「おっす!今日も元気な魔理沙様だぜ!」
朝も早くに香霖堂のドアを勢いよく開いて現れたのは
白黒の魔法使い事、霧雨魔理沙その人であった
「八卦路の回収にやって……あれ?」
ドアを開けていつもの定位置にいるはずの
風変わりな店主に声をかけようと意気揚々としていたが
いつも座っている椅子の上に店主の姿はいなかった
しばらくの間、お店の中でうろうろしていたが
お店に出てくる様子もない
「おーい!香霖!」
お店の中に居るのなら、声を聞いただけで出てくるのだが
その様子も見られない、となると残りの選択肢は限られる
(寝てるのか?)
しばらくの間、魔理沙はどうした物かと考えこんだが
とある考えに口元をにやけさせると
霖之助が寝ているであろう寝室に向かった
・・・
(………朝か?)
霖之助が目を覚ますと、既に朝になっていた
手元にあるのは、メンテナンスを終えた八卦路の姿だった
(ああ、そうだった……)
ぼやける意識を少しだけ覚醒させると、寝る前の事を思い出した
魔理沙に頼まれて八卦路のメンテナンスをしていたのだが
ついでに細かい所も見ておこうとして一度完全に分解したのだ
(魔理沙め…また八卦路に無茶をさせたな)
魔理沙が放つマスタースパークの影響で
所々融解しかけている場所があったので
それを直していたら丸一日かかってしまった
そして、八卦路を再び組み立てたところで
(力尽きて寝てしまったみたいだな)
そこまで考えると、再び眠気が襲ってきた
(もう少しだけ眠るかな……)
思えば、この数日間は八卦路のメンテナンスの為にろくに寝ていない
霖之助が再び意識を落とそうとしていた時
何者かが自分の居る部屋に向かって歩く音が聞こえてきた
(……誰だ?)
眠るのを邪魔されそうなので霖之助が不機嫌になるが
「おーい?香霖……寝てるか?」
(魔理沙か……)
その声が自分がよく知っている者の声だったので
どうした物かと、顎に手を当てて考えこんでいたとき
(ん?)
とある感触に小さな悪戯心が出てきた
(そうだな、ツケの分だけお仕置きをするとしよう)
霖之助は口元をにやつかせながら寝た振りを開始した
・・・
(よし、発見)
魔理沙が霖之助の寝室に入ると
机の上で眠っている霖之助の姿を発見した
(起こさないように……)
大きな物音が聞こえないように
忍び足で静かに霖之助の傍に近寄っていく魔理沙
そして、後一歩で霖之助に触れる所まで来ると
「捕獲」
「!?」
机の上で眠っていると思われている霖之助が起きると
魔理沙を真正面から抱きかかえる
「こ、香霖!?お、お前!起きて!?」
突然の出来事に魔理沙がパニックを起こすが
霖之助はそのまま、魔理沙の両脇に手を入れると
「よいしょっと」
「うわっ!?」
そのまま魔理沙の足が届かない所まで持ち上げた
俗に言う『高い高い』の形である
「きちんと食事をしてるのかい?少々軽すぎると思うのだが」
「ば、馬鹿!降ろせ!」
持ち上げられた魔理沙が足をじたばたさせるが
霖之助は口元に笑みを浮かべながらそのまま魔理沙を持ち上げる
そして、しばらくの間霖之助が魔理沙を見つめ続けると
「……う~」
魔理沙も諦めたのか顔を赤くして抵抗を止めた
・・・
「…それで?寝ているはずの僕に一体何をしようとしたんだい?」
大人しくなった魔理沙を地面に降ろしつつ
逃げられないように背後から抱きしめた霖之助が
ベッドの上に座り込みながら問いかける
「……黙秘権を行使するぜ」
だが、頬を染めつつもいじけた魔理沙は
そっぽを向いて霖之助の問いかけに答えようとしない
その様子に霖之助は仕方がないと言わんばかりにうなずく
「そうか……だったら、こちらも実力行使にでるぞ?」
「あん?実力行使?」
霖之助の言葉に魔理沙が首を傾げると
「まあ、大した事じゃないよ、ただ小さい頃の君が泣いて嫌がった事をね」
「な、なんだよ?」
魔理沙が嫌な予感を感じ取り、霖之助の方に顔を向けようとした時
(じょり!)
「~~っ!?」
魔理沙の首筋に独特の痛みが走る
そして、それと同時に霖之助が行った実力行使の意味がわかる
「痛い痛い!?こ、香霖!止めろ!痛いだろ!?」
「はははっ!どうだ魔理沙?顎鬚での頬擦りの威力は」
もともとそんなに髭等は伸びない霖之助だが
数日間の間手入れをしてなかったせいで
顎の方から数ミリの髭が伸びていた
だが、数ミリの髭という物はとても頑丈であり
(じょりじょり)
「いひゃい!?いひゃいって!ふぉうりん!止めてくれ!」
それによる頬擦りは下手な攻撃よりもよっぽどの破壊力を生む
しばらくの間、霖之助の実力行使が続いてから
再び霖之助が魔理沙に先ほどの質問を問いかける
「さあ、何をしようとしたのか白状してもらおうか」
「う~……首筋が痛いぜ」
涙目になりながら、魔理沙がそうつぶやくが
両腕と体は霖之助の腕で完全に固定されている為に
その場から逃げ出す事ができない
「まだ言わないのなら今度は頬にするぞ?」
「なっ!?そ、そんな事されたら乙女の柔肌に傷がつくじゃないか」
恐ろしい言葉に魔理沙が震える
そして、霖之助が魔理沙の方に髭を近づける素振りを見せると
「わ、わかった!言うからもう髭じょりは止めてくれ!」
魔理沙がついに降参宣言を出す
「さあ、寝ている僕に何をしようとしたんだい?」
霖之助がその言葉に満足げにうなずくと改めて魔理沙に伝えると
魔理沙がしばらくの沈黙の後、頬をぽりぽりと掻きながら答える
「た、ただ起こそうとしただけだぜ」
「そうか、ただ起こそうとしていただけか」
魔理沙の答えに霖之助が首を縦に振りながら頷く
「そ、そうだぜ?」
「そうかそうか……」
「あはっ、あはははっ!そうそう、起こしに来たんだぜ!」
霖之助と魔理沙の二人がお互いに笑いだす
そして、二人ともひとしきり笑いあってから
「だったらなんで忍び足で僕に近寄ってきたんだい?」
「そ、それは……」
「嘘をついた分のお仕置きだな」
(じょりじょり)
「いたたたたたっ~!?」
魔理沙の頬に霖之助の凶器が数十秒擦り付けられた
「うぅ~……香霖に傷物にされた~」
「人聞きの悪い言い方するな」
再び涙目になった魔理沙のつぶやきに霖之助がため息をつく
「……それで、一体何をするつもりだったんだ?」
「だ、だから……」
「だから?」
「そ、そのぅ……」
「うんうん……」
魔理沙がなんとか追求から逃れようとするが
霖之助が逃げれないように、魔理沙の体を両手で固める
逃げれない事を魔理沙が悟ると
小さな声で呟き始めた
「こ、香霖の……」
「僕の?」
「ね、寝顔を……」
「寝顔?」
思わぬ答えに霖之助が首を傾げると
「ああそうだよ!香霖の寝顔を見ようと思ったんだぜ!」
魔理沙が逆切れを起こす
「ね、寝ている香霖の顔を見ようとしたんだよ!」
「なんでまた僕の寝顔なんて……」
「い、何時も何時も寝顔を見られているから
逆襲してやるつもりだったのに……香霖のアホ!」
突然顔を赤くして怒った魔理沙に驚いた隙に
霖之助の両手が解かれて魔理沙が逃げ出す
「こ、こら!待て魔理沙」
霖之助が逃げた魔理沙を捕まえようとするが
既に魔理沙は部屋のドアから出て行く所だった
「香霖の馬鹿野郎!髭ぐらい剃れ!うわ~ん!」
顔を真っ赤にして半ば泣きながら
魔理沙が香霖堂から飛び出していった
しばらくの間、霖之助が放心していたが
「やれやれ……髭を剃るか」
顎に手を当ててそう呟いた
・・・
「…おーい…香霖居るか?」
その日の夕方、落ち着きを取り戻した魔理沙は再び香霖堂にやってきた
「あ、謝りにきたんじゃないぜ!八卦路を回収に……あれ?」
ドアを開けて一気にまくしたてるが
朝と同じくいつもの場所に店主は座っていなかった
「何だこれ?」
代わりに、そこに一通の手紙がおいてあった
手紙の内容を読んだ魔理沙が頬を染めて口を膨らませると
「……ふん…香霖の馬鹿」
お店の奥に向かって歩いていく
向かう場所は朝と同じ場所
「手紙なんかじゃなくて、本人に言えって」
『魔理沙へ…
八卦路のメンテナンスが終わったので持って行くと良い
…霖之助より
追伸……寝顔を見るのなら好きにすると良い 』
手にした手紙の言葉を思い出し魔理沙が寝室に向かった
朝も早くに香霖堂のドアを勢いよく開いて現れたのは
白黒の魔法使い事、霧雨魔理沙その人であった
「八卦路の回収にやって……あれ?」
ドアを開けていつもの定位置にいるはずの
風変わりな店主に声をかけようと意気揚々としていたが
いつも座っている椅子の上に店主の姿はいなかった
しばらくの間、お店の中でうろうろしていたが
お店に出てくる様子もない
「おーい!香霖!」
お店の中に居るのなら、声を聞いただけで出てくるのだが
その様子も見られない、となると残りの選択肢は限られる
(寝てるのか?)
しばらくの間、魔理沙はどうした物かと考えこんだが
とある考えに口元をにやけさせると
霖之助が寝ているであろう寝室に向かった
・・・
(………朝か?)
霖之助が目を覚ますと、既に朝になっていた
手元にあるのは、メンテナンスを終えた八卦路の姿だった
(ああ、そうだった……)
ぼやける意識を少しだけ覚醒させると、寝る前の事を思い出した
魔理沙に頼まれて八卦路のメンテナンスをしていたのだが
ついでに細かい所も見ておこうとして一度完全に分解したのだ
(魔理沙め…また八卦路に無茶をさせたな)
魔理沙が放つマスタースパークの影響で
所々融解しかけている場所があったので
それを直していたら丸一日かかってしまった
そして、八卦路を再び組み立てたところで
(力尽きて寝てしまったみたいだな)
そこまで考えると、再び眠気が襲ってきた
(もう少しだけ眠るかな……)
思えば、この数日間は八卦路のメンテナンスの為にろくに寝ていない
霖之助が再び意識を落とそうとしていた時
何者かが自分の居る部屋に向かって歩く音が聞こえてきた
(……誰だ?)
眠るのを邪魔されそうなので霖之助が不機嫌になるが
「おーい?香霖……寝てるか?」
(魔理沙か……)
その声が自分がよく知っている者の声だったので
どうした物かと、顎に手を当てて考えこんでいたとき
(ん?)
とある感触に小さな悪戯心が出てきた
(そうだな、ツケの分だけお仕置きをするとしよう)
霖之助は口元をにやつかせながら寝た振りを開始した
・・・
(よし、発見)
魔理沙が霖之助の寝室に入ると
机の上で眠っている霖之助の姿を発見した
(起こさないように……)
大きな物音が聞こえないように
忍び足で静かに霖之助の傍に近寄っていく魔理沙
そして、後一歩で霖之助に触れる所まで来ると
「捕獲」
「!?」
机の上で眠っていると思われている霖之助が起きると
魔理沙を真正面から抱きかかえる
「こ、香霖!?お、お前!起きて!?」
突然の出来事に魔理沙がパニックを起こすが
霖之助はそのまま、魔理沙の両脇に手を入れると
「よいしょっと」
「うわっ!?」
そのまま魔理沙の足が届かない所まで持ち上げた
俗に言う『高い高い』の形である
「きちんと食事をしてるのかい?少々軽すぎると思うのだが」
「ば、馬鹿!降ろせ!」
持ち上げられた魔理沙が足をじたばたさせるが
霖之助は口元に笑みを浮かべながらそのまま魔理沙を持ち上げる
そして、しばらくの間霖之助が魔理沙を見つめ続けると
「……う~」
魔理沙も諦めたのか顔を赤くして抵抗を止めた
・・・
「…それで?寝ているはずの僕に一体何をしようとしたんだい?」
大人しくなった魔理沙を地面に降ろしつつ
逃げられないように背後から抱きしめた霖之助が
ベッドの上に座り込みながら問いかける
「……黙秘権を行使するぜ」
だが、頬を染めつつもいじけた魔理沙は
そっぽを向いて霖之助の問いかけに答えようとしない
その様子に霖之助は仕方がないと言わんばかりにうなずく
「そうか……だったら、こちらも実力行使にでるぞ?」
「あん?実力行使?」
霖之助の言葉に魔理沙が首を傾げると
「まあ、大した事じゃないよ、ただ小さい頃の君が泣いて嫌がった事をね」
「な、なんだよ?」
魔理沙が嫌な予感を感じ取り、霖之助の方に顔を向けようとした時
(じょり!)
「~~っ!?」
魔理沙の首筋に独特の痛みが走る
そして、それと同時に霖之助が行った実力行使の意味がわかる
「痛い痛い!?こ、香霖!止めろ!痛いだろ!?」
「はははっ!どうだ魔理沙?顎鬚での頬擦りの威力は」
もともとそんなに髭等は伸びない霖之助だが
数日間の間手入れをしてなかったせいで
顎の方から数ミリの髭が伸びていた
だが、数ミリの髭という物はとても頑丈であり
(じょりじょり)
「いひゃい!?いひゃいって!ふぉうりん!止めてくれ!」
それによる頬擦りは下手な攻撃よりもよっぽどの破壊力を生む
しばらくの間、霖之助の実力行使が続いてから
再び霖之助が魔理沙に先ほどの質問を問いかける
「さあ、何をしようとしたのか白状してもらおうか」
「う~……首筋が痛いぜ」
涙目になりながら、魔理沙がそうつぶやくが
両腕と体は霖之助の腕で完全に固定されている為に
その場から逃げ出す事ができない
「まだ言わないのなら今度は頬にするぞ?」
「なっ!?そ、そんな事されたら乙女の柔肌に傷がつくじゃないか」
恐ろしい言葉に魔理沙が震える
そして、霖之助が魔理沙の方に髭を近づける素振りを見せると
「わ、わかった!言うからもう髭じょりは止めてくれ!」
魔理沙がついに降参宣言を出す
「さあ、寝ている僕に何をしようとしたんだい?」
霖之助がその言葉に満足げにうなずくと改めて魔理沙に伝えると
魔理沙がしばらくの沈黙の後、頬をぽりぽりと掻きながら答える
「た、ただ起こそうとしただけだぜ」
「そうか、ただ起こそうとしていただけか」
魔理沙の答えに霖之助が首を縦に振りながら頷く
「そ、そうだぜ?」
「そうかそうか……」
「あはっ、あはははっ!そうそう、起こしに来たんだぜ!」
霖之助と魔理沙の二人がお互いに笑いだす
そして、二人ともひとしきり笑いあってから
「だったらなんで忍び足で僕に近寄ってきたんだい?」
「そ、それは……」
「嘘をついた分のお仕置きだな」
(じょりじょり)
「いたたたたたっ~!?」
魔理沙の頬に霖之助の凶器が数十秒擦り付けられた
「うぅ~……香霖に傷物にされた~」
「人聞きの悪い言い方するな」
再び涙目になった魔理沙のつぶやきに霖之助がため息をつく
「……それで、一体何をするつもりだったんだ?」
「だ、だから……」
「だから?」
「そ、そのぅ……」
「うんうん……」
魔理沙がなんとか追求から逃れようとするが
霖之助が逃げれないように、魔理沙の体を両手で固める
逃げれない事を魔理沙が悟ると
小さな声で呟き始めた
「こ、香霖の……」
「僕の?」
「ね、寝顔を……」
「寝顔?」
思わぬ答えに霖之助が首を傾げると
「ああそうだよ!香霖の寝顔を見ようと思ったんだぜ!」
魔理沙が逆切れを起こす
「ね、寝ている香霖の顔を見ようとしたんだよ!」
「なんでまた僕の寝顔なんて……」
「い、何時も何時も寝顔を見られているから
逆襲してやるつもりだったのに……香霖のアホ!」
突然顔を赤くして怒った魔理沙に驚いた隙に
霖之助の両手が解かれて魔理沙が逃げ出す
「こ、こら!待て魔理沙」
霖之助が逃げた魔理沙を捕まえようとするが
既に魔理沙は部屋のドアから出て行く所だった
「香霖の馬鹿野郎!髭ぐらい剃れ!うわ~ん!」
顔を真っ赤にして半ば泣きながら
魔理沙が香霖堂から飛び出していった
しばらくの間、霖之助が放心していたが
「やれやれ……髭を剃るか」
顎に手を当ててそう呟いた
・・・
「…おーい…香霖居るか?」
その日の夕方、落ち着きを取り戻した魔理沙は再び香霖堂にやってきた
「あ、謝りにきたんじゃないぜ!八卦路を回収に……あれ?」
ドアを開けて一気にまくしたてるが
朝と同じくいつもの場所に店主は座っていなかった
「何だこれ?」
代わりに、そこに一通の手紙がおいてあった
手紙の内容を読んだ魔理沙が頬を染めて口を膨らませると
「……ふん…香霖の馬鹿」
お店の奥に向かって歩いていく
向かう場所は朝と同じ場所
「手紙なんかじゃなくて、本人に言えって」
『魔理沙へ…
八卦路のメンテナンスが終わったので持って行くと良い
…霖之助より
追伸……寝顔を見るのなら好きにすると良い 』
手にした手紙の言葉を思い出し魔理沙が寝室に向かった
ところでこれが甘く……ない?
ふむ…つまりもっと甘いのを期待してろという事ですな!
あの痛みは……。
忘れることができません……。
自分がどんなに暴れても、
大人の力にかなうはずも無く、
されるがままに、
ヒゲじょりじょりを食らってました。
まぁ、髭は切りましょうねw
やっぱ皆あの攻撃は食らうよね…
それ、脇役氏に砂糖を浴びせよ!!これでさらに甘い作品が
あとこれであまくないとかどんだけー
ふむ、つまりあなたは私たちを糖尿にする気なんですね?わかりますん
魔理沙と香霖に一言・・・
もう、お前ら結婚しろ!!!
おかしいな、だったら何で俺の歯はこんなボロボロに溶けてるんだ
・・・そうか、これは甘いうちに入らないのか・・・
・・・じゃあ何で俺は今ブラックコーヒーが飲みたいんだ・・・?
まだまだ弱かった私の皮膚は
あれを喰らって出血したのです
それ以降されなくなりました