ちゃららっちゃっちゃちゃちゃ♪
ちゃららっちゃっちゃちゃちゃ♪
ちゃららっちゃっちゃっちゃちゃちゃちゃちゃっちゃっちゃ♪
幻想郷の人間の里に突如響いたこの音を文字で与えるとおそらくこんな感じになるだろう。
いい加減に”ちゃ”、若しくは”ら”という字がゲシュタルト崩壊しそうなほどの羅列。しかし、お昼前に流れ出したこの音楽に、疑問を感じる人間は、いまやこの幻想郷にはほとんどいない。
この音楽は何か?そう里のものに聞いたら、十人中十人がこう答えるだろう。
「幻想郷3分クッキングの始まりの合図だ。」と。
始まりは数ヶ月前、妖怪の賢者たる八雲紫の気まぐれである。
思い立ったらすぐに行動が信条なのか、幻想郷中に通知されてからたったの3日で全ての準備を終わらせていた。
ちなみに、そのときの運動量をパーセンテージで表すのなら、雑用を行なっていた橙が1.0%。幻想郷中を駆け回って、詳細を書いた号外を配りまわった射命丸文が9.0%。幻想郷のあちこちにスキマを開いてこれを始めると伝えた八雲紫が0.1%。その他全てを行なった八雲藍が89.9%と、このようになるだろう。
整数になるように四捨五入をすれば、八雲紫は一切行動をしていないことになってしまうため、このように言わねばならない。有効数字とはかくも面倒なものである。
そもそも、なぜ料理教室なのだろうか?
理由としては妖怪なんて種族は、総じて寿命が長いため、多趣味になる上に、食事とは生きていくうえでは、一部を除いて必要不可欠。主婦といえどもたかが人間、いままで料理をしてきた経験は大体十年二十年。多くとも四、五十年といったところ。
ゆえに、その何倍もの年月を生きてきた妖怪達が様々な料理を作って、そのコツを伝授してやろうという慈善的な考えかもしれないし、里の人間の料理の腕が上がれば里での楽しみも増えるという考えかもしれない。もしかしたら何かものすごく高尚な理由なのかもしれないが、そんなものを知る由など無い。
ついでに言うならば、目的が如何様であれども、それで助かっている主婦がいるのも確かである。
とは言っても、時には妖怪だけではなく人間だって料理を紹介することもあり、山の上の巫女が外の世界で流行っているスイーツなるものを紹介したり、森に住む魔法使いがキノコのみを使って、満漢全席を作ってみせたりもしている。
ちなみに、このせいで魔法の森のキノコがほぼ刈り尽くされて、それらはことごとく幻想郷指定絶滅危機植物リストに載り、その魔法使いが「まったくもって生き難い世の中になっちまったぜ。」と呟いたのは、ほとんどの里の人間にとって、まだ記憶に新しい。
まぁ、そんなわけで八雲藍によって組み立てられた会場で、八雲藍が並べた椅子に座りながら、八雲藍の集めてきた食材を使って作られる料理を見に来るのはもはや日常の風景。
いまさらこの音楽についてとやかく言う者もほとんどいなくなっているが、始まった当初は、どこから流れていて誰が歌っているのか、あるいは演奏しているのかは、里の住民にとっては良い話題の種であった。その会話の一部を抜粋して簡単に説明すると、このようなものである。
「そういえば、紫さんが始めたアレがあるだろ?」
「あぁあの料理会のことかい?それがどうした?」
「あの料理会を知らせる音楽、あれは一体何なんだ?俺はよくわからなくってな。」
「俺もわかんないんだよなぁ・・・。おーい、誰かー。あの音が何なのかわかるやつはいないかー?」
「あれはきっとミスティアの歌声に違いない。」
「馬鹿言っちゃいけねぇ。あれが歌だっていうのかい?あれは演奏だよ演奏。」
「演奏といったらプリズムリバー楽団だな。」
「何を言う。ルナサを除いた2人の演奏だろう。少なくともあの音楽で鬱にはならない。」
「じゃあルナサは私がもらいますね。」
「女ぁ!貴様がルナサをもらってどうする!私が貰うべきだ!」
「いやいや、彼女は俺の嫁にこそふさわしい!俺が貰う!」
「だめなの!だめなの!るなねぇはわたしがもらうんだからね!」
「まぁ、リリカちゃんがいれば十分僕は幸せだからいいや。」
「あの曲はテンションがあがるし、おそらくメルランのソロじゃないか?」
「いや、むしろリリカのソロの可能性もあるぞ!」
「案外紫さんがスキマの向こうで歌ってたり演奏してたりするんじゃないの?」
「むしろ、外の世界で流れてる音楽をスキマでつないでこちらでも流しているんじゃないだろうか?」
そんな、数十名での話し合いの結果、ルナサは果物屋の娘(12)が貰っていくことに決定された。
さて、そんな風に適当に考え事をしていると、いつの間にやら多くの主婦達が集まってきていた。
その中に混ざってそれなりの数の、男性の姿も見える。そりゃあ、ただで普段は会うことの出来ない美少女な妖怪達に、他の妖怪に出会うことなく、安全に会うことが出来る機会を見逃すような男は、もはや男じゃないと断言しても良い。
他にも、なおも自分の腕を高めようとする飲み屋の店主や、多くの妖怪たちの姿も見えている。
さぁ、本日はどんな妖怪、あるいは人間が料理を紹介するのだろうか。
それにしてもうちの娘はたいしたものだ。などと呟く、果物屋の主人(38)であった。
ちなみに彼は娘の嫁になるルナサよりも、その妹であるメルランと同じ屋根の下で暮らすことになることをたいそう喜んでいた。
しかし、彼はまだ知らなかった。実は彼の嫁もメルラン狙いであり、そのせいで幻想郷に大きな爪跡を残す骨肉の争いが起こるということを。
~幻想郷3分クッキング~ アリス・マーガトロイドの場合
「普段は見に来る立場なんだけど、実際立ってみると思ったよりも緊張するわね・・・。
始めましての方は始めまして。以前に人形劇を見に来てくださった方はありがとうございます。アリス・マーガトロイドです。
今日私が披露をする料理は、ハンバーグです。
ハンバーグとは、簡単に言うと挽肉を小判型にまとめて焼いた料理です。幻想郷の皆さんにとって、あまり洋食はなじみが無いでしょうから、あえて今回はこのような料理を選ばせてもらいました。
さて、材料の方なんですけど、今回は2人分の材料で用意しました。まずは、そこにある肉屋で売っている挽肉が150グラム、幽香農園の玉ねぎが1個、鶏の卵が1個と、少々の塩コショウです。
まずは、玉ねぎをみじん切りにして、若干色付くまで炒めて、冷まします。このような色合いになったら、挽肉に全ての材料を入れて、均一になるように混ぜてください。
そして、この生地を適当な大きさに分けた後で、両手でキャッチボールをするように投げてください。この操作を忘れるとハンバーグ内に空気が残ってしまい、形が崩れてしまいます。
完成した生地をフライパンに並べて、生地の真ん中を少しくぼませた後で、片面をまず焼きます。焼きあがったら蓋をして、蒸し焼きにして中まで焼けたら完成です。完成品はこちらになります。
付け合せには、にんじんやジャガイモを茹でた物なんかがいいでしょう。玉ねぎを買うついでに一緒に買えますからね。皆さんご静聴有難うございました。」
※料理はその後、スタッフが美味しく頂きました
~幻想郷3分クッキング~ 八雲藍の場合
「まさか、私がやることになるとは思っていなかったんだが、紫様に頼まれたなら仕方ない。まぁ、いきなり私の上と下をスキマでつないで、無限落下する中で言われれば頷かざるを得ない話ではあるが。
さて、私が今日紹介する料理は、油揚げの生姜焼きだ。
材料なんだが、まずはこの油揚げ。
なんとすばらしい。思わずこのまま一気に食べてしまいたい衝動に駆られるだろうが、ぐっと我慢をしていただきたい。
それ以外の材料は、大根が1,2cmほどと、刻みネギを少々。後は、味醂が小さじ3杯と醤油が小さじ2杯、牡蠣油とおろし生姜が小さじ1杯ずつ。
まずは、この油揚げをたべ・・・
まずは、この油揚げを短冊状に切る。厚さは2cmほどでいい。それとともに、大根をおろしておき、調味料を全部混ぜ合わせておく。
次に、フライパンにこの油揚げを入れて、両面が美味しそうに焼き色がつくまで炒める。
目の前で美味しそうに焼けている油揚げに思わず手を伸ばしたくなってしまうが、それは絶対にやめておいていただきたい。それをやると、あまりの熱さにやけどをしてしまい、他の一切の家事をすることが出来なくなってしまう。さすがに2週間も家事が出来ないとうっぷんが溜まって仕方が・・・おっと、こんなものでいいだろう。
このようにとても美味しそうに焼きあがったら、手を伸ばして・・・熱ッ!!
すまない、思わず手が出てしまったが、気にしないでほしい。
このようになったら、火を止めて先ほど合わせた調味料を回し入れ、余熱で炒めれば完成だ。皿に盛って、水気を切った大根おろしと刻みネギを散らして、召し上がっていただきたい。
では、私はこの後用事があるので、失礼する。」
そうして藍ははるか彼方へと駆けていった。およそあの方角には、豆腐屋がある。
その日、幻想郷から油揚げが消えた。
※料理はその後、スタッフが美味しく頂きました
~幻想郷3分クッキング~ 紅美鈴の場合
「皆さんこんにちは~。中国でも門番でも本味醂でもありません、紅美鈴です。
突然言われたので困りましたけど、とりあえず頼まれたのでがんばろうかな~と。
それで、今日はチヂミを作ろうかと思います。材料なんですが・・・・・・」
この日をきっかけに、彼女の事を”中国”と呼ぶものと”韓国”と呼ぶものが出てくる、一大騒動が起こったものの、間を取って彼女のあだ名は”ノースコリア”で落ち着くこととなった。
呼ぶときのアクセントはリに置くのが最近の流行だ。
※料理はその後、スタッフが美味しく頂きました
~幻想郷3分クッキング~ 魂魄妖夢の場合
「こんばんは、魂魄妖夢と申します。
今日は紫様に頼まれたので、このように料理の紹介をすることになりました。
べ、別に皆様のために引き受けたわけじゃないので、絶対に勘違いしないでくださいね!
さて、それで今日の料理なんですが、もうすぐ秋も近づいてきたので、茄子田楽を作ろうかと思います。
材料ですけど、米茄子が2つと、赤味噌を100グラム、味醂を大さじ2杯と、砂糖を大さじ3杯です。
まずは、田楽味噌を・・・
・・・って幽々子様!!先に勝手に完成品を食べないでください!!!」
※料理はその後、西行寺幽々子氏が美味しく頂きました
~幻想郷3分クッキング~ 博麗霊夢の場合
「さて、まったくもってめんどくさいんだけれども、無事に料理の作り方を紹介したら謝礼が出るって言ってたからね、 まぁ、きちんと紹介させてもらうわ。さすがの私も食べるものが無いと生きられないわけだし。
そんなわけで、今日の料理は土粥でs・・・ちょ!ゆ、紫!何するのよ!や、やめ!隙間から服を引っ張らないでって!離しなさいよ!離してってばぁ!
え?「土粥なんてまともな料理じゃない」?「そんな料理を里の人間に紹介するわけにいかない」?何言ってるのよ!土粥は立派な料理よ!その辺の土は極上の食材なのよ!
って紫!どこにそんな力があるのよ!ひ、引っ張らないで!ちょ!や!つ、土粥なめんなぁぁぁぁあ!!!!!」
健闘空しく、霊夢はスキマの中へと引きずり込まれ、その日の3分クッキングは紫と霊夢の綱引きで丸々3分使いきって、そのまま終了となった。
※霊夢はその後、スタッフが美味しく頂きました
実は茄子の旬って秋と勘違いされやすいけど、夏なんですよね~w
アリスには何かネタがないのかさがしてしまったよ。
年頃の娘っていうのは姉貴分が欲しくなるものなんですよねぇ…
禁止・注意事項は下記の通りです。
第三者がコメントにコメントを返す事
(コメントはあくまでも、投稿された作品に対してのもののみです)
作者も
「わざわざ反論してくださって、ありがとうございましたm(__)m 」
なんて書いて何考えてるの?
自分の作品に対してネガティブなこと書かれたからって、こんなこと書いちゃだめでしょ。
(本当はこんなこと書いてもいけないんだけどね)
あっちなみに私は以前コメント番号7番の人間ね、前のコメントは下の奴
霊夢の貧乏オチがテンプレすぎて逆に引いてしまった。
というか、タグに霊夢の文字があって料理物ならもう簡単にオチが読めてしまう。
作者は面白いと思って書いているんだろうが、このサイトには腐るほど大量に同じような物があるので、簡単に展開が読めてしまうのが難点。
要約すると全然面白くなかった。
次書かれる時はもっと作者の個性が出た読み物を読みたい。
良く言えば、結果が解っているのでシンプルにしたとも言えますが、悪く
言えば面倒なので結果だけ見せた感じを受けました。
スタッフはこれから睡眠時間に入るようです
>2さん
いやいや、流石に同じ日ではないでしょうから、食べることが可能だったのかもしれません
>3さん
そのとおりです
実は、そのために紫はこれを開いたんですが、それを示す、文とのからみは蛇足っぽくなってしまったので今回は削除させてもらいました
>4さん
個人的には、霊夢は異変が起きていないと、大抵の場合面倒が口癖なイメージを私は持っておりますので;
>5さん
おそらく、昔の時代の春夏秋冬が1月を基準にしてたからなんでしょうね~
>6さん
アリスは当初、全部を人形にやってもらおうかとも思ってたんですが、そうしてしまうと誰一人まともなことをやらなくなってしまうので、とりあえずは本来の見本みたいな感じになっていただきました。
中国さんのネタ?余裕のセーフティだと思ってますw
>7さん
年頃の男性ですが、私も姉気分が欲しいですw
>8さん
とりあえず一言言うなら、このサイトだと霊夢は案外料理が上手いって内容の方が案外多いですよ?
ただ、タグで内容を予想されるのは困るので、消しておきました
わざわざわかってるなら自分でもやらないでくださいねw
ここまで来ると、やりすぎなただの荒らしでしかないですし、以降スルーで。
>地球人撲滅組合さん
そっちの方は・・・
・・・私の技量が足りないうえに、書いたら書いたでオリキャラだらけになってしまうので、なかなか厳しいものがありますね~;
>10さん
うぅむ、あんまりだらだらと長くし過ぎると、それはそれでダレてしまうので短めにしてみたんですが、少々唐突すぎましたかね;
そこらへんのさじ加減がまだまだですし、精進せねば・・・;
作り方:
1.土と水をかき混ぜ、放置する。
(割合は土1に対して水1以上が好ましい)
2.うわずみを掬い取る。
3.1~2を繰り返して得た、栄養分を含む水を煮る。
粥っていうかスープですけどね。良い子はまねしないでね。