※この作品は、「冬の温もり」からの続編となります。
手足に力が入らない上に、性格まで変わってしまったルーミア。
1日目はまったく動けないので、1日中布団の中で過ごした。
霊夢と魔理沙に対して、霖之助が注意しておいたので、
何とか、怪我をさせずに済んだ。
その代わりかなりの怨を込めた視線を送ったのは言うまでもない。
さて、このお話は2日目の朝からのことである…。
「起きてるかい?」
霖之助が、お盆にお粥を乗せて彼女の傍へやってきた。
「えー、またお粥ー?」
薬のおかげで、性格変化は治ったようだ。
「あまり胃に負担をかけたら、元も子もないからね」
性格は治ったものの、手足はほんの数ミリしか動かないので、
霖之助が食べさせてあげることにした。
「はい、あーん」
十分に熱を冷まさせ、零さないように彼女の口へと運んでいく。
「あ、あーん」
少し頬を朱色にし、霖之助のお粥を口にした。
食べ終えた後も、彼女の顔の朱色は取れないままだった。
「うん?まだ熱でもあるのかな?」
そういうと、霖之助は自分の額と、彼女の額をくっつけた。
「―!?」
「熱はないようだ。どこか痛いところはあるかい?」
未だに心臓が、ドックンドックンと早鐘を鳴らしている。
「その…胸が痛いの」
「ふむ…。じゃあ痛み止めを持ってくるから待ってなさい」
霖之助が消えて、しばらくの間ルーミアはパニクっていた。
(何コレ…今までこんな感じなかったのに…)
それが風邪の症状なのか、または別の何かなのか。
ルーミアには分からなかった。
「待たせたね。ほら、口を開けて」
5分程で霖之助は薬と飲み水を持ってやってきた。
「あーん」
口の中に水と妙に口にはりつく粉のような物が入ってきた。
「むー。にがーい」
「ガマンするんだね。良い薬程苦いものなんだ」
良薬口に苦しという諺も存在する。
「だったら悪い薬でいいもん」
口を膨らませて愚痴るルーミアに霖之助は、
「それはいけない。僕は君に良くなってもらいたいと思ってるからね」
途端にまたさっきの動悸が始まった。
「うー…」
「ところでルーミア。汗は掻いたかい?」
彼女の微細な変化などまったく気にしない霖之助。
「うん?掻いたよ?霖之助が冬だからって3枚も掛け布団乗せるんだもん」
因みにさすがに裸は色々とまずいので、
外の世界から流れ着いた子供用の服を貸している。
「そうか…。汗を掻くことはいいことだが、
そのままだと良くない。ルーミア、風呂に入ろう」
「え、大丈夫だよ!全然悪くなんかなってないし!」
風呂に入るということは裸になるということ。
そして肝心なのが、ルーミアは手足が自由に動かせないということ。
「今は悪くなくても、何時酷くなるか分からないからね」
「うー…。わかった…。でも見ちゃヤだよ?」
いくら妖怪で、10にも満たないような少女とは言え
異性には色々気にするようである。
「ああ、分かってるよ」
(そういや、魔理沙も僕と風呂入る時はそんな事言ってたなぁ)
それが昔の話なのか、今の話なのかは定かではない。
その後、風呂場へと移動した二人。
タオルで目隠しをし、手探りで彼女の服を脱がしていった。
「あっ」
服を脱がしていけば、当然肌に触る事がある。
その度に、彼女は驚いたような声をあげるのだった。
「あまり触らないで」
「そんなこと言ったって、見えないんじゃどうしようもない」
このやり取りは後数回続いたようだ。
服を脱がせ、彼女の脇を持ち風呂に入れたのはいいものの、
彼女の身長では、足が届かず溺れてしまう。
なので、ずっと霖之助が持っておくしかなかった。
「疲れてきたんだが」
少女の体で軽いとは言え、2,30キロの錘を、
長時間持ち続けるに等しい行為は堪えるというものだ。
「分かったー。じゃあ洗ってー」
霖之助が見えないと分かってるので、
さっきの動悸はほとんど治まっていた。
「えーと…椅子は…うぉ!?」
水で足を滑らせ、目が見えない上に手にはルーミアがいるので、
対応ができず、霖之助は背中を地面に打ち付けてしまった。
咄嗟の対応か、ルーミアをわが身へと寄せたので、
密着してる形になる。
(霖之助の体…逞しいなぁ)
そしてあの動悸。ルーミアには原因が分からなかった。
髪を洗い終わり、次は体となる。
しかし、体となると肌に触ることになる。
タオルで洗うので手の感触は薄れるが、
それでも彼女は気にしてしまう。
「あっ…くすぐったいよぅ…」
目が見えないので、彼女の顔が分からない霖之助。
(もう少し力いれたほうがいいのかな…?)
しばらく洗っていると、
「ダメっそこは触っちゃだめっ」
はて、どこを触ろうとしていたのだろうか。
何とか洗い終わり、着替え終わった二人は
ルーミアは布団へ、霖之助は料理を作っていた。
しばらくの時間が流れ、
「またお粥ー?」
「いや、今日は栄養をつけるためにちょっと変えてみたよ」
そう言うと霖之助が作ってきたのは、
川魚の塩焼き、茸と野菜の炒め物、豆腐の味噌汁の三品だった。
「わー美味しそうーっ」
見るからに美味しそうで、彼女は嬉しそうだった。
「「いただきます」まーす!」
食事が終わり、後片付けが済んだのは午後10時を回った頃。
「そろそろ寝ようか」
「えー、まだ眠くなーい」
妖怪の彼女からしたら、これからが活発になる時間であった。
「病気の子は早く寝るんだ」
それは彼女の体を思ってからか、自分が疲れたからかは定かではない。
「じゃあ、絵本読んで!」
「はぁー…。分かったから布団に入りなさい」
(魔理沙をもう1回世話してるようだ…)
しばらくして、彼女は眠ってしまった。
その寝顔は美しく、輝いていた。
(寝ていたら天使だな)
そう思いながら、霖之助は離れようとすると
「んっ…霖之助。行かないで…」
寝言ではあったが、彼女の目には涙が浮かんでいた。
「ふぅ…仕方ないね…」
彼女の隣で横になり、今日の苦労に溜息をつきながら、
霖之助は眠りについた。
手足に力が入らない上に、性格まで変わってしまったルーミア。
1日目はまったく動けないので、1日中布団の中で過ごした。
霊夢と魔理沙に対して、霖之助が注意しておいたので、
何とか、怪我をさせずに済んだ。
その代わりかなりの怨を込めた視線を送ったのは言うまでもない。
さて、このお話は2日目の朝からのことである…。
「起きてるかい?」
霖之助が、お盆にお粥を乗せて彼女の傍へやってきた。
「えー、またお粥ー?」
薬のおかげで、性格変化は治ったようだ。
「あまり胃に負担をかけたら、元も子もないからね」
性格は治ったものの、手足はほんの数ミリしか動かないので、
霖之助が食べさせてあげることにした。
「はい、あーん」
十分に熱を冷まさせ、零さないように彼女の口へと運んでいく。
「あ、あーん」
少し頬を朱色にし、霖之助のお粥を口にした。
食べ終えた後も、彼女の顔の朱色は取れないままだった。
「うん?まだ熱でもあるのかな?」
そういうと、霖之助は自分の額と、彼女の額をくっつけた。
「―!?」
「熱はないようだ。どこか痛いところはあるかい?」
未だに心臓が、ドックンドックンと早鐘を鳴らしている。
「その…胸が痛いの」
「ふむ…。じゃあ痛み止めを持ってくるから待ってなさい」
霖之助が消えて、しばらくの間ルーミアはパニクっていた。
(何コレ…今までこんな感じなかったのに…)
それが風邪の症状なのか、または別の何かなのか。
ルーミアには分からなかった。
「待たせたね。ほら、口を開けて」
5分程で霖之助は薬と飲み水を持ってやってきた。
「あーん」
口の中に水と妙に口にはりつく粉のような物が入ってきた。
「むー。にがーい」
「ガマンするんだね。良い薬程苦いものなんだ」
良薬口に苦しという諺も存在する。
「だったら悪い薬でいいもん」
口を膨らませて愚痴るルーミアに霖之助は、
「それはいけない。僕は君に良くなってもらいたいと思ってるからね」
途端にまたさっきの動悸が始まった。
「うー…」
「ところでルーミア。汗は掻いたかい?」
彼女の微細な変化などまったく気にしない霖之助。
「うん?掻いたよ?霖之助が冬だからって3枚も掛け布団乗せるんだもん」
因みにさすがに裸は色々とまずいので、
外の世界から流れ着いた子供用の服を貸している。
「そうか…。汗を掻くことはいいことだが、
そのままだと良くない。ルーミア、風呂に入ろう」
「え、大丈夫だよ!全然悪くなんかなってないし!」
風呂に入るということは裸になるということ。
そして肝心なのが、ルーミアは手足が自由に動かせないということ。
「今は悪くなくても、何時酷くなるか分からないからね」
「うー…。わかった…。でも見ちゃヤだよ?」
いくら妖怪で、10にも満たないような少女とは言え
異性には色々気にするようである。
「ああ、分かってるよ」
(そういや、魔理沙も僕と風呂入る時はそんな事言ってたなぁ)
それが昔の話なのか、今の話なのかは定かではない。
その後、風呂場へと移動した二人。
タオルで目隠しをし、手探りで彼女の服を脱がしていった。
「あっ」
服を脱がしていけば、当然肌に触る事がある。
その度に、彼女は驚いたような声をあげるのだった。
「あまり触らないで」
「そんなこと言ったって、見えないんじゃどうしようもない」
このやり取りは後数回続いたようだ。
服を脱がせ、彼女の脇を持ち風呂に入れたのはいいものの、
彼女の身長では、足が届かず溺れてしまう。
なので、ずっと霖之助が持っておくしかなかった。
「疲れてきたんだが」
少女の体で軽いとは言え、2,30キロの錘を、
長時間持ち続けるに等しい行為は堪えるというものだ。
「分かったー。じゃあ洗ってー」
霖之助が見えないと分かってるので、
さっきの動悸はほとんど治まっていた。
「えーと…椅子は…うぉ!?」
水で足を滑らせ、目が見えない上に手にはルーミアがいるので、
対応ができず、霖之助は背中を地面に打ち付けてしまった。
咄嗟の対応か、ルーミアをわが身へと寄せたので、
密着してる形になる。
(霖之助の体…逞しいなぁ)
そしてあの動悸。ルーミアには原因が分からなかった。
髪を洗い終わり、次は体となる。
しかし、体となると肌に触ることになる。
タオルで洗うので手の感触は薄れるが、
それでも彼女は気にしてしまう。
「あっ…くすぐったいよぅ…」
目が見えないので、彼女の顔が分からない霖之助。
(もう少し力いれたほうがいいのかな…?)
しばらく洗っていると、
「ダメっそこは触っちゃだめっ」
はて、どこを触ろうとしていたのだろうか。
何とか洗い終わり、着替え終わった二人は
ルーミアは布団へ、霖之助は料理を作っていた。
しばらくの時間が流れ、
「またお粥ー?」
「いや、今日は栄養をつけるためにちょっと変えてみたよ」
そう言うと霖之助が作ってきたのは、
川魚の塩焼き、茸と野菜の炒め物、豆腐の味噌汁の三品だった。
「わー美味しそうーっ」
見るからに美味しそうで、彼女は嬉しそうだった。
「「いただきます」まーす!」
食事が終わり、後片付けが済んだのは午後10時を回った頃。
「そろそろ寝ようか」
「えー、まだ眠くなーい」
妖怪の彼女からしたら、これからが活発になる時間であった。
「病気の子は早く寝るんだ」
それは彼女の体を思ってからか、自分が疲れたからかは定かではない。
「じゃあ、絵本読んで!」
「はぁー…。分かったから布団に入りなさい」
(魔理沙をもう1回世話してるようだ…)
しばらくして、彼女は眠ってしまった。
その寝顔は美しく、輝いていた。
(寝ていたら天使だな)
そう思いながら、霖之助は離れようとすると
「んっ…霖之助。行かないで…」
寝言ではあったが、彼女の目には涙が浮かんでいた。
「ふぅ…仕方ないね…」
彼女の隣で横になり、今日の苦労に溜息をつきながら、
霖之助は眠りについた。
いやちょっと待て
それにしてもなんというなんという
甘いなぁ、かなり
ちょwww
ルーミアが可愛くていいですね。
霖之助もお兄さんっぽくていい!