Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

おぜうさまの誇り

2009/09/15 23:10:21
最終更新
サイズ
1.45KB
ページ数
1

分類タグ

「お待ちくださいお嬢様!」
「咲夜、私は貴族よ。
 そして貴族には義務を果たす責任がある」
「しかし、しかし!」
「よく見ていなさい。これが紅魔館の主たる私の覚悟よ」

そういってレミリアは身支度を整える。

「高貴なる義務、というのは状況によって左右されるものではないわ。
 いかなる時、いかなる状態でも私はそれを果たすことにためらいはない」
「お嬢様……」
「美鈴、あなたが教えてくれたのよ。あの、いくさ場で」
「今は、それを後悔しています……」

戦装束を纏い、

「レミィ、後のことは任せなさい」
「パチェ、私はいい友人を持った」
「知っているわ。だから、絶対に帰ってきなさいよ」
「ああ」

愛用の武器を手に

「お姉さま、私も!」
「フラン、あなたは私がいないこの館を守らなくてはならないわ。
 心配しなくても、そう簡単に倒れるつもりはない。
 だから、そこで私を見ていなさい。貴族の誇りをというものを身を持って教えてあげる」
「おね、おねえさまぁ……」

漆黒の翼をはためかせ、

「さあそこをどけ下郎ども!
 わが名はレミリア・スカーレット!
 ツェペシュの末裔にして夜の吸血鬼。我が名を恐れぬものはかかってこい!」

戦場に向かっていった。























































永遠亭にて

レミリアは敵と対峙していた。
それはレミリアの天敵、戦うたびに自分の未熟さを思い知らされたものだった。
忠実な従者達の援護無しにどこまでやれるものか……。
だがしかし、そんなレミリアの思考を、ホストの無慈悲な声が遮った。

「今年永遠亭でとれたにんじんです。さあ、どうぞたくさんお召し上がりください」
「まさか、あの大嫌いなにんじんをお嬢様が口にすることがあろうとは」
「それも笑顔で、ですからね。ホストの名産であればやはり口にしないわけにはいかないですから。
 まさかお教えしたマナーが、こんな形でお嬢様を縛ることになるなんて」
「レミィ、あなたがこれを耐えてくれさえすれば、もうどこの誰にも『仔馬館』とか『ようちえんこうまかん』なんて呼ばせない。レミィが立派なレディだと、胸を張って天下に知らしめてやれるわ」
「誇りのためならば、身を削ることも厭わない。お姉さま、私、わかったような気がする……」

紅魔館のイメージを守るためならば身を削ることを厭わないおぜうさま。
これこそ、貴族の鏡ということが出来よう。
アステルパーム
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
おぜうさま・・・やはり貴女は紅魔館の主です。
2.名前が無い程度の能力削除
何がおかしいって、思考がおぜうさまと同列のレベルになってしまってる他の紅魔館勢がやばい。
誰かツッコミはいないのか。
3.名前が無い程度の能力削除
> 貴族の鏡
一方吸血鬼たるお嬢様はその鏡には映らないのであった。
映す方だから映さなくても良いんですけどね。
「鑑」の方がよりしっくり来る気もします。「鏡」でもあってるけど。
4.名前が無い程度の能力削除
なんというノブレスオブリージュ…
おぜうさま…あんた本物の貴族だよ…
5.名前が無い程度の能力削除
レミリア様マジ貴族
6.名前が無い程度の能力削除
レミリア、よくやった!
俺もにんじんを食べられるように努力するよ。
7.名前が無い程度の能力削除
にんじん嫌いといえば、コウ・ウ○キ
8.奇声を発する程度の能力削除
おぜう様マジ貴族
9.名前が無い程度の能力削除
茹でたニンジンは甘くて美味しいのに。
ハンバーグの付け合せとか、最高じゃんね。