どっくんどっくんどっくん。
全身の血が逆流する。
吐き気がする。
目が霞む。
卓袱台に広げられたカードが剃刀に見える。
私は、死を覚悟した。
「これだああああああああっ!!」
「・・・・・・やった!」
「ぬがああっ!?」
「はい、これとこれで・・・・・・私の勝ちっ!」
「ああああああ・・・・・・」
魔理沙の提案の下、神社にて行われた神経衰弱三本勝負、
博麗霊夢VS霧雨魔理沙の結果は2-1で、博麗霊夢の勝利!
「ち、畜生畜生畜生!」
「正直危なかったわ。まさか最後の最後までもつれ込むなんて」
そして敗者に課される罰ゲームは。
「はい、じゃあ逝って来なさい」
「がふっ」
八雲紫を暴露する事であった。
◇
翌朝、霊夢は霧雨邸に居た。
彼女は古めかしい椅子に腰掛け、水晶球と向き合っている。
『霊夢、到着したぜ』
「OK。首尾はどう?」
『藍の奴は橙と一緒に買い物へ出かけたぜ。恐らく今日は紫一人だ』
「それは好都合」
霊夢は水晶球の向こうに居る魔理沙と会話を交わす。
この水晶球は今日の為に魔理沙が用意した、古臭いマジックアイテムである。
こうすれば霊夢へ危険が及ぶ事は先ず無い。
『こうなったらやるしかないんだろ?』
「勿論よ!普段私の寝顔やら腋やら観察されてる鬱憤を晴らしてくれるわ」
『やるのは私だぜ?』
「生暖かく見守っててあげるわ」
『心強い事で』
魔理沙はマヨヒガの八雲邸を歩く。
『む、これは・・・・・・』
「何かあった?」
『紫のネグリジェだ』
「ぶっ・・・・・・!」
『うわぁ、これまた奇抜なデザインだぜ。自分の年考えろよ全く・・・・・・』
「他には何かある?」
『モノがあり過ぎて選別するのが面倒だ。これなんかどうだ?』
「何よ只の傘じゃない」
『いやいや、「1-5 やくもゆかり」って書いてあるぜ』
「どう突っ込んだら良いかも分からないわ」
『・・・・・・何か私途轍もなくヤバイ事してないか?』
「キノセイ、キノセイ」
『むう、これは藍の服か?何時も同じの着てるかと思ったら他にもあるんだな』
「そりゃそうでしょ。あの狐はそこそこまともだし」
『・・・・・・いやその言葉撤回した方が良いぜ。この服真ん中から裂ける様になってやがる』
「へ?」
『ほら(べりっ)』
「ぶっ!何よそれ団長専用!?」
『スッパテンコー用みたいだな。見なかった事にしよう』
「・・・・・・OK」
『しかしさっきから紫の姿が見えないぜ』
「監視されてたりして」
『怖い事言うなよ。っと、ここが紫の部屋か・・・・・・』
「どれどれ見せて見せて」
『うわなんだこの表札。「☆ゆかりんのへや☆」だってよ!』
「・・・・・・その程度じゃ驚かなくなって来たわ」
『厳しい評価だぜ』
「中入りなさい中」
『へーい』
「しっかし紫も留守みたいね」
『そうみたいだぜ。仕事がやり易いってもんだ』
「(ちぇっ、つまんないの)」
『ん、何か言ったか?』
「いや別に」
『うわこりゃ凄いぜ霊夢!』
「な、何何!?」
『酷い少女趣味の部屋だ。あらゆる意味で地獄であります』
「うわぁ・・・・・・」
『えーとこれはコスメボックスか。でかいの使ってやがる。で、この引き出しは・・・・・・おお色々入ってるぜ。えーとコエンザイムQ10に特選黒酢に・・・大豆イソフラボン?けっ、美容には金を惜しまないクチか』
「魔理沙、ちょっと怖い」
『わ、悪い』
「だからちょっと私の分くすねて来て」
『既に取得済みであります』
「素晴らしいわ。じゃあ探索を続けて」
『ここは洋服ダンスですな』
「ああ、何だか途轍もなく危険なかほり」
『レッツオープン!』
「!」
『ぬおぉ・・・・・・し、下着入れだったか』
「・・・・・・お、女の私でも恥ずかしいデザインの物ばかりね」
『くっ、年増なだけだぜ。この程度で負ける私ではないッ!』
「その意気よ魔理沙」
『そして此方は普段着が入っております』
「あー・・・・・・やっぱり少女趣味ね」
『フリルだらけだぜ。目の毒だから此処は封印』
「懸命な判断ね」
『よーし、次は窓際の方を・・・・・・?』
「ん?どうしたの魔理沙??」
『・・・・・・おいおい』
「どうしたの?」
『・・・・・・霊夢の人形が置いてあるぜ』
「ふぁっ!?」
『ほら、此処に。・・・・・・良く出来てるぜ。アリスのお手製か?』
「さ、触らないで魔理沙!ってか何でそんな所に私の人形が・・・・・・!」
『うわ、「霊夢大好き」って書いてあるぜ。いやはやこれは』
「~~~~~っ!!??」
『いやいや、まさか霊夢と紫がそんな関係だったとは』
「ご、誤解よ!私は誰とも・・・・・・」
「そんな事言わないで私と愛を育みましょ霊夢・・・・・・☆」
「でーーーーーーーたーーーーーーーーーー!!!!!」
ドンガラゴロロロロロロピッシャーン。
『!?れ、霊夢どうした!霊夢!!霊夢!!!』
ガシャーン!
水晶球は破壊された。
「さ、霊夢。今日は誰にも邪魔させないわ。「始め」ましょ・・・・・・」
「い、嫌だー!許して紫ー!!」
「うふふ、嫌がる霊夢も可愛いわ・・・・・・」
「あ、あ~~~~~~~~っ・・・・・・・・・・・・」
◆
・・・・・・数時間後、八雲藍は帰宅した。
「・・・・・・魔理沙?」
「・・・・・・(ピコピコピコガガガパキューン)」
「・・・・・・霊夢?」
「えへへへへへへ(ぼ~~~~~っ)」
「い、一体何があったんだ!?二人共しっかりしろ!!」
二人はその日を境に、紫の式となりました。
おしまい。
全身の血が逆流する。
吐き気がする。
目が霞む。
卓袱台に広げられたカードが剃刀に見える。
私は、死を覚悟した。
「これだああああああああっ!!」
「・・・・・・やった!」
「ぬがああっ!?」
「はい、これとこれで・・・・・・私の勝ちっ!」
「ああああああ・・・・・・」
魔理沙の提案の下、神社にて行われた神経衰弱三本勝負、
博麗霊夢VS霧雨魔理沙の結果は2-1で、博麗霊夢の勝利!
「ち、畜生畜生畜生!」
「正直危なかったわ。まさか最後の最後までもつれ込むなんて」
そして敗者に課される罰ゲームは。
「はい、じゃあ逝って来なさい」
「がふっ」
八雲紫を暴露する事であった。
◇
翌朝、霊夢は霧雨邸に居た。
彼女は古めかしい椅子に腰掛け、水晶球と向き合っている。
『霊夢、到着したぜ』
「OK。首尾はどう?」
『藍の奴は橙と一緒に買い物へ出かけたぜ。恐らく今日は紫一人だ』
「それは好都合」
霊夢は水晶球の向こうに居る魔理沙と会話を交わす。
この水晶球は今日の為に魔理沙が用意した、古臭いマジックアイテムである。
こうすれば霊夢へ危険が及ぶ事は先ず無い。
『こうなったらやるしかないんだろ?』
「勿論よ!普段私の寝顔やら腋やら観察されてる鬱憤を晴らしてくれるわ」
『やるのは私だぜ?』
「生暖かく見守っててあげるわ」
『心強い事で』
魔理沙はマヨヒガの八雲邸を歩く。
『む、これは・・・・・・』
「何かあった?」
『紫のネグリジェだ』
「ぶっ・・・・・・!」
『うわぁ、これまた奇抜なデザインだぜ。自分の年考えろよ全く・・・・・・』
「他には何かある?」
『モノがあり過ぎて選別するのが面倒だ。これなんかどうだ?』
「何よ只の傘じゃない」
『いやいや、「1-5 やくもゆかり」って書いてあるぜ』
「どう突っ込んだら良いかも分からないわ」
『・・・・・・何か私途轍もなくヤバイ事してないか?』
「キノセイ、キノセイ」
『むう、これは藍の服か?何時も同じの着てるかと思ったら他にもあるんだな』
「そりゃそうでしょ。あの狐はそこそこまともだし」
『・・・・・・いやその言葉撤回した方が良いぜ。この服真ん中から裂ける様になってやがる』
「へ?」
『ほら(べりっ)』
「ぶっ!何よそれ団長専用!?」
『スッパテンコー用みたいだな。見なかった事にしよう』
「・・・・・・OK」
『しかしさっきから紫の姿が見えないぜ』
「監視されてたりして」
『怖い事言うなよ。っと、ここが紫の部屋か・・・・・・』
「どれどれ見せて見せて」
『うわなんだこの表札。「☆ゆかりんのへや☆」だってよ!』
「・・・・・・その程度じゃ驚かなくなって来たわ」
『厳しい評価だぜ』
「中入りなさい中」
『へーい』
「しっかし紫も留守みたいね」
『そうみたいだぜ。仕事がやり易いってもんだ』
「(ちぇっ、つまんないの)」
『ん、何か言ったか?』
「いや別に」
『うわこりゃ凄いぜ霊夢!』
「な、何何!?」
『酷い少女趣味の部屋だ。あらゆる意味で地獄であります』
「うわぁ・・・・・・」
『えーとこれはコスメボックスか。でかいの使ってやがる。で、この引き出しは・・・・・・おお色々入ってるぜ。えーとコエンザイムQ10に特選黒酢に・・・大豆イソフラボン?けっ、美容には金を惜しまないクチか』
「魔理沙、ちょっと怖い」
『わ、悪い』
「だからちょっと私の分くすねて来て」
『既に取得済みであります』
「素晴らしいわ。じゃあ探索を続けて」
『ここは洋服ダンスですな』
「ああ、何だか途轍もなく危険なかほり」
『レッツオープン!』
「!」
『ぬおぉ・・・・・・し、下着入れだったか』
「・・・・・・お、女の私でも恥ずかしいデザインの物ばかりね」
『くっ、年増なだけだぜ。この程度で負ける私ではないッ!』
「その意気よ魔理沙」
『そして此方は普段着が入っております』
「あー・・・・・・やっぱり少女趣味ね」
『フリルだらけだぜ。目の毒だから此処は封印』
「懸命な判断ね」
『よーし、次は窓際の方を・・・・・・?』
「ん?どうしたの魔理沙??」
『・・・・・・おいおい』
「どうしたの?」
『・・・・・・霊夢の人形が置いてあるぜ』
「ふぁっ!?」
『ほら、此処に。・・・・・・良く出来てるぜ。アリスのお手製か?』
「さ、触らないで魔理沙!ってか何でそんな所に私の人形が・・・・・・!」
『うわ、「霊夢大好き」って書いてあるぜ。いやはやこれは』
「~~~~~っ!!??」
『いやいや、まさか霊夢と紫がそんな関係だったとは』
「ご、誤解よ!私は誰とも・・・・・・」
「そんな事言わないで私と愛を育みましょ霊夢・・・・・・☆」
「でーーーーーーーたーーーーーーーーーー!!!!!」
ドンガラゴロロロロロロピッシャーン。
『!?れ、霊夢どうした!霊夢!!霊夢!!!』
ガシャーン!
水晶球は破壊された。
「さ、霊夢。今日は誰にも邪魔させないわ。「始め」ましょ・・・・・・」
「い、嫌だー!許して紫ー!!」
「うふふ、嫌がる霊夢も可愛いわ・・・・・・」
「あ、あ~~~~~~~~っ・・・・・・・・・・・・」
◆
・・・・・・数時間後、八雲藍は帰宅した。
「・・・・・・魔理沙?」
「・・・・・・(ピコピコピコガガガパキューン)」
「・・・・・・霊夢?」
「えへへへへへへ(ぼ~~~~~っ)」
「い、一体何があったんだ!?二人共しっかりしろ!!」
二人はその日を境に、紫の式となりました。
おしまい。
やれやれだぜ。