入ってる。
 じゃあえーりん汁が入ってるのは……」






















かたん、と鈴仙の持っている箸が膳に落ちた。

「ちょ、ちょーっとまってください。
 そういえばさっきから師匠を見ないと思ってたんですけど、ひょっとして……」
「あ、大丈夫よ。ちょっと怪我して治療してるだけだから」
「それはぜんぜん安心できません!」

鈴仙は髪を振り乱して輝夜に詰め寄る。

「え、姫様冗談ですよね。
 これってドッキリで、後ろから師匠がばあーって出てくるんですよね」
「私たちって腕の一本ぐらいなら落ちても再生するから、意外と肉の処理にこまるのよね~」
「だからそう関係なさそうに怖い話をしないでください!」
「お戯れが過ぎますよ、姫」

そう言って永琳がやってきた。

「鈴仙、いくらなんでも姫が私を鍋にしちゃうわけがないでしょう?」
「そ、そうですよね。びっくりしました」
「大体えーりん汁とかそんな料理は存在しないんだから」

ね、と顔を見合わせる主従。
ほっと息をついた鈴仙は、ふと気になって余計なことを口にした。

「え、じゃあ本当はこの料理、なんていうんですか?」





























「もこう鍋」





























鈴仙の叫び声は、遠く、人里まで聞こえたと言う。
人里にて

「なんだろうね、この奇声」
「さて。しかし美味いなこの鍋」
「へへ、焼き鳥を使った特製妹紅鍋だからね」
アステルパーム
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コメント



1.名前が無い程度の能力削除
もこたんを美味しくいただいたのかと思ったwww
まぁ確かに料理に人の名前つけてもおかしくないですよね…
2.名前が無い程度の能力削除
グロイわwwwwやめいwww
3.名前が無い程度の能力削除
……(゚_゚)(。_。)…嗚呼、エロじゃないのか…
4.名前が無い程度の能力削除
えーりん汁ほしぃ…
5.名前が無い程度の能力削除
姫がもこたん特製のこれを作れるってことは、レシピを貰ったか手ほどきを受けたってことですよね。
さりげない仲良し臭がグッジョブ。
6.名前が無い程度の能力削除
わらたw
仲いいなw
7.謳魚削除
姫さまのは無いんですね……。
8.名前が無い程度の能力削除
なんてハートフルな話なんだ!
約一名ハートフルボッコだけどww
9.奇声を発する程度の能力削除
本気でびびった…
10.名前が無い程度の能力削除
「焼き鳥」を使ったって……その鳥は……
いやいやまさかね……