マッドなふりしてそうとうマッチョ!!
マッドなふりしてそうとうマッチョ!!
マッドなふりしてそうとうマッチョ!!
「今日の私は力押しで行くわよ!!」
永琳が! 永琳が! ぐぐっと右手を振り上げる!!
永琳が! 永琳が! ぐぐっと右手を振り下ろす!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴグァ ぶぅん!! ずごるぉるぉるぉるぉるぉるぉ どかーーーーーーーーん!
激しく大地が揺れる音 地面がベコンとへっこんだ 続けてびしびしひび入り 粉々になって消し飛んだ
腕を一振りするだけで 目の前の大地が削がれてた 万年の想いここに稔れり 久方ぶりの本気を出した
「まさかあなたがパワーファイターだったとはね」
永琳に対峙したフランドールが愉快極まりなく笑った ケタケタと哂った
「でもその程度私にだって造作も無いわ」
フランドールはそこを見ようともせずに ただケタケタ視線を泳がせ 左手をキュッと握り締めた。
パンと小さな乾いた音 さして大きくも無くて
レミリアが最期にフランドールの頬を平手でぶった
そのときのパンという音
それと同じ
フランドールの背後の大地が消えていた。
見渡す限りどこまでも その足元のかかとの下は切り立った崖 底は見えない。
たとえば ひな祭りのケーキの上にのった 女雛の背後に包丁を立て
ごっそりスポンジを切り取ったその後のよう 女雛はフランドール 切り取られたケーキの上には
永遠亭がのっていたかも知れない
「あ、 あなた!! ふらんどーるっ!! 今一体何をしたの!! 何をしたああああ!!」
消しただけ 消しただけ いろんなしがらみ消しただけ 雀が混ざって消えただけ
あそこは残してきた紅の館ほどに フランの興味を引くものが無かった
永琳さえ呼び出せればそれでよかった
「私が興味あるのはあなただけ 混ぜて楽しい薬の秘密
教えてえーりん狂気の秘密 私が選んだのは雀だった
あなたが選んだのは 蓬莱の薬かしら それとも あそこのウサギ達かしら
やっぱりなんとかって言う姫様かしら?」
そのどれだけが残っているか わからないけれど そう付け足してケタケタ哂った フランドールは笑いっぱなし
”めてるにーにょ! めてるにーにょは何処?
お呼びですかよーどぴたん様 よーどぴったん 張り付かないのです
そこに全てを均す理想の地があったとしても よーどぴったん 張り付かないのです”
「めてるにーにょフランドール 私はつまり 剥がされたのね」
「めてるにー……なにそれ なにそれ? なんなのよ」
「自由になった 開放された あらゆる私を形作るものから。 永く時を生きてきて壊せなかったものがすべて」
「なら 喜んで 感謝しなさい 打ち震えなさい みしゃみしゃ音をたてて崩壊していきなさい
支えの無い物質は、私が握るのをやめるとみしゃみしゃしわがれて
勝手に崩壊していく 今のあなたが それなのね」
”みしゃみしゃ 妹様みしゃみしゃします わたくしの目の前で お嬢様が消えたのです
それからなぜか みしゃみしゃしてしまいますみしゃみしゃみしゃ
あらそれじゃあなたもお姉さまと同じ事されたいの?
彼女は 少しの間音を立てるのもやめて きっと時を止めて 止めた時の中でいかほどの苦悩があったのか しらないけど
彼女は その瞬間あらゆるモノを止めて きっと心を停めるため そして 而して 往った
わたくしにはもう 時梳き経る望みも 無いのですみしゃみしゃ ”
「みしゃみしゃですって? 何それ 私をバカにしているの?
悪魔が悪魔に物言う様を 思い描いているのだとしたら 滑稽」
「でも 放っておいたら私にも聞こえてきたの これにはさすがの私もびっくり だから あなたを尋ねてきたのよ」
「あなたにも聞こえた? 私に そんな 壊れた悪魔の心など わかるわけ……いや」
永琳はフランドールを拒絶して吐き捨てるよう言いかけて 思考の引っかかりに囚われてしまった
蜘蛛の糸と知って広がる有機的な思考回路のドロドロは 違わぬ天才をしても 意味づけの魔力に
いえ 天才だからこそ 囚われた 些細な引っ掛かりから導かれる心理の心裏を真理とオモッテシマッタ
その結果論適間違いが生んだシナプスの一繋がりがもたらした事が嫌だ おぞましい 狂おしい 狂ってなどいないのだ
だってそれは ホントに些細な言葉遊びの見せ掛けの真理
つないでしまった 事実と悪魔を 自分と。
「あなたは 壊れたのではなく 恐われた怖れ震えた恐怖を覚えた みしゃみしゃは
感じた恐怖 みしゃみしゃが聞こえたのは恐い 何が? 自分が? 現実が? 在り様が?
全てを壊すあなたは あらゆる恐怖としての対象 命の対称 フランドールと言う存在が 己が視得る死を恐怖した
たったそんなことがことの始まりで、そのために 永遠亭を あなたは壊した 私は自由にして良いのよね?」
「ちょっとまって、永琳。 なんか難しい事言われてもわからないよー。つまりさ、私がみしゃみしゃ聞こえた原因は
私が自分自身に恐怖したからだって言いたいわけ? でもさ それって 本気で言ってる? というよりかさ」
それが どういう意味なのか 冷静に 考えて 見たら どうかしら
私は壊れているのかしら? 壊れていないのかしら?
「でも、一つ言っておくと 今はもう みしゃみしゃ聞こえない。 うるさいからさ、
みしゃみしゃいわせてるナニカワカラナイものも壊しておいた
雀、かわいいんだよぉ だから今は すっきりだよ♪」
「ならどうして、ここへ来て めてるにーにょフランドールよーどぴったん私を剥がすの
それほどまでに あなたはもう 理由がないの?」
「ちがうちがう 誤解だってえーりん 私はただ 死なない天才のあなたでも
みしゃみしゃするのか知りたかっただけ」
これ以上話し合いをしても意味がないと 永琳は思った
この悪魔は強い でも自分は死なない ならば 負ける通りは無い
そして 自分には 必殺のこれがあるのだ!
めげない乙女の、単純な破壊力で、あなたをたくさん、つぶしてあげる!
「えーりんえーりんセルフエディション!」
マッドなふりしてそうとうマッチョ!!
マッドなふりしてそうとうマッチョ!!
マッドなふりしてそうとうマッチョ!!
「今日の私は、引き続き力押しで行くわよ!!」
永琳が! 永琳が! ぐぐっと右手を振り上げる!!
永琳が! 永琳が! ぐぐっと右手を振り下ろす!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴグァ ぶぅん!! ずごるぉるぉるぉるぉるぉるぉ どかーーーーーーーーん!
「ふうん、それならもう言嫌 別にどっちでも良いし 聞こえないならいらないよね
えーりんの みしゃみしゃいうところ 壊しておくね」
読み噛んで飲み込んで口でくちゃくちゃして、私のナカに新たな世界が産まれた事に感謝感謝。
……貴方の文体を真似る事は、私程度にはとても出来そうにないです。
今回も楽しませて頂き、ありがとうございました。えーりんえーりん。
解読不能だ!!(褒め言葉
こうですか!? わかりません!!
いえ、そもそも、解読するほどの中身も無いのかも知れませんが。
そんなお話なのに、貴方の名前を見ただけで読まずにはいられない自分。
読み終えて、ひと時の満足を味わって、けれどまたすぐに次が欲しくなる自分。
これって病気でしょうか? 或いはムネキュン??
その後、冒頭部で麦茶噴出。キーボードは無事。
そして始まるらららくらら氏ワールド。
らららくらら氏ワールドに微かに混じるえーりんえーりん。
もうわけわからんw(褒め言葉)
ていうか何者だ貴方って人は。GJ。
能力で世界をケーキにするフランドールには一切通用せず
パンといおう音とともに消えたのは雀ですか
本当は姫と強敵に殺し愛う不死ですか
雀ならめーりんは残っているはずなのです
みしゃみしゃるは未だに物の音でしょうから
彼女に気を使いすぎて止まった肉体に
感心と面白さで残しとめたから
不死ならばこーりんも残らない筈なのです
みしゃみしゃるは未だに運命の音ですから
姉を崩しけーね崩し道具さえ崩し
道具を知るものさえも潰し得たのですから
こうですか?わかりません!
癖になりそうですが
雀が混ざって消えた件は見逃せません
もう、らららくらら氏ワールドにぞっこんですよ。
この作品は一部狙って考えてしまったため、キレが足りなく本来の稚拙な部分がにじみ出てどうしよう僕まあ良いかと思っていたのでこの反応は嬉しい半分戸惑い半分。でもありがとう。
一つだけ弁解させていただくと、雀が混じって消えた件。
描いておいてなんですが、永遠亭は愛してます。本当にごめんなさい。