その日、通常速度で何時ものように飛びながら急に進路上に現れたなんかお馬鹿そうな妖精をぶっ飛ばしながらごくフツーに霧雨魔理沙は新しい獲物・・・じゃなくて品が入っていないかと香霖堂へ向かっていた。
で、到着。どうやら説明が長かったようだ。
「邪魔するぜ」
何時ものように侵入・・・じゃなくて入店する魔理沙。
と、カウンターから店主である森近霖之助から声がかかる。
「いらっしゃい。今日は何を強奪していくんだい?」
またか、とそんな声色で一応便宜上は客である魔理沙に言う。
霖之助のその問いかけにむ、と嬉々とした表情から変えながら心外だなぁと言いながら店主に向かって抗議をする魔理沙。
「何を言ってるんだこーりん。私は誰も買いそうも無い商品を有り難く無料で借りさせてあげるだけだ・・・・・・・・・・・」
そこで魔理沙は止まった。
「何を言ってるんだというのはこちらの台詞だぞ魔理沙。現に君が購入者に近い。まぁハッキリ言えば君が商品を買ってくれれば僕としては懐が温かくなるし、君はその商品を自分の手元に置けるからお互いの意見は一致すると思うんだが?」
至極全うな意見を述べている霖之助。
だが魔理沙はそんなこと一切耳に入ってないし、入ってもすぐにカウンターが入り外に吐き出される。
そして魔理沙は今現在、こう思っている。
アレはなんだ?
カウンターには何時のものように店主が居る筈なのだ。
無論、カウンターから聞こえてくる声は聞きなれた店主そのものなのだが其処に鎮座している物体に対して魔理沙は再び思った。
アレは何なんだ?
大して変わってないが取り敢えず思った。
カウンターにはカウンターが小さく見えるほどに大きいそれが居てまるで番人のように鎮座している。
白と黒のツートンカラーで見た目はふさふさと思えそうな触感が頭の中で感じた。
更にどういうわけかちゃんと服まで着ており、店主と同じ趣味なのかハッキリ言った話同じ服を着ている。
心なしか頭頂部には店主と同じ色の髪が生えていると言うか多分乗っていた。
・・・・・・魅魔様、心身な意味で助けて。
泣きそうになった。
と、そんな魔理沙の極限状態を他所にそれが何処から言葉を放つ。
「ん?どうしたんだい魔理沙。何時もなら勝手に何かを略奪していくのに今日はやけに大人しいね」
お前のせいだ、と言えなかった。だってアレワケわかんねーし。と心の中で突っ込む魔理沙。
取り敢えずは心の中で師匠が諦めろ、と言ってきやがりましたお陰で色々と落ち着けた。まだ動揺しているが。
「まぁいっか。取り敢えず好きにしてていいよ」
と、何時に無く大人し―――くさせた―――い魔理沙をどうでも言いと言い放つ一介の商人らしくない発言をし、インパクトが強すぎたため気がつかなかった目の前にある本に視線を向けているような気がしないでもないような感じで読み始めたっぽい。目が全然動かないが。
そして魔理沙が今更気付いた本をふと見た。
笹の葉の有効利用法
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんだそれは。
決して口に出さないのが良いのか悪いのか分からない。だがそんな感じになった魔理沙。
それで我慢しきれなくなったのか叫びながら店を出る。
「こーりんが変になったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
教訓
変になったーーーーーーーーーーーってけーねも言ってました!