めーりん

あらすじ　　

　　めーりんはぱんつはいてないよ




　十六夜咲夜は知っている。
　めーりんはぱんつはいてない。
　
　　だばだー　だーば　だばだー　だばだー
　　だばだー　だばだー　だー



　十六夜咲夜は日課がある。
　美鈴とおやつを楽しむことだ。
　たまに美鈴がおやつになる。
　たまにと言っても２回に１度だ。

「お嬢様は夜型だし…他に付き合ってくれる子もいないしね」

　それに美鈴大好きだし。
　もうすぐ３時でおやつの時間だ。
　十六夜咲夜は門に向かった。


　　　そのとき美鈴は四つんばいだった。


　目の前でお尻が揺れている。
　見事なお尻が揺れている。
　右に左に揺れている。

　　　さわっ

「ひゃぁん！？」
　
　だから迷わず触れてみた。
　締まってるのにやわらかい。
　おんなのこのからだって、ふしぎ。

「なに、誰！？」

　　　さわさわっ

「いやぁー！？」

　お尻がもぞもぞ動いてる。
　緑のチャイナは皺だらけ。
　くっきりお尻が浮かんでる。

「ああ…」
「この声は咲夜さん、咲夜さんですね！？」

　　　さわさわさわっ

　まろやかお尻のお肉がすごい。
　揉めば指先とろけちゃう。
　こぼれる吐息にときめくココロ。
　手の中お尻はとってもエロい。
　思わずつぶやく、この言葉。

「なんて…まロい…」
「咲夜さん、やめて、やめてください！」

　首をひねって必死の懇願。
　姿勢は依然、四つんばい。

　大佐、性欲を持て余す。
　そうは言うがなスネーク。

「あら美鈴」
「お尻に話しかけないでください！」

　視線を上げると胴体が。
　地面でつぶれる大きなおっぱい。
　たゆんたゆんと弾んでる。

「こんなところでどうしたの？」
「胸に話しかけるのもだめです！」
「むずかしいわね…」
「むずかしくないですよ！？」
「どこを見ればいいのか…」
「悩むところですか！？　咲夜さん、私、私を見て！」

　今の台詞がきゅんと来た。
　涙目あの子に視線を合わせる。
　今日もすこぶるチャーミング。

「こんにちわ、美鈴。いいお天気ね」
「あ、挨拶の前に手を！」

　　　さわさわさわっ

「いやぁ！？」
「あ、ごめんなさい、止めちゃ駄目よね」
「ちがっ、咲夜さんちがいますっ！」
「え？　違うの？」

　四つんばいでお尻を振って。
　ぼくらの美鈴、大抗議。

「手、手を放してください！」
「そんな…放したら美鈴のお尻が…」
「それをやめてって言ってるんですー！！」

　大変困った咲夜さん。
　眉根をよせてしょんぼりしょぼーん。

「……美鈴は私に触られるの、イヤ？」

　かなしそうに呟いた。
　
「あぅ…い、今はイヤです、はずかしいです！」

　ぐらりぐらつく彼女の心。
　けれども心を鬼にする。

　安西先生、威力が…威力がすごいです。
　あきらめたらそこでﾈﾁｮﾛﾀﾞですよ。

「美鈴……」
「そ、そんな捨てられた子犬みたいな声だしても駄目です！」
「美鈴……」
「目とか潤ませても駄目です！　な、泣きたいのは私なんですよ！？」
「………美鈴…」
「いや…も……咲夜さんずるいですよぉ…」

　ぐらぐらぐらぐら。
　心が揺れる。

　ぐらぐらぐらぐら。
　お尻も揺れる。

「……美鈴…」
「し、知りません…！」

　ぷいっと顔を背けてしまえ。
　耳を押さえて声も消音。
　見るな聞くなの大防御。

「…………」
「うー！　はやくはなしてくださいぃー！」

　　　するり

「いやぁぁぁぁぁぁぁ！？」

　チャイナの下にインしたお。

「美鈴……あなたぱんつはいてないのね…」
「咲夜さんが『そうしないともう口きいてあげない』って言ったんじゃないですかああだめー！」

　　もみもみもみもみ

「美鈴のお尻、気持ちいい…」
「あふっ、あぁっ！　ほ、ホントにダメです！　それ以上したら泣きますよ！？」
「泣くの？」
「な、泣きます！　ってゆーかもう泣いてます！」
「……かわいいわ美鈴」
「いやぁ、逆効果ー！？」

　大粒涙が地面にポポロ。
　けれども咲夜、容赦せん。

「指に吸いついてくる…」
「あっ、んん！　さ、咲夜さん、う、訴えますよ！」
「訴えるの？」
「訴えますよ！　セクハラですから！　パワハラですからー！」

　ぴたりと止まるその指先。
　いまだとばかりに。

　　　がしぃ

　逃げれない。

「すごいパワーでてるぅぅ！？」
「……訴えられるのね、私……」
「咲夜さん、目、目が、目がぁ！」

　それなんてムスカ？
　
「……訴えられるなら、せめて、幸せな記憶を…」
「追い込んじゃったー！？」
「美鈴……」

　　　すすすすす

「ま、前は、前だけは！　前だけはダメぇー！」
「美鈴…大好きよ……」
「や、やぁ…こんな、こんなところではいやぁぁぁ！　うわぁぁぁぁん！」

　おーいおいおい。
　地に伏し美鈴、泣き出した。
　天も割れよと、泣き出した。

「あ……」

　正気に戻ったメイド長。
　これはいささか大弱り。
　泣く子にゃ勝てない、どうしよう。

「うわぁぁぁぁぁん！」
「こういうときは確か」

　胸に手を当て、思い出す。
　ぱちゅっと解決、魔法の呪文。

「えと　
　♪　あなたが見たら　お～どろくように
　　　か～わいいふ～く　さ～がしてきて　♪」

　ここじゃないかも？

「♪　わたしのこ～と　わ～すれな～いでよ　♪」

　あ！　思い出した！

「ふぇっ、えっ、咲夜さんのばかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！」

　うつ伏せ美鈴をよいしょと起こして。

「♪　なきだす前に　♪」

　ぎゅっと♪　　　（うー！）

「♪　だっきしめて　♪」　（ぱちゅりー！）
「ふぇ…」

　　　ちゅー

　
　おばあちゃんが言ってた。
　『泣いてる美鈴は　抱きしめて
　　ちゅーしてあげると　泣きやむもんだ』ってな。


「ごめんね、美鈴？」
「ぅ…」

　お尻を揉まれて泣き顔見られ。
　踏んだり蹴ったりもう散々。
　抱きしめられてちゅーまでされて。
　はずかし美鈴、顔も上げれず。

「咲夜さんのばかぁ…」
「うん。だからごめんね」
「うぅ……」

　ひどいヒトだね十六夜咲夜。
　きらいになれないニクイヒト。

「今度からはやめてくださいね…？」
「ええ。約束」
「…ゆーびきーりげーんまーん」
「うっそついたらはーりせ―――」
「きらいになっちゃいますよ……」
「ふふ、はーい」

　ゆーびきった。




「あの、咲夜さん、それで」
「ああ。そろそろおやつの時間でしょ？　呼びにきたの」
「ああ…わかりました。すぐ行きますね」
「何かしてたんじゃないの？」
「ええと…成果が芳しくなくて。パチュリーさまのお知恵を借りようかな、と」
「？　何をしてたの？」


「いえ、妹紅さんがインする穴って、どーなってるのかなぁ、と」
「…………………………………………………………………………」

　　　　パカッ

「もこたんインしたお！」

　　　　パタン


「ああ、穴が閉じちゃう！？」
「美鈴」「はい？」

　　ぽん

「お茶にしましょ。今日はプリンよ」
「ホントですか！？　わーい♪」

　プリンを食べてたらコロリと穴のことは忘れてましたとさ。
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　めでたしめでたし。

めーりんかわいいよ！