いつも平和な幻想郷。だが、今はそうではなかった
─── 東方従暴鏡 ───
「何故なの咲夜!何故……」
「お嬢様。いえ、レミリア・スカーレット。事は既に始まっているのです………覚悟っ!」
「問答無用ってわけね。仕方ないわ、格の違いと言う物を教えてあげる!」
──咲夜反逆!?紅魔の落日──
「幽々子様!貴女はいつもいつもぉーっ!」
「そんな、私が妖夢に押されているっ!?」
「でぃやぁー!」
「しまっ………」
──幽々子敗北!?波乱の下克上──
「グスッ。何でですか小町…、何で…」
「あたいはこう見えても四季様を尊敬しているんです。そんな方に手を上げるなんて、自分で自分が憎たらしいですよ」
「それ以上喋らないで。傷が……ああ、どうしましょう。どうすれば……」
「四季様、あなたに仕える事が、出来て。わ、私は、し、しあわ……せ……」
「小町?返事をしてよ、ねぇ!小町!こまちーーーーー!!」
──死神の幕引き。哀しさに身を震わせる閻魔──
「チルノ!?今は来ちゃ駄目っ!」
「えっ?」
「うあぁぁぁ!力が、勝手に!!」
「レティ!しっかりして!レ……コフッ」
「く、あぁぁぁぁぁぁぁっ!」
──力の暴走。望まない結末──
「紫様、本当にこれで良かったのですか?」
「ええ。これが幻想郷のバランスを戻す為だもの、仕方が無いわ」
「では何故、泣いておられるのです」
「あ、あれ?おかしいわね。ちっとも悲しくなんか無いのに」
──計り知れぬ紫の意図。その涙の意味は──
「クックック、アッハッハッハッハ!永琳も所詮その程度だったのね」
「そ、そんな。私の全力を出したスペルが破られるなんて………グゥッ!」
「さぁ、良い声で啼いて頂戴ね?じゃないと躾けをしている実感が湧かないもの」
「ゲホッ!ガフッ!」
「やめろ輝夜!そいつはあんたを………」
「あら、妹紅も居たのね。丁度いいわ、誰が一番強いか後でジックリ教えてあげる」
──狂気に囚われた輝夜。永琳と妹紅の声は届くのか?──
「り、リグルが二人居る……何で……?」
「ミスティアには特別に教えてあげるよ」
「幻想郷の幻想が私を二つにしたんだ」
「女である私と」
「男である僕と」
「う、嘘でしょ?だってそんなこと……」
「さぁミスティア、始めようよ」
「弾幕ゴッコなんかじゃなくて、命を賭けたライフゲームを」
──二人のリグル。困惑するミスティア──
「どうやらお前も『適合者』みたいだな。小悪魔」
「魔理沙さん!な、何ですかコレ。力が抑えられない……っ!」
「『EX化ウイルス』そう私はよんでるんだが。理性と引き換えに強大な力を得ることができるらしい」
「こ、怖い……」
「だろうな。自分が望まない姿でもあるんだからな。ただ偶然なんだが、理性を保ったままEX化できる薬ができたんだ」
──適合者とは一体。EX化ウイルスとは?──
「くっ、誰か正気な奴は……」
「エサだ~。……うへぇ、良く見たら強いのだし」
「ルーミア!?ええい、この際仕方ない。この手紙を霊夢に渡してくれ!」
「やだー、お腹空いたしー。……あれー、更に良く見たら酷い怪我」
「里の人達がおかしくなってしまったんだ。時間が無い、早く!!!」
「ひっ、わ、分かった!」
──狂った人間達。ルーミアに託された一通の手紙──
「さぁ始めましょうか、皆さん。理性を捨て、本能だけで戦う『全力』の戦いを」
「レミリア、幽々子、あんた達のトコは自分で何とかしなさいよ」
「霊夢に言われなくても分かっている。二度と歯向かう気の出ないよう、心に恐怖を刻んであげるわ」
「妖夢、私が責任を持って戻してあげるわ。だから待っていなさい」
「紫。あんたが何を考えてこんな事をしたのかは知らないわ。ただ、神社を壊したことだけは許さない」
──手を組む実力者達。紫の出す『全力』はどれだけのものなのか──
──今、幻想郷に、とてつもなく長い一週間が訪れる──
── 東方従暴鏡 2/29 ──
── 君は、真実を知る勇気があるのか ──
同時上映、三本短編集
「んー、フライパン何処にやったかな………」
── ルナサ、フライパンへの道 ──
「ねぇ、叔父さん。何で私達、離れ離れにならなきゃならないの?」
── メルランストーリー ─白い天使のトランペット─ ──
「ナズェ!ナズェ姉さん達ばっかにファンレターが来て、私の所にはほとんど来ないのよっ!!!」
── リリカ改造計画 ~微妙な人気はいかがです?~ ──